日産の主力SUV「エクストレイル(X-TRAIL)」が、2027年に向けて大きな転換期を迎えます。現行モデル(T33型)は2025年9月と2026年9月に相次いで一部改良・仕様変更を受け、装備を熟成させながら販売を継続。一方で、北米では次期型となる「新型ローグ(ROGUE)=日本名エクストレイルT34型」がすでに正式発表され、第3世代e-POWERやGoogle搭載インフォテインメントを投入しています。
この記事では、**現行エクストレイル(T33)と次期新型エクストレイル(T34)を「新旧徹底比較」**し、パワートレイン・燃費・サイズ・装備・価格・発売時期までをわかりやすく整理します。「今買うべきか、それとも次期型を待つべきか」の判断材料としてお役立てください。


この記事でわかること(要点まとめ)

- 現行エクストレイル(T33)は2026年9月3日に仕様変更を実施し、価格やグレード構成が最新化された
- 北米では2027年モデルの新型ローグ(=次期エクストレイルT34)が2026年9月21日に正式発表済み
- 次期型は第3世代e-POWERを採用し、燃費が現行比で約15%向上する見込み
- 新型はGoogle搭載インフォテインメント、HUD、有機EL(OLED)ディスプレイなど装備を刷新
- 日本市場での次期エクストレイル(T34)投入は2026年12月~2027年ごろと目されている
- 現行にはT33で熟成された「NISMO」「AUTECH」「Rock Creek」など豊富なグレードが揃う

1. エクストレイルの世代整理|T33からT34へ
エクストレイルは2000年に初代が登場して以来、25年以上にわたり日産のSUVを牽引してきた看板モデルです。世代を整理すると次の通りです。
- 初代 T30型(2000年~)
- 2代目 T31型
- 3代目 T32型
- 4代目 T33型(2022年7月~)…現行モデル。1.5L VCターボ+e-POWER、4WDは「e-4ORCE」を採用
- 5代目 T34型(2027年ごろ~)…北米では「新型ローグ」として2026年9月に発表済み




つまり、現行の「T33」から次期「T34」への世代交代がすでに海外で始まっているという状況です。日本ではまず現行T33を改良しながら販売を続け、その後にT34へバトンタッチする流れが見込まれます。
2. パワートレイン比較|第2世代 vs 第3世代e-POWER
新旧エクストレイルで最も大きく変わるのがパワートレインです。
現行T33(第2世代e-POWER)
現行エクストレイルは、1.5L 3気筒のVCターボ(可変圧縮比:14.0~18.0)エンジンを発電専用に使う「第2世代e-POWER」を搭載します。主なスペックは次の通りです。

- 発電用エンジン:1.5L 3気筒 VCターボ
- 前モーター:150kW(約204ps)/330Nm
- 後モーター(e-4ORCE/4WD):100kW/195Nm
- 駆動方式:2WD/4WD(e-4ORCE)
- WLTC燃費:2WD 19.7km/L、4WD 18.3~18.4km/L
第2世代e-POWERでは、エンジンの静粛性を高める制御や、前後モーターを緻密に制御する「e-4ORCE」により、雪道や高速道路での安定した走りを実現しています。
次期T34(第3世代e-POWER)
次期型では、いよいよ**「第3世代e-POWER」**を投入します。北米ローグの公表値をベースにすると、次のような進化が見込まれます。

- 発電用エンジン:1.5L 3気筒(発電効率を高めた新世代ユニット、熱効率42%クラス)
- システム最高出力:225hp(約228PS/168kW)※北米ローグ値
- バッテリー容量:1.67kWh級
- 駆動方式:AWD(電動4WD)
- 燃費(北米EPA複合):38MPG(約16.2km/L)※北米AWD値
第3世代e-POWERは、モーター・インバーター・減速機を一体化して小型軽量化し、エネルギーロスを低減。日本仕様では現行比で約15%の燃費向上が期待されており、e-POWERの弱点とされた高速巡航時の効率改善も図られる見通しです。さらに、欧州仕様のカタログにはPHEV(三菱由来のOEM技術を含むプラグインハイブリッド)の設定も予告されており、将来的にエクストレイルの選択肢が大きく広がる可能性があります。
比較のポイント: 走りの安心感を支える「e-4ORCE」は新旧共通の武器。そのうえで次期型は「燃費・効率・システム出力」を底上げし、e-POWERを一段と洗練させる方向性です。
3. ボディサイズ比較|ほぼ据え置きで扱いやすさは維持
新旧でボディサイズはほぼ変わらず、日本でも扱いやすい5ナンバー超級のミドルSUVとしての性格は維持されます。

| 項目 | 現行T33(日本仕様) | 次期T34(欧州発表値ベース) |
|---|---|---|
| 全長 | 約4,660mm | 約4,700mm |
| 全幅 | 1,840mm | 1,840mm |
| 全高 | 1,720~1,725mm | 1,725mm前後 |
| ホイールベース | 2,705mm | 2,705mm |
全長がわずかに伸びる程度で、全幅・ホイールベースは基本的に踏襲。ライバルのトヨタRAV4やホンダCR-V、マツダCX-5と競合する王道サイズを保ちつつ、居住性と取り回しのバランスを継承します。
4. デザイン・内装比較|Google搭載でコックピットが一新
現行T33
現行モデルは水平基調の落ち着いたインテリアに、12.3インチのフル液晶メーター、12.3インチセンターディスプレイ、10.8インチHUD(上位グレード)を組み合わせた3画面構成が特徴。2025年9月・2026年9月の改良では、Google搭載の12.3インチNissanConnectナビを採用し、Googleマップ、Googleアシスタント、Google Playアプリに対応。Apple CarPlay/Android Autoのワイヤレス接続やWi-Fiにも対応し、コネクテッド機能を強化しました。

次期T34
次期型は内外装を一新。エクステリアは「Refined and Tough(洗練とタフさ)」をテーマに、薄型LEDヘッドライトとC字LEDシグネチャー、彫りの深いボディ面を採用。インテリアには有機EL(OLED)ディスプレイやGoogle標準搭載のインフォテインメント、大型HUDを組み合わせ、より先進的でシームレスなコックピットへと進化します。北米ローグではGoogle Gemini連携やBOSEサウンド、Qiワイヤレス充電なども設定されています。



比較のポイント: Google搭載という「体験の核」は現行の後期型ですでに先取り済み。次期型はディスプレイの表示品質(OLED)と全体の質感で一段上を狙う構図です。
5. 安全・運転支援比較|ProPILOT 2.0世代へ
現行T33は「プロパイロット2.0」相当の高度運転支援や360°セーフティアシスト、緊急通報(SOS)などを段階的に拡充してきました。次期T34では、3D高精細地図を活用したハンズオフ機能や自動車線変更(Auto Lane Change)、渋滞時ハンズオフ支援など、プロパイロットの次世代版へと進化。AIを活用した予測制御や周辺監視機能の強化も見込まれ、安全装備の面でも世代差が明確になります。

6. グレード・価格比較|熟成の現行 vs 未知数の次期
現行T33の価格帯(2026年9月3日 仕様変更後・日本市場)
現行モデルは改良を重ねるごとに価格が上昇しており、最廉価の「S(2WD)」で約384万3,400円から。主要グレードの目安は次の通りです。
- S(2WD) 約384万3,400円~
- X(FF) 約409万2,000円/X(e-4ORCE 4WD) 約438万9,000円
- G(FF) 約465万3,000円/G(e-4ORCE) 約495万円
- G HUD(e-4ORCE) 約563万5,300円
- AUTECH系 約548万~566万円
- AUTECH SPORTS SPEC 約590万4,800円
- NISMO(e-4ORCE) 約575万4,100円/NISMO Advanced Package 約596万2,000円
なお、2022年の登場時に約349万9,100円だった「X 2WD」は、度重なる改良で2027年時点約409万2,000円と、約59万円の値上がりとなっています。装備の充実に伴う価格上昇は、次期型を待つか現行を選ぶかの判断材料の一つです。
次期T34の価格見通し
日本価格は未公表ですが、北米ローグでは複合ハイブリッド(e-POWER)のMSRPがSV AWDで35,490ドル、最上級Platinum AWDで43,490ドルと発表されています。第3世代e-POWERや先進装備の採用により、日本仕様も現行から一段上の価格設定になる可能性が高いと見られます。
7. 現行T33の魅力|NISMO・AUTECH・Rock Creekの充実
「新旧比較」で見落とせないのが、現行T33が世代末期ならではの完成度と豊富なバリエーションを備えている点です。

- NISMO:専用チューンの「NISMO tuned e-4ORCE」、Swing Valveダンパー、ミシュランPILOT SPORT EV、専用20インチENKEIホイールを採用し、SUVらしからぬスポーティな走りを実現(2025年8月21日改良、9月18日発売)
- AUTECH/AUTECH SPORTS SPEC:上質さと専用内外装で差別化した特別仕様
- Rock Creek:アウトドア志向の力強い外観と機能を備えた北米由来テイストのグレード
これらのバリエーションは、次期T34への切り替え直後には揃わない可能性があります。「特定のグレードが欲しい」という人にとっては、現行のうちに選ぶメリットが大きいと言えます。
8. 新旧比較 総まとめ表
| 比較項目 | 現行 エクストレイル T33 | 次期 新型 エクストレイル T34 |
|---|---|---|
| パワートレイン | 第2世代e-POWER(1.5L VCターボ) | 第3世代e-POWER(効率向上)/PHEVも設定予定 |
| システム出力 | 前150kW+後100kW(4WD) | 約225hp級(北米ローグ値) |
| 燃費 | WLTC 18.3~19.7km/L | 現行比 約15%向上見込み |
| 4WD | e-4ORCE | e-4ORCE(進化版) |
| ディスプレイ | 12.3インチ×3画面/Google搭載 | OLED採用/Google標準・大型HUD |
| 運転支援 | プロパイロット2.0世代 | ハンズオフ強化・AI活用の次世代版 |
| ボディサイズ | 全長約4,660mm | 全長約4,700mm(ほぼ据え置き) |
| グレード | NISMO/AUTECH/Rock Creek等が充実 | 順次展開(投入直後は限定的の可能性) |
| 発売時期 | 販売中(2026年9月仕様変更済み) | 日本は2026年12月~2027年ごろ見込み |
9. 結論|今買うべき?それとも次期型を待つべき?
現行T33がおすすめな人
NISMOやAUTECH、Rock Creekなど特定グレードが欲しい人、実績と熟成が進んだ完成度を重視する人、そして早く納車したい人には現行モデルが有力です。度重なる改良でGoogle搭載ナビや安全装備も最新化されており、「今の完成度」で選ぶ価値は十分にあります。
次期T34を待つべき人
最新の第3世代e-POWERによる燃費・効率の向上、OLEDディスプレイや次世代プロパイロット、さらに将来的なPHEVの選択肢まで見据えるなら、2026年12月~2027年ごろとみられる日本導入を待つ選択も合理的です。長く乗るほど、新世代パワートレインの燃費メリットが効いてきます。
いずれにせよ、日本での次期エクストレイル(T34)正式発表が近づけば、価格やグレードの全容が判明します。購入を検討している方は、最新の公式発表を確認しながら、上記の新旧比較を判断材料にすることをおすすめします。

よくある質問(FAQ)
Q. 次期エクストレイル(T34)はいつ日本で発売されますか?
北米では2026年9月に新型ローグとして発表済みで、日本市場への投入は2026年12月~2027年ごろと目されています(正式発表は日産の公式情報を要確認)。
Q. 第3世代e-POWERはどれくらい燃費が良くなりますか?
日本仕様では現行比で約15%の燃費向上が期待されています。北米ローグのAWDでは複合38MPG(約16.2km/L)が公表されています。
Q. 現行エクストレイルはもう買えなくなりますか?
現時点(2026年9月時点)では現行T33が販売中で、2026年9月3日にも仕様変更が行われています。次期型への切り替え時期は今後の発表次第です。
※本記事の数値・仕様・価格は参考記事および各国の発表情報に基づく現時点の内容であり、日本仕様の正式スペックや価格は今後の公式発表で変更される可能性があります。最新情報は日産自動車の公式サイトでご確認ください。
日産 エクストレイル

