トヨタは2026年9月3日、「クラウン(クロスオーバー/スポーツ/セダン)」の一部改良を発表しました。クラウンクロスオーバーは同日9月3日に発売、クラウンスポーツとクラウンセダンは9月21日の発売となります。なお、クラウンエステートの一部改良は2026年末を予定しています。今回の改良では、最新の第5世代ハイブリッドシステムの導入による走行性能・燃費性能の向上に加え、新グレードの追加や内外装の質感向上など、多岐にわたる強化が施されました。本記事では、クロスオーバー・スポーツ・セダン各モデルの変更点、価格、スペックについて詳しく解説します。
今回の改良における共通のポイント:
今回の一部改良でクラウンシリーズ全体に共通する大きなトピックは、クラウンクロスオーバーとクラウンスポーツへの「第5世代ハイブリッドシステム」の採用です。従来の2.5Lハイブリッドシステムに搭載されていたフロントモーターの出力を120psから135psに引き上げたことで、システム最高出力は172kW(234PS)から176kW(239PS)へと向上しています。走行性能と環境性能を同時に高めた今回の改良は、クラウンシリーズの商品力をさらに底上げするものとなっています。
また、クロスオーバーとスポーツの上位グレード(CROSSOVER RS・CROSSOVER Z・SPORT RS・SPORT Z)には、「トヨタプレミアムサウンドシステム(10スピーカー/8chオーディオアンプ)」を標準装備し、楽器づくりで培われた音の匠の感性と技術を導入した高品位な音響空間を実現。さらに、パドルシフトが各RSグレード以外にも標準装備され、ドライビングの楽しさがより多くのグレードで享受できるようになりました。
クラウンクロスオーバー 一部改良の変更点:
クラウンクロスオーバーは、今回の改良でエクステリアデザインを大きく刷新しています。最大の変更点はバイトーンカラーの塗り分け変更で、ボンネットフードとベルトラインから上のキャビン全体をブラック化し、よりシャープでスポーティな印象に生まれ変わりました。また、従来は無塗装樹脂が採用されていたフロント・リヤアーチモールディング、フロント・リヤバンパー下モールディング、ドア下モールディングをピアノブラックに変更し、全体的な質感を大幅に向上させています。リアデザインの変更によってワイドスタンス化が図られ、より力強い後ろ姿となりました。

ボディカラーについては、これまでの「ブラック」を廃止し、トヨタブランドの他モデルでも順次導入が進んでいる新色「ニュートラルブラック」を新たに採用しています。
インテリア面では、CROSSOVER RSグレードにレッドのブレーキカラードキャリパー(フロント・リア)を採用したほか、ディンプル加工シフトノブとディンプル加工本革巻きステアリングが設定されました。また、寒冷地仕様を全グレードに標準採用したことも、実用面での大きな進化といえます。

新型 クラウンクロスオーバー
パワートレインについては、2.5Lハイブリッドモデルに第5世代ハイブリッドシステムを採用し、燃費性能がCROSSOVER Gグレードで従来の22.4km/Lから23.1km/L(WLTCモード)へと改善されました。2.4Lターボハイブリッドを搭載するCROSSOVER RSの燃費は従来どおり15.7km/Lとなっています。
クラウンクロスオーバー 価格(税込):
- CROSSOVER G(2.5Lハイブリッド4WD):5,179,900円(前モデル比 +29,900円)
- CROSSOVER Z(2.5Lハイブリッド4WD):5,999,400円(前モデル比 +49,400円)
- CROSSOVER RS(2.4Lターボハイブリッド4WD):6,739,700円(前モデル比 +39,700円)
価格の上昇幅は各グレードで約3万円〜5万円と比較的小幅に抑えられており、向上した質感・性能を考えれば十分に納得のいく価格設定といえるでしょう。

クラウンスポーツ 一部改良の変更点:
クラウンスポーツにおける今回の改良の目玉は、PHEVモデルへの新グレード「SPORT Z」の追加設定です。SPORT ZのPHEVには2.5Lプラグインハイブリッドシステム(システム最高出力225kW/306PS)が搭載されるほか、前後18インチの大型ブレーキディスクも装備されており、スポーティな走りと優れた環境性能を高次元で両立しています。EV走行可能距離は約90kmを確保しており、日常的な移動のほとんどをEVのみで賄うことができる実用的なモデルです。これにより、従来はRS(PHEV)のみだったプラグインハイブリッドのラインナップが拡充され、SPORT RSより約84万9,200円低価格でPHEVモデルが選択できるようになりました。

新型 クラウンスポーツ
ハイブリッドモデルについても第5世代ハイブリッドシステムの採用により走行性能が向上し、燃費はSPORT Gグレードで従来の21.3km/Lから22.4km/L(WLTCモード)へと1.1km/L改善されています。このアップ幅はクロスオーバーを上回るもので、スポーツらしい走りとの両立が際立ちます。
その他の変更点として、ボディカラー「ブラック」が「ニュートラルブラック」に変更されたほか、サイドデカールのメーカーオプション設定が全車・バイトーンカラーにも拡大されています。また、SPORT RS・SPORT Zには「トヨタプレミアムサウンドシステム(10スピーカー/8chオーディオアンプ)」が標準装備され、調音天井との組み合わせによって車内音響空間の質をさらに高めています。
クラウンスポーツ 価格(税込):
- SPORT G(2.5Lハイブリッド4WD):5,327,300円(前モデル比 +127,300円)
- SPORT Z(2.5Lハイブリッド4WD):6,061,000円(前モデル比 +161,000円)
- SPORT Z(2.5L PHEV 4WD):6,927,800円(新設定)
- SPORT RS(2.5L PHEV 4WD):7,777,000円(前モデル比 +127,000円)

クラウンセダン 一部改良の変更点:
クラウンセダンでは今回の改良で、ドライバーズカーに特化した新グレード「HEV G」をハイブリッドモデルに新設定しました。従来はHEVとFCEV(水素燃料電池車)ともに上級グレード「Z」のみというシンプルなラインナップでしたが、「HEV G」の追加によって価格的な敷居が下がり、より幅広いユーザーがクラウンセダンを選択しやすくなりました。

HEV GはZグレードと比較してホイールが20インチから19インチに変更され、シート表皮が本革から合皮になるなど一部装備の省略はあるものの、クラウンセダンならではの上質な乗り心地と静粛性はしっかりと継承されています。

継続設定された「Z」グレードには「ブラックパッケージ」が標準装備されました。漆黒メッキのエクステリアパーツやブラックスパッタリング塗装ホイールにより、精悍かつ高級感あふれる外観が実現されています。また、「Z」グレード専用の販売店装着オプションとして、13.2型有機EL後席ディスプレイが新設定されました(パノラマルーフとの同時装着不可)。後席への移動もプレミアムな体験に変える装備として、ショーファーニーズにも対応した仕様となっています。
メカニズム面では、HEVモデルのエンジンカバーが刷新され、静粛性と操縦安定性のさらなる向上とともに、エンジンルームのデザイン性も追求されています。
クラウンセダン 価格(税込):
- HEV G(2.5Lハイブリッド):6,499,900円(新設定)
- HEV Z(2.5Lハイブリッド):7,530,600円(前モデル比 +230,600円)
- FCEV Z(水素燃料電池車):8,530,500円(前モデル比 +230,500円)
前モデルは730万円からのスタートでしたが、新設定の「G」グレードにより約650万円からクラウンセダンが選択可能となり、スタート価格が大幅に引き下げられた形です。

各モデルのスペック比較(2.5Lハイブリッド・改良後):



| モデル | システム最高出力 | 燃費(WLTC) | 駆動方式 |
|---|---|---|---|
| クロスオーバーG/Z | 176kW(239PS) | 23.1km/L | 4WD(E-four) |
| クロスオーバーRS | ―(2.4Lターボ) | 15.7km/L | 4WD(E-four) |
| スポーツG/Z(HEV) | 176kW(239PS) | 22.4km/L | 4WD(E-four) |
| スポーツZ/RS(PHEV) | 225kW(306PS) | 20.3km/L | 4WD(E-four) |
| セダンG/Z(HEV) | ―(2.5L HEV) | 18.0km/L | 後輪駆動(FR) |
安全装備(全モデル共通):
今回の改良モデルにも、最新の「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」が引き続き全グレードに標準装備されています。プロアクティブドライビングアシスト機能では、歩行者の横断などの危険を早期に検知し、ステアリングやブレーキを介して事前に運転を支援します。また、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」では、0〜40km/hの渋滞時においてレーダークルーズコントロールとレーントレーシングアシストの作動中にハンズオフドライブが可能となり、長距離ドライブや渋滞時のドライバー負担を大幅に軽減します。スマートフォンを使用した「アドバンストパーク(リモート機能付)」にも対応しており、前向き・後ろ向き両方の駐車支援が利用可能です。
クラウンエステートの改良予定について:
今回の発表と同時に、クラウンエステートの一部改良が2026年末に予定されていることも明らかになっています。クロスオーバー・スポーツと同様に第5世代ハイブリッドシステムの採用や装備の充実が見込まれており、続報が待たれます。
まとめ:2026年一部改良でクラウンシリーズがさらに進化:
2026年9月に実施されたクラウンシリーズの一部改良は、第5世代ハイブリッドシステムの導入による走行性能・燃費性能の底上げを軸に、新グレードの追加、内外装の質感向上、音響システムの強化など、商品力を全方位でアップさせる内容となっています。クラウンクロスオーバーは9月3日より、クラウンスポーツとクラウンセダンは9月21日よりそれぞれ発売されており、購入を検討している方はトヨタ販売店への早期来店をおすすめします。
発売日:クラウンクロスオーバー 2026年9月3日 / クラウンスポーツ・クラウンセダン 2026年9月21日
価格:クラウンクロスオーバー 517万9,900円〜673万9,700円 / クラウンスポーツ 532万7,300円〜777万7,000円 / クラウンセダン 649万9,900円〜853万500円
トヨタ ニュースリリース
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/44794014.html

