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トヨタ自動車の北米法人(TMNA)は2026年2月10日(現地時間)、米国カリフォルニア州オーハイで次世代型「ハイランダー」の完全電動化モデルを世界初公開しました。2027年モデルとして登場する新型ハイランダーEVは、トヨタにとって初の3列シートバッテリーEV(BEV)モデルであり、北米市場における電動化戦略の中核を担う重要なモデルとなります。

北米での販売開始は2026年後半から2027年初頭にかけてを予定しており、ケンタッキー州ジョージタウンのTMMK(Toyota Motor Manufacturing Kentucky)で生産されます。バッテリーモジュールは、ノースカロライナ州リバティに新設された総投資額139億ドルのバッテリー工場(TBMNC)とパートナーサプライヤーから供給され、米国内での完結した生産体制を構築しています。

新型ハイランダーEVは、トヨタの最新デザイン言語である**「ハンマーヘッド」デザイン**を採用しています。このデザインは新型プリウスやbZ4X、C-HR+などにも採用されており、トヨタ車としての統一感を持たせながらも、**フルワイドLEDデイタイムランニングライト(DRL)**がヘッドライトと独立して配置され、力強さとシンプルさを表現しています。
フロントグリルは厚みのある後方スイープデザインで、バンパーコーナーには幾何学的な造形を採用。ヘッドライトを包み込むようなデザインは、モダンで先進的な印象を与えます。

サイドビューでは、ハイランダー特有の伸びやかなクーペラインを継承しつつ、3列シートSUVらしいダイナミックなボディを実現しています。ボディサイズは以下の通りです:
先代モデルと比較すると、全長が約99mm、全幅が約58mm増加し、全高は約20mm低くなっています。特にホイールベースは約201mm延長されており、これにより室内空間の拡大とより安定した走行性能を実現しています。

新型ハイランダーEVでは、トヨタとしては珍しいセミフラッシュドアハンドルを採用し、空力性能の向上と洗練されたデザインを両立しています。ドアハンドルには**電子ラッチシステム(e-ラッチ)**が搭載されており、トヨタのラインナップモデルでは初めての採用となります。
リアデザインは、センター直結式の一文字LEDテールランプを採用し、昨今のトヨタデザインの定番を踏襲。ワイドで安定感のあるスタンスを強調しています。

新型ハイランダーEVの内装は、14インチタッチスクリーンと12.3インチデジタルメータークラスターを中心に構成されたドライバー志向のレイアウトです。インフォテインメントシステムには、トヨタの最新世代「Toyota Audio Multimedia」が搭載され、AT&Tの5Gネットワーク接続とスマートフォンライクな操作性を実現しています。
また、エアコン操作は物理的なハードボタンで調整可能となっており、操作性と利便性を両立しています。
室内には64色から選択可能なカスタマイズアンビエントライトが標準装備されており、ムードに合わせた照明設定が可能です。さらに、このアンビエントライトはセーフエグジットアシストシステムと連動しており、ドアの開閉時に問題がある場合は点滅して警告します。
全グレードにSofTex®シートが採用され、高級感と耐久性を両立。フロントシートにはヒーター機能が標準装備されており、Limited グレードにはベンチレーション機能(シート送風)とセカンドローシートヒーターが追加されます。
USBポートは全3列に完備されており、セカンドロー用は前席背面に、サードロー用はリアウィンドウ台座に配置されています。すべての乗員がデバイスを充電できる配慮が施されています。

新型ハイランダーEVは最大7名乗車が可能です。セカンドローには標準でキャプテンシートが装備され、XLE AWDグレードではベンチシートへの変更が可能で、6人乗りから7人乗りへの変更ができます。
サードローシートは、トヨタが「大人2名が快適に座れる」と主張しており、リクライニング機能やUSB-Cポート、エアコン吹き出し口を備えています。アクセスは、セカンドローシートのワンタッチ電動折りたたみボタンで容易に行えます。
カーゴスペースは、サードローを折りたたむと約1,292リットル(45.6立方フィート)、サードロー使用時でも**約450リットル(15.9立方フィート)**の容量を確保しています。
Limited グレードには標準装備、XLE グレードではオプションで、トヨタラインナップ史上最大のパノラマガラスルーフが設定されています。これにより、開放感のある明るい室内空間を実現しています。
新型ハイランダーEVは、77.0kWhと95.8kWhの2種類のリチウムイオンバッテリーを設定しており、駆動方式とバッテリー容量の組み合わせで以下の3つの構成が用意されています。
95.8kWhバッテリー搭載のAWDモデルでは、最大320マイル(約512km以上)の航続距離を目標に開発されており、日常使いからロングドライブまで対応可能な実用性を備えています。
すべてのグレードに北米充電規格(NACS)ポートが標準装備されており、テスラのスーパーチャージャーを含む全米数千カ所のDC急速充電ステーションにアクセス可能です。
さらに、バッテリープリコンディショニング機能を搭載しており、急速充電前にバッテリーを最適温度に保つことで、より高速な充電を可能にします。この機能は手動でも、ナビゲーションシステムで充電ステーションを目的地に設定することで自動的にも作動します。
新型ハイランダーEVは、トヨタの米国販売モデルとして初めてV2L(Vehicle-to-Load)技術を搭載しています。これにより、外部機器への給電や、緊急時のバックアップ電源として活用できます。
※双方向アクセサリーの購入が必要です。
新型ハイランダーEVは、トヨタの最新世代安全システム**Toyota Safety Sense 4.0(TSS 4.0)**のデビューモデルとなります。主な機能は以下の通りです:
Limited グレードには、さらに以下の装備が追加されます:
新型ハイランダーEVには、以下のコネクテッドサービスのトライアルが付帯します:
トヨタモバイルアプリを使用することで、スマートフォンからハイランダーEVを遠隔操作でき、充電ステーションの検索やナビゲーション設定も可能です。
XLE の装備に加えて以下が追加・変更されます:
以下の4色とブラックルーフの組み合わせが選択可能:
新型ハイランダーEVは、トヨタの北米BEVラインナップとして、bZ(bZ4X)、TOYOTA C-HR(欧州C-HR+の北米名称)、bZ Woodland(bZ4X Touringの北米名称)に続く第4弾モデルとなります。
特筆すべきは、トヨタ初の米国生産BEVモデルであり、初の3列シートBEVモデルである点です。ケンタッキー州での組み立てと、ノースカロライナ州でのバッテリー生産により、関税の影響を最小限に抑え、競争力のある価格設定が期待されます。


メーカー希望小売価格(MSRP)は発売時期に近づいた段階で発表される予定ですが、業界アナリストは50,000ドル以上でのスタートを予想しています。競合モデルとの価格比較では、以下のような位置づけとなる見込みです:
トヨタブランドの信頼性と、ハイランダーの25年以上にわたる実績を考慮すると、50,000ドル前後の価格設定であれば、市場での競争力は十分にあると考えられます。
現時点では日本市場での販売は未定ですが、トヨタは2026年度内に(ハイブリッドモデルの)ハイランダーを日本に導入することを検討しているとされています。フルモデルチェンジした新型ハイランダーのハイブリッドモデル、あるいはEVモデルの輸入販売も将来的には可能性があると考えられます。
ただし、日本市場特有の要件(右ハンドル化、充電インフラの違い、車両サイズ制限など)を考慮すると、導入には一定の調整期間が必要となるでしょう。
新型ハイランダーEVを理解するには、その歴史を振り返ることが重要です。
2000年4月のニューヨーク国際オートショーで初披露された初代ハイランダーは、トヨタ カムリと同じユニボディプラットフォームを採用した、当時としては革新的なミッドサイズSUVでした。ボディ・オン・フレーム構造が主流だった時代に、乗用車ライクな快適性とSUVの実用性を両立させました。
2005年に発表された2006年モデルのハイランダーハイブリッドは、トヨタブランド初のハイブリッドSUVであり、プリウスに続く2番目のハイブリッドモデルでした。
より洗練された外観デザイン、向上した内装素材、そしてバックビューカメラなどの先進安全装備を導入。2009年からは、インディアナ州プリンストンのTMMI(Toyota Motor Manufacturing Indiana)で米国生産を開始しました。
2013年に発表された第3世代モデルは、より攻撃的なデザインとToyota Safety Senseの採用により、安全性能を大幅に向上させました。
2019年に発表された第4世代モデルは、より広い室内空間、アップグレードされたハイブリッドパワートレイン、そして強調されたボディラインが特徴でした。
そして2027年モデルとして登場する第5世代は、完全電動化という大胆な変革を遂げ、ハイランダーの新たな歴史の幕開けとなります。
新型ハイランダーEVは、トヨタの電動化戦略における重要なマイルストーンであり、以下の点で注目に値します:
北米のEV市場は連邦税制優遇措置の終了などにより、やや冷え込んでいる状況です。しかし、トヨタは25年以上にわたって築き上げてきた「ハイランダー」というブランド力と、米国生産による価格競争力を武器に、この厳しい市場環境に挑みます。
価格設定が50,000ドル以下であれば、多くのファミリー層にとって魅力的な選択肢となるでしょう。また、V2L機能による緊急時電源としての価値や、広々とした3列シート空間は、他のEVにはない独自の強みとなります。
新型ハイランダーEVは、トヨタの電動化への本気度を示すモデルであり、今後のファミリーSUV市場における新たなベンチマークとなることが期待されます。続報が入り次第、詳細をお伝えしていきます。
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自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。