日本の軽自動車は今、世界的なSUV人気もあり各社が多く販売を初めている。軽自動車でもスズキー「ハスラー」が成功するなど今後も高い需要が期待できることから、今まで以上にSUVに注力することが予想される。そこで現在販売する、軽自動車でSUVと言われるカテゴリーの車種をまとめてみた。
スズキ ハスラー
ハスラーはスズキのクロスオーバーSUV (CUV) タイプの軽乗用車である。軽トールワゴンとSUVの双方の要素を融合させた新ジャンルの軽自動車で、軽自動車のSUVの魁となる車種である。
アウトドアやスポーツといったレジャーを好むユーザー、あるいはわだちや雪道といった起伏のある路面を走行する機会が多いユーザーを想定した、「アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」をコンセプトに開発され、クロスカントリー4WDのジムニーとの棲み分けを図っている。
5代目ワゴンRと共通のプラットフォームを用い、Aピラーを立ててルーフの長さと幅をとることでゆとりのある頭上空間を確保し、体感的にも視覚的にも軽ワゴン車と同等の室内空間を持たせる一方、軽乗用車としては大きめの15インチホイールを用い、サスペンションストロークの変更を行うことで最低地上高は180 mm(2WD車の場合。4WD車ではリアデフ下の175 mm)を確保。
フロントガラスに設置したデュアルセンサーブレーキサポートの2のステレオカメラで前方を検知するシステムを採用。誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能をCVT車標準装備を(G、Gターボ)採用。
スペック | 新型ハスラー | ||
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全長 | 3,395mm | ||
全幅 | 1,475mm | ||
全高 | 1,665mm | ||
ホイールベース | 2,460mm | ||
エンジン | 660cc 直列3気筒 エンジン + モーター |
660cc 直列3気筒 ターボエンジン + モーター |
660cc 直列3気筒 ターボエンジン |
エンジン最高出力 | 52ps/ 6,500rpm |
47kW(64ps)/ 6,000rpm |
47kW(64ps)/ 6,000rpm |
エンジン最大トルク | 6.1kgm/ 4,000rpm |
95Nm(9.7kgm)/ 3,000rpm |
95Nm(9.7kgm)/ 3,000rpm |
モーター最高出力 | 3.1ps/ 1,000rpm |
– | |
モーター最高トルク | 5.1kgm/ 100rpm |
– | |
バッテリー | リチュウムイオン 電池 |
– | |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD | ||
JC08モード燃費 | 33km/L | 28.0km/L | 27.0km/L |
乗車定員 | 4名 |
ハスラーについて
スズキ ジムニー
ジープ以来の伝統的な四輪駆動車の構成を固持する、小型で軽量のパートタイム4WD車である。低級振動や重量増などの不利をおして、今なお強度と耐久性を重視したはしご型フレーム(ラダーフレーム)を使い続け、サスペンションも前後とも固定軸を用いている。現代の自動車技術において、乗用車のみならずオフロード車であっても車台のモノコック化、サスペンションの独立懸架化が進んでいる状況の中で、独自かつ稀有な存在である。
2018年現在までマイナーチェンジを経てフルモデルチェンジが行われていなかった。そして、2018年7月5日に20年ぶり待望のフルモデルチェンジを果たす。
デュアルセンサーブレーキサポートを搭載し、単眼カメラ+レーザーレーダーの強みを活かして自動ブレーキ機能などをはじめとする様々な機能で危険を回避する。ボディには軽量衝撃吸収ボディーTECT[テクト]を採用。プリテンショナー機構とフォースリミッター機構(シートベルト)やSRSエアバッグ、4輪ABS(アンチロックブレークシステム)、ラッチスタートシステム(MT車限定)などを採用する。
スペック | 新型ジムニー | 新型ジムニー シエラ |
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全長 | 3,395mm | 3,550mm |
全幅 | 1,475mm | 1,645mm |
全高 | 1,715mm | 1,730mm |
ホイールベース | 2,250mm | 2,250mm |
最低地上高 | 205mm | 205mm |
最小回転半径 | 4.8mm | 4.9mm |
エンジン |
R06A型 658cc |
直列4気筒1.5L |
最高出力 |
64ps(47kW)/ |
75kW(102ps)/ |
最大トルク |
96Nm(9.8kgm)/ |
130Nm(13.3kgm)/ |
駆動方式 | 4WD(パートタイム4WD搭載) | |
トランスミッション | 4AT/5MT | |
車両重量 |
1,040kg(4AT) |
1070kg |
WLTCモード燃費 |
13.2 km/L (4AT) |
13.6km/L (4AT) |
価格 | 1,458,000円~ 1,841,400円 |
1,760,400円〜 2,019,600円 |
ジムニー について
ダイハツ キャスト アクティバ
キャストはダイハツの軽トールワゴン(STYLE、SPORT)、および軽SUV(ACTIVA)である。スズキのハスラーの大ヒットを受けて、対抗馬として開発された。
6代目ムーヴに採用した軽量高剛性ボディ「Dモノコック」をはじめ、「Dサスペンション」や「Dアシスト」も採用。新型タント/ タントカスタム 、新型ミライースに搭載された先進技術「スマートアシストⅢ」を採用する。(世界最小の「小型ステレオカメラ」を採用。)
4箇所のカメラにより車両の前後左右を映すことで、上から見下ろしたような映像をナビ画面に映し出すパノラマモニターを採用。
スペック | 新型キャスト | |
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全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,600-1,610mm(スタイル、スポーツ) 1,630-1,640mm(アクティバ) |
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ホイールベース | 2,455mm | |
エンジン | 直3 DOHC 660cc | 直3 DOHC 660ccターボ |
最高出力 | 38kW (52PS)/ 6,800rpm |
47kW (64PS)/6,400rpm |
最大トルク | 60Nm (6.1kgm)/ 5,200rpm |
92Nm (9.4kgm)/ 3,200rpm |
駆動方式 | 2WD/4WD | |
JC08モード燃費 | 27.6-30.0km/L | 25.6-27.4km/L |
車両重量 | 820-890kg | 840-900kg |
キャストについて
スズキ スペーシアギア
スズキは新型スペーシアの派生モデル新型「スペーシアギア」を追加し2018年12月20日発売した。スペーシアをベースに外観をSUVテイストに演出。見た目は今話題の新型ジムニーやハスラー、クロスビーに似たフロントマスクを採用している。ギアと名付けているが「道具」を表しており、ベースはスペーシアのためMTではなくCVTをそのまま採用している。
スペック | 新型スペーシアギア | |
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グレード | HYBRID XZ | HYBRID XZ TURBO |
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1800mm | |
ホイールベース | 2,460mm | |
エンジン | 直列3気筒660cc+モーター (マイルドハイブリッド) |
直列3気筒660ccターボ+モーター (マイルドハイブリッド) |
最高出力 | 52ps/6,500rpm | 64ps/6,000rpm |
最大トルク | 6.1kgm/4,000rpm | 10.0kgm/3,000rpm |
モーター最大出力 | 3.1ps/1,000rpm | |
モーター最大トルク | 5.1kgm/100rpm | |
トランスミッション | CVT | |
駆動方式 | 2WD(FF)/ 4WD | |
乗車定員 | 4名 | |
JC08モード燃費 | 26.4〜28.2km/L | 24.0〜25.6km/L |
価格 | 1,614,600円〜1,732,320円 | 1,695,600円〜1,813,320円 |
スペーシアギアについて
三菱 ek X(ek クロス)
ek クロスは三菱のSUVテイストの軽乗用車である。4代目eKワゴンの派生モデルとして開発された「SUVテイストのクロスオーバーモデル」である。プラットフォームなどは日産新型デイズと共通であり、日産・三菱との合弁会社NMKVが企画開発する。製造は三菱が担当する。デザインはエクステリア、インテリアデザインを変更。2019年2月15日に発売した新型デリカ:5にそっくりなフロントバンパーを採用してダイナミックなデザインを採用する。「e-Assist」を標準搭載。更に、軽自動車で初搭載となる「高速道路同一車線運転支援技術」MI-PILOTシステムをオプション選択可能とした。
スペック | 新型 ekクロス | |
---|---|---|
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,640〜1,660mm | |
ホイールベース | 2,495mm | |
モデル | ターボ車 | マイルド ハイブリッド車 |
エンジン | 660cc 水冷直列3気筒 DOHC インタークーラーターボ |
660cc 水冷直列3気筒 DOHC +モーター |
最高出力 | 47kW(64ps)/ 5,600rpm |
38kW(52ps)/ 6,400rpm |
最大トルク | 100Nm(10.2kgm)/ 2,400rpm~4,000rpm |
60Nm(6.1kgm)/ 3,600rpm |
モーター 最高出力 |
2.0kW(2.7ps)/ 1,200rpm |
|
モーター 最大トルク |
40Nm(4.1kgm)/ 100rpm |
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トランスミッション | CVT (エクストロニック) |
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駆動方式 | FF/4WD | |
車両重量 | 830kg〜920kg | |
JC08モード燃費 | 22.8km/L〜 25.2km/L |
25.4km/L 〜 29.8km/L |
WLTCモード燃費 | 16.8km/L〜 19.2km/L |
18.8km/L〜 21.2km/L |
価格 | 1,636,200円~ 1,765,800円 |
1,414,800円~ 1,684,800円 |
ek クロスについて
軽自動車のSUVモデルについて
いかがでしょうか?各社、SUVテイストな車種から本格SUVまで軽自動車の選択肢が広がっているのがわかる。今回発売された新型ek クロスは三菱の初代「ekワゴン」の車高アップでSUVテイストを持たせた派生モデル「ek アクティブ」の後継モデルと言っていいだろう。ekクロスはデザインを新型「デリカD:5」と共通かしており、軽自動車のデリカとしたい三菱の意図を感じる。今後の販売台数が各社どうなっていくか楽しみだ。