2025年9月1日、トヨタが誇るコンパクトハイブリッドカー「アクア」が大幅なマイナーチェンジを実施し、新発売されました。今回の改良では、アクアブランドの"先進・上質"なイメージをより一層高めるため外観デザインを刷新するとともに、基本性能を向上させ、最新の安全装備とマルチメディアを搭載しています。今回の改良では、上位モデル「プリウス」で採用されているハンマーヘッドデザインを採用し、より洗練されたスタイリングと充実した装備で、コンパクトカーの新基準を提示しています。
新型アクア マイナーチェンジのハイライト
- 発売日: 2025年9月1日
- 価格帯: 248万6,000円~302万2,800円
- 主要変更: ハンマーヘッドデザイン採用、電動パーキングブレーキ、大型ディスプレイ搭載
- 新グレード: KINTO専用「U」グレード追加
注目の新デザイン「ハンマーヘッドデザイン」採用
エクステリアの大幅刷新
新型アクアの最大の特徴は、トヨタの新世代デザイン言語である「ハンマーヘッドデザイン」の採用です。このデザインは既に新型プリウスやクラウンなどの上位モデルで採用されており、ブランド全体の統一感を高めています。
主なエクステリア変更点:
- ハンマーヘッドをモチーフとしたフロントデザインを全グレードに採用
- バックドアガーニッシュ(ピアノブラック塗装)を全グレードに追加
- 16インチアルミホイール(ダーククリア切削光輝+ブラック塗装/センターオーナメント/ブラック塗装ホイールナット付)をZグレードにメーカーオプションで設定
- 全グレードにブラックのルーフアンテナとドアミラーを標準装備
- ドアミラー全開時の車幅を30mm縮小し、取り回しのしやすさを向上
新しいボディカラーの追加
マイナーチェンジに合わせて新しいボディカラーも追加され、ユーザーの好みに応じた幅広い選択肢を提供しています。
新色ラインナップ:
- モノトーン: マッドバス、グレイッシュブルー
- ツートーン: マッドバス×ブラックマイカ、グレイッシュブルー×ブラックマイカ、クリアベージュ×ブラックマイカ
大幅に進化したインテリアと装備
メーターディスプレイの大型化
従来の4.2インチから7インチへと大幅にサイズアップしたメーターディスプレイを採用。視認性が大幅に向上し、より多くの情報を一目で確認できるようになりました。
最新のコネクティビティ機能
ディスプレイオーディオの進化:
- 10.5インチと8インチの2サイズを設定
- G、X、Uグレードのモニターサイズを8インチに拡大
- 最新のコネクティッドナビ対応(リアルタイム交通情報対応)
- ワイヤレスApple CarPlay対応
- センタークラスター下部にHDMI入力端子を標準装備
内装の質感向上
新しい内装オプション:
- 合皮パッケージに新色(ライトグレー)を追加(Zグレードにメーカーオプション)
運転支援システムの充実
新機能の追加:
- 電動パーキングブレーキ・ブレーキホールド機能を標準装備(従来の足踏み式から変更)
- ブレーキホールド機能のメモリー機能:Powerを切った場合でも次回運転開始時にオンの設定が維持
- スムーズストップを標準装備:停止直後の車両の揺れ動きを抑え、乗員の姿勢変化を低減
- ドライブモードの設定維持機能:Powerを切った際ドライブモード(ノーマル/POWER+/エコドライブ)の設定を維持
安全装備の大幅強化
トヨタセーフティセンスの機能向上
プリクラッシュセーフティの進化:
- 自転車の夜間検知機能追加
- 自動二輪車の検知対応
- 歩行者や飛び出し予測による先読み運転支援「プロアクティブドライビングアシスト」搭載
その他の安全機能強化:
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付):先行車との車間距離設定を4段階に設定
- ロードサインアシスト:道路標識の転回禁止、信号機の読み取り機能を追加
- 発進遅れ告知機能:交差点で信号が赤から青に変わった時の告知機能を追加
- ドライバー異常時対応システム
- アドバンストパーク:並列前向き駐車・後向き出庫、並列前向き出庫を追加(Zグレードにメーカーオプション)
全車標準装備の充実した安全機能
- ブラインドスポットモニター
- パノラミックビューモニター
- 前後ドライブレコーダー
- ETC2.0
これらの先進安全装備が全グレードに標準装備されることで、エントリーグレードでも高い安全性能を確保しています。
パワートレインと燃費性能
高効率ハイブリッドシステム継続
パワートレイン仕様:
- エンジン: 直列3気筒1.5L「ダイナミックフォースエンジン」
- エンジン出力: 91ps/12.2kgm
- モーター出力: 80ps/14.4kgm
- 駆動方式: FF / 4WD「E-four」
優秀な燃費性能
- FF車: 34.6km/L(WLTCモード)
- E-four車: 30.0km/L(WLTCモード)
バイポーラニッケル水素バッテリーの採用により、従来比約2倍の出力を実現し、EV走行の最高速度も50km/hまで向上しています。
価格とグレード構成
新価格設定
各グレードの価格(税込):
グレード | FF | E-four |
---|---|---|
X | 248万6,000円 | 268万4,000円 |
G | 265万4,300円 | 285万2,300円 |
Z | 282万4,800円 | 302万2,800円 |
U(KINTO専用) | - | - |
注目の新グレード「U」
KINTO専用グレードを新設定:
- プリウス、ヤリス、ヤリスクロスに続くKINTO Unlimited4車種目として新規設定
- Xグレードをベースにアップグレードレディ設計を織り込み
- 一部のハードウェアの将来的な後付けを実現
- 9月1日から取り扱いを開始
グレード構成の見直し
今回のマイナーチェンジでは、「GR SPORT」グレードと特別仕様車「Raffine」が廃止され、新たにKINTO専用「U」グレードを追加したより戦略的なグレード構成となりました。
ライバル車との比較優位性
コンパクトハイブリッド市場での位置づけ
新型アクアは、ホンダ フィットやニッサン ノートといった競合車に対して以下の優位性を持ちます:
- 最新の安全装備の全車標準装備
- 大容量のディスプレイオーディオ
- 優れた燃費性能
- 充実したコネクティビティ機能
購入を検討する際のポイント
おすすめグレードの選び方
エントリーユーザーには「X」グレード
- 必要十分な装備を248万円から
- 全ての最新安全装備が標準装備
バランス重視なら「G」グレード
- 充実した快適装備
- コストパフォーマンスに優れる
上質さを求めるなら「Z」グレード
- LEDライトバー採用
- 最上級の内外装
4WD「E-four」の選択
雪国在住や悪路走行の機会が多い方には、E-fourの選択がおすすめです。FF車との価格差は約20万円ですが、走行安定性と安心感が大幅に向上します。
まとめ:新型アクアの魅力
2025年9月1日に発売された新型トヨタ アクアは、単なるマイナーチェンジを超えた大幅な進化を遂げています。ハンマーヘッドデザインの採用による洗練されたスタイリング、最新の安全装備の全車標準装備、そして充実したコネクティビティ機能により、コンパクトハイブリッドカーの新基準を打ち立てました。
価格は248万円からと、装備の充実を考慮すれば妥当な設定といえるでしょう。特に安全装備の充実ぶりは他の競合車を上回っており、長く安心して乗れる一台として強くおすすめできます。
トヨタのコンパクトハイブリッドカーとして10年以上にわたって愛され続けてきたアクアが、さらなる進化を遂げて新たなスタートを切った今回のマイナーチェンジ。環境性能、安全性能、そしてデザイン性のすべてを高次元でバランスさせた新型アクアは、多くのユーザーにとって魅力的な選択肢となることでしょう。
トヨタ アクア