2025年7月18日、スバルは米国ニューヨークにて、グローバルバッテリーEVラインアップの第3弾となる新型「アンチャーテッド」を世界初公開しました。コンパクトSUVセグメントに投入される同モデルは、2026年より北米市場での販売開始を予定しており、欧州市場への展開も計画されています。
アンチャーテッドとは?車名に込められた意味
「アンチャーテッド(UNCHARTED)」という車名は、「地図に載っていない、未知の」を意味します。行ったことのない場所へも気軽に出かけ、自分の世界を広げてほしいというスバルの想いが込められています。
スバル アンチャーテッドの主要スペック
パワートレインとグレード構成
新型アンチャーテッドは3つのグレードで展開されます:
Premium FWD(プレミアムFWD)
- 出力: 221馬力
- 駆動方式: 前輪駆動(FWD)
- 航続距離: 300マイル超(約480km)
- 特徴: 手頃な価格と長い航続距離を実現、限定数量での販売
Sport(スポーツ)
- 出力: 338馬力(前後アクスル搭載のデュアル電動モーター)
- 駆動方式: シンメトリカルAWD+X-MODE®
- 航続距離: 最大290マイル(約467km)
- 加速性能: 0-60mph加速5.0秒未満
GT(ジーティー)
- 出力: 338馬力
- 駆動方式: シンメトリカルAWD+X-MODE®
- 航続距離: 最大290マイル(約467km)
- 特徴: 最上級装備とプレミアム機能を搭載
バッテリーと充電性能
- バッテリー容量: 74.7kWh大容量リチウムイオンバッテリー
- 急速充電: 150kW DC充電対応、10%から80%まで約30分
- 充電規格: 北米充電規格(NACS)採用、15,000以上のテスラスーパーチャージャー利用可能
- バッテリープレコンディショニング: 寒冷地での充電効率向上
- 家庭充電: 11kW オンボード充電器でレベル1・2充電対応
新型アンチャーテッドのデザイン特徴
エクステリアデザイン
新型アンチャーテッドは、トヨタC-HRとプラットフォームを共有しながらも、スバル独自のデザイン言語を採用しています:
- フロントデザイン: クリーンでシームレスなフロントフェイス
- ライティング: スバル独自のライトシグネチャー、6星イルミネーション付きロゴ
- ボディ: ハイコントラストで凝縮された塊感のあるボディ
- サイズ: ソルテラより全長約170mm短縮し、取り回しの良いサイズを実現
- 回転半径: クロストレックとほぼ同等の優れた取り回し性能
- ホイール: 18インチまたは20インチホイールを選択可能
- ルーフ: GTグレードにはツートンルーフオプション
- ルーフレール: AWDモデルにローププロファイルルーフレール標準装備
インテリアデザイン
- デザインコンセプト: 横基調の開放的で居心地の良い空間
- 専用加飾: アンチャーテッド専用のオレンジ色加飾
- インフォテインメント: 14インチタッチスクリーン標準装備
- 装備: パノラマルーフ、ベンチレーション付きフロントシート(上級グレード)
- スマートフォン連携: ワイヤレスApple CarPlay®・Android Auto™対応
- 充電設備: フロントコンソールにデュアルワイヤレス充電パッド、リアシート用USB-C充電器
- シート: 最大5名乗車、リアシートはクロストレック同等のレッグルーム
- 内装色: アンチャーテッド専用オレンジアクセント
ボディカラーラインアップ
新型アンチャーテッドには5色のボディカラーが用意されています:
- ハバネロオレンジ・メタリック
- アストロブラックマイカ
- メトロポリスグレー・メタリック
- コズミックホワイトパール
- コースタルウルフグレー・メタリック
充実した標準装備とオプション
全グレード標準装備
- オールウェザーパッケージ:
- フロントシートヒーター
- ヒーター付きドアミラー
- ワイパー除氷機能
- パワーリアゲート
- 室内アンビエントライト
- DriverFocus®注意力監視システム
スポーツグレード追加装備
- X-MODE®デュアルモード: グリップコントロール付き
- ヒーター付きステアリングホイール
- StarTex®撥水シート
- パノラマビューモニター
GTグレード追加装備
- パノラマムーンルーフ: 電動シェード付き
- 20インチホイール
- ベンチレーション付きフロントシート
- Harman Kardon®プレミアムオーディオシステム
- スマートリアビューミラー
- リアシートヒーター(アウトボード席)
トヨタとの共同開発プロジェクト
新型アンチャーテッドは、トヨタ自動車とスバルが共同開発した第3弾EVモデルです。両社のエンジニアが「もっといいクルマづくり」を目指し、互いの強みとする技術や知見を持ち寄って開発されました。
共同開発の特徴
- プラットフォーム: トヨタのe-TNGAプラットフォーム採用
- 生産: 日本国内のトヨタ工場で生産予定
- 技術融合: 両社の技術的強みを活かした開発
スバル独自の走行性能
AWDシステム
AWDモデルには、スバル伝統のシンメトリカルAWDシステムとX-Modeが搭載されています:
- 走行安定性: 直進安定性、ハンドリング、グリップ力を向上
- オフロード性能: 砂利、土、雪などの路面での走行性能を確保
- 制御技術: 新たなAWD制御によりドライバーの意のままに操れる走り
FWDモデルの特徴
注目すべきは、スバルが数年ぶりに導入するFWDモデルです。限定数量での販売が予定されており、価格面でのメリットを追求したモデルとなっています。
先進安全技術「EyeSight®」
新型アンチャーテッドには、スバルの先進運転支援システム「EyeSight®」が標準装備されます:
標準機能
- プリクラッシュブレーキ
- フロントクロストラフィックアラート
- ブラインドスポットモニター
- 車線逸脱警報
- 緊急停止支援
- アダプティブクルーズコントロール
上級グレード追加機能
- トラフィックジャムアシスト
- レーンチェンジアシスト
市場投入スケジュール
- 2026年初頭: 北米市場での販売開始
- 2026年: 欧州市場での順次発売予定 日本発売は未定
- 価格帯: 3万ドル台前半から中盤を想定(FWDモデル)
競合車種との比較
同クラスEVSUVとの位置づけ
- サイズ: コンパクトSUVセグメント
- 競合: テスラ モデルY、フォルクスワーゲン ID.4など
- 差別化: スバル独自のAWD技術とオフロード性能
スバルのEV戦略における位置づけ
新型アンチャーテッドは、スバルのグローバルEV戦略における重要な位置を占めています:
- ソルテラ: 大型SUVセグメント
- トレイルシーカー: クロスオーバーワゴンセグメント
- アンチャーテッド: コンパクトSUVセグメント
技術的なイノベーション
バッテリー技術
- プレコンディショニング: 充電に最適な温度調整
- 急速充電対応: 150kW DC充電サポート
- AC充電: 11kW オンボード充電器搭載
市場展望と今後の展開
北米市場での戦略
- ターゲット: アクティブなライフスタイルを持つユーザー
- 販売戦略: 既存のスバルディーラーネットワークを活用
- 充電インフラ: NACS採用によるテスラスーパーチャージャー利用可能
日本市場への影響
日本市場での詳細な仕様や価格は今後発表されることが期待されています、コンパクトSUVセグメントでの競争力が期待されます。
まとめ
スバル新型「アンチャーテッド」は、同社のEV戦略において重要な役割を果たす最新モデルです。トヨタとの共同開発により実現した高い性能と実用性、そしてスバル独自のAWD技術により、新たな電動SUVの可能性を示しています。
2026年の市場投入に向け、今後も詳細な仕様や価格情報の発表が期待されます。電動化が進む自動車業界において、スバルの新たな挑戦として注目を集めることでしょう。
スバル ニュースリリース
https://media.subaru.com/pressrelease/2334/1/subaru-debuts-all-new-all-electric-2026-subaru