ルノー・ジャポンは2026年10月15日、コンパクトSUV「キャプチャー(CAPTUR)」の最上級グレード「キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッド E-TECH」を発売しました。動力性能と燃費性能を大幅に高めた新開発の「E-TECH」フルハイブリッドを搭載し、Googleサービスを使えるコネクテッド機能やharman/kardonオーディオ、先進安全装備まで一気に充実させた意欲作です。
本記事では、今回の改良で何が変わったのか、スペック・燃費・装備・価格・発売日までを、わかりやすく整理してご紹介します。ルノーのコンパクトSUV購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
新型キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECHとは?
キャプチャーは、ルノーのグローバル戦略を担うコンパクトSUVです。現行モデルは日本で2025年6月に新デザインを採用するマイナーチェンジを実施しており、今回2026年10月の改良では、その中核を担うフルハイブリッド「E-TECH」グレードに最新技術を投入した形になります。

今回のアップデートの柱は大きく分けて3つあります。ひとつはエンジン・バッテリー・トランスミッションを刷新した新世代フルハイブリッドによる走りと燃費の向上、ふたつめはGoogleサービスを統合した進化版インフォテインメント「openR link」、そして日本のルノー車として初採用となるharman/kardonオーディオと360度カメラなどの快適・安全装備の充実です。価格は494万円に設定されています。
【変更点まとめ】新型キャプチャーはここが変わった
今回の改良ポイントと、これまでの主な変更履歴を時系列で整理すると、以下のようになります。

今回(2026年10月)の主な変更点は、ガソリンエンジンを1.6Lから新開発1.8Lへ刷新して出力・トルクを向上させたこと、駆動用バッテリー容量を1.2kWhから1.4kWhへ拡大したこと、電子制御ドッグクラッチマルチモードATの制御を最適化したこと、運転モードに自動切り替えの「SMART」を追加したこと、「openR link」にGoogleサービスを搭載したこと、harman/kardonオーディオを標準装備したこと、そして360度カメラとドライバーモニタリングシステムを新採用したことです。
参考までに、これ以前の履歴も押さえておくと、2025年6月にはデザイン刷新・「RS Line」に代わる「Esprit Alpine」の設定・マイルドハイブリッドの新設定・安全装備の追加が行われました。2022年9月にはストロングハイブリッド「E-TECH HYBRID」が設定され、2021年2月のフルモデルチェンジでは新世代プラットフォーム採用によるボディ拡大や電動パーキングブレーキの導入などが行われています。
新開発1.8Lで大幅パワーアップ!新型キャプチャーのスペック・走行性能
今回の目玉は、ルノー独自のフルハイブリッド「E-TECH」の進化です。E-TECHは、EV開発で培った技術とF1で蓄積したエネルギーマネジメントのノウハウを活用したシステムで、駆動用Eモーターと発電・走行アシストを担うHSG(ハイボルテージ・スターター&ジェネレーター)の2モーター、ガソリンエンジン、そして電子制御ドッグクラッチマルチモードATを組み合わせています。発進は100%モーター、走行状況に応じて効率的にモーター走行へ切り替え、減速・制動時にはエネルギー回生を行います。
改良の中身を具体的に見ると、まずガソリンエンジンが従来の直列4気筒1.6L自然吸気から、新開発の直列4気筒1.8L自然吸気へと刷新されました。エンジン単体の最高出力は94PSから109PSへと約16%向上し、最大トルクは148Nmから172Nmへと高められています。さらに噴射方式を従来の間接噴射から350barの高圧ダイレクトインジェクションへ変更。燃料の霧化を最適化し、より精密で効率的な燃焼を実現することで、性能向上と燃費改善を両立しました。
駆動用リチウムイオンバッテリーの容量も1.2kWhから1.4kWhへ拡大。これによりモーターだけで走れる距離が延び、ハイブリッド走行時にも電気エネルギーをより有効に使えるようになりました。トランスミッションは、ドッグクラッチ採用で摩擦によるロスを抑えて高い伝達効率を実現しており、制御最適化によって変速がより素早く滑らかになり、振動やエンジンノイズも低減しています。
運転モードには、従来の「COMFORT」「ECO」「SPORT」に加え、新たに「SMART」モードを追加。SMARTモードは走行状況に応じて3つのモードを自動で切り替え、常に最適な走行特性を発揮します。
これらの改良により、システム最高出力は従来の143PSから158PSへ向上。0-100km/h加速は10.6秒から8.9秒へと1.7秒も短縮され、市街地の発進から高速道路の追い越しまで、力強く余裕のある加速を実現しています。
新旧スペックを比較すると、次のとおりです。
| 項目 | 改良後(1.8L E-TECH) | 改良前(1.6L E-TECH) |
|---|---|---|
| エンジン | 直4 1.8L NA | 直4 1.6L NA |
| エンジン最高出力 | 109PS(17.5kgm/172Nm) | 94PS(15.1kgm/148Nm) |
| メインモーター | 49PS/20.9kgm | 49PS/20.9kgm |
| サブモーター(HSG) | 20PS/5.1kgm | 20PS/5.1kgm |
| 駆動用バッテリー | 1.4kWh | 1.2kWh |
| システム最高出力 | 158PS | 143PS |
| 0-100km/h加速 | 8.9秒 | 10.6秒 |
| WLTC燃費 | 24.5km/L | 23.3km/L |
なお、キャプチャーには1.3Lターボ+マイルドハイブリッド(エンジン出力158PS/27.5kgm、7速DCT「7EDC」組み合わせ、FF)も用意されており、小排気量ながら2.7Lクラスの自然吸気エンジンに匹敵するトルクで軽快な走りを楽しめます。
燃費は24.5km/Lへ改善!新型キャプチャーの実力
燃費性能(WLTCモード)は、1.8Lフルハイブリッドで24.5km/Lを達成。排気量を拡大しながら、従来の23.3km/Lから改善している点が注目ポイントです。排気量アップは一般的に燃費悪化につながりやすいものですが、高圧ダイレクトインジェクションの採用やバッテリー大容量化などによって、むしろ燃費を向上させている点に、今回の改良の技術的な完成度の高さが表れています。マイルドハイブリッド車の燃費は17.4km/Lです。
Googleを搭載!進化した「openR link」とコネクテッド機能
インフォテインメントも大きく進化しました。10.4インチの縦型タッチスクリーンを備えるマルチメディアシステム「openR link」にGoogleサービスを搭載し、スマートフォンを接続することなくGoogleの各種機能を車載システムから直接利用できます。

Google Mapsは最新の交通情報を反映したルート案内や地図の自動更新に対応し、スマホで検索した目的地やルートを車両と共有することも可能。Google Assistantによる音声操作では、目的地検索やルート案内に加え、エアコンの温度調整や音楽再生までハンズフリーで操作でき、運転中に画面を操作せずに済むため、快適性と安全性の両面で効果があります。ステアリングにはマイクボタンが配置されています。

さらに、運転席正面のデジタルインストゥルメントパネルを従来の7インチから10インチへ大型化し、地図やルート案内などのナビ情報も表示可能に。視線を大きく動かさずにルートを確認できます。車載ソフトウェアはFOTA(Firmware Over-The-Air)による無線アップデートに対応します。
これらの車載Googleサービスと、スマホアプリ「My Renault」によるリモート操作などのコネクテッドサービスは8年間無償で利用可能。My Renaultでは駐車位置や走行距離の確認、離れた場所からのライト点灯やホーン操作も行えます。もちろん「Apple CarPlay」「Android Auto」のワイヤレス接続にも対応しています。
日本初のharman/kardon!新型キャプチャーの内装と快適装備
オーディオには、日本市場のルノー車として初めてharman/kardonオーディオシステムを標準装備。9個のスピーカーと専用10チャンネルアンプによる総出力410Wのシステムで、音場の中心位置を車内の前後左右に細かく調整しながら、どのシートでも高音質なHi-Fiサウンドを楽しめます。

内装は最新技術の採用で質感が高められており、スポーティグレードの「Esprit Alpine(エスプリ・アルピーヌ)」では、「ALPINE」ロゴ入りのバイオスキン&ファブリックコンビシート、トリコロールのオーナメント、ブルーグレーのダッシュボードインサート、アルミペダル、TEPレザーステアリング、「ALPINE」ロゴ入りキッキングプレートなどを採用しています。
居住性・積載性も実用的です。シートバック形状の工夫により後席膝回りスペースを230mmまで拡大しクラストップレベルを確保。6:4分割可倒式リアシートは前後最大160mmのスライドに対応し、ラゲッジ容量はマイルドハイブリッドで536L、フルハイブリッドで440L、後席を倒せば最大1235Lまで拡大します。
360度カメラも新採用!新型キャプチャーの安全装備
安全面では、車両周囲の状況を確認できる360度カメラを新たに標準装備。高解像度映像で駐車時や狭い場所での取り回しをサポートします。加えて、Aピラー下部のカメラセンサーでドライバーの状態を監視するドライバーモニタリングシステムも新採用し、注意散漫を検知すると警告します。

これらに加え、ストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロールとレーンセンタリングアシストを組み合わせた「ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト」、2025年の改良で全車に追加された「エマージェンシーレーンキープアシスト」「ブラインドスポットインターベンション」「ドアオープニングアラート」など、充実した先進安全装備が揃っています。

新型キャプチャーのボディサイズ
ボディサイズは全長4240×全幅1795×全高1590mm、ホイールベース2640mm。前世代(4135×1780×1585mm、ホイールベース2605mm)から全長で+105mm拡大する一方、ホイールベースの拡大は+15mmにとどめており、取り回しのよさと悪路走行性能のバランスを重視した設計となっています。
新型キャプチャーの価格
グレード別の価格(消費税込み)は以下のとおりです。
| グレード | 価格 |
|---|---|
| テクノ マイルドハイブリッド(1.3Lターボ) | 404万9000円 |
| エスプリ アルピーヌ マイルドハイブリッド(1.3Lターボ) | 429万9000円 |
| エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH(1.8L)【改良】 | 494万円 |
今回改良された「エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH」は、同グレードのマイルドハイブリッド車から約64万1000円アップで、パワートレインの進化やGoogleサービス、harman/kardon、360度カメラなど装備も大きく充実した内容となっています。
ボディカラーは受注生産の「ノワール エトワールM」と、7万円高の2トーンカラー3種(グリ ラファール M/ノワール エトワールM、ブルー アイロン M/ノワール エトワールM、ブラン ナクレM/ノワール エトワールM)の全4色展開です。
新型キャプチャーの発売日
改良された「キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH」は、2026年10月15日に日本で発売されました。ルノーは人気のキャプチャーに最新パワートレインを投入することで、さらに幅広いユーザーへアピールしていく狙いです。
まとめ:キャプチャーを「おさらい」
ルノー・キャプチャー(Captur)は、初代が2013年に登場したコンパクトSUVです。マツダでデザイン本部長も務めたローレンス・ヴァン・デン・アッカーが初めて指揮を執り、力強いフォルムに仕上げられました。同グループ日産のコンパクトSUV「ジューク」と基礎を共有しつつ、全長やホイールハブ(PCD100/4穴)などをルノー向けに最適化しています。
今回のフルハイブリッドE-TECHの改良は、「排気量を拡大しながら燃費も改善」という技術的に高度なアップデートに加え、Googleサービス統合やharman/kardon標準装備、360度カメラ採用といった装備面の充実まで盛り込まれており、コンパクト輸入SUVの中でも魅力的な一台に仕上がっています。
今後も新型ルノー・キャプチャーについては最新情報が入り次第、随時更新していきます。
ルノーキャプチャー

