2024年、現時点では、普通免許で運転できるバイクは原付(50cc以下)に限られています。しかし、警察庁や経済産業省、国土交通省などが中心となって、この50ccの規制を緩和する検討が進められています。「新基準原付」としての位置づけが議論されています。多くのライダーが待ち望んでいる「普通免許で125ccバイクを運転できる日はいつ来るのか?」という疑問。この記事では、最新の法改正情報と、実現した場合の注意点について詳しく解説します。
2025年11月以降、新基準原付として運転可能になる可能性
現在、普通免許で運転できるのは排気量50cc以下の原付一種のみ。しかし、警察庁が発表した「二輪車車両区分見直しに関する有識者検討会」の報告書によると、2025年11月以降、最高出力を50ccクラスと同等まで制限した125cc以下の車両を、現行の原付に代わり「新基準原付」として運転可能になる可能性があります。
参考:NHK
125ccバイクの法改正が検討されている背景
普通免許で125ccバイクを運転できるよう法改正が検討されている背景には、主に以下の理由があります。
環境規制強化への対応 50ccモデルの新モデルの開発が困難
2025年11月から、50cc以下の原付一種には新たな排ガス規制が適用されます。この規制に対応するには、高性能な触媒が必要となりますが、50ccという小さなエンジンでは排気量が少なく、触媒を十分に温めることが難しいため、規制クリアが困難となります。結果として、メーカー各社は50ccの新モデル開発を断念せざるを得ず、将来的に50ccバイクが市場から消えてしまう可能性も懸念されています。
一方、125ccクラスであれば、排気量が多いため触媒を温めやすく、新たな規制にも対応しやすいというメリットがあります。そこで、最高出力を50ccと同等に抑えた125cc以下のバイクを「新基準原付」として、原付免許(普通免許を含む)で運転できるようにすることで、環境規制強化に対応しつつ、原付市場の活性化を図ろうという狙いがあります。
50ccバイク(原チャリ)が無くなる日が迫っている
50ccバイクと言えば原チャリと言われ16歳から免許取得が可能で多くの若者がはじめて乗る、乗り物として多くの人に親しまれてきたバイクです。この50ccは上記で説明した通り、2025年11月までには販売が終了することになります。50CCバイクを新車で購入できるのは2025年初頭までかもしれません。
新基準原付
この変更の鍵となるのが、「新基準原付」という新しい区分です。最高出力を4kW(5.4ps)以下に制限した125cc以下のバイクがこれに該当し、普通免許での運転が可能となります。従来の原付一種(50cc以下)と同等の扱いとなり、30km/hの速度制限や二段階右折などの規制も適用されます。
- 排気量: 125cc以下
- 最高出力: 4kW以下
- 運転免許: 原付免許(普通免許を含む)
参考:「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集について
メリット
- 手軽さ: 普通免許で運転できるため、新たに二輪免許を取得する必要がありません。
- 利便性: 従来の原付一種よりもパワフルで、坂道や長距離移動も楽になります。
- 経済性: 車両価格や維持費が比較的安く、燃費も良い傾向があります。
注意点
- 対象車両: すべての125ccバイクが対象となるわけではなく、新基準原付に該当する車両のみです。購入時には注意が必要です。
- 規制: 速度制限や二段階右折など、原付一種と同様の規制が適用されます。
- 安全: 車両の特性を理解し、安全運転を心がけることが重要です。
編集部から一言
2025年11月以降、条件付きではありますが、普通免許で125ccバイクを運転できるようになる予定です。手軽さや利便性など多くのメリットがある一方、注意点も存在します。新基準原付の導入を機に、バイクライフを始めることを検討してみてはいかがでしょうか。ただし、安全運転を常に心がけることを忘れずに。