2025年9月29日、ダイハツ工業から衝撃的な発表がありました。軽オープンスポーツカーの代名詞とも言える「コペン(COPEN)」の現行モデルが、2026年8月末で生産終了することが正式に発表されました。ダイハツ工業公式発表
この発表は多くの自動車ファンや既存のコペンオーナーに大きな衝撃を与えており、今後の動向に注目が集まっています。
コペン生産終了の詳細と背景
生産終了のスケジュール
- 終了時期: 2026年8月末
- 対象車両: 現行モデル(2代目 LA400K系)
- 販売継続: 2026年8月までは通常通り販売予定
ダイハツの公式コメント
ダイハツ工業は今回の発表において、以下のようにコメントしています:
「現行モデルについては、2026年8月をもって生産を終了いたしますが、再びコペンを世の中に送り出せるよう、様々なスタディを続けております。これからも、ダイハツはコペンで培ったモノづくりの精神や技術を受け継ぎ、お客さまとの絆を未来につなげ続けられるよう努力してまいります。」
この発言から、完全な廃止ではなく、将来的な復活を見据えた一時的な生産終了である可能性が示唆されています。
コペンの歴史と進化:22年間の軌跡
初代コペン(2002-2012年)
2002年6月19日に発売された初代コペンは、軽自動車として初となる電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を採用し、大きな話題となりました。
初代の特徴:
- 軽初の電動開閉式ルーフ
- 「持つ悦び」と「操る楽しさ」をコンセプト
- 本格的オープンスポーツカーの軽量化実現
2代目コペン(2014年-現在)
2014年6月19日に発売された2代目では、革新的な骨格構造「D-Frame」を採用し、さらなる進化を遂げました。
2代目の革新点:
- D-Frame構造による剛性向上
- 「感動の走行性能」と「自分らしさの表現」
- 豊富なバリエーション展開
- 若年層から子離れ世代まで幅広い層に対応
現行コペンのバリエーションと特徴
現行のコペンには以下の3つのグレードが設定されています:
1. コペン Robe(ローブ)
- スポーティなデザインが特徴
- 丸型ヘッドライトを採用
- クラシカルな印象のフロントマスク
2. コペン Cero(セロ)
- レトロモダンなデザイン
- 角型ヘッドライトを採用
- よりエレガントな外観
3. コペン GR SPORT
- トヨタのGAZOO Racingとのコラボレーション
- 専用チューニングによる走行性能向上
- スポーツ走行に特化した仕様
スペシャルイベント開催決定
イベント概要
コペン生産終了に伴い、ダイハツは2026年4月以降、全国でスペシャルイベントを開催することを発表しました。
イベント詳細:
- 主催: ダイハツ工業
- 開催時期: 2026年4月以降
- 開催地: コペンにゆかりのある地域を含む全国各地
- 目的: ファンとの絆を未来につなげる
詳細情報は特設サイト(https://copen.daihatsu.co.jp/life/special/)で順次公開予定です。
次世代コペンの可能性:VISION COPENとは
JAPAN MOBILITY SHOW 2023での展示
2023年のJAPAN MOBILITY SHOWでは、コンセプトモデル「VISION COPEN」が展示され、大きな注目を集めました。
VISION COPENの特徴:
- FR(後輪駆動)レイアウトへの変更
- 全長3,835mm × 全幅1,695mm × 全高1,265mm
- ホイールベース2,415mm
- 1.3リッター3気筒エンジン搭載想定
- 最高出力120ps、最大トルク13.5kgm
新型コペンの予想スペック
次世代コペンが実現した場合の予想される仕様:
パワートレイン:
- エンジン:1.3L 3気筒ターボ
- 駆動方式:FR(後輪駆動)
- トランスミッション:6MT/6AT
- 燃費:WLTCモード16.0km/L(予想)
価格帯:
- 予想価格:約250万円〜
軽オープンスポーツ市場への影響
競合他社の動向
コペン生産終了により、軽オープンスポーツ市場は大きな空白が生まれることになります。現在、この分野でコペンと競合する車種は存在せず、ユニークなポジションを占めていました。
マツダ ロードスターとの比較
普通車のオープンスポーツカーであるマツダ「ロードスター」は、コペンより上位セグメントに位置しますが、オープンスポーツカー愛好者の選択肢として注目されています。
サイズ・価格比較:
- コペン: 軽自動車規格、200万円台
- ロードスター: 普通車、300万円台〜
コペンオーナーや検討中の方への影響
現在の市場状況
生産終了発表により、以下のような市場動向が予想されます:
- 新車購入の駆け込み需要
- 中古車価格の上昇傾向
- 希少性による資産価値向上
購入を検討している方へのアドバイス
- 新車購入: 2026年8月までの限定機会
- 中古車市場: 価格上昇前の早期検討推奨
- 特別仕様車: 限定モデルは特に希少価値が高まる可能性
ダイハツの今後の戦略
電動化への対応
自動車業界全体の電動化の流れの中で、ダイハツも戦略の見直しを進めています。コペンの一時的な生産終了も、この大きな変化への対応の一環と考えられます。
軽自動車市場でのポジショニング
ダイハツは軽自動車のパイオニアとして、以下の分野に注力していくと予想されます:
- 軽EV(電気自動車)の開発
- 先進安全技術の普及
- 燃費性能のさらなる向上
ファンコミュニティの反応と今後
SNSでの反応
コペン生産終了の発表を受け、SNS上では多くのファンから惜しむ声が上がっています:
- 「軽オープンスポーツの灯が消えてしまう」
- 「最後の1台を買いに行く」
- 「新型コペンの復活を期待」
コペンクラブ・愛好者団体
全国各地にあるコペンオーナーズクラブでも、今回の発表について活発な議論が行われており、最後の思い出作りやイベント企画が検討されています。
まとめ:コペンの終わりは新たな始まり
ダイハツ コペンの現行モデル生産終了は、確かに一つの時代の終わりを意味します。しかし、ダイハツの「再びコペンを世の中に送り出せるよう、様々なスタディを続けている」という発言は、多くのファンに希望を与えています。
VISION COPENで示されたFRレイアウトという革新的なアプローチや、電動化技術の進歩を考慮すると、次世代コペンは現行モデルを大きく上回る魅力を持つ可能性があります。
今後注目すべきポイント:
- 2026年4月以降のスペシャルイベント詳細
- 新型コペン開発の進捗情報
- 軽EV技術の応用可能性
- トヨタとの協業拡大の可能性
コペンファンにとっては別れの時でもありますが、同時に新たな可能性への期待が高まる時期でもあります。2026年8月までの残された時間で、現行コペンとの思い出を大切に作りながら、次世代コペンの登場を楽しみに待ちましょう。
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