2026年9月4日、一般社団法人日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)は、2026年8月における車名別新車販売台数ランキングを発表しました。8月はお盆休みが集中する時期であることから、販売店の長期休業や車両登録・納車の停滞が影響し、前月比(7月比)で見るとほぼ全車種が100%を下回る結果となりました。しかしながら、前年同月比で大きく伸長した車種も複数あり、特にトヨタ「ランドクルーザー」シリーズの躍進と日産「ルークス」の大幅増加が今月の注目ポイントとなっていますら
2026年8月 乗用車(普通車)新車販売ランキング ベスト10
日本自動車販売協会連合会が発表した2026年8月の乗用車(軽自動車・海外ブランド車を除く)ブランド通称名別ランキングは以下の通りです。
| 順位 | ブランド通称名 | メーカー | 販売台数 | 前年同月比 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ヤリス | トヨタ | 10,077台 | 114.3% |
| 2位 | ライズ | トヨタ | 8,824台 | 117.9% |
| 3位 | カローラ | トヨタ | 8,335台 | 97.0% |
| 4位 | シエンタ | トヨタ | 7,591台 | 127.3% |
| 5位 | ルーミー | トヨタ | 6,720台 | 101.1% |
| 6位 | アルファード | トヨタ | 5,753台 | 101.6% |
| 7位 | ランドクルーザー | トヨタ | 5,506台 | 189.1% |
| 8位 | フリード | ホンダ | 4,951台 | 86.9% |
| 9位 | アクア | トヨタ | 4,567台 | 105.3% |
| 10位 | セレナ | 日産 | 4,541台 | 96.0% |
【1位】トヨタ ヤリス:10,077台(前年同月比114.3%)

乗用車部門の首位は、トヨタ「ヤリス」が1万77台を記録し、盤石のトップを維持しました。前年同月比でも114.3%と好調を維持しており、コンパクトカー市場において絶対的な王者の地位を確立しています。燃費性能の高さと購入しやすい価格帯が幅広い世代に支持される理由であり、都市部・地方問わず安定した需要が続いています。
【2位】トヨタ ライズ:8,824台(前年同月比117.9%)

2位にはトヨタ「ライズ」が8,824台で続きました。前年同月比117.9%と全車種の中でも高い伸長率を示しており、コンパクトSUVカテゴリーの人気を牽引し続けています。兄弟車のダイハツ「ロッキー」とともにエントリーSUV市場を担っており、若年層や小家族層を中心に根強い支持を集めています。
【3位】トヨタ カローラ:8,335台(前年同月比97.0%)

3位はトヨタ「カローラ」シリーズで8,335台。前年同月比は97.0%とわずかに前年を下回ったものの、安定した販売水準を維持しています。カローラシリーズは教習車需要も含んだ集計となっており、セダン・ツーリング・クロスなど複数のボディタイプで幅広いユーザー層を獲得しています。
【4位】トヨタ シエンタ:7,591台(前年同月比127.3%)

4位のトヨタ「シエンタ」は7,591台で、前年同月比127.3%という非常に高い成長率を達成しました。コンパクトミニバンの代表格として、3列シートを持ちながらも取り回しやすいサイズ感が子育て世代に高く評価されています。燃費性能に優れたハイブリッドモデルの人気も引き続き高く、今後もランキング上位が期待されます。
【5位】トヨタ ルーミー:6,720台(前年同月比101.1%)

5位はトヨタ「ルーミー」が6,720台。前年同月比101.1%と横ばいを維持しており、軽自動車に近い全高と室内空間の広さが生活利便性を重視するユーザーに選ばれ続けています。5ナンバーサイズながら広い居住空間を持つ「ハイトワゴン型」コンパクトカーとして、駐車場事情が限られる地域でも人気があります。
【6位】トヨタ アルファード:5,753台(前年同月比101.6%)

6位はトヨタ「アルファード」で5,753台(前年同月比101.6%)。高級大型ミニバンとして国内最高水準の人気を誇り、ビジネスユースから富裕層のファミリー層まで幅広い需要に支えられています。2023年のフルモデルチェンジ以降も強い引き合いが続いており、供給面の安定化に伴って前年比でもしっかりと上回る結果となりました。
【7位】トヨタ ランドクルーザー:5,506台(前年同月比189.1%)

今月の最大の注目点のひとつが、7位にランクインしたトヨタ「ランドクルーザー」シリーズです。前年同月比は189.1%と約2倍近い急成長を記録しており、これは2026年5月に発売されたランドクルーザー「FJ」の追加投入が大きく寄与しています。ランドクルーザーFJの登場以降、6月に6位・7月に7位・8月に7位と、3か月連続でトップ10にランクインするという快挙を達成しました。令和の時代にラダーフレーム構造を持つ本格オフロードSUVがここまで売れるという事実は、アウトドアブームや悪路走破性への需要の高まりを象徴するものといえます。なお5,506台のうち、相当数がランドクルーザーFJによるものと見られています。
【8位】ホンダ フリード:4,951台(前年同月比86.9%)

8位はホンダ「フリード」が4,951台。前年同月比86.9%とやや減少しているものの、コンパクトミニバンカテゴリーでは依然として上位の存在感を示しています。3列シートと取り回しの良さを兼ね備えた実用的な1台として、ファミリー層を中心に安定した人気を維持しています。
【9位】トヨタ アクア:4,567台(前年同月比105.3%)

9位はトヨタ「アクア」の4,567台で、前年同月比105.3%とプラス成長を維持しています。コンパクトハイブリッドカーの先駆け的存在として長年支持されており、圧倒的な燃費性能とリーズナブルな価格が特に通勤・生活の足として選ばれています。
【10位】日産 セレナ:4,541台(前年同月比96.0%)

10位には日産「セレナ」(C28型)が4,541台でランクイン。前年同月比96.0%とわずかに前年を下回ったものの、2026年2月のマイナーチェンジ版発売以降、ミドルサイズミニバン御三家(ヴォクシー・ノア・ステップワゴンなど)の中でも最も売れるモデルとして存在感を示しています。e-POWERの静粛性と走行性能が高く評価されており、ファミリーカーとしての総合力の高さが支持を集めています。
注目の11位以降:ジムニー・RAV4・リーフ・エルグランドの動向

ベスト10圏外でも注目すべき動きがありました。11位のトヨタ「RAV4」は4,488台(前年同月比341.6%)と驚異的な伸び率を記録しています。12位のスズキ「ジムニー」シリーズは4,437台(前年同月比500.8%)と大躍進しており、ランドクルーザーFJの登場に触発されるように本格オフロード車カテゴリー全体が盛り上がっていることがうかがえます。また33位の日産「リーフ」(ZE2型)は1,395台(前年同月比722.8%)と大幅増加、34位の日産「エルグランド」(E53型)は1,365台(前年同月比910.0%)と圧倒的な数字を示しており、日産の新世代モデル群が市場で存在感を発揮し始めています。高価格帯モデルであるエルグランドがMAZDA3やレクサスNX350h、トヨタ・ハイエースワゴンよりも多く売れている事実は、日産ブランドの復調を示す明るいトピックといえるでしょう。
2026年8月 軽自動車新車販売ランキング ベスト15
全国軽自動車協会連合会が発表した2026年8月の軽自動車通称名別ランキングは以下の通りです。
| 順位 | 通称名 | メーカー | 販売台数 | 前年同月比 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | N-BOX | ホンダ | 13,917台 | 93.2% |
| 2位 | スペーシア | スズキ | 11,624台 | 101.3% |
| 3位 | タント | ダイハツ | 6,672台 | 95.9% |
| 4位 | ムーヴ | ダイハツ | 6,249台 | 57.6% |
| 5位 | ルークス | 日産 | 6,093台 | 157.4% |
| 6位 | ハスラー | スズキ | 6,080台 | 107.9% |
| 7位 | ワゴンR | スズキ | 4,068台 | 91.3% |
| 8位 | デリカミニ/eK | 三菱 | 3,919台 | 108.4% |
| 9位 | アルト | スズキ | 3,468台 | 73.8% |
| 10位 | タフト | ダイハツ | 2,691台 | 100.8% |
| 11位 | ミラ | ダイハツ | 2,253台 | 63.2% |
| 12位 | デイズ | 日産 | 2,157台 | 64.2% |
| 13位 | ジムニー | スズキ | 1,954台 | 54.5% |
| 14位 | N-ONE | ホンダ | 1,440台 | 180.5% |
| 15位 | エブリイワゴン | スズキ | 1,290台 | 79.8% |
【軽自動車1位】ホンダ N-BOX:13,917台(前年同月比93.2%)

軽自動車部門では、ホンダ「N-BOX」シリーズが13,917台でトップを守り続けています。8月はお盆休みの影響で前月(22,506台)比は61.8%と大きく落ち込んでいますが、依然として2位のスペーシアに約2,300台の差をつけており、軽自動車市場における絶対的王者の地位は揺るぎません。ビッグマイナーチェンジモデルの投入後も安定した需要を維持しているものの、前年同月比では93.2%と初めて100%を割り込んだことは今後の注目ポイントとなっています。
【軽自動車2位】スズキ スペーシア:11,624台(前年同月比101.3%)

2位のスズキ「スペーシア」シリーズは11,624台(前年同月比101.3%)と前年比でプラスを確保しており、N-BOXに次ぐ安定した存在感を示しています。スーパーハイトワゴンカテゴリーの中でデザインの個性とユーティリティ性能の両立が高く評価されており、スペーシアカスタムを含めたシリーズ合計で1万台超えを続けています。
【軽自動車3〜6位】タント・ムーヴ・ルークス・ハスラーの動向

3位のダイハツ「タント」(6,672台)と4位のダイハツ「ムーヴ」(6,249台)はいずれも前年同月比で100%を下回りました。特にムーヴは前年同月比57.6%と大幅な落ち込みを示しており、ダイハツブランド全体の回復途上にある状況が透けて見えます。一方で5位の日産「ルークス」(6,093台)は前年同月比157.4%と大躍進を遂げており、年累計でも前年比142.3%と圧倒的な成長を続けています。6位のスズキ「ハスラー」(6,080台)も前年同月比107.9%と好調を維持しており、クロスオーバーデザインの軽自動車市場での人気の高さが改めて証明されています。
【軽自動車7〜10位】ワゴンR・デリカミニ/eK・アルト・タフト

7位スズキ「ワゴンR」(4,068台・前年同月比91.3%)は、軽ハイトワゴンの原点として長年支持されるものの、前年比では減少傾向です。8位の三菱「デリカミニ/eKシリーズ」は3,919台(前年同月比108.4%)と前年超えを達成しており、アウトドア志向の軽自動車としての独自路線が功を奏しています。年累計でも前年比110.6%と安定した伸びを示しています。9位のスズキ「アルト」(3,468台・前年同月比73.8%)は、軽乗用車の中でも特にエントリー価格帯として支持されるものの、前年比では苦戦が続いています。10位のダイハツ「タフト」(2,691台・前年同月比100.8%)はほぼ前年並みを維持しており、低重心のSUVスタイル軽自動車として根強い人気が続いています。
軽自動車注目車種:ホンダ N-ONE・スズキ ジムニー・ダイハツ コペン
ベスト10圏外でも注目車種があります。14位のホンダ「N-ONE」は1,440台(前年同月比180.5%)と大幅増加を記録しており、年累計でも前年比141.0%と好調です。軽スポーツクーペとして独自のポジションを持つ「コペン」も前年同月比203.4%(ダイハツ474台、トヨタOEM込み)と需要の盛り上がりが顕著です。一方で13位のスズキ「ジムニー」は1,954台(前年同月比54.5%)と前年比では大幅減となっており、年累計(前年比61.1%)の落ち込みも目立ちます。乗用車部門のジムニーシリーズが大躍進している状況と比べると、軽ジムニーの供給面や需要のシフトを含めた今後の動向が注目されます。
2026年8月のランキングを振り返って:トレンドとポイント整理
2026年8月の新車販売ランキングから見えてくる主なトレンドを以下に整理します。
- トヨタの独占体制は継続:乗用車トップ10のうち実に7車種がトヨタ車であり、国内新車市場におけるトヨタの圧倒的シェアが改めて浮き彫りになりました。
- ランドクルーザーFJ効果が鮮明:2026年5月発売のランドクルーザーFJにより、6月〜8月の3か月連続でランドクルーザーシリーズがトップ10に定着。前年同月比189.1%という成長率は今月の最大のサプライズのひとつです。
- ラダーフレーム車・本格SUVの人気復活:ランドクルーザーとジムニー(乗用車部門)がともに上位に食い込んでおり、アウトドアブームや悪路走破性への需要が市場を押し上げています。
- 日産の復調傾向:セレナがミドルミニバン最販車として10位入り、新型リーフ・エルグランドの大幅増加など、日産の新世代モデルが市場に浸透しつつあります。
- 軽自動車はお盆の影響を大きく受けた:前月比100%超えの車種はゼロ。ただし前年同月比ではスペーシア・ルークス・ハスラー・デリカミニ/eK・タフト・N-ONEの6車種がプラスを維持しました。
- ダイハツ回復は道半ば:品質問題からの回復途上にあるダイハツは、タントやムーヴ・アルトなど主力モデルで前年比を割り込むケースが多く、完全な市場復活にはまだ時間が必要な状況が続いています。
2026年1月〜8月の累計ランキングから見る傾向
日本自動車販売協会連合会の累計データ(1月〜6月)によると、年間累計でも「ヤリス」が72,236台で首位を維持しており、「シエンタ」「カローラ」「ライズ」がそれに続く形で上位に名を連ねています。特に「ランドクルーザー」シリーズの年間累計の伸びは顕著であり、FJ発売後の需要増加が今後の通年統計にも大きな影響を与えることが見込まれます。軽自動車部門では「N-BOX」が138,842台(前年比102.8%)、「スペーシア」が108,736台(前年比98.4%)、「タント」が79,326台(前年比99.0%)と上位3車種が安定した台数を積み上げています。
まとめ:2026年8月の新車販売ランキングの総括
2026年8月の車名別新車販売ランキングは、「お盆効果」による前月比の全般的な落ち込みという季節的な要因を抱えつつも、ランドクルーザーFJによる本格SUVブームの加速、日産新世代モデルの台頭、そして軽自動車市場におけるN-BOXとスペーシアの二強体制の継続という複数のトレンドが交錯する月となりました。9月以降は季節的な販売回復が期待される時期であり、各メーカーの販売台数がどのように推移するかが注目されます。また、ランドクルーザーシリーズやジムニーのような本格オフロード車がこのままトップ10圏内に定着し続けるのかどうかも、2026年度下半期の大きな見どころとなるでしょう。
データ出典
本記事のランキングデータは、一般社団法人日本自動車販売協会連合会(自販連)および全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が2026年9月4日に発表した公式統計資料に基づいています。
https://www.zenkeijikyo.or.jp/statistics/tushosoku
https://www.jada.or.jp/files/libs/7570/202609030954587265.pdf

