トヨタは2026年6月3日、最上級ミニバン「ヴェルファイア」を兄弟車「アルファード」とともに一部改良して発売しました。ヴェルファイアは2023年6月のフルモデルチェンジ以降、2024年12月のPHEV追加に続く今回の改良で、内装の質感向上と新ボディカラーの導入による商品力の強化が行われています。本記事では、変更点・グレード・価格・スペック・アルファードとの違いまですべて詳しく解説します。
ヴェルファイア 2026年一部改良の概要:
現行40系ヴェルファイアは、2023年6月のフルモデルチェンジで完全新設計のTNGAプラットフォームを採用し、スポーティさと最上級の乗り心地を両立した第3世代へと進化しました。その後2024年12月にはExecutive LoungeへのPHEV追加やZ PremierへのJBLプレミアムサウンドシステムのオプション設定など大幅な商品拡充が行われており、今回の2026年6月改良はさらなる質感向上を目的とした内容となっています。

発売日は2026年6月3日で、価格は6,749,600円〜10,899,900円となっています。アルファードと比較して全体的に高価格帯での設定となっており、ヴェルファイア独自の専用装備やスポーティな走りへの訴求が価格差に反映されています。
今回の一部改良における主な変更点まとめ:
2026年6月の一部改良でヴェルファイアに施された変更点は、シンプルながらも確実に質感を高める内容です。
まず最大の変更点として、Executive Loungeグレードの内装加飾がシルバースパッタリングからブロンズスパッタリングへ統一されました。これはアルファードのExecutive Loungeとも共通の変更で、従来のシルバー系加飾がもつクールな印象から、ブロンズ系がもたらす温かみのある高級感へとインテリアの雰囲気が刷新されています。内装色「サンセットブラウン」との組み合わせによって、より統一感のある最上級の室内空間が演出されています。

次に、新ボディカラー「ニュートラルブラック」が全グレードに設定されました。従来設定されていた「ブラック(カラーコード:202)」を置き換える形での刷新で、新色のカラーコードは「229」となります。深みのある黒色系カラーはヴェルファイアの力強く先鋭的なスタイルを最も引き立てる色として根強い人気を誇っており、今回の色調刷新によりより洗練されたブラックボディが楽しめるようになっています。
そして、アルファードとの共通改良として最新の法規への対応も実施されています。
なお今回の改良でヴェルファイアに変更されたのは主にこの2点であり、アルファードに行われたようなグレードの追加・変更(HEV Gの新設やPHEV Zの追加)は実施されていません。ヴェルファイアは引き続きZ PremierとExecutive Loungeの2グレード構成を維持しています。
これまでの改良経緯(ヴェルファイアの変遷まとめ):
ヴェルファイアの現行モデルがどのように進化してきたかを整理しておきます。
**2023年6月(フルモデルチェンジ)**での主な変更点として、TNGAプラットフォーム(GA-K)の採用による車体剛性の従来比約50%向上、3.5L自然吸気V6エンジンを廃止して新世代の2.4Lターボエンジンを搭載、ハイブリッド車にFF駆動モデルを追加設定、最新の14インチ大型インフォテインメントシステムの採用、スーパーロングオーバーヘッドコンソールの採用、トヨタセーフティセンスの最新化、Executive Loungeグレードへのオットマンおよびアームレストヒーターの採用、そしてヴェルファイア専用装備として「フロントパフォーマンスブレース」の追加と専用サスペンションチューニング・19インチホイールの標準採用が実施されました。
**2024年12月(一部改良)**では、Executive LoungeへのPHEVモデルの追加設定、Z Premierグレードへの14インチリヤシートエンターテインメントシステムおよびJBLプレミアムサウンドシステムのオプション設定、全グレードへの前後方ドライブレコーダー・デジタルインナーミラーの標準装備、新ボディカラー「プレシャスメタル」の追加が行われました。
**2026年6月(今回の一部改良)**では上述のとおり、ニュートラルブラックの全グレード設定とExecutive Loungeの内装加飾のブロンズスパッタリング統一が実施されています。
グレード・価格一覧(2026年6月改良版):
改良後のヴェルファイアのグレードと価格は以下のとおりです(カッコ内は前モデルとの価格差)。
Z Premier(ヴェルファイア専用グレード)
- 2.5Lハイブリッド(HEV):FF 7,099,400円 / E-Four 7,319,400円(前モデル比+49,400円)
- 2.4Lガソリンターボ:FF 6,749,600円 / 4WD 6,947,600円(前モデル比+49,600円)
Executive Lounge(アルファードと共通グレード)
- 2.5Lハイブリッド(HEV):FF 8,849,500円 / E-Four 9,069,500円(前モデル比+49,500円)
- 2.5L PHEV:E-Four 10,899,900円(前モデル比+49,900円)
価格アップ幅はいずれも4〜5万円程度で、今回の改良内容とのバランスを考慮した妥当な設定といえます。ヴェルファイアの最安価格はZ Premierのガソリンターボ(FF)で674万9,600円となっており、アルファードの最安価格559万9,000円と比較して約115万円高い設定となっています。この価格差はヴェルファイア専用の走行装備や19インチホイールの標準採用などに起因するものです。
エクステリア(外装)デザイン:
ヴェルファイアの外装デザインは「Forceful × IMPACT LUXURY」というキーワードのもと、まるで闘牛が躍動するような力強さと高級感を融合させたスタイルとなっています。アルファードが細分化されたグリルパターンとヘッドライトの一体的なデザインで先進的な印象を演出するのに対し、ヴェルファイアはグリルの要素を絞り込みバンパーサイドを強調することでよりワイドかつ先鋭的な印象を際立たせているのが大きな差別化ポイントです。

リアはボディラインの整合性を保ちながら引き締まったアクセントを採用しており、力強い走りをイメージさせる仕上げとなっています。
専用グレード「Z Premier」では、黒色を基調とした「漆黒メッキ」による金属加飾が全体に施されており、他のミニバンにはない独自の存在感と緊張感あるフォルムを演出しています。
今回の改良で加わったニュートラルブラックは、そのような力強いヴェルファイアのデザインを最大限に引き立てるカラーとして特に相性が良く、エクステリア全体の印象をより引き締める効果があります。
また、モデリスタによるカスタムパーツ「BEAST RAZOR STYLE」シリーズも引き続き設定されており、Z Premier向け・PHEV向けのほかCOOL SHINE KITとの組み合わせも用意されています。さらにGRパーツの設定もあり、ドレスアップの自由度が高いのもヴェルファイアならではの魅力です。
インテリア(内装)デザインと快適装備:
今回の改良における最大のインテリアアップデートが、Executive Loungeグレードのブロンズスパッタリングへの内装加飾統一です。従来のシルバースパッタリングがもつシャープでクールな質感から、温かみと高級感を両立したブロンズへと変更されたことで、内装色「サンセットブラウン」との組み合わせにおいて一層の統一感と豪華さが生まれています。

全グレード共通の内装装備として、14インチ大型ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)と脱着可能なリヤマルチオペレーションパネルが引き続き標準装備されています。後席からエアコン・オーディオ・シート操作が手元で行えるこの装備は、ヴェルファイアが重視する「後席の快適性」を象徴するものです。
照明・スイッチ・エアコン吹き出し口を天井中央に集約した「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」も健在で、後席3列目に座った状態でも反対側の窓の開閉や照明調整などが行える使い勝手の高さを実現しています。ムーンルーフは左右独立タイプを採用し、サイドサンシェードはトヨタ初の下降タイプで、日差しを遮りながら景色を楽しめる設計が継続されています。
Executive Loungeグレードのキャプテンシートには電動スライド機構に加え、ヒーターを内蔵したオットマンとアームレストが採用されており、まさに「走る高級ラウンジ」と表現できる空間が広がっています。
ボディサイズ:
今回の改良によるボディサイズの変更はなく、現行40系のサイズが継続されています。
$$\text{全長} \times \text{全幅} \times \text{全高} = 4,995 \times 1,850 \times 1,935 \text{ mm}$$
ホイールベースは3,000mmです。19インチタイヤ装着車は全高が10mm増の1,945mmとなります。前モデル(全長4,950mm)から45mm延長されており、運転席と2列目シート・3列目シートとの前後席間距離がそれぞれ5mm・10mm拡大されています。
TNGAプラットフォーム(GA-K)の採用により車体剛性は従来型比約50%向上しており、構造用接着剤の最適配置(高減衰タイプと高剛性タイプを使い分け)により優れた操縦安定性と快適な乗り心地が両立されています。
ヴェルファイア専用の走行性能装備:
ヴェルファイアの大きな特徴のひとつが、アルファードにはない走行性能特化の専用装備です。ラジエターサポートとサイドメンバーを繋ぐフロントパフォーマンスブレースの装備により、前述の車体剛性に加えてさらなる走り出しのレスポンス向上と車両一体感が実現されています。
加えてステアリングと足回りの専用チューニングが施されており、アルファードより引き締まった操縦感覚と応答性の高いハンドリングが味わえます。外径の大きな19インチホイールの標準採用も相まって、最上級ミニバンでありながら走りの楽しさを感じられる設定となっています。
サスペンションはフロントにTNGA用マクファーソンストラット式、リヤに新開発のダブルウィッシュボーン式を採用。路面振動の周波数に応じて減衰力を機械的に可変させる周波数感応型ショックアブソーバーも装備されており、快適性と操縦安定性の高い次元での両立を実現しています。
パワートレインとスペック:
ヴェルファイアには2つのパワートレインが設定されています。
2.4Lガソリンターボ(Z Premierのみ)は直列4気筒2.4Lターボエンジンで最高出力279ps、最大トルク43.8kgmという強力なスペックを誇ります。トランスミッションには高トルク対応型のDirect Shift-8速ATを組み合わせ、FFまたは4WDが選択可能です。前世代に設定されていた3.5L V6自然吸気エンジン(301ps/36.8kgm)に比べ最大トルクで大きく上回り、ダウンサイジングターボとして高い実用性と走りのパフォーマンスを両立しています。
$$\text{システム出力}(ガソリンターボ) = 279 \text{ ps} / 43.8 \text{ kgm}$$
**2.5Lハイブリッド(HEV / 全グレード共通)**はエンジン出力190ps・フロントモーター182ps・リアモーター54psのシステム構成で、FFとE-Four(4WD)が選択できます。燃費はFFで17.7km/L、E-Fourで16.7km/L(WLTCモード)と、前モデルの14.8km/Lから大幅に改善されています。
**2.5L PHEV(Executive Loungeのみ)**はシステム最高出力306ps、EV航続距離73km、WLTCモード燃費16.7km/Lを誇ります。E-Four(4WD)専用で、V2H(Vehicle to Home)対応の外部給電機能も備えており、日常の電力活用や非常用電源としても機能します。
$$\text{システム出力}(PHEV) = 306 \text{ ps} \quad / \quad \text{EV航続距離} = 73 \text{ km}$$
また、停止間際の急激なノーズダウンを抑制する「スムーズストップ」制御の採用や、目的地までの経路を先読みしてEV走行区間を最適化する「先読みEV/HEVモード切り替え制御」により、乗り心地と燃費性能を高次元で両立しています。
燃費一覧(WLTCモード):
- 2.4Lガソリンターボ:FF 10.3km/L / 4WD 10.2km/L
- 2.5Lハイブリッド:FF 17.7km/L / E-Four 16.7km/L
- 2.5L PHEV:E-Four 16.7km/L(ハイブリッドモード時)
ハイブリッド車はPHEVと同等の燃費を確保しつつ、FF設定の17.7km/Lは同クラスの大型ミニバンの中でもトップクラスの燃費性能といえます。
安全装備(トヨタセーフティセンス):
ヴェルファイアには最新のトヨタセーフティセンスが全グレードに標準装備されています。プリクラッシュセーフティ(歩行者・自転車・二輪車検知対応)やレーダークルーズコントロール、レーンディパーチャーアラートに加え、車線内走行時常時操舵支援や信号交差点への右左折時減速支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト」、遠隔で駐車・出庫ができる「アドバンストパーク(リモート機能付き)」も設定されています。渋滞時支援を行う「アドバンストドライブ」を含む高度運転支援技術「トヨタ チームメイト」も採用されており、大きなボディでも安心して扱えるよう多層的な安全システムが整えられています。
なお2024年12月の改良から前後方ドライブレコーダーとデジタルインナーミラーが全グレードに標準装備されており、今回の改良後も引き続き標準設定となっています。
アルファードとの違い・どちらを選ぶべきか:
今回の改良を経て、アルファードとヴェルファイアの特徴をあらためて整理してみます。
ヴェルファイアはZ PremierとExecutive Loungeの2グレード構成を維持しており、アルファードが今回の改良でGグレード(HEV)を559万9,000円〜で設定したのとは対照的に、エントリー価格は674万9,600円と高めの設定となっています。これはヴェルファイア専用装備(フロントパフォーマンスブレース・専用チューニング・19インチホイール・漆黒メッキ)が標準で含まれているためです。
走りへのこだわりという点では、ヴェルファイアにのみ設定される2.4Lガソリンターボ(279ps)が最大の差別化ポイントです。大人数での高速クルージングや山岳路での力強い走りを求めるユーザーには、ヴェルファイア Z Premierガソリンターボが最適な選択肢となります。
デザインの方向性としてもアルファードの「華やかで上品な高級感」に対し、ヴェルファイアは「力強く先鋭的なプレミアム感」という明確な違いがあり、どちらを選ぶかはユーザーの好みや用途によって変わります。
まとめ:2026年6月改良ヴェルファイアはこんな人におすすめ:
今回の一部改良後のヴェルファイアは、以下のようなユーザーに特におすすめです。
- 力強く個性的なミニバンを求める方:アルファードにはないスポーティなデザインと走行装備がヴェルファイアの最大の魅力です。
- 走りのパフォーマンスを重視する方:2.4Lガソリンターボ(279ps)とDirect Shift-8速ATの組み合わせはミニバン最高クラスの走りを提供します。
- 最上級の内装質感にこだわる方:今回のブロンズスパッタリング統一によりExecutive Loungeの内装がさらに洗練され、唯一無二のラグジュアリー空間が完成しています。
- PHEVで最上級グレードを選びたい方:ヴェルファイアPHEVはExecutive Lounge限定のため、最上級装備と電動化を同時に叶えられる選択肢となっています。
2026年6月の改良でヴェルファイアはさらに磨きがかかり、「走る高級ラウンジ」としての存在価値を一層高めました。実車でブロンズスパッタリングの質感やニュートラルブラックの外装をぜひ確かめてみてください。
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