トヨタは「クラウン(エステート)」を一部改良し、2026年11月2日に発売しました。最大のトピックは、570万200円のエントリーグレード「ESTATE G(ハイブリッド車)」と、プラグインハイブリッド車の新グレード「ESTATE Z(PHEV)」の追加で、ラインアップは4グレード・570万200円〜815万7,600円になりました。
クラウンエステートは、2025年3月に新世代クラウンシリーズの4番目のモデルとして登場したワゴンとSUVのクロスオーバーです。これまではハイブリッドの「Z」と、プラグインハイブリッドの「RS」の2グレード構成で、どちらも600万円を超える価格帯でした。今回の改良では、選択肢を上下に広げたことに加えて、デジタルキーや寒冷地仕様の標準化、新しいボディカラーの追加なども行われています。
価格の高さで迷っていた方にとっては見逃せない改良です。気になる方は早めに販売店で見積もりと納期を確認しておきましょう。
この記事では、新型クラウンエステートの発売日、変更点、価格、スペック、燃費、購入前の注意点まで、わかりやすくまとめました。


新型クラウンエステート 一部改良とは?:背景と概要
クラウンは2022年から「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」の4つのボディタイプで展開されています。エステートはその最後に登場したモデルで、全長4,930mm・全高1,625mmのゆとりあるボディに、5人乗りの広い室内と大きな荷室を組み合わせているのが特徴です。駆動方式はすべて電気式4WDの「E-Four」です。
クラウンシリーズでは、2026年9月にクロスオーバー・スポーツ・セダンが先に改良されており、エステートはシリーズの中で最後の改良となりました。今回はグレード構成の見直しが中心で、デザインやボディサイズの変更はありません。
新型クラウンエステートの主な変更点まとめ
今回の一部改良の主な変更点は以下の通りです。
グレード構成
- ESTATE Z(PHEV)を新設定:システム最高出力306psのプラグインハイブリッドを、RSより88万円以上安い727万1,000円で設定
- ESTATE G(HEV)を新設定:19インチホイールや合成皮革シートを採用した570万200円のエントリーモデル
装備・内装
- サウンドシステムの性能向上:トヨタプレミアムサウンドシステム(10スピーカー/8chアンプ)をRS・Zに標準装備
- 装備の標準化:デジタルキー(RS・Z)、寒冷地仕様(全車)を標準装備
- 新色の追加:ニュートラルブラック(全車)、ブラック×スモーキーブルー(メーカーオプション)
- RSの内装を変更:内装色サドルタン[雲柄]の追加、ディンプル加工本革のステアリング・シフトノブ
① PHEVに「ESTATE Z」を新設定
これまでクラウンエステートのPHEVは、最上級のRSだけでした。今回新設定されたESTATE Z(PHEV)は、RSと同じ2.5Lプラグインハイブリッドシステム(システム最高出力225kW/306ps)を搭載しながら、価格を727万1,000円に抑えたグレードです。トヨタは「PHEVをより多くのお客様に体感してもらうため」と説明しています。
EV/HVモード切替スイッチや後席左右シートヒーター、ヒートポンプシステム付のフルオートエアコンなどを備えています。ホイールはRSのマットブラック塗装+エアロホイールカバーに対し、Zはダークグレーメタリック塗装の21インチとなり、見た目でもRSと差が付けられています。
② エントリーモデル「ESTATE G」を新設定

ESTATE Gは、ハイブリッド車のお求めやすいモデルとして新設定されたグレードです。価格は570万200円で、改良後のESTATE Z(HEV)より70万5,100円安くなっています。
主な標準装備は、19インチアルミホイール、Bi-Beam LEDヘッドランプ(マニュアルレベリング)、ハンズフリーパワーバックドア、合成皮革シート、前席シートヒーター、ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)、ステアリングヒーターなどです。
③ トヨタプレミアムサウンドシステムの性能向上
トヨタは今回、「楽器づくりで培われた音の匠たちの感性と技術を導入」してオーディオ・サウンドシステムの性能を高めたと発表しています。10スピーカー・8chオーディオアンプのトヨタプレミアムサウンドシステムは、ESTATE RSとESTATE Zに標準装備です。
既に購入した方向けには、この音響を後付けできる「Premium Acoustic Package」が、アップグレードサービス「TOYOTA UPGRADE FACTORY」から2026年度冬頃に発売される予定です。
④ デジタルキー・寒冷地仕様の標準化と新色の追加
スマートフォンをクルマの鍵として使えるデジタルキーが、ESTATE RSとESTATE Zに標準装備されました(Gは3万3,000円のメーカーオプション)。利用にはT-Connectの契約が必要で、サービスは初度登録日から3年間無料です。
ウインドシールドデアイサーやミリ波レーダーの融雪機能などを含む寒冷地仕様は、全車標準装備になりました。ボディカラーには「ニュートラルブラック」(全車標準設定)と、2トーンの「ブラック×スモーキーブルー」(メーカーオプション)が加わっています。
新型クラウンエステートのグレードと価格一覧
改良後の価格(消費税込みのメーカー希望小売価格)は次の通りです。全車E-Four(4WD)・5人乗りです。
| グレード | パワートレイン | 駆動 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| ESTATE RS | プラグインハイブリッド | E-Four | 815万7,600円 |
| ESTATE Z 【新設定】 | プラグインハイブリッド | E-Four | 727万1,000円 |
| ESTATE Z | ハイブリッド | E-Four | 640万5,300円 |
| ESTATE G 【新設定】 | ハイブリッド | E-Four | 570万200円 |
改良前の価格はハイブリッドのZが635万円、PHEVのRSが810万円でした。改良後はZ(HEV)が5万5,300円、RSが5万7,600円の値上げとなりますが、デジタルキーや寒冷地仕様が標準になったことを考えると、実質的な上がり幅は小さめです。
また、PHEVのZとHEVのZの価格差は86万5,700円です。PHEVはCEV補助金の対象となるため、トヨタの公式サイトでは、ESTATE RSの場合で減税と補助金を合わせた優遇額が最大約92万円と試算されています。
新型クラウンエステートのボディサイズ
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長 | 4,930mm |
| 全幅 | 1,880mm |
| 全高 | 1,625mm |
| ホイールベース | 2,850mm |
| 室内長×幅×高 | 1,930×1,540×1,200mm |
| 最小回転半径 | 5.5m |
| 乗車定員 | 5名 |
ボディサイズは改良前から変わっていません。全長5m近い大柄なボディながら、最小回転半径は5.5mに抑えられています。なお、PHEVは充電リッドを全開にした状態の最大幅が2,130mm(社内測定値)になります。
ワゴンとSUVの融合!新型クラウンエステートの外装(エクステリア)
フロント

フロントは、クラウンシリーズ共通の細いランプが横一文字に伸びるデザインです。ヘッドランプはBi-Beam LEDで、RSとZはオートレベリング機能付、Gはマニュアルレベリング機能付となります。全車にヘッドランプクリーナーが付いています。
リヤ

リヤも横一文字のLEDリヤコンビネーションランプです。リヤのシンボルマークは、PHEVが「プラグインハイブリッド」、HEVが「ハイブリッド」となり、見た目でパワートレインを見分けられます。
上質さがアップ!新型クラウンエステートの内装(インテリア)
コックピット

運転席まわりには、12.3インチのフル液晶メーターとカラーヘッドアップディスプレイが全車標準です。RSとZはディスプレイオーディオPlus、Gは通常のディスプレイオーディオです。RSは今回、ステアリングとシフトノブがディンプル加工の本革になり、ステアリングのスイッチ周辺もブラックに変わってスポーティーさが増しました。
シートと内装色

シート表皮は、RSとZが本革(一部合成皮革)、Gが合成皮革(ブラック)です。RSには新しい内装色としてサドルタン[雲柄]が追加されました。助手席の肩口にあるパワーシートスイッチ(後席から助手席を動かせる装備)は、RS・Zに付き、Gには付きません。
新型クラウンエステートのパワートレインとスペック
| 項目 | PHEV(RS・Z) | HEV(Z・G) |
|---|---|---|
| エンジン | 2.5L 直列4気筒(A25A-FXS) | 2.5L 直列4気筒(A25A-FXS) |
| エンジン最高出力 | 130kW(177PS) | 140kW(190PS) |
| エンジン最大トルク | 219N・m | 236N・m |
| フロントモーター | 134kW(182PS)/270N・m | |
| リヤモーター | 40kW(54PS)/121N・m | |
| システム最高出力 | 225kW(306PS) | 公式サイトに記載なし |
| 駆動用バッテリー | リチウムイオン(総電力量17.40kWh) | ニッケル水素 |
| 駆動方式 | E-Four(電気式4WD) | |
| 車両重量 | 2,080kg | 1,880〜1,890kg |
PHEVはHEVより約200kg重いものの、システム最高出力306PSの力強さと、89kmのEV走行距離を持っています。充電環境があれば日常の移動の多くを電気だけでこなせます。HEVは充電設備がなくても気軽に乗れるのが強みです。
新型クラウンエステートの燃費(WLTCモード)
| グレード | WLTCモード燃費 | EV走行距離 |
|---|---|---|
| ESTATE RS(PHEV) | 20.0km/L | 89km |
| ESTATE Z(PHEV) | 20.0km/L | 89km |
| ESTATE Z(HEV) | 20.3km/L | - |
| ESTATE G(HEV) | 20.5km/L | - |
新設定のGは、19インチタイヤの採用などによりシリーズで最も良い20.5km/Lを記録しています。燃料は全車無鉛レギュラーガソリンです。
新型クラウンエステートの安全装備「Toyota Safety Sense」
クラウンエステートは、最新のToyota Safety Senseを全車に採用しています。主な機能は次の通りです(一部の機能はグレードにより設定が異なります)。
- プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車[昼夜]・自動二輪車[昼]検知)
- 緊急時操舵支援+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシスト
- レーントレーシングアシスト、レーダークルーズコントロール(全車速追従)
- ドライバー異常時対応システム、プロアクティブドライビングアシスト
- ブラインドスポットモニター+安心降車アシスト
- パーキングサポートブレーキ、ドライブレコーダー(前後方)
さらに、「トヨタ チームメイト」のアドバンスト パーク(リモート機能付)やアドバンスト ドライブ(渋滞時支援)も用意されています。
新型クラウンエステートはどのグレードを選ぶべきか?おすすめグレード
おすすめ① 【コスパ重視なら】ESTATE G(ハイブリッド・E-Four)
価格:570万200円
広い室内とE-Fourの安心感を、もっとも手ごろな価格で手に入れられるグレードです。燃費は20.5km/Lとシリーズ最良で、本革シートや大径ホイールにこだわらない実用重視の方に向いています。
おすすめ② 【装備と価格のバランスなら】ESTATE Z(ハイブリッド・E-Four)
価格:640万5,300円
Gとの差額70万5,100円で、21インチホイール、本革シート、デジタルインナーミラー、ディスプレイオーディオPlus、トヨタプレミアムサウンドシステム、デジタルキーなどが加わります。クラウンらしい上質さをしっかり味わいたい方には、Zが満足度の高い選択です。
おすすめ③ 【自宅で充電できるなら】ESTATE Z(プラグインハイブリッド・E-Four)
価格:727万1,000円
今回の改良で、もっとも注目したいのがこのグレードです。RSと同じ306PSのPHEVシステムと89kmのEV走行距離を持ちながら、RSより88万6,600円安く設定されています。補助金や減税を考えると、HEVのZとの実質的な差はさらに縮まります。
新型クラウンエステートの発売日はいつ?
改良モデルの発売日は2026年11月2日です。すでに全国のトヨタ販売店で注文を受け付けています。納期はグレードや仕様、地域によって異なるため、トヨタの公式サイトにある「工場出荷時期目処」や販売店で最新の情報を確認してください。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、PHEVかHEVかの選び方です。PHEVは自宅などで充電できる環境があってこそ真価を発揮します。また、CEV補助金の申請受付が2026年12月上旬〜下旬頃に終わる見込みとされているため、補助金を前提に考える場合は注文や登録のタイミングに注意が必要です。
2つ目は、駐車場のサイズです。全幅1,880mm・全高1,625mmのため、機械式駐車場には入らないことがあります。自宅や勤務先の駐車場の制限を事前に確認しておきましょう。
3つ目は、後から変えられないメーカーオプションです。2トーンのボディカラーやパノラマルーフ(11万円)、Gのデジタルキーなどはメーカーオプションのため、注文時に決める必要があります。なお、サウンドシステムやヘッドレストなど一部は、TOYOTA UPGRADE FACTORYで後付けできるようになる予定です。
新型クラウンエステートに関するよくある質問(FAQ)
Q. 新型クラウンエステートの発売日はいつですか?
A. 2026年11月2日に発売されました。
Q. いちばん安いグレードはいくらですか?
A. 新設定のESTATE G(ハイブリッド車)で、570万200円(税込)です。
Q. 燃費がいちばん良いグレードはどれですか?
A. ESTATE G(ハイブリッド車)で、WLTCモード20.5km/Lです。
まとめ:新型クラウンエステートは「選びやすさ」が大きく向上
2026年11月2日に発売された新型クラウンエステートは、570万200円のESTATE Gと、727万1,000円のPHEV「ESTATE Z」の追加で、4グレードから選べるようになりました。デジタルキーや寒冷地仕様の標準化、新色の追加、音響の強化など、装備面の充実も見逃せません。
価格を抑えてクラウンエステートの広さと上質さを楽しみたいならG、上質な装備をそろえたいならHEVのZ、充電環境があるならPHEVのZが有力候補です。特にPHEVのZは、補助金も含めて考えると非常にお買い得感のあるグレードといえます。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

