ダイハツ工業は2026年8月31日、コンパクトワゴン「トール(THOR)」の一部改良モデルを正式発表し、同日より発売を開始しました。今回の改良では安全システム「スマートアシスト」の大幅強化を筆頭に、エントリーグレードの装備充実、新色ボディカラーの追加など、商品力を全方位にわたって引き上げる内容となっています。トヨタ「ルーミー」、スバル「ジャスティ」のOEMモデルも同時に改良されており、コンパクトワゴンカテゴリー全体で注目を集める発表となりました。
本記事では、2026年8月31日に正式発表されたダイハツ新型トールの変更点・改良内容・グレード別価格・スペック・安全装備・ボディカラーなどを、最新情報をもとに詳しく解説します。

ダイハツ新型トール 一部改良の概要
2026年モデルとなる改良型トールは、2016年のデビュー以来積み上げてきた改良の歴史の中でも、安全性能と利便性の両面において特に充実したアップデートが施されています。前回の大きな変更が2020年の外内装リフレッシュおよびスマートアシスト刷新であったことを踏まえると、今回の一部改良は予防安全機能の質的向上に重点が置かれたマイナーチェンジといえます。

同日にはダイハツの軽乗用車「タント」シリーズ(特別仕様車「デイリーツール」追加を含む)も一部改良されており、ダイハツの主力2車種が同時に刷新されるという大きな発表日となりました。
2026年改良型トール|主な変更点まとめ
今回の一部改良によってトールに加えられた変更点は、大きく「安全性の向上」「利便性の向上」「ボディカラーの追加」の3つに整理することができます。

まず安全性の向上として、予防安全システム「スマートアシスト」の衝突警報機能および衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者)に、新たに「対横断自転車の検知機能」「交差点右折時における対向車線の車両の検知機能」「右左折時の対向方向から来る横断歩行者の検知機能」の3つが追加されました。これにより、従来は対応が難しかった交差点シーンでの複雑な障害物も検知対象となり、日常の様々な走行シーンで安心感が大きく高まります。さらに、対歩行者への最高速度条件がこれまでの60km/hから80km/hに引き上げられ、郊外路での走行時にも安全機能がより広い場面で機能するようになりました。
ACC(アダプティブクルーズコントロール)については先行車の検知距離および検知精度が改善され、従来モデルと比べてよりスムーズで滑らかな追従挙動が実現されています。高速道路での長距離ドライブや渋滞時の疲労軽減に直接寄与する改善です。
受動的な安全装備面では、SRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)およびSRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)が全グレードに標準装備化されました。側突時や横転時の乗員保護性能が全車で底上げされており、グレードを問わず安全な選択ができるようになっています。
コーナーセンサーはリヤが従来の2個から4個へと増設されました。後退時の障害物検知範囲が拡大し、駐車時の安心感が向上しています。またヘッドランプ点灯延長機能も追加されており、夜間の乗り降り時の利便性も細かく改善されています。
利便性の向上については、エントリーグレードの「X」グレードに対して運転席シートリフターおよびフロントセンターアームレストが標準装備化されました。シートリフターによって着座位置を細かく調整できるようになり、様々な体型のドライバーに対して適切な運転姿勢を確保しやすくなっています。あわせて「X」グレードには「自発光式2眼メーター(タコメーター付)」と「TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ」が採用され、情報表示の見やすさと質感が大幅に向上しています。
一方で、前モデルで全グレードに標準装備されていた9インチディスプレイオーディオはオプション設定へと変更されました。この変更によってエントリーグレードの車両本体価格は上昇が抑えられるものの、9インチナビを希望する場合はオプションとして追加する必要があります。
2026年改良型トール|ボディカラーの変更
今回の一部改良では新色ボディカラーが複数追加されており、個性豊かなカラーラインナップが魅力となっています。新開発の「イエローイッシュブラッククリスタルマイカ」は、従来のブラック系とは異なる黄みを帯びた深みのある独特の色調が特徴です。「グレイッシュオリーブメタリック」は落ち着いたアーバンテイストを持つカラーで、ツートーン仕様の「ブラックマイカメタリック×グレイッシュオリーブメタリック」とともに設定されています。さらに「シャイニングホワイトパール」「クールバイオレットクリスタルシャイン」「ブラックマイカメタリック×シャイニングホワイトパール」も追加設定されており、合計6色のカラーが今回の改良で新たに加わりました。
2026年改良型トール|グレード別価格一覧(税込)
改良に伴い、全グレードで価格が改定されています。エントリーグレードの「X」は装備充実の影響から価格アップ幅が特に大きく、前モデル比で88,000円アップとなっています。他のグレードについては約51,000円前後の価格改定となっています。
トール(1L自然吸気エンジン)
- X グレード:2WD(FF)1,830,400円 / 4WD 2,006,400円(前モデル比+88,000円)
- G グレード:2WD(FF)1,989,900円 / 4WD 2,165,900円(前モデル比+50,600円)
- カスタムG:2WD(FF)2,170,300円 / 4WD 2,346,300円(前モデル比+51,700円)
トール(1Lターボエンジン)
- Gターボ:2WD(FF)2,117,500円(前モデル比+51,700円)
- カスタムGターボ:2WD(FF)2,313,300円(前モデル比+56,100円)
価格帯は1,830,400円〜2,346,300円となっており、コンパクトワゴンとして競争力のある価格設定が維持されています。
2026年改良型トール|安全装備「スマートアシスト」の詳細
今回の改良における最大のポイントが、スマートアシストの機能強化です。改良後のスマートアシストは、衝突警報機能および衝突回避支援ブレーキ機能において対応できるシーンを大幅に拡大しています。
具体的には、横断してくる自転車への対応、交差点で右折時に対向車線を走る車両への対応、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者への対応という、これまで多くの事故が発生しやすかった交差点シーンでの検知機能が新たに追加されています。対歩行者の検知作動速度の上限も従来の60km/hから80km/hへ拡大されたことで、幹線道路での走行中でも予防安全システムが有効に機能するようになりました。
ACCの先行車追従精度向上と組み合わせることで、スマートアシスト全体として「止まる」「追従する」の両面において一段上の安全水準を実現しています。これはトヨタのルーミーやスバルのジャスティにも共通する改良内容であり、プラットフォームを共有するモデル全体で安全性が向上しています。
2026年改良型トール|スペック・エンジン・燃費
トールには引き続き2種類のエンジンが用意されています。1つ目は直列3気筒1L自然吸気エンジン「1KR-FE」で、最高出力69ps・最大トルク9.4kgmを発揮。WLTCモード燃費は18.4km/Lとなっており、日常使いで燃費を重視するユーザーに適しています。2つ目は直列3気筒1Lターボエンジン「1KR-VET」で、最高出力98ps・最大トルク14.3kgmと1.4Lクラス相当のトルクを発揮します。こちらのWLTCモード燃費は16.8km/Lで、力強い走りと燃費性能を両立しています。トランスミッションはいずれもCVTを採用し、駆動方式はFFまたは4WDから選択できます。
ボディサイズは全長3700〜3705mm×全幅1670mm×全高1735mmと、軽自動車からのクラスアップユーザーにも扱いやすいコンパクトなサイズが維持されています。ホイールベースは2490mmで、最小回転半径を抑えた取り回しの良さも健在です。車重は1070kgと軽量に仕上げられています。
室内サイズは室内長2180mm×室内幅1480mm×室内高1355mmと、コンパクトなボディに対して広大な居住空間を確保しています。前後乗員間距離は最大1105mmにもなり、リヤシートの240mmスライド機能と合わせて5人がゆったりとドライブを楽しめる実用性が光ります。
ダイハツ・トールとはどんなクルマ?基本情報を解説
ダイハツ・トール(THOR)は、2016年11月に発売されたコンパクトワゴンです。車名の「THOR」は北欧神話の雷神に由来し、「力強く頼りがいがある相棒」としての意味と、英語で「背が高い」を意味する「TALL」をかけ合わせた造語となっています。コンセプトはLiving(リビング)とDriving(ドライビング)を組み合わせた「1LD-CAR(ワン・エル・ディー・カー)」で、自宅のリビングのような快適さをクルマの中で実現することを目指して開発されました。
ダイハツが製造・開発を担い、トヨタへは「ルーミー」(旧「タンク」含む)として、スバルへは「ジャスティ」としてOEM供給されています。両側スライドドアによる高い乗降性と実用性が評価されており、軽自動車からのクラスアップを検討するファミリー層を中心に安定した人気を誇るモデルです。
まとめ:2026年改良型ダイハツ新型トールはここが注目!
2026年8月31日に正式発表・発売されたダイハツ新型トールの一部改良は、スマートアシストの交差点対応強化・SRSエアバッグの全車標準装備化・リヤコーナーセンサーの4個化といった安全装備の充実が最大のハイライトです。エントリーグレード「X」の装備向上も注目で、シートリフター・アームレスト・高品位メーターが標準化されたことで、コストパフォーマンスの高い選択肢として魅力が増しています。新色ボディカラーの追加により、個性的な1台を選びやすくなった点も見逃せません。
コンパクトワゴンセグメントを牽引するトールが、安全性と快適性の両面でさらなる進化を果たした2026年モデル。購入を検討している方は、ぜひ最新の改良内容を参考にしてみてください。
トール
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/thor/index.htm
ダイハツ ニュースリリース

