ダイハツを代表する軽スーパーハイトワゴン「タント」が、2026年8月31日に一部改良を実施し、同日より発売を開始しました。2019年7月の現行モデルへのフルモデルチェンジから7年が経過したタントですが、安全装備の大幅な進化と特別仕様車の追加により、改めて注目を集めています。
今回の改良はどのような内容なのか、そしておすすめグレードはどれなのか、価格・変更点・装備内容を徹底的に解説します。

ダイハツ タント 2026年一部改良の概要:
現行タントは2019年7月のフルモデルチェンジ以来、2022年10月にはクロスオーバーモデル「タントファンクロス」の追加と新デザインの採用、2024年10月にはバックソナーの追加など段階的な改良を重ねてきました。そして今回の2026年8月の一部改良では、予防安全機能「スマートアシスト」を中心とした安全性能の強化が主な変更ポイントとなっています。フルモデルチェンジではないものの、日常の安全に直結するアップデートが多く盛り込まれており、購入・乗り換えを検討する方にとって見逃せない内容です。

2026年一部改良の主な変更点まとめ:
今回の一部改良で実施された変更点は、大きく分けて「安全装備の強化」「スマートクルーズパックの標準化」「ボディカラーの追加」「特別仕様車の新設定」の4点です。

安全装備「スマートアシスト」については、これまで車両・歩行者を検知対象としていた衝突被害軽減ブレーキに、新たに「対横断自転車」の検知機能が追加されました。また「交差点右折時の対向車線を走行する車両」や「右左折時に対向方向から来る横断歩行者」も新たに検知対象となり、複雑な交差点での安全性が大きく向上しています。さらに歩行者に対する衝突被害軽減ブレーキの作動上限速度がこれまでの時速60kmから時速80kmへ引き上げられ、幹線道路での事故防止効果も強化されました。あわせてACC(アダプティブクルーズコントロール)は先行車の検知距離と精度が改善され、よりスムーズな追従走行が可能になり、LKC(レーンキープコントロール)は作動時のふらつきが低減されています。
スマートクルーズパックについては、これまでターボエンジン搭載グレードでもオプション設定(55,000円)だったものが、今回の改良よりターボ搭載全グレードに標準装備となりました。スマートクルーズパックには全車速追従機能付ACC、LKC、スマートクルーズ専用ディスプレイ、ステアリングスイッチ(運転支援用)、ETCユニット、CTA(コーナリングトレースアシスト)が含まれており、ターボ車の使い勝手と快適性が大きく向上しています。これがターボ搭載グレードの価格アップ幅がNA車より大きい主な理由となっています。

ボディカラーには新たに「スムースグレーマイカメタリック」と「ブラックマイカメタリック×スムースグレーマイカメタリック」の2色が追加されました。タントファンクロスではドアミラーとドアアウターハンドルがブラックマイカメタリックに変更され、14インチ・15インチアルミホイールもブラックに変更。よりワイルドで引き締まった外観となっています。
特別仕様車「デイリーツール」および「デイリーツールスタイル」が新設定されました。X・Xターボをベースにオート格納式カラードドアミラー(ブラックマイカメタリック)、ドアアウターハンドル(ブラックマイカメタリック)、14インチアルミホイール(ブラック)を採用した引き締まったスタイルが特徴で、スポーティなブラックアクセントを手頃な価格で楽しめる仕様となっています。
また、タントファンクロス向けには専用用品プランと組み合わせた「アーバンタフスタイル」が追加されました。サイドドアロアデカール(ブラック)やフロントグリルストライプ(ブラック/イエロー)など多数の専用パーツを組み合わせ、都会的な洗練さと力強さを両立したスタイルが提供されています。
2026年一部改良後の価格一覧:
今回の一部改良に伴い、価格は全グレードで値上げされています。値上げ幅はNA(自然吸気)エンジン搭載車で11,000円、ターボエンジン搭載車で60,500円となっています。特にターボ車の値上げ幅が大きいのは、前述のスマートクルーズパックが標準装備化されたことが主要因です。
タント(標準ボディ)の価格は以下のとおりです。L(FF)は1,496,000円・(4WD)1,622,500円、X(FF)は1,628,000円・(4WD)1,749,000円、Xターボ(FF)は1,793,000円・(4WD)1,914,000円となっています。特別仕様車「X “デイリーツール”」は(FF)1,661,000円・(4WD)1,782,000円、「Xターボ “デイリーツール”」は(FF)1,826,000円・(4WD)1,947,000円です。
タントカスタムの価格は、カスタムX(FF)1,881,000円・(4WD)2,002,000円、カスタムRS(FF)2,024,000円・(4WD)2,145,000円となっています。
タントファンクロスの価格は、ファンクロス(FF)1,820,500円・(4WD)1,941,500円、ファンクロスターボ(FF)1,963,500円・(4WD)2,084,500円です。
エントリーグレード「L」からトップグレード「カスタムRS 4WD」まで、約65万円の価格幅があります。自分の用途・予算に合わせたグレード選びが重要なポイントです。
スペック・燃費・ボディサイズ:
2026年一部改良後のタントも、パワートレインに変更はありません。エンジンはDNGAプラットフォームに合わせて開発された660cc直列3気筒で、NA仕様は最高出力52ps・最大トルク6.1kgm、ターボ仕様は最高出力64ps・最大トルク10.2kgmを発揮します。トランスミッションはベルト駆動とベルト+ギヤ駆動を組み合わせる「パワースプリット技術」採用のD-CVTで、伝達効率を従来比約8%向上させています。駆動方式はFF(2WD)と4WDから選択可能です。
燃費(WLTCモード)は、NAエンジンFF車で22.6km/L、4WD車で20.8km/L、ターボエンジンFF車で20.9km/L、4WD車で19.3km/Lとなっており、軽スーパーハイトワゴンとして高い燃費性能を誇っています。
ボディサイズは全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,755mm(4WD車は1,775mm)、ホイールベース2,460mmで、室内長2,180mm×室内幅1,350mm×室内高1,370mmという広大な室内空間を確保しています。タントの最大の特徴は助手席側ピラーレス構造の「ミラクルオープンドア」で、前後ドアを同時に開いた際の開口幅は1,490mmに達し、チャイルドシートへの乗せ降ろしや高齢者の乗降など、あらゆるシーンで優れた使い勝手を発揮します。
安全装備「スマートアシスト」の詳細:
今回の改良でさらに進化したスマートアシストは、タントの大きな売りのひとつです。ステレオカメラを活用した独自の制御ロジックにより、多様な危険を検知・回避します。具体的には、衝突被害軽減ブレーキ(対車両・対歩行者・対横断自転車・交差点対向車・右左折時横断歩行者)、全車速追従機能付ACC、LKC、スマートパノラマパーキングアシスト、車線逸脱抑制制御機能、CTA(コーナリングトレースアシスト)などが装備されています。特に今回追加された「対横断自転車の検知」は、自転車利用者が多い日本の生活道路において非常に実用的なアップデートといえます。
2026年改良タントのおすすめグレードは?:
グレード選びは購入目的や予算によって変わりますが、それぞれのシーン別に最適なグレードをご紹介します。
総合的におすすめ「タント Xターボ」

今回の改良でもっとも大きな恩恵を受けたグレードが「Xターボ」(FF:1,793,000円)です。ターボエンジンによる力強い走りに加え、今回の改良でスマートクルーズパックが標準装備となり、ACC・LKC・ETCが全て含まれるようになりました。以前のXターボに比べ60,500円の値上げとなりましたが、スマートクルーズパック(55,000円相当)が標準装備となっていることを考えると実質的な負担増は最小限で、コストパフォーマンスに優れています。日常の買い物や通勤から高速道路まで幅広い用途に対応できるバランスの良い1台です。
コスパ重視なら「タント X」

予算を抑えたい方には「タント X」(FF:1,628,000円)が最有力候補です。ライバルであるホンダ N-BOX標準ボディ(176万8,800円)と比較しても約14万円安く、タント最大の魅力であるミラクルオープンドアはもちろん、左側電動パワースライドドア、プッシュボタンスタート、オートエアコン、スマートアシストなどの基本装備が充実しています。両側電動スライドドアはオプション(55,000円)で追加可能ですし、特別仕様車「リミテッド」を選べば22,000円で運転席側電動スライドドアが追加できるため、使い勝手とコストのバランスを重視する方に最適です。
デザイン・上質感重視なら「タントカスタムRS」

見た目や装備にこだわりたい方には「タントカスタムRS」(FF:2,024,000円)を強くおすすめします。カスタムシリーズ特有の迫力あるワイドフロントグリルや切削アルミホイール、メッキ加飾の充実した内装など、軽自動車とは思えない高級感が魅力です。ターボエンジン搭載で走りにも余裕があり、両側電動パワースライドドアも標準装備。さらに今回の改良でスマートクルーズパックも標準化されており、装備・走り・デザインすべてが揃った最上位グレードです。リセールバリューが高い傾向にある点もポイントです。
アウトドア・レジャー派なら「タントファンクロス / ファンクロスターボ」

アウトドアやレジャーを楽しみたい方には「タントファンクロス」(FF:1,820,500円)が最適です。SUVテイストの外観デザインに加え、ルーフレール、防水加工のラゲッジルーム、カモフラージュ柄の撥水シート、後席右側USBソケットなど、アウトドア派に嬉しい専用装備が充実しています。今回の改良でドアミラー・アウターハンドル・アルミホイールがブラックに変更され、よりタフで引き締まった外観になりました。さらに今回新設された「アーバンタフスタイル」用品プランを組み合わせると、より個性的なスタイルを演出できます。走りの余裕も求めるなら「ファンクロスターボ」(FF:1,963,500円)への変更も検討に値します。
スポーティなブラックスタイルを手頃に「デイリーツール」
特別仕様車「X “デイリーツール”」(FF:1,661,000円)や「Xターボ “デイリーツール”」(FF:1,826,000円)は、ブラックマイカメタリックのミラー・ドアハンドル・アルミホイールを装備したスポーティ仕様です。通常のXやXターボとほぼ同額の価格帯で個性的なスタイルを手に入れられるため、外観にこだわりたいが予算を抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。
ライバル車との比較:
2026年上半期の軽自動車販売ランキングでは、1位がホンダ N-BOX、2位がスズキ スペーシア、4位がダイハツ タントとなっています(ムーヴ+ムーヴキャンバスを合算すると3位)。タントの最大の強みは「ミラクルオープンドア」による圧倒的な開口幅と、N-BOXと比べた価格の割安さです。N-BOX標準ボディが176万8,800円〜であるのに対し、タントXは162万8,000円〜と14万円以上安く購入できます。スペーシアとの比較では、デザインの好みが分かれるポイントとなりますが、タントは助手席ウォークスルーや子連れでの乗降のしやすさで高い評価を得ています。
今回の改良で「ハイブリッドは追加されたの?」という疑問に答えます:
一部改良の発表前から、ダイハツ ロッキーなどに搭載される「eスマートハイブリッド」のタント搭載を期待する声がありました。しかし今回の一部改良ではハイブリッドの搭載は見送られています。現時点では従来どおりのNA・ターボエンジンのみの展開となります。将来的なモデルチェンジでの搭載可能性は否定できませんが、2026年8月現在の改良モデルにハイブリッドはありません。
まとめ:2026年改良タントは「安全性が進化したコスパ最強の軽ハイトワゴン」:
2026年8月31日に発売された一部改良タントは、フルモデルチェンジこそないものの、日常の安全に直結するスマートアシストの大幅な進化とターボ車へのスマートクルーズパック標準装備化により、実用面での完成度が大きく向上しました。特に自転車・横断歩行者の検知強化は、小さな子どもを持つ子育て世代や、よく混雑した交差点を通る方にとって非常に心強い装備です。
おすすめグレードをシンプルにまとめると、バランス重視ならXターボ、コスパ重視ならX、デザイン・装備最優先ならカスタムRS、アウトドア派ならファンクロスです。現行モデルは発売7年を迎えますが、価格の割安さとミラクルオープンドアの唯一無二の使い勝手は今も健在で、2026年現在においても軽スーパーハイトワゴン市場で十分に戦える魅力を持っています。購入を検討している方は、ぜひ最寄りのダイハツ販売店で実車を確認してみてください。
関連情報:
- ダイハツ タント 公式サイト:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/
- ダイハツ プレスリリース(2026年8月31日):https://www.daihatsu.com/jp/news/2026/20260831-1.html

