ホンダのコンパクトSUVとして人気を集める「エレベイト(Elevate)」。インド市場を主戦場とするこのモデルは、日本国内向け「WR-V」の兄弟車として知られています。そのエレベイトが2027年モデルとしてマイナーチェンジを受け、2026年10月6日(火)に世界初公開されることが明らかになりました。
日本のWR-Vにも波及必至、ホンダBセグメントSUVが大幅進化
ホンダのインド法人からはすでにティーザー動画が公開されており、単なるデザイン変更にとどまらず、クラスを超えた新機能が多数追加されることが判明しています。日本向けWR-Vも2026年秋~冬にかけてデザイン変更と特別仕様車「TRAIL SPORT」の追加が予定されており、今回のエレベイトの進化はWR-Vの今後を占ううえでも大きな注目ポイントです。
エントリーSUVに「デジタルインナーミラー」を搭載する衝撃
ティーザー動画でまず登場するのが、後方視界に優れたデジタルインナーミラーです。ホンダのラインナップでは採用例がほとんどないこの装備を、エントリーモデルであるエレベイトが備えてくるのは大きなサプライズと言えます。
後続車のヘッドライトによるまぶしさを抑えつつ、乗員や荷物に遮られることなくクリアな後方視界を確保できるデジタルインナーミラーは、夜間走行や多人数乗車時に大きなメリットがあります。日本仕様のWR-Vに採用されるかは現時点で不明ですが、メーカーオプションやディーラーオプションの「アドバンスドルームミラー」としてでも設定が期待される装備です。
フロントマスクを刷新、TRAIL SPORTグレード追加の可能性も
水平基調のLEDライトバーと移設されたエンブレム
エクステリアで最も目を引くのが、刷新されたフロントマスクです。今回のマイナーチェンジでは、ハニカム状のディテールを持つグロスブラックのフロントグリルへと変更され、左右のヘッドライトをつなぐように**水平基調の3本LEDライトバー(コネクテッドライト)**が追加されています。

さらに、これまでフロントグリル上に設けられていた“Honda”エンブレムがボンネットフード上へと移設されている点も見逃せません。これはすでにインド市場で登場した新型シティや、ZR-Vと共通するレイアウトで、ブランド全体のデザイン言語の統一が進んでいることがうかがえます。一方、バイプロジェクターLEDヘッドライトと眉のようなLED DRLは現行モデルから継続される見込みです。バンパー下部にはシルバーのスキッドプレートが追加され、SUVらしいタフな印象も強化されます。
WR-V TRAILSPORT HRC Conceptとの共通性
注目すべきは、このマイナーチェンジ版エレベイトのフロントマスクが、東京オートサロン2026で公開された「WR-V TRAILSPORT HRC Concept」と共通している点です。これは実質的に、日本向けWR-Vのマイナーチェンジ版もこのフロントマスクに統一される可能性が高いことを示唆しています。さらに踏み込めば、エレベイト/WR-Vに「TRAIL SPORT」グレードが追加される可能性も十分に考えられます。
テールランプも中央まで延伸、先進的なデザインへ
リアまわりも進化しています。現行モデルでは途中までしか光らない逆“L”字型のテールランプでしたが、マイナーチェンジ版ではセンターまで延びる横一文字基調のフルLEDコネクテッドテールランプへと変更されています。現行では中央部がダミー(点灯しない)ユニットでしたが、今回は中央部も発光する本物のLEDへと進化。ヴェゼルのような先進的な印象を与えるデザインとなっています。

インテリアも大幅アップデート、ついにシートベンチレーション採用
BセグメントSUVに通気機能付きシートが登場
内装も質感が大きく向上しています。ホワイト基調のエレガントな合成皮革(レザーレット)トリムが採用され、レッドのアンビエントライトが室内を彩ります。これらは現行モデルではアクセサリー扱いでしたが、標準またはグレード装備へと昇格する見込みです。
そして最大のトピックが、BセグメントのコンパクトSUVとしては異例の**シートベンチレーション(通気機能付き前席)**の搭載です。酷暑の続くインド市場特有の装備と考えられますが、快適性を大きく高める装備がこのクラスに投入される意義は大きいと言えます。加えて、急速充電対応のUSB Type-Cポートも追加され、使い勝手も向上しています。センターのエアコン吹き出し口もよりスリムなデザインへと刷新されました。
装備の充実と安全性能
インフォテインメントは、現行の8インチまたは10.25インチから、10.25インチタッチスクリーンへと統一・刷新される見込みです。ワイヤレス対応のAndroid AutoとApple CarPlay、セミデジタルメーター、シングルパネルサンルーフ、オートエアコンといった既存の人気装備も継続されます。このほか、プレミアムサウンドシステムやパワーアジャスト式運転席シートの追加も期待されています。
安全面では、6エアバッグ、レベル2のADAS(先進運転支援システム)、ヒルホールドアシスト、360度カメラ、ブラインドビューモニターといった充実の装備を継続しつつ、新たにフロントパーキングセンサーが追加される見込みです。なお、ヘッドライト制御はオートマチックハイビーム(AHB)止まりで、アダプティブドライビングビーム(ADB)の搭載は見送られる可能性が高そうです。
パワートレインは継続、1.5L自然吸気エンジン
| 項目 | スペック |
|---|---|
| エンジン | 1.5L 直列4気筒 自然吸気ガソリン(i-VTEC) |
| 最高出力 | 121PS(約119bhp) |
| 最大トルク | 145Nm |
| トランスミッション | 6速MT/CVT |
| 燃費(ARAI計測) | 15.31km/L(MT)/16.92km/L(CVT) |
| 駆動方式 | 前輪駆動(2WD) |
パワートレインは従来通り、排気量1.5Lの直列4気筒自然吸気エンジンのみの設定となり、トランスミッションは6速MTとCVTの両方がラインナップされます。駆動方式はインド市場の事情から前輪駆動(2WD)のみになると予想されます。ちなみに車体サイズは全長4,312mmで、プラットフォームはホンダ・シティと共通です。
価格とライバル、そして日本のWR-Vへの期待
マイナーチェンジ版エレベイトの価格は、現行の11.81~16.36ラークから若干の値上げが予想され、おおよそ12ラーク~18ラーク(ルピー)程度になると見られています。ライバルは激戦区のコンパクトSUVセグメントで、ヒュンダイ・クレタ、キア・セルトス、マルチスズキ・グランドビターラ、トヨタ・ハイライダー、フォルクスワーゲン・タイグン、シュコダ・クシャック、ルノー・ダスターなどがひしめき合っています。
日本市場向けの新型WR-Vも今後ラインナップが予定されており、デザイン面ではエレベイトと共通する部分が多くなると考えられます。シートベンチレーションやデジタルインナーミラーといったインド特有の装備が日本仕様にそのまま採用される可能性は低いものの、今後のホンダの装備見直しやユーザー満足度を高める改良に期待がかかります。
マイナーチェンジ版・ホンダ新型エレベイトは2026年10月6日に世界初公開。日本のWR-Vファンにとっても、その内容は必見と言えるでしょう。
ホンダ ニュースリリース

