高級ミニバンの代名詞として君臨するトヨタ アルファード。その圧倒的な存在感、広々とした室内空間、そして高級感溢れる乗り心地は、多くのユーザーを魅了し続けています。しかし近年、インターネット上では「アルファード リセール崩壊」といった気になるキーワードを見かけるようになりました。
かつて「リセールバリューの王様」とまで呼ばれたアルファードの価値が、本当に下落しているのでしょうか? この記事では、アルファードのリセールバリューに関する噂の真相を徹底的に解明し、30系、40系それぞれの現状と将来予測、そして高値売却のための戦略まで、アルファードオーナー必見の情報をお届けします。
アルファードのリセールバリューまとめ
30系アルファードのリセールバリュー
- 依然として高水準
- 東南アジアでの人気が根強い
- 2.5SCパッケージ、ハイブリッドモデル、ブラック・ホワイトパールは高リセール
- 5年経過以降は下落傾向
- 3~5年以内の売却がおすすめ
40系アルファードのリセールバリュー
- 発売直後で非常に高い
- 1~3年は新車価格を上回ることも
- Zグレード、ハイブリッド4WD、ブラック・ホワイトパールは高リセール
- 今後数年で落ち着く可能性あり
- 3年以内の売却が有利
リセールバリューを高める秘訣
- 人気グレード・カラーを選ぶ
- オプションを充実させる
- 車の状態を良好に保つ
- 売却時期を考慮する(3~4月、7~8月、12月など)
- 複数の買取業者に査定を依頼する
- 買取業者を利用する
高値売却のポイント
- 車の状態を良好に保つ
- 売却時期を考慮する
- 複数の買取業者に査定依頼
- オプションや付属品をアピール
- 買取業者を利用
その他
- 現行アルファードは受注停止中
リセールバリュー(再販価値)とは?
リセールバリューとは、購入した車を将来的に売却する際の再販価値を指します。例えば、新車で購入した車が3年後、5年後、あるいは10年後にどれくらいの価格で売れるかということです。
一般的に、人気車種や需要の高い車種はリセールバリューが高く、逆に人気のない車種はリセールバリューが低くなります。リセールバリューが高い車は、将来的な買い替えやローン返済中の売却時に有利です。高値で売却できれば、次の車の購入資金に充てたり、ローン残債を少なく抑えたりできます。
リセールバリューは、車種の人気度やブランド力、年式や走行距離、ボディカラー、装備、そして車の状態など、様々な要素によって決まります。
リセールバリューが高い車を選ぶメリット
リセールバリューが高い車は、売却時に高値がつきやすいことを意味します。つまり、次の車の購入資金に大きく貢献したり、ローン残債を減らす助けになったりします。新車購入時の負担を軽減し、将来の選択肢を広げてくれる、それがリセールバリューの持つ大きなメリットです。
- 将来的な買い替えを検討している場合、次の車の購入資金に大きく貢献できる
- ローン返済中の売却でも、残債を少なく抑えられる可能性がある
- 人気車種なので、売却時の買い手を見つけやすい
- 次の車の購入資金に大きく貢献ローン返済中の売却でも残債を少なく抑えられる人気車種なので、売却時に買い手を見つけやすい
経過年数ごとのリセールバリュー目安
平均的には、車のリセールバリューは3年後で50~60%程度となります。
経過年数 | リセールバリューの目安 |
新車から3年後 | 50%〜60% |
5年後 | 40%〜50% |
7年後 | 20%〜30% |
10年後 | 5%〜10% |
出典:ナビクル
国産 ミニバン で最もリセールバリューが高い アルファード
高級ミニバンの代名詞とも言えるアルファードとヴェルファイアは、日本国内のみならず、アジア圏でも高い人気を誇っています。 広々とした室内空間、豪華な内装、そして快適な乗り心地が、ファミリー層やビジネス層から支持されています。特に、2023年に発売が開始された40系アルファード/ヴェルファイアは、中古車市場でプレミア価格がつくほどの人気ぶりです。新車での販売もままならない状況です。
順位 | 車種 | 残価率(5年経過時) |
---|---|---|
1位 | トヨタ アルファード | 81.05% |
1位 | レクサス LM500h | 81.05% |
3位 | トヨタ ヴェルファイア | 80.78% |
4位 | トヨタ ヴォクシー | 72.64% |
5位 | ホンダ フリード | 68.96% |
出典:ナビクル
アルファードのリセールバリューを揺るがす要因とは?
アルファードのリセールバリューに陰りが見え始めた背景には、いくつかの要因が考えられます。
1. 新型モデルの登場
2023年6月にフルモデルチェンジされた40系アルファードの登場は、中古車市場に大きなインパクトを与えました。内外装のデザインを一新し、先進安全装備や快適装備を充実させた新型モデルは、旧型モデル(30系)の中古車価格に影響を与えています。特に、30系後期型は新型モデルとの価格差が縮小しているため、リセールバリューへの影響は無視できません。
2. 競合車の台頭
近年、アルファード以外にも高級ミニバン市場には魅力的な競合車が増加しています。トヨタ ヴェルファイア、日産 エルグランド、ホンダ オデッセイなど、アルファードに匹敵する快適性や機能性を備えながら、よりリーズナブルな価格帯の車種が登場し、アルファードの優位性が揺らいでいる現状があります。
3. 供給過多
長年高い人気を誇ってきたアルファードは、中古車市場における供給量も豊富です。特に、2015年から2023年まで販売された30系アルファードは、中古車市場に大量に出回っています。需要に対して供給が過多になると、価格は下落するのが市場原理であり、アルファードも例外ではありません。
4. 経済状況の悪化
世界的なインフレや景気後退の影響は、高額商品であるアルファードの需要にも影を落としています。経済状況の悪化は、新車販売台数の減少に繋がり、中古車市場の需要も冷え込むため、リセールバリューの低下に繋がると考えられます。
5. モデル末期の値引き
新型モデル登場直前のモデル末期には、メーカーやディーラーが大幅な値引きを行うことが一般的です。値引きによって新車価格が下がると、中古車価格にも影響が出ます。モデル末期のアルファードは、値引き額が大きくなる傾向があるため、リセールバリューが下落する可能性があります。
6. 残価設定ローンの普及
近年、残価設定ローンを利用してアルファードを購入する人が増えています。残価設定ローンは、月々の支払額を抑えられるメリットがある一方、契約満了時に車を返却する必要があるため、中古車市場にアルファードが大量に流れ込む可能性があります。これが供給過多を招き、リセールバリューの低下に繋がるとも言われています。
30系アルファードのリセールバリューはどうなる?
30系アルファードは、依然として高い人気を誇るモデルです。特に、東南アジア諸国での人気は根強く、リセールバリューを支えています。2.5SCパッケージやハイブリッドモデル、そして人気カラーのブラックやホワイトパールは、特に高いリセールバリューを維持しています。
しかし、5年を超えると価格の下落が始まり、7年目以降は大幅にリセールバリューが落ちることが予想されます。30系アルファードを所有している場合は、3~5年以内の売却を検討するのが賢明でしょう。
40系アルファードのリセールバリューはどうなる?
発売直後の40系アルファードは、非常に高いリセールバリューが期待されています。1~3年は、リセール価格が新車価格を上回ることも珍しくありません。新型車の人気と国内外の需要の高さが、リセール価格を押し上げています。
Zグレードのガソリンモデルやハイブリッド4WDモデル、そして人気のホワイトパールやブラックなどのカラーは、特に高いリセールバリューが見込まれます。しかし、今後数年で供給が安定してくると、リセールバリューは徐々に落ち着く可能性があります。3年以内の売却が、最もリセールの恩恵を受けやすいタイミングと言えるでしょう。
アルファードのリセールバリューを高める秘訣とは?
アルファードのリセールバリューを最大限に引き出すためには、以下のポイントを押さえましょう。
1. グレードとカラーを選ぶ
Zグレードやハイブリッド4WDモデル、そしてホワイトパールやブラックといった人気カラーは、リセールバリューが高い傾向にあります。中古車市場での需要が高いグレードやカラーを選ぶことが重要です。
2. オプションを充実させる
ツインムーンルーフやデジタルインナーミラーなどのメーカーオプションは、リセールバリューに大きく影響します。これらのオプションを装着することで、高値での売却が期待できます。
3. 車の状態を良好に保つ
中古車査定では、車の状態が最も重要視されます。日頃からこまめなメンテナンスを行い、車を綺麗に保つことで、査定額をアップさせることができます。定期的な洗車とワックスがけ、車内清掃、エンジンオイルやタイヤなどの消耗品の交換、そして事故や故障の修理は、高値売却に不可欠です。
4. 売却時期を考慮する
アルファードの売却時期を気を付けてに検討することで、高値売却が期待できます。需要が高まる3月〜4月(新生活シーズン)、7月〜8月(ボーナスシーズン)、12月(年末商戦)などの時期に売却するのがおすすめです。また、自動車税の課税前である4月1日より前に売却すれば、無駄な税金負担を避けられます。
5. 複数の買取業者に査定を依頼する
一括査定サイトなどを利用して、複数の買取業者に査定を依頼しましょう。業者によって査定額は異なるため、複数の業者に見積もりを取ることで、最高値で売却できる可能性が高まります。
6. ディーラー下取りではなく買取業者を利用する
一般的に、ディーラー下取りよりも買取業者の方が、高値で買い取ってくれるケースが多いです。ディーラーは下取りした車を販売する際に利益を確保する必要がありますが、買取業者は中古車オークションなどで車を販売するため、ディーラーよりも高値で買い取ることができるのです。
アルファードの売却相場とオークション相場
アルファードの売却相場は、年式や走行距離、グレードによって大きく異なります。2023年式のアルファード(1年落ち)は約536万円、2021年式(3年落ち)は約451万円で取引されており、高いリセールバリューを維持しています。しかし、10万キロ以上走行した車両や、年式が古くなると相場は急激に下がる傾向にあります。
アルファードのオークション相場は、直近のデータによると28万円から1,090万円までの幅広い価格帯で取引されています。2022年式で走行距離が約4,700kmの車両は約388万円、2020年式で約24,000kmの車両は497万円といった高額取引も確認されています。しかし、走行距離が増えたり年式が古くなると、価格は大幅に下がる傾向にあります。
アルファードから乗り換えるなら?
アルファードから次に乗り換える車としては、同じクラスのミニバンや高級SUVが考えられます。同じミニバンクラスであれば、ヴェルファイアやトヨタ グランエースが候補に挙がります。ヴェルファイアはアルファードと兄弟車であり、似た快適性を提供しますが、グランエースはさらに大きなサイズと豪華な装備が魅力です。
高級SUVでは、ハリアーやランドクルーザープラドなどが人気です。SUVは近年のトレンドであり、悪路走破性やアウトドアでの使用を重視する方に向いています。
アルファードから乗り換える際のおすすめ車種としては、トヨタ グランエースや日産 エルグランドが挙げられます。グランエースはアルファードよりもさらに大きな車体を持ち、3列目まで電動リクライニングやオットマンが装備されているため、乗り心地を重視する方に最適です。エルグランドはミニバンの先駆者としての地位を持ち、アルファードとは異なるデザインと操作感が楽しめます。
輸入車を検討する場合、メルセデス・ベンツ Vクラスも選択肢の一つです。高級感と実用性を両立しつつ、輸入車ならではのステータス感も得られます。
新車購入を検討している人は事前にネットで価格を調べましょう
中古車で欲しい人は事前に調べるべき
愛車の高額買取なら
まとめ
アルファードのリセールバリューは、いくつかの要因によって低下傾向にありますが、依然として高い人気を誇る車種であることは間違いありません。車を良好な状態に保ち、売却時期や買取業者を気を付けてに選ぶことで、高値売却を実現できる可能性は十分にあります。
この記事が、アルファードオーナーの皆様のリセールバリューに関する不安解消と高値売却の一助となれば幸いです。