トヨタを代表するハイブリッドカー「プリウス(60系)」が、2026年7月に2回目となる一部改良を実施します。
2023年1月のフルモデルチェンジから3年以上が経過し、今回の改良では内外装デザインの大幅な刷新こそないものの、利便性・安全性・走行性能のいずれの面においても着実な進化が施されています。購入を検討している方にとって非常に重要なアップデートが含まれているため、すべての変更点をわかりやすく解説します。

【最新情報】2026年7月改良版・新型プリウスの変更点まとめ
今回の一部改良における主な変更点は以下の4点です。
- オートブレーキホールド(ABH)にメモリー機能(自己復帰式)を新採用
- ボディカラーを「アティチュードブラックマイカ」から「ニュートラルブラック」へ変更
- 4WD「E-Four」モデルに「スノーエクストラ(SNOW EXTRA)」モードを新設定
- ハイブリッド車「Z」グレードにアダプティブハイビームシステム(AHS)を標準装備
また、既存の特別仕様車「PHEV G ナイトシェード」は今回の改良に合わせて廃止となります。内外装のデザイン変更はなく、ディスプレイオーディオのプラットフォーム刷新やアドバンスドドライブ(渋滞時運転支援)の追加も今回は見送られています。

ニュートラルブラック追加|ボディカラーはどう変わる?
今回の改良で注目されるカラー変更として、「アティチュードブラックマイカ」が廃止となり、代わりに「ニュートラルブラック」が新設定されます。このニュートラルブラックは、改良型ランドクルーザー250やノア/ヴォクシー、2026年6月発表予定の改良型アルファード/ヴェルファイアでも採用が進んでいるトヨタの新たなトレンドカラーです。

購入者にとって重要なのは、このカラーが追加オプション費用なしの無償カラーとして設定される点です。202ブラックやアティチュードブラックマイカと同様にリセールバリューの高いブラック系カラーであるため、多くの購入者に選ばれると予想されます。

地味に嬉しい進化!オートブレーキホールドのメモリー機能とは?
今回の改良で日常使いに直結する便利な機能として追加されるのが、オートブレーキホールド(ABH)のメモリー機能(自己復帰式)です。これは、エンジン再始動時やエンジン稼働中にシートベルトを再装着した際に、オートブレーキホールドが自動的にONに復帰する機能です。

従来のプリウスでは、エンジン再始動のたびにドライバーが手動でオートブレーキホールドをONにし直す必要がありましたが、この機能により操作の手間が省かれます。ホンダ・日産・三菱などの他メーカーではすでに採用例が多いこの機能が、ようやくプリウスにも搭載されることになります。同機能はすでに現行シエンタや改良型アクアにも採用されており、トヨタ車への普及が着実に進んでいます。
HEV ZにもAHS搭載!アダプティブハイビームシステムの実力
これまでプラグインハイブリッド(PHEV)の「PHEV Z」グレードにのみ標準装備されていたアダプティブハイビームシステム(AHS)が、今回の改良によりハイブリッド車の最上位グレード「HEV Z」にも標準装備されます。価格はZグレードで約10万円程度のアップが予定されています。
ここで、AHSと従来のオートマチックハイビーム(AHB)の違いを整理しておくことが大切です。AHBは対向車や先行車をカメラが検知してハイビームとロービームを自動で「全切り替え」するシステムですが、AHSはさらに高度な仕組みで、複数のLEDを個別に制御し、対向車や先行車がいる部分だけを部分的に遮光します。つまり、周囲をハイビームで広く照らしたまま、前方車両を眩惑させることなく夜間の視認性を最大限に確保できるシステムです。夜間ドライブが多い方や安全性を重視する方には特に大きなメリットとなります。
雪道での安心感が大幅アップ!スノーエクストラモードの詳細
E-Four(電気式4WD)モデルに新設定される「スノーエクストラ(SNOW EXTRA)モード」は、雪道や凍結路面での走行安定性を大幅に向上させる新機能です。従来のE-Fourは発進時・旋回時・スリップ時に後輪への駆動力を配分する仕組みでしたが、スノーエクストラモードではさらに踏み込んだ制御を実現しています。

具体的には、外気温や路面状態から走行環境を寒冷地と判断した場合に、走行シーンに応じた駆動力を後輪へ緻密に配分し、雪上のあらゆる走行シーンで高い走行安定性を確保します。さらに、アクセル開度に応じた減速トルクを後輪にも配分することで、アクセル操作による車両コントロール性の最適化も実現。この機能はすでにビッグマイチェン版の新型カローラクロスやノア/ヴォクシーのE-Fourモデルでも採用されており、冬季に雪道を走る機会が多いユーザーには非常に心強いアップデートです。



トヨタ新型プリウスの価格・グレード一覧(2026年改良後)
改良後の価格は以下の通りです。HEV ZはAHS標準装備化に伴い約10万円の価格アップが予定されています。
ハイブリッド車(HEV)グレード・価格一覧
| グレード | エンジン | 駆動方式 | 価格 |
|---|---|---|---|
| X | 1.8L HEV | FF | 276万9,800円 |
| X | 1.8L HEV | E-Four(4WD) | 297万円 |
| G | 2L HEV | FF | 324万7,300円 |
| G | 2L HEV | E-Four(4WD) | 344万7,500円 |
| Z | 2L HEV | FF | 387万500円 |
| Z | 2L HEV | E-Four(4WD) | 407万700円 |
※「U」グレード(1.8L HEV)はKINTOサブスクリプション専用のため上記表には含まず。
FF:300万9,800円 / E-Four:321万円
プラグインハイブリッド車(PHEV)グレード・価格一覧
| グレード | エンジン | 駆動方式 | 価格 |
|---|---|---|---|
| PHEV G | 2L PHEV | FF | 384万7,300円 |
| PHEV Z | 2L PHEV | FF | 460万8,900円 |
※特別仕様車「ナイトシェード」(PHEV G ベース・394万7,300円)は2026年7月の改良時に廃止予定。

グレード別・主要装備の比較
| 装備 | X | G | Z | PHEV G | PHEV Z |
|---|---|---|---|---|---|
| ディスプレイオーディオ | 8インチ | 8インチ | 12.3インチ | 8インチ | 12.3インチ |
| アダプティブハイビーム(AHS) | ― | ― | ✓ | ― | ✓ |
| オートブレーキホールド メモリー機能 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
| スノーエクストラモード(E-Four車) | ✓ | ✓ | ✓ | ― | ― |
| デジタルインナーミラー | ― | ― | ✓ | ― | ✓ |
| ドライブレコーダー(前後) | ― | ― | ✓ | ― | ✓ |
| ETC2.0 | ― | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
| パノラマムーンルーフ | ― | オプション | ✓ | ― | ✓ |
| アドバンスドパーク(リモート機能付) | ― | ― | ✓ | ― | ✓ |
| ソーラー充電システム(第2世代) | ― | ― | ― | ― | ✓ |
| AC100V・1,500Wアクセサリーコンセント | ― | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
※掲載価格はすべてメーカー希望小売価格(税込)です。
※オプションや付属品の追加により価格は変動します。
※発売は2026年7月予定のため、正式発表前の情報に基づいており、詳細はトヨタ公式サイトまたはディーラーにてご確認ください。
トヨタ新型プリウスのボディサイズ
現行60系プリウスのボディサイズは以下の通りです。
- 全長 × 全幅 × 全高:4,600mm × 1,780mm × 1,420mm(2L車は全高1,430mm)
- ホイールベース:2,750mm
- 最低地上高:145mm(2L車:150mm)
- タイヤサイズ:1.8L HEV=195/60R17、2L HEV=195/50R19
前世代プリウス(全長4,540mm × 全幅1,760mm × 全高1,470mm)と比べ、全長・全幅が拡大され、全高が大幅に低くなったことで、スポーティかつ空力性能の高い4ドアクーペスタイルを実現しています。
パワートレインとスペック|3タイプから選べる駆動システム
新型プリウスには3つのパワートレインが用意されています。

1.8Lハイブリッドは、エンジン出力98ps・フロントモーター95ps・システム出力140psで、最高燃費32.6km/Lを誇るエントリー向けの選択肢です。2Lハイブリッドはエンジン出力152ps・フロントモーター113ps・システム出力196ps・燃費28.6km/Lで、0〜100km/h加速7.5秒のスポーティな走りが楽しめます。さらに2L PHEVはシステム出力223ps・0〜100km/h加速6.7秒と力強く、EV走行距離は17インチタイヤ装着車で最大105km(19インチ車は87km)に達します。第5世代ハイブリッドシステムを採用することで、従来モデルから動力性能と燃費性能の両立が大幅に進化しています。
プリウスの燃費性能|クラストップレベルの経済性
パワートレイン別スペック比較
| 項目 | 1.8L HEV | 2L HEV | 2L PHEV |
|---|---|---|---|
| エンジン出力 | 98ps | 152ps | 151ps |
| フロントモーター出力 | 95ps | 113ps | 163ps |
| リアモーター出力(4WD) | 41ps | 41ps | - |
| システム出力 | 140ps | 196ps | 223ps |
| 0〜100km/h加速 | 9.3秒 | 7.5秒 | 6.7秒 |
| WLTCモード燃費(FF) | 32.6km/L | 28.6km/L | 30.1km/L |
| EV航続距離 | ― | ― | 最大105km |
| 駆動方式 | FF/E-Four | FF/E-Four | FFのみ |
1.8Lハイブリッドが記録する32.6km/Lはセグメントトップクラスの数値であり、年間走行距離が多いユーザーにとっては燃料費の大幅な節約につながります。PHEVは電気のみで最大105km走行できるため、日常の通勤・買い物程度の走行であればほぼガソリンを消費しないライフスタイルも実現可能です。
充実の安全装備|Toyota Safety Senseの最新世代を全車標準装備

全グレードに最新の「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」が標準装備されています。主な安全装備として、ドライバーの無操作状態を検知して自車線内に停車させる「ドライバー異常時対応システム」、AIが前方カーブを推定して速度抑制を行う「カーブ速度抑制機能」付きのレーダークルーズコントロール、交差点での対向車・歩行者検知や低速時加速抑制機能を備えた「プリクラッシュセーフティ」などが挙げられます。また、車外からスマートフォンで遠隔駐車・出庫が可能な「アドバンスドパーク(リモート機能付き)」も設定されています。さらに、「後方車両接近告知」「周辺車両接近時サポート(録画・通報提案機能)」「セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)」といったトヨタブランド初採用の安全機能も搭載されています。

カスタマイズも充実!GRパーツ・モデリスタ設定あり
新型プリウスには、Gazoo Racingによる「GRカスタムパーツ」と、モデリスタによる2タイプのドレスアップパッケージが設定されています。モデリスタからは、上質な雰囲気を高める「エレガントアイススタイル」と、力強さを演出する「ネオ・アドバンススタイル」の2種類が用意されており、個性に応じた選択が可能です。
発売日はいつ?購入を検討している方へ
2026年7月の発売が予定されています。現時点ではディーラーによる事前受注も始まっていることが多いため、気になる方は早めにトヨタディーラーへ問い合わせることをおすすめします。今回の改良により、日常使いの利便性・冬道での安全性・夜間の視認性がそれぞれ向上しており、特にAHS搭載を待っていたHEVユーザーや、雪国に住むE-Fourユーザーにとっては購入の好機といえるでしょう。
まとめ:2026年型プリウスは「痒いところに手が届く」アップデート
2026年7月に発売される改良版トヨタ新型プリウスは、外観の大きな変化こそないものの、ABHメモリー機能・AHSのHEV Z搭載・スノーエクストラモード・ニュートラルブラック追加という4つの実用的な改良が施されています。特に毎日クルマを使うユーザーにとって「地味だけど確実に便利になる」変更が多く、プリウスの完成度をさらに高めた一部改良と評価できます。アドバンスドドライブやディスプレイオーディオの刷新がなかった点は次期改良への期待として残りますが、今買うかどうか迷っている方にとっては、2026年7月モデルは十分に魅力的な選択肢となっています。

