2026年に発売予定のマツダ新型CX-5は、2016年の2代目発売以来となる8年ぶりのフルモデルチェンジとなります。2025年7月10日にワールドプレミアされ、2025年10月のジャパンモビリティショー2025でも一般公開されたこのモデルは、単なるフルモデルチェンジではなく、価格体系も大きく変わる見込みです。
8年ぶりのフルモデルチェンジで価格はどう変わる?
本記事では、現行モデルからいくら値上がりするのか、グレード別の予想価格、そして購入者が知っておくべき重要なポイントを徹底解説します。
新型CX-5の価格帯予想:現行モデルと比較

現行CX-5の価格帯(2024年モデル)
まず、現行CX-5の価格構成を確認しましょう。
ガソリンモデル:
- 20S i Selection:281万500円(FF)/ 304万1500円(4WD)
- 20S Black Selection:314万500円(FF)/ 337万1500円(4WD)
- Sport appearance:358万1600円(FF)/ 381万2600円(4WD)
ディーゼルモデル:
- XD i Selection:312万9500円(FF)/ 336万500円(4WD)
- XD Black Selection:345万9500円(FF)/ 369万500円(4WD)
- XD Sport appearance:385万円(FF)/ 408万1000円(4WD)
- XD Drive Edition:390万1700円(2WD)/ 413万2700円(4WD)
現行モデルの価格帯は281万円~422万5100円となっています。
新型CX-5の予想価格帯
新型CX-5の価格は以下のようになると予想されます。
【マイルドハイブリッド(2026年発売)】
- エントリーグレード(2WD):310万円~350万円
- 中級グレード(2WD):350万円~380万円
- 上級グレード(2WD):400万円~420万円
- 4WD仕様:各グレード+23万円~25万円
【ストロングハイブリッド(2027年発売予定)】
- エントリーグレード(2WD):380万円~400万円
- 中級グレード(2WD):430万円~450万円
- 上級グレード(2WD):470万円~480万円
- 4WD仕様:各グレード+23万円~25万円
全体としては295万円~450万円の価格帯になる見込みです。
欧州市場の価格から見る日本価格の予測
すでに発表されている欧州市場向けの価格も参考になります。
【欧州市場向け新型CX-5の価格】
- Prime-Line(2WD):34,822ユーロ(約604万円)
- Centre-Line(2WD):36,822ユーロ(約639万円)
- Centre-Line(4WD):38,807ユーロ(約673万円)
- Exclusive-Line(2WD):38,322ユーロ(約665万円)
- Exclusive-Line(4WD):40,307ユーロ(約699万円)
- HOMURA(2WD):41,102ユーロ(約713万円)
- HOMURA(4WD):43,087ユーロ(約748万円)
欧州価格は日本の税制や諸費用が異なるため直接比較はできませんが、装備内容やグレード構成の参考になります。日本市場では欧州価格よりも30~40%程度安い価格設定になるのが一般的です。
値上げ幅の詳細分析:いくら高くなる?

グレード別の値上げ幅予想
現行モデルと新型の予想価格を比較すると、以下のような値上げ幅が見込まれます。
【エントリーグレード】
- 現行:281万500円(20S i Selection FF)
- 新型:310万円(マイルドハイブリッド 2WD)
- 値上げ幅:約29万円(+10.3%)
【中級グレード】
- 現行:345万9500円(XD Black Selection FF)
- 新型:350万円(マイルドハイブリッド 2WD中級)
- 値上げ幅:約5万円(+1.4%)
【上級グレード】
- 現行:385万円(XD Sport appearance FF)
- 新型:420万円(マイルドハイブリッド 2WD上級)
- 値上げ幅:約35万円(+9.1%)
【ストロングハイブリッド中級グレード(2027年)】
- 現行:345万9500円(XD Black Selection FF)
- 新型:430万円(ストロングハイブリッド 2WD中級)
- 値上げ幅:約84万円(+24.3%)
値上げの主な理由

新型CX-5の価格上昇には、以下の要因があります。
1. パワートレインの刷新
- 2.5L e-SKYACTIV G(マイルドハイブリッド)の新搭載
- 24Vマイルドハイブリッドシステムの追加コスト
- 2027年導入予定のSKYACTIV-Zストロングハイブリッドシステム
2. ボディサイズの拡大
- 全長:+115mm(4,575mm → 4,690mm)
- 全幅:+15mm(1,845mm → 1,860mm)
- ホイールベース:+115mm(2,700mm → 2,815mm)
- 材料費・製造コストの増加
3. 装備の大幅向上
- 15.6インチ大型インフォテインメントシステム(Googleビルトイン搭載)
- 10.25インチデジタルメーター
- 360度ビューモニター(進化版)
- 7色アンビエントライトシステム
- ドライバー異常時対応システム(DEA)
- パノラミックサンルーフ
4. 内装品質の向上
- CX-60レベルの質感向上
- シート改良による快適性向上
- 遮音材の追加
5. 環境規制対応コスト
- 排ガス規制への対応
- 燃費向上技術の投入
現行ディーゼルモデルとの価格・コスト比較
なぜディーゼルが廃止されるのか
新型CX-5で最も大きな変更点は、人気の2.2Lクリーンディーゼルターボ(SKYACTIV-D)の廃止です。この決定には以下の理由があります。
- 排出ガス規制の厳格化:特に欧州市場での規制強化
- グローバル販売比率:CX-5の販売総数の70%を占める北米市場にディーゼル設定なし
- 開発コストの問題:日本市場の比率は約10%のみ
- 電動化へのシフト:ハイブリッド技術への投資集中
ランニングコスト比較
【現行CX-5 ディーゼル】
- 燃費(WLTC):17.4km/L(2WD)
- 軽油価格:150円/L(仮定)
- 1kmあたり:約8.6円
【新型CX-5 マイルドハイブリッド(予想)】
- 燃費(WLTC予想):15.0km/L
- レギュラーガソリン:170円/L(仮定)
- 1kmあたり:約11.3円
【新型CX-5 ストロングハイブリッド(予想)】
- 燃費(WLTC予想):22.0km/L
- レギュラーガソリン:170円/L(仮定)
- 1kmあたり:約7.7円
年間ランニングコスト試算(年間1万km走行の場合)
| モデル | 燃料代(年間) | 車検費用(2年分/年) | メンテナンス費用(年間) | 合計(年間) |
|---|---|---|---|---|
| 現行ディーゼル | 86,000円 | 50,000円 | 60,000円 | 196,000円 |
| 新型マイルドHV | 113,000円 | 45,000円 | 50,000円 | 208,000円 |
| 新型ストロングHV | 77,000円 | 45,000円 | 50,000円 | 172,000円 |
5年間の総コスト差
- 現行ディーゼル:98万円
- 新型マイルドHV:104万円(+6万円)
- 新型ストロングHV:86万円(-12万円)
グレード別見積もりシミュレーション
エントリーグレード見積もり例
【新型CX-5 エントリーグレード 2WD(マイルドハイブリッド)】
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 車両本体価格 | 3,100,000円 |
| オプション(ナビパッケージ等) | 150,000円 |
| 自動車税環境性能割 | 62,000円 |
| 自動車重量税 | 36,900円 |
| 自賠責保険(37ヶ月) | 27,770円 |
| リサイクル料金 | 12,000円 |
| 登録諸費用 | 60,000円 |
| ディーラーオプション | 100,000円 |
| 総額 | 約3,548,670円 |
中級グレード見積もり例
【新型CX-5 中級グレード 4WD(マイルドハイブリッド)】
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 車両本体価格 | 3,750,000円 |
| オプション(安全装備パッケージ等) | 200,000円 |
| 自動車税環境性能割 | 75,000円 |
| 自動車重量税 | 36,900円 |
| 自賠責保険(37ヶ月) | 27,770円 |
| リサイクル料金 | 12,000円 |
| 登録諸費用 | 60,000円 |
| ディーラーオプション | 150,000円 |
| 総額 | 約4,311,670円 |
上級グレード見積もり例
【新型CX-5 上級グレード 4WD(ストロングハイブリッド・2027年)】
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 車両本体価格 | 4,700,000円 |
| オプション(プレミアムパッケージ等) | 300,000円 |
| 自動車税環境性能割 | 0円(エコカー減税適用) |
| 自動車重量税 | 0円(エコカー減税適用) |
| 自賠責保険(37ヶ月) | 27,770円 |
| リサイクル料金 | 12,000円 |
| 登録諸費用 | 60,000円 |
| ディーラーオプション | 200,000円 |
| 総額 | 約5,299,770円 |
※エコカー減税の適用条件は今後の政府方針により変更される可能性があります
競合車種との価格比較
同クラスSUVの価格帯
| 車種 | 価格帯 | パワートレイン | 燃費(WLTC) |
|---|---|---|---|
| 新型CX-5 | 310万円~450万円 | 2.5L MHEV/HEV | 15.0~22.0km/L(予想) |
| トヨタ ハリアー | 312万円~504万円 | 2.0L/2.5L HEV | 15.4~22.3km/L |
| ホンダ ZR-V | 294万円~393万円 | 1.5L VTEC TURBO/e:HEV | 15.6~25.0km/L |
| スバル フォレスター | 306万円~370万円 | 2.0L/e-BOXER | 13.6~14.0km/L |
コストパフォーマンス分析
新型CX-5の強みは以下の点です:
価格優位性のポイント
- ハリアーより装備充実で価格は同等:15.6インチディスプレイなど
- ZR-Vより広い室内空間:ホイールベース+160mm
- フォレスターより先進的な技術:Googleビルトイン、360度モニター進化版
価格面での課題
- ディーゼル廃止によるコスパ魅力の低下
- ストロングハイブリッドは競合より高価格帯
- 新型投入直後は値引きが期待できない
購入タイミングの検討:新型と現行、どちらを選ぶべきか
現行CX-5を今買うメリット
1. 魅力的なディーゼルモデル
- 2.2L SKYACTIV-Dは2026年3月生産終了予定
- 最大トルク45.9kgm(4.0Lガソリン並みの力強さ)
- WLTC燃費17.4km/Lで経済性も高い
2. 値引きの可能性
- 現行モデルは30万円前後の値引きが期待できる
- ディーラーオプションのサービス装着も交渉可能
- 2026年4月以降は受注停止の可能性
3. 熟成された完成度
- 2016年発売以来の改良で完成度向上
- トラブルが少ない安定性
- 豊富な中古パーツとアフターサービス
4. 価格の手頃さ
- 新型より50万円以上安い
- 人気のXD Black Selectionが346万円~

新型CX-5を待つべき人
1. 最新技術を重視する人
- Googleビルトインの利便性
- 15.6インチ大型ディスプレイ
- 進化した360度ビューモニター
- ドライバー異常時対応システム
2. 居住性・積載性を求める人
- 後席足元空間:+64mm
- 荷室容量:583L(+61L)
- ホイールベース:+115mm
3. 燃費性能を最優先する人
- ストロングハイブリッド:22.0km/L(予想)
- 現行ディーゼルを上回る経済性
- エコカー減税の恩恵
4. 乗り心地を重視する人
- ホイールベース拡大による走行安定性向上
- CX-60/80で課題だった硬さの改善
- よりフラットで上質な乗り心地
新型CX-5の発売スケジュール
日本市場での展開予定
2025年7月10日:ワールドプレミア(完了)
2025年10月29日:ジャパンモビリティショー2025で一般公開(完了)
2026年4月~5月:現行CX-5ガソリンモデル生産終了
2026年7月~11月:新型CX-5(マイルドハイブリッド)日本発売
2027年中:ストロングハイブリッド(SKYACTIV-Z)追加
グレード展開の予想
発売時(2026年):マイルドハイブリッドのみ
- ベーシックグレード(Prime-Line相当)
- 中級グレード(Centre-Line相当)
- 上級グレード(Exclusive-Line相当)
- スポーティグレード(HOMURA相当)
2027年追加:ストロングハイブリッド
- 中級グレード以上に設定
- e-SKYACTIV G 2.5と併売
お得に購入するための戦略
現行モデルを狙う場合
交渉のポイント
- 2026年2月~3月が狙い目:生産終了前の在庫処分
- XD Black SelectionまたはXD Drive Edition:人気グレードで値引き交渉
- 決算期を活用:3月・9月の決算期は値引き幅拡大
- オプション値引き:ディーラーオプションは20~30%引きも可能
- 下取り価格アップ:複数社で査定比較
具体的な交渉例
- 車両本体値引き:20万円
- オプション値引き:10万円
- 下取りアップ:現在の査定額+10万円
- 合計:実質40万円の値引き
新型モデルを狙う場合
発売初期(2026年7~12月)
- 値引きはほぼゼロ
- オプション5~10万円値引きが限界
- 納期優先なら先行予約が必須
発売半年後(2027年1月~)
- 車両本体5~10万円値引き
- オプション10~15万円値引き
- マイルドHV在庫車は値引き拡大
ストロングHV発売時(2027年)
- マイルドHVは15~20万円値引き
- ストロングHVは値引きゼロ
- 型落ち的な扱いでマイルドHVが狙い目
残価設定ローン活用の検討
メリット
- 月々の支払いが通常ローンの約60~70%
- 3~5年後の買い替えが容易
- 新車保証が続く範囲で乗り換え
デメリット
- 総支払額は通常ローンより高い
- 走行距離制限あり(月1,000km程度)
- カスタマイズに制限
試算例(新型CX-5中級グレード400万円)
- 頭金:100万円
- 残価設定:40%(160万円)
- 借入額:140万円
- 5年ローン月々:約2.7万円
- 通常ローン月々:約4.4万円
- 差額:月1.7万円の負担減
よくある質問(FAQ)
Q1. 新型CX-5の最安値はいくらになりますか?
A. マイルドハイブリッドのエントリーグレード2WDで310万円前後と予想されます。ただし、実際には諸費用込みで350万円程度は必要です。
Q2. 現行ディーゼルと新型ハイブリッド、どちらが経済的ですか?
A. 5年10万km走行の場合:
- 現行ディーゼル:車両価格346万円+燃料費43万円=389万円
- 新型ストロングHV:車両価格430万円+燃料費39万円=469万円
- 差額:80万円(ディーゼル有利)
ただし、10年20万km走行なら新型ハイブリッドが逆転する可能性があります。
Q3. 値引きはいくらくらい期待できますか?
A.
- 現行モデル(2026年3月まで):30~40万円
- 新型発売直後(2026年7~12月):ほぼゼロ
- 新型発売半年後(2027年~):10~20万円
Q4. 4WDは2WDよりいくら高いですか?
A. 現行モデルと同様、23万円~25万円高になると予想されます。
Q5. いつ買うのが最もお得ですか?
A.
- ディーゼル希望:2026年2~3月(生産終了前)
- 新型マイルドHV希望:2027年1月~(値引き開始)
- 新型ストロングHV希望:2027年後半~(マイルドHVがお買い得に)
Q6. 納期はどのくらいかかりますか?
A.
- 現行モデル:2~3ヶ月
- 新型(予想):発売直後は4~6ヶ月、安定後は3~4ヶ月
Q7. リセールバリューはどのグレードが高いですか?
A. 一般的に中級グレードの4WDが最もリセールバリューが高いです。新型ではCentre-Line相当の4WDが狙い目でしょう。
まとめ:新型CX-5の価格上昇をどう受け止めるか
値上げ幅のポイント整理
- エントリーグレード:約29万円UP(+10.3%)
- 中級グレード:約5万円UP(+1.4%)- マイルドHVの場合
- 中級グレード:約84万円UP(+24.3%)- ストロングHVの場合
- 上級グレード:約35万円UP(+9.1%)
値上げの正当性
新型CX-5の値上げは、以下の付加価値に見合っていると評価できます:
技術面の進化
- ハイブリッドシステムの搭載
- Googleビルトインの利便性
- 大幅に向上した居住性(+115mmホイールベース)
- 安全装備の充実
競合との比較
- ハリアーHV(411万円)より約20万円安い
- 装備内容を考慮するとコスパは良好
- ZR-Vより室内が広く、質感も上
最終的な購入判断のチェックリスト
現行ディーゼルを選ぶべき人
- [ ] 力強い走りと経済性を両立したい
- [ ] 5年以内に買い替え予定
- [ ] 値引きを重視する
- [ ] 2026年3月までに購入できる
新型マイルドHVを選ぶべき人
- [ ] 最新技術と装備が欲しい
- [ ] 広い室内空間が必要
- [ ] 2026年後半まで待てる
- [ ] 値引きよりも最新モデル優先
新型ストロングHVを待つべき人
- [ ] 最高の燃費性能が必要
- [ ] 長期保有(10年以上)を考えている
- [ ] 2027年まで待てる
- [ ] エコカー減税のメリットを活用したい
購入に向けた具体的なアクションプラン
ステップ1(2025年12月~2026年3月)
- 現行モデルの試乗と見積もり取得
- ディーゼルモデルの値引き交渉開始
- 下取り車の査定(複数社)
ステップ2(2026年4月~6月)
- 新型の詳細情報収集
- 試乗会への参加
- 先行予約の検討
ステップ3(2026年7月~)
- 新型発売後の評価確認
- グレード・オプション最終決定
- 納期を考慮して発注
まとめ:賢い選択をするために
新型マツダCX-5は、310万円から450万円という価格帯で、現行モデルから5万円~84万円の値上げが予想されます。しかし、この価格上昇は、大幅に向上した居住性、最新のハイブリッドシステム、充実した装備によって正当化されるでしょう。
最も重要なのは、自分の使い方に合った選択をすることです。力強い走りと経済性を求めるなら現行ディーゼル、最新技術と広い室内を求めるなら新型マイルドHV、最高の燃費性能を求めるなら2027年のストロングHVという選択肢があります。
本記事の情報を参考に、ご自身のニーズと予算に最適なCX-5を見つけてください。
※本記事の価格はすべて予想であり、実際の価格は発表時に変更される可能性があります。最新情報は公式発表をご確認ください。

