ダイハツの軽スーパーハイトワゴン「タント」は、次のフルモデルチェンジで5代目となり、軽自動車用に新開発されたストロングハイブリッド「e-SMART HYBRID」の搭載が最大の注目点になると予想されます。ただし、新型タントの発売時期・価格・スペックは、現時点でダイハツから公式に発表されていません。
現行の4代目タントは2019年7月に登場し、まもなく7年目を迎えます。ダイハツはジャパンモビリティショー2025で、軽自動車用のストロングハイブリッドを積んだコンセプトカー「K-VISION」を公開しました。K-VISIONはタントと同じ全長・全幅・ホイールベースで、両側スライドドアを備えていることから、次期タントの方向性を占ううえで見逃せない1台です。
この記事では、新型タントの予想される変更点、公式発表されたK-VISIONの中身、現行タントのグレードと価格、燃費、発売時期の見込み、今買うべきか待つべきかまで、わかりやすくまとめました。なお、記事中の写真はすべて現行モデルのタント/タントカスタムです。


そもそもダイハツ タントとは?新型が注目される理由
タントは、ダイハツが2003年に送り出した軽自動車です。軽の枠の中で背を高くし、室内の広さを最優先にした「スーパーハイトワゴン」というジャンルを広めた存在で、子育て世代を中心に長く支持されてきました。2代目からは、助手席側のセンターピラーをドアに内蔵して大きく開く「ミラクルオープンドア」を採用し、タントの代名詞になっています。
現行の4代目は、ダイハツの新しいクルマづくりの考え方「DNGA」に基づくプラットフォームを採用した最初のモデルです。2022年10月の改良ではデザインを一新し、アウトドア風の「タント ファンクロス」が加わりました。現在は標準車の「タント」、メッキ加飾で上質感を高めた「タントカスタム」、SUVテイストの「タント ファンクロス」の3つのスタイルをそろえています。
軽スーパーハイトワゴンはN-BOXやスペーシアなどがひしめく激戦区で、モデル末期のタントが次にどう進化するのかに関心が集まっています。
【予想】新型タントの主な変更点まとめ
ダイハツが公式に公開したK-VISIONの内容と、現行タントの状況から、新型タントで予想される主な変更点は以下の通りです。
- パワートレイン:軽自動車用ストロングハイブリッド「e-SMART HYBRID」の設定が予想される
- プラットフォーム:次世代DNGAプラットフォームへの切り替えが見込まれる
- ドア:タントの象徴であるミラクルオープンドア(ピラーレスの大開口)は継続が期待される
- 災害への備え:K-VISIONと同じような外部給電機能の採用が期待される
- ボディサイズ:軽自動車の規格いっぱいの全長・全幅は変わらない見込み
① 軽ストロングハイブリッド「e-SMART HYBRID」の搭載
新型タントで最も大きな変化になりそうなのが、ハイブリッドの設定です。ダイハツは、コンパクトSUV「ロッキー」に採用しているシリーズ式ハイブリッド「e-SMART HYBRID」を、軽自動車用に小型・軽量化してK-VISIONに搭載しました。エンジンは発電に専念し、走行はすべてモーターで行う方式です。
ダイハツの発表では、K-VISIONのハイブリッドは充電の必要がなく、これまでのガソリン車と同じ感覚で使えます。燃費は従来のエンジン+CVTと比べて約20%向上するとシミュレーションで想定されています(ダイハツ調べ)。新型タントにこのハイブリッドが採用されれば、軽スーパーハイトワゴン初のストロングハイブリッドとして大きな話題になるはずです。
② ミラクルオープンドアは継続か

K-VISIONは両側スライドドアを採用し、助手席側の大きな開口部が特徴として紹介されました。タントの購入理由として最も多く挙げられるのがミラクルオープンドアの使いやすさなので、新型でもピラーをドアに内蔵した大開口は受け継がれると予想されます。
③ 外部給電機能で「もしも」に備える
K-VISIONは、災害時に役立つ外部給電機能を備えています。ダイハツの発表では、停車中に400Wで給電した場合、燃料満タンで約4日分の電力をまかなえるとしています(使用条件によって異なる目安)。新型タントのハイブリッド車に同様の機能が付けば、家族のための「動く非常用電源」としての魅力も加わります。
新型タントの価格はいくら?現行モデルのグレードと価格一覧
新型タントの価格は未発表です。参考として、ダイハツ公式サイトに掲載されている現行タントのメーカー希望小売価格(2026年10月時点)をまとめます。
| グレード | エンジン | 2WD | 4WD |
|---|---|---|---|
| L | 自然吸気 | 149万6,000円 | 162万2,500円 |
| X | 自然吸気 | 162万8,000円 | 174万9,000円 |
| X “デイリーツール” 【特別仕様車】 | 自然吸気 | 166万1,000円 | 178万2,000円 |
| Xターボ | ターボ | 179万3,000円 | 191万4,000円 |
| Xターボ “デイリーツール” 【特別仕様車】 | ターボ | 182万6,000円 | 194万7,000円 |
| カスタムX | 自然吸気 | 188万1,000円 | 200万2,000円 |
| カスタムRS | ターボ | 202万4,000円 | 214万5,000円 |
このほか、タント ファンクロスはファンクロスが182万500円から、ファンクロスターボが196万3,500円からとなっています。新型の価格は公式発表を待つ必要があります。
新型タントのボディサイズは?K-VISIONと現行タントを比較

| 項目 | K-VISION(コンセプトカー) | 現行タント |
|---|---|---|
| 全長 | 3,395mm | 3,395mm |
| 全幅 | 1,475mm | 1,475mm |
| 全高 | 1,680mm | 1,755mm(4WDは1,775mm) |
| ホイールベース | 2,460mm | 2,460mm |
| 乗車定員 | 4名 | 4名 |
K-VISIONは、全長・全幅・ホイールベースが現行タントとまったく同じ数値です。一方で全高は75mm低く、タントとムーヴの中間にあたる高さに設定されています。現行タントの室内寸法は室内長2,125mm、室内幅1,350mm、室内高1,370mmで、この広さはタントの大きな魅力です。新型タントがスーパーハイトワゴンとして登場するなら、K-VISIONの高さそのままではなく、現行並みの室内高を確保すると考えるのが自然でしょう。
使い勝手は進化する?新型タントの内装(インテリア)予想
コックピット

K-VISIONの室内は「シンプルで分かりやすいコックピット」として紹介されました。現行タントは4.2インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイや、メーカーオプションの9インチスマホ連携ディスプレイオーディオを用意しています。新型では情報表示の見直しが期待されます。

シート・室内空間


画像:ダイハツ(現行モデル)
現行タントは、運転席を540mm動かせる「運転席ロングスライドシート」(グレードによりメーカーオプション)や、リヤシートの左右分割リクライニング&スライドなど、シートアレンジの自由度が高いのが特徴です。ハイブリッド化するとバッテリーの置き場所が課題になりますが、K-VISIONは「広い室内空間」をうたっており、新型タントでも室内の広さを犠牲にしない工夫が期待されます。
新型タントのパワートレインとスペック(現行モデルとの比較)
新型タントのスペックは未発表です。現行タントの公式スペックは以下の通りです。
| 項目 | 自然吸気 | ターボ |
|---|---|---|
| エンジン | KF型 水冷直列3気筒DOHC 658cc | KF型 水冷直列3気筒DOHCインタークーラーターボ 658cc |
| 最高出力 | 38kW(52PS)/6,900rpm | 47kW(64PS)/6,400rpm |
| 最大トルク | 60N・m(6.1kgf・m)/3,600rpm | 100N・m(10.2kgf・m)/3,600rpm |
| トランスミッション | CVT(D-CVT) | |
| 駆動方式 | 2WD/4WD | |
K-VISIONの発表ではハイブリッドの出力などは公開されていないため、新型タントのモーター出力も現時点では不明です。
新型タントの燃費(WLTCモード)はどこまで伸びる?
| 現行タントのグレード | 2WD | 4WD |
|---|---|---|
| L/X(自然吸気) | 22.6km/L | 20.8km/L |
| カスタムX(自然吸気) | 21.7km/L | 20.8km/L |
| Xターボ/カスタムRS(ターボ) | 20.9km/L | 19.3km/L |
ダイハツは、K-VISIONのハイブリッドで従来のエンジン+CVTより燃費が約20%向上すると想定しています。これはシミュレーション上の目安で、新型タントの燃費を示すものではありませんが、現行の数値から考えると大幅な改善が期待できそうです。燃料代を抑えたい人にとって、新型の燃費は最も気になるポイントになるでしょう。
新型タントの安全装備「スマートアシスト」
現行タントは、ステレオカメラで周囲を認識する予防安全機能「スマートアシスト」を搭載しています。主な機能は次の通りです。
- 衝突警報機能・衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者[昼夜])
- 全車速追従機能付ACC(カスタムRS・Xターボに標準装備、カスタムX・Xにメーカーオプション)
- LKC(レーンキープコントロール)
- パノラマモニター、コーナーセンサー
- サイドビューランプ(暗い交差点での歩行者の見落としを減らす)
今買うならどのグレード?現行タントのおすすめグレード
新型を待たずに現行タントを買う場合のおすすめグレードを紹介します。
おすすめ① 【コスパ重視なら】X(2WD)
価格:162万8,000円
エントリーのLより13万2,000円高くなりますが、装備が充実し、全車速追従機能付ACCを含む「スマートクルーズパック」もメーカーオプションで選べます。燃費は2WDで22.6km/LとLと並んで現行タントの中で最も良い数値です。街乗り中心なら自然吸気で十分です。
おすすめ② 【高速道路をよく使うなら】Xターボ(2WD)
価格:179万3,000円
ターボエンジンの余裕に加えて、全車速追従機能付ACCが標準装備になります。家族4人を乗せて高速道路を走る機会が多い人や、坂道の多い地域に住む人におすすめです。
おすすめ③ 【見た目と装備にこだわるなら】カスタムRS(2WD)
価格:202万4,000円
ターボエンジンとACCに、カスタムならではの上質な内外装を組み合わせた最上級グレードです。200万円を超えますが、長く乗るつもりなら満足度の高い1台です。
歴代タントの変遷をおさらい
初代(2003年〜)
軽自動車でありながら背の高いボディと広い室内で、スーパーハイトワゴンという新しいジャンルを切り開きました。
2代目(2007年〜)
助手席側のピラーをドアに内蔵した「ミラクルオープンドア」を初採用し、タントの個性を確立しました。
3代目(2013年〜)
ミラクルオープンドアを受け継ぎつつ、運転席側にもスライドドアを採用して使い勝手をさらに高めました。
4代目(2019年〜・現行)
DNGAに基づくプラットフォームを初めて採用したモデルです。2022年10月の改良でデザインを刷新し、タント ファンクロスが加わりました。次の5代目で電動化の時代に入るのかが注目されています。
新型タントの発売日はいつ?
新型タントの発売日は、ダイハツから公式に発表されていません。現行の4代目は2019年7月の登場で、歴代タントがおおむね6年前後でフルモデルチェンジしてきたことを考えると、モデル末期に入っているのは確かです。軽ストロングハイブリッドの市販化のタイミングと合わせて、2027年以降の登場になるとの見方があります。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、ハイブリッドの価格差です。新型でストロングハイブリッドが設定されても、ガソリン車との価格差を燃料代で取り戻せるかは、年間の走行距離によって変わります。街乗りで年数千kmしか走らない人は、価格の安いガソリン車のほうが得になる可能性もあります。
2つ目は、今乗っている車の状態です。車検が近い、故障が増えているといった事情があるなら、熟成の進んだ現行タントを選ぶのは十分に合理的です。
3つ目は、メーカーオプションの選び方です。現行タントでは、全車速追従機能付ACCを含む「スマートクルーズパック」や運転席ロングスライドシートなどがグレードによってメーカーオプションになっており、注文後には追加できません。長く乗るつもりなら、契約前に必要な装備をしっかり確認しておきましょう。
新型タントに関するよくある質問(FAQ)
Q. 新型タントの発売日はいつですか?
A. 2026年10月時点で、ダイハツから公式な発表はありません。
Q. 新型タントにハイブリッドは設定されますか?
A. 公式発表はありませんが、ダイハツは軽自動車用ストロングハイブリッド「e-SMART HYBRID」を積んだK-VISIONを公開しており、新型タントへの採用が予想されます。
Q. K-VISIONは新型タントそのものですか?
A. K-VISIONはコンセプトカーで、ダイハツは次期タントだとは発表していません。ただし全長・全幅・ホイールベースが現行タントと同じで、次期タントの方向性を考えるうえで参考になります。
Q. 現行タントの価格はいくらですか?
A. 149万6,000円(L・2WD)から214万5,000円(カスタムRS・4WD)です。タント ファンクロスは182万500円からです。
まとめ:新型タントは「軽ストロングハイブリッド」が最大の焦点
新型タントは、ダイハツが公開したK-VISIONの内容から、軽自動車用ストロングハイブリッド「e-SMART HYBRID」の搭載が最大の注目点になると予想されます。燃費は従来のエンジン+CVTより約20%向上が想定されており、外部給電機能など災害への備えも期待されます。
一方で、発売時期・価格・スペックはまだ公式に発表されていません。今すぐ車が必要な人は、熟成の進んだ現行タントを選ぶのも賢い選択です。最新の燃費性能を重視する人は、ダイハツの正式発表を待ってから判断するとよいでしょう。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

