スズキの人気軽ワゴン「エブリイワゴン」が、2026年2月にマイナーチェンジを実施します。今回の7型エブリイワゴンでは、予防安全装備の大幅アップデート、快適装備の充実、そしてデザインの洗練化が図られます。本記事では、新型エブリイワゴンの変更点を詳しく解説します。
2026年2月マイナーチェンジの概要

マイナーチェンジの主なポイント
- 発売時期: 2026年2月
- 型式: 7型(現行6型からの進化)
- 変更レベル: ビッグマイナーチェンジ
- 主要変更点: 予防安全装備の刷新、快適装備の充実、デザインの洗練化
今回のマイナーチェンジは、2025年12月にマイナーチェンジを実施したワゴンRや、2026年1月に登場した新型キャリイ・スーパーキャリイと同様の改良が施される見込みです。


予防安全装備の大幅強化
デュアルセンサーブレーキサポートⅡ(DSBS Ⅱ)搭載

7型エブリイワゴンの最大の進化ポイントは、予防安全装備の大幅なアップグレードです。
現行6型の装備
- デュアルカメラブレーキサポート(2つのカメラによる検知)
- リアクリアランスソナーのみ
新型7型の装備
- デュアルセンサーブレーキサポートⅡ(DSBS Ⅱ)(レーダー+カメラによる高精度検知)
- フロント&リアクリアランスソナー
- 全方位モニター用カメラシステム
東京オートサロン2026出展車両の観察から、フロントバンパーにクリアランスソナーが新たに装備されていることが確認されています。現行6型ではリアのみの設定でしたが、7型ではフロント側にも装備されることで、駐車時の安全性が大幅に向上します。
デュアルセンサーブレーキサポートⅡの優位性

従来のデュアルカメラブレーキサポートには、以下の課題がありました:
- フロントガラスの水滴や曇り、雪の付着によるエラー頻発
- 悪天候時の実用性に課題
新型のデュアルセンサーブレーキサポートⅡでは、レーダーとカメラを組み合わせることで、悪天候時でも安定した性能を発揮します。これにより、実用性が大幅に向上することが期待されます。
全方位モニターシステムの進化
フロントアッパーグリル部分には、全方位モニター用のフロントカメラが新たに装備されることが確認されています。これにより、狭い場所での取り回しや駐車がより安全で簡単になります。
全方位モニターの機能
- 車両周囲360度の視界確保
- 死角の最小化
- 駐車時の安全性向上
- 狭路走行時のサポート
デザイン・外観の変更点
フロントマスクの洗練化
7型エブリイワゴンのフロントデザインは、現行6型をベースとしながらも、より洗練されたデザインに進化します。
主な変更点
- ヘッドライトデザインの小規模変更
- フロントグリルのデザイン最適化
- バンパーデザインの刷新(クリアランスソナー装備に伴う変更)
- レーダーセンサー装備に伴うグリル部分の変更
ただし、今回は「ビッグマイナーチェンジ」とはいえ、外観デザインの変更は控えめで、機能面の向上に重点が置かれているようです。
エクステリアカラー
エクステリアカラーラインナップについては、現行モデルを踏襲しつつ、一部カラーの入れ替えが予想されます。ワゴンRのマイナーチェンジでも新色が追加されており、エブリイワゴンでも同様のアプローチが取られる可能性があります。
内装・快適装備のアップデート
メーターパネルの進化
7型エブリイワゴンでは、メーターパネルのデザインや機能性が向上することが予想されます。
予想される変更点
- デジタル表示の拡充
- 視認性の向上
- 情報表示の充実
- カラー液晶の採用(上級グレード)
インフォテインメントシステム
ナビゲーションディスプレイについても、最新のシステムへのアップデートが期待されます。
予想される装備
- より大型のディスプレイ(上級グレード)
- スマートフォン連携機能の強化
- Apple CarPlay / Android Auto対応
- USB Type-Cポートの追加
その他の快適装備
ワゴンRのマイナーチェンジで追加された装備を参考にすると、以下の快適装備の追加が期待できます:
- 運転席シートヒーター(寒冷地向け)
- ステアリングヒーター(上級グレード)
- リアサーキュレーター(空調効率向上)
- プレミアムUVカットガラス
- 撥水加工フロントガラス
価格設定と発売時期
予想価格帯
7型エブリイワゴンの価格は、予防安全装備の大幅な強化に伴い、現行モデルから若干の値上げが予想されます。
現行6型エブリイワゴンの価格(参考)
- JPターボ 2WD/4AT: 1,569,700円
- PZターボ 2WD/4AT: 1,695,100円
- PZターボスペシャル 2WD/4AT: 1,783,100円
- PZターボスペシャル 4WD/4AT: 1,911,800円(最上級)
7型エブリイワゴンの予想価格
- JPターボ 2WD/4AT: 約160万円~
- PZターボ 2WD/4AT: 約175万円~
- PZターボスペシャル 2WD/4AT: 約185万円~
- PZターボスペシャル 4WD/4AT: 約195万円~
デュアルセンサーブレーキサポートⅡやクリアランスソナーの追加により、各グレードで3~5万円程度の価格上昇が見込まれます。
発売時期
- 発表時期: 2026年1月下旬~2月上旬
- 発売開始: 2026年2月中旬~下旬
- 先行展示: 2025年1月東京オートサロン2026(カスタムカーとして)
キャリイ・スーパーキャリイが2026年1月23日発売、ワゴンRが2025年12月発売であることを考慮すると、エブリイワゴンは2026年2月の発売が有力です。
ワゴンRやキャリイとの共通点
スズキの2025~2026年にかけての商品戦略として、主要軽自動車モデルの予防安全装備を一斉に刷新する動きが見られます。
共通する改良ポイント
1. デュアルセンサーブレーキサポートⅲの全面採用
- ワゴンR(2025年12月実施)
- キャリイ・スーパーキャリイ(2026年1月実施)
- エブリイワゴン(2026年2月実施予定)
2. クリアランスソナーの拡充
- フロント&リアの両方に装備
- 駐車支援機能の強化
3. 全方位モニターシステムの標準化拡大
- 上級グレードへの標準装備化
- オプション設定の拡充
ワゴンRマイナーチェンジの参考ポイント
2025年12月に実施されたワゴンRのマイナーチェンジでは、以下の改良が行われました:
- デュアルセンサーブレーキサポートⅡの全グレード標準装備
- 4.2インチカラー液晶メーター(上級グレード)
- LED装備の拡充
- 最小回転半径4.1mの維持(優れた取り回し性)
エブリイワゴンでも同様のアプローチが取られることが予想されます。
キャリイ・スーパーキャリイとの関連性
2026年1月に登場した新型キャリイ・スーパーキャリイでは、以下の改良が実施されました:
- デュアルセンサーブレーキサポートⅡ標準装備
- LEDヘッドライト採用(一部グレード)
- 4ATの全グレード展開
- 荷台作業灯の改良
商用バンとしての性格を持つエブリイとの共通点も多く、これらの改良が反映される可能性があります。
BEV版「eエブリイ」との関係
スズキは2023年のJAPAN MOBILITY SHOW 2023で、BEV(バッテリー電気自動車)版の「eエブリイ」コンセプトを発表しています。
eエブリイの発売時期
- 発表: 2023年10月(コンセプトカーとして)
- 市販予定: 2026年内
- エブリイワゴン7型との関係: ほぼ同時期の展開
eエブリイは商用バン「エブリイ」のBEV版として登場予定ですが、乗用モデル「エブリイワゴン」にも将来的にBEV版が設定される可能性があります。
eエブリイの特徴(予想)

想定スペック
- 航続距離: 約200km(WLTC モード)
- 充電時間: 普通充電約8時間、急速充電約40分(80%まで)
- 駆動方式: 前輪駆動(FF)または後輪駆動(FR)
- 荷室容量: ガソリン車と同等

価格予想
- ベースグレード: 約180万円~(CEV補助金適用前)
- 上級グレード: 約220万円~
- CEV補助金: 最大85万円適用可能(条件により変動)

ガソリン車とBEV版の展開戦略
スズキは、ガソリン車の7型エブリイワゴンとBEV版のeエブリイを同時期に展開することで、ユーザーの多様なニーズに対応する戦略を取っています。
ガソリン車(7型エブリイワゴン)のメリット
- 航続距離の長さ(燃料補給の容易性)
- 購入価格の手頃さ
- 充電インフラへの依存度ゼロ
BEV版(eエブリイ)のメリット
- ランニングコストの低さ(電気代<ガソリン代)
- 静粛性の高さ
- 環境性能の優位性
- CEV補助金による実質価格の低減

競合車種との比較
軽ワゴン・軽商用車セグメントにおける7型エブリイワゴンの競合車種を分析します。
ホンダ N-VAN
N-VANの特徴
- 独自のセンターピラーレス構造
- 助手席側フルフラット化可能
- BEV版「N-VAN e:」を2024年に発売済み
価格帯
- ガソリン車: 129.47万円~214.39万円
- N-VAN e:(BEV): 約243万円~(CEV補助金適用前)
エブリイワゴン7型の優位性
- より広い室内空間(特に後席)
- 4WD設定の充実
- ターボエンジンの力強さ
- デュアルセンサーブレーキサポートⅡの先進性
ダイハツ アトレーワゴン
アトレーワゴンの特徴
- 後席スライドドア装備
- 豊富なシートアレンジ
- スマートアシスト搭載
価格帯: 約170万円~210万円
エブリイワゴン7型の優位性
- 予防安全装備の先進性
- より低価格なエントリーグレード設定
- スズキならではの燃費性能
三菱 ミニキャブバン/ミニキャブミーブ
ミニキャブの特徴
- リアエンジン・リアドライブ(RR)レイアウト
- ミニキャブミーブ(BEV)の設定あり
価格帯
- ガソリン車: 約140万円~190万円
- ミニキャブミーブ(BEV): 約240万円~
エブリイワゴン7型の優位性
- 最新の予防安全装備
- 快適装備の充実
- ブランドイメージと販売網の強さ
まとめ:7型エブリイワゴンの注目ポイント
2026年2月に発売予定のスズキ新型エブリイワゴン(7型)は、以下の点で大きな進化を遂げます。
購入を検討すべき理由
1. 予防安全装備の大幅強化
- デュアルセンサーブレーキサポートⅡによる悪天候時の安定性
- フロント&リアクリアランスソナーによる駐車支援
- 全方位モニターシステムによる死角の最小化
2. 実用性の高さ
- 広い室内空間と多彩なシートアレンジ
- ターボエンジンによる力強い走り
- 4WD設定による悪路・雪道対応
3. コストパフォーマンス
- 軽自動車としての維持費の安さ
- 充実した装備内容
- 競合車に対する価格競争力
4. 将来性
- BEV版「eエブリイ」との選択肢
- スズキの電動化戦略における重要モデル
- 長期的なリセールバリューの期待
こんな方におすすめ
- アウトドア・レジャー派: 広い荷室と4WDで道具の積載とフィールドでの走破性を両立
- ファミリー層: 後席スライドドアと広い室内で子育て世代に便利
- 商用・仕事使い: 商用車ベースの耐久性とコストパフォーマンス
- 安全性重視派: 最新の予防安全装備で安心のドライブ
- 初めての軽自動車購入: 実用性と経済性のバランスが良好
発売に向けての最新情報
エブリイワゴン7型の正式発表は2026年1月下旬~2月上旬と予想されます。それに先立ち、2025年1月の東京オートサロン2026でカスタムカー「エブリイワゴン・ワンパククライダー」として先行展示される予定です。
今後の情報公開予定
- 2025年1月: 東京オートサロン2026での先行展示
- 2026年1月下旬: 正式発表(スペック・価格・グレード構成)
- 2026年2月中旬: 販売開始
- 2026年内: BEV版「eエブリイ」発売
スズキの軽自動車ラインナップ刷新の一環として登場する7型エブリイワゴンは、ワゴンR、キャリイ・スーパーキャリイに続く重要なマイナーチェンジモデルです。予防安全装備の大幅強化により、実用性と安全性を高次元で両立した魅力的なモデルに進化します。
詳細なスペックや価格、グレード構成については、正式発表をお待ちください。最新情報が入り次第、本記事も随時アップデートしていきます。

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参考リンク

