トヨタが、北米最大級のカスタムカーイベントSEMAショーに向けて、GR86にGRカローラの300馬力エンジンと全輪駆動システムを搭載したスペシャルマシン「Toyota GR86 Rally Legacy Concept」を2024年11月4日(現地時間)に公開しました。
GR86にGRカローラの心臓部を移植 AWD化
往年のラリーファンにはたまらない、赤、白、緑のカラーリングは、WRC(世界ラリー選手権)で活躍したトヨタ セリカ GT-Fourへのオマージュ。トヨタはこのコンセプトカーを通して、パフォーマンス、ヘリテージ、そしてラリーレースの未来への情熱を示すとしています。
GRカローラは横置きエンジン、GR86は縦置きエンジンと、ベース車両の構造が大きく異なるにも関わらず、トヨタのエンジニアチームはGRカローラの1.6リッターターボエンジンをGR86のエンジンルームに収めることに成功しました。さらに、フロントドライブシャフトを接続するために、専用のサブフレームを製作するなど、高度な技術が投入されています。
このパワートレインにより、GR86はGRカローラと同じ1.6リッター3気筒ターボエンジンで、最高出力300馬力、最大トルク370Nmを発揮します。この強力なエンジンとGRカローラの全輪駆動システムの組み合わせに。トヨタは、さらなるチューニングの可能性も示唆しており、高性能インタークーラーやレース用ECUなどのアップグレードによって、さらなるパワーアップも期待できます。
エクステリアは、1980年代~1990年代のトヨタのラリーカーを彷彿とさせるデザイン。ハローホワイトのボディに赤と緑のストライプ、赤いマッドフラップ、セリカGT-Fourスタイルのリアスポイラーなど、細部までこだわったディテールが往年のファンを魅了します。
インテリアは、レーシングシートと6点式ハーネスを備えたシンプルな内装で、ラリーカーとしての機能性を追求しています。
トヨタのマーケティング責任者マイク・トリップ氏は、「GRとトヨタ・ラリーのファンのためにこのクルマを製作しました。これは現実になった空想のクルマであり、我々の過去の功績と世界ラリー選手権が米国に戻ってくる可能性を祝う我々なりの方法です。」と語っています。
編集部から一言
このコンセプトカーは、単なるショーモデルではなく、トヨタが将来に向けてどのようなスポーツカーを開発していくのかを示唆する重要なモデルと言えるでしょう。往年の名車セリカGT-Fourの再来を予感させるGR86コンセプトカーは、SEMAショーの目玉となること間違いなしです。
このコンセプトカーは、トヨタがセリカの復活を検討していることを示唆しているのかもしれません。往年の名車の再来に、期待が高まります。
トヨタニュースリリース