スバルのフラッグシップSUVとして、長年愛されてきたレガシィ アウトバック。その日本市場向けモデルが、2025年3月末をもって生産終了となることが発表されました。今回は、惜しまれつつも姿を消すレガシィ アウトバックの歴史を振り返りつつ、その魅力に迫ります。
レガシィ アウトバック 生産終了の記事の概要
- スバルは今後もクロスオーバーSUVの開発を継続し、レガシィ アウトバックで培った技術を活かしていくとしています。
- 1995年に初代モデルが登場し、乗用車の快適性とSUVの走破性を両立したクロスオーバーSUVとして人気を博しました。
- 水平対向エンジンとシンメトリカルAWDによる優れた走行性能、アイサイトによる高い安全性能、広々とした室内空間などが魅力です。
- 生産終了の理由は公式には発表されていませんが、SUV市場の変化やスバルの電動化戦略などが背景にあると考えられます。
レガシィ アウトバックとは?
レガシィ アウトバックは、スバルを代表するクロスオーバーSUVです。1995年に初代モデルが登場し、以来、乗用車としての快適性とSUVとしての走破性を兼ね備えた、スバル独自のクロスオーバーSUVとして、多くのユーザーに支持されてきました。
レガシィ アウトバックの歴史
レガシィ アウトバックの歴史は、1995年に発売された初代レガシィ グランドワゴンから始まります。当時、米国で人気を集めていたSUVの要素を取り入れたグランドワゴンは、たちまちヒット商品となり、スバルの主力車種へと成長しました。1997年には、グランドワゴンをベースに、よりSUVとしての個性を強めた「レガシィ ランカスター」が登場。
初代 BG系
1996年6月マイナーチェンジ。エンジンは形式こそ同じだが、「MASTER4」に刷新された。1997年8月日本国内のサブネームを「ランカスター」に改称しマイナーチェンジ。
2代目 BH系
1998年6月17日ツーリングワゴンと同時にフルモデルチェンジ。パッケージングと機能面の両立を図り、さらに最低地上高を200 mmに保ったまま全高を1,550 mmに抑えたことで機械式立体駐車場への入庫に対応。2001年5月22日マイナーチェンジ。フロント部を立体的な造形とするとともに、フロントグリルのオーナメントをスバルのCIである六連星エンブレムに変更。
3代目 BP系
2003年10月22日に登場した3代目レガシィから、日本国内でも「レガシィ アウトバック」の名称が採用されました。2006年5月24日マイナーチェンジ。フロントグリルを6角形に変更したほか、リアコンビランプのウィンカーをクリア化し、テールランプの内側に丸形リフレクターを追加。
4代目 BR系
2009年に登場した4代目レガシィ アウトバックは、スバルの新たなデザインフィロソフィー「DYNAMIC × SOLID」を採用。より洗練されたエクステリアデザインと、広々とした室内空間を実現しました。
2009年5月20日ツーリングワゴン・B4と共にフルモデルチェンジ。室内長・室内幅・室内高を拡大したことで、全幅は日本国内向けのスバル車としては最大となる1,820mmとなった。2010年5月18日マイナーチェンジ。2012年5月8日マイナーチェンジ。ツーリングワゴン・B4同様にフロントフェイスの刷新に加え、グリルとバンパーに専用デザインを採用し、大型フォグランプも装備。
5代目 BS系
5代目レガシィの日本仕様はツーリングワゴンが廃止され、4ドアセダンの「レガシィB4」とクロスオーバーSUVの「レガシィアウトバック」の2ボディ構成となりました。
2014年に登場した5代目レガシィ アウトバックは、スバルの安全技術「アイサイト」を全車に標準装備。安全性能を大幅に向上させるとともに、走行性能や快適性も進化させました。
6代目 BT系
そして2019年、現行モデルとなる6代目レガシィ アウトバックが登場。日本でも2021年10月7日に正式発表された。新世代プラットフォーム「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」を採用し、走行性能、安全性能、快適性をさらに進化させました。
レガシィ アウトバックの魅力
レガシィ アウトバックの魅力は、以下の点が挙げられます。
- 優れた走行性能:スバル独自の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDによる、安定した走行性能は、雪道や悪路でも安心して運転できます。
- 高い安全性能:最新の安全技術「アイサイト」を標準装備し、事故の回避や被害軽減に貢献します。
- 広々とした室内空間:乗員全員が快適に過ごせる、ゆとりある室内空間を実現しています。
- 充実した装備:快適なドライブをサポートする、充実した装備が備わっています。
- 洗練されたデザイン:都会にも自然にも溶け込む、洗練されたエクステリアデザインを採用しています。
なぜ生産終了になるのか?
レガシィ アウトバックが生産終了となる理由は、公式には発表されていません。しかし、近年、世界的にSUV人気が高まっている一方で、セダンやステーションワゴンといった伝統的な車種の人気が低迷していることが背景にあると考えられます。
また、スバルは今後、電動化を加速していく方針を掲げており、EVやハイブリッド車などの開発に注力していくことも、レガシィ アウトバックの生産終了に影響している可能性があります。
2023年 販売台数
2023年の年間販売台数はレガシィアウトバックが6,460台となりました。
年月 | 販売台数 |
---|---|
2023年1月 | 748台 |
2023年2月 | 351台 |
2023年3月 | 799台 |
2023年4月 | 680台 |
2023年5月 | 579台 |
2023年6月 | 539台 |
2023年7月 | 424台 |
2023年8月 | 261台 |
2023年9月 | 236台 |
2023年10月 | 501台 |
2023年11月 | 828台 |
2023年12月 | 514台 |
合計 | 6,460台 |
2024年 販売台数
2024年の前半は2023年の台数と変わらない様子です。
年月 | 販売台数 |
---|---|
2024年1月 | 537台 |
2024年2月 | 396台 |
2024年3月 | 663台 |
2024年4月 | 401台 |
2024年5月 | 593台 |
2024年6月 | 498台 |
合計 | 3,088台 |
レガシィ アウトバックの今後
レガシィ アウトバックは、2025年3月末をもって生産終了となりますが、スバルは今後も、クロスオーバーSUVの開発を継続していくとしています。新型SUVの開発にあたっては、レガシィ アウトバックで培ってきた技術やノウハウが活かされることが期待されます。
レガシィ アウトバック 生産終了に関する情報
レガシィ アウトバックの生産終了に関する情報は、以下の通りです。
- 受注終了時期:2025年3月31日
- 生産終了時期:2025年3月末
- 注意事項:受注期間内でも生産予定台数に達した時点で受注を終了する場合があります。
編集部から一言
スバルを代表するクロスオーバーSUV、レガシィ アウトバック。その歴史と魅力を振り返るとともに、生産終了の背景や今後の展望について解説しました。
レガシィ アウトバックは、2025年3月末をもって生産終了となりますが、そのDNAは、スバルの新型SUVに受け継がれていくことでしょう。