横浜に本社を置く新しい自動車メーカー「EMT」は、新ブランド「EMTA(エムタ)」の第一弾モデルとなる軽自動車規格のEVを、2027年1月15日に開幕する「東京オートサロン2027」で世界初公開すると2026年11月4日に発表しました。発売は2027年の予定です。
EMTAは2026年5月27日に立ち上げが発表されたばかりのブランドで、2029年までに4車種を展開する計画を掲げています。2026年7月には横浜市に研究開発の専用拠点を開き、9月から国内での実証実験を進めるとしていました。今回のオートサロンは、一般の人が実車を見られる最初の機会になります。軽EVの選択肢は日産・三菱・ホンダ・スズキと広がってきましたが、そこに全く新しいメーカーが加わることになり、軽EVを検討している方は動向をチェックしておきたいところです。
この記事では、EMTA 新型 軽EVの発表内容、公式に明かされている特徴、販売方法、ライバルとの比較、発売日の見通しまで、わかりやすくまとめました。なお、価格・航続距離・ボディサイズなどの具体的な数値は、現時点で公式には発表されていません。

そもそもEMTAとは?新型軽EVを出す新ブランドの正体
EMTAは、株式会社EMTが日本市場向けに立ち上げた自動車ブランドです。EMTは2025年1月30日に設立された会社で、本社は神奈川県横浜市西区みなとみらいにあります。事業内容は自動車の企画・開発・販売で、日本のものづくりの品質と、グローバルな開発スピード・コスト競争力を組み合わせた「水平分業」でクルマをつくるとしています。
ブランド名の「EMTA」は「Easy, Made To All」が語源です。パーパス(存在意義)には「すべての人の日常を幸せにする」を掲げ、ブランドプロミスは「Daily Magic」。買い物や送迎といった毎日の移動に、「ちょうどいい」「楽」「Wow」と感じられる体験を届けることを目指しています。
経営陣は、代表取締役CEOの何暁慶(He Xiaoqing)氏、CTOの山本浩二氏、CMOの打越晋氏です。何氏は自動車業界で40年以上の経験を持ち、南京汽車、上海汽車、奇瑞汽車、Fordなどで経営幹部を務め、英国MGなど海外ブランドとの提携や事業開発にも関わってきた人物と紹介されています。

2026年7月21日には、横浜市港北区新吉田町に研究開発専用の拠点「EMT R&Dセンター」を開所しました。オフィスエリア318.2㎡、ワークショップ238.6㎡で、最大50名が働ける規模です。商品企画やベンチマーク調査、設計スペックの決定、国内に合わせた適応実験、法規・認証、品質保証、新モデルのデザインまでをここで担います。
新型EMTA 軽EVの主な特徴まとめ
これまでの公式発表で明らかになっているポイントは、以下の通りです。
- 世界初公開:東京オートサロン2027(2027年1月15日〜17日・幕張メッセ)のプレスカンファレンスで初披露
- 発売時期:2027年発売予定。EMTAブランドの第一弾モデル
- 軽EV専用プラットフォーム:一体型eアクスルと床下の大容量バッテリーを採用し、V2H・V2Lにも対応
- OTAで進化:納車後も無線アップデートで操作性・走行性能・航続距離を更新できるとしている
- スマホ連携:スマートフォンを持って近づくだけで解錠・起動し、乗る人ごとにシートや空調を自動で切り替え
- 運転支援:エンドツーエンド方式のレベル2運転支援システムを搭載する計画
① 東京オートサロン2027で世界初公開
第一弾の軽EVは、2027年1月15日(金)から17日(日)まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれる東京オートサロン2027で、プレスカンファレンスを通じて初公開されます。出展名義は株式会社EMT、ブランド名はEMTAです。会場では、デザインに加えて、毎日の暮らしを便利で楽しくする工夫や機能が紹介される予定です。カスタムカーの祭典として知られるオートサロンを、新ブランドのお披露目の場に選んだ点も注目されます。
② 軽EV専用に新開発した「Magic EV」
EMTAは4つのコア技術を「Magic SDV」「Magic Sync」「Magic EV」「Magic Drive」と名付けています。このうちMagic EVは、軽EVのために新たに開発したプラットフォームです。モーターなどを一体化したeアクスルと、床下に置いた大容量バッテリーを組み合わせます。家に電気を送るV2Hや、車から家電に給電するV2Lにも対応し、スマートフォンで乗る前に車内の温度を整えたり、エンジンのアイドリングなしでエアコンを使ったりできるとしています。
③ 納車後もアップデートできる「Magic SDV」
Magic SDVは、ソフトウェアでクルマの機能を決める「SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)」の考え方を取り入れた中核のプラットフォームです。フルスタックのOTA(無線アップデート)に対応し、納車後も操作性や走行性能、航続距離を更新できるとしています。軽自動車で、買った後もクルマが新しくなっていくという考え方は、まだ珍しいものです。
④ スマホが鍵になる「Magic Sync」とレベル2運転支援「Magic Drive」
Magic Syncは、スマートフォンを持って近づくだけで解錠・起動し、シートやミラー、空調などを乗る人ごとの設定に自動で切り替える機能です。家族で1台を使い回すことが多い軽自動車では便利な機能といえます。Magic Driveは、エンドツーエンド方式のレベル2運転支援システムを搭載する計画とされています。具体的な機能の内容は、まだ公表されていません。
新型EMTA 軽EVの価格は?
価格は現時点で未発表です。グレード構成や補助金の対象になるかどうかも、公式には明らかにされていません。
| 項目 | 公式発表の内容(2026年11月6日時点) |
|---|---|
| 車種 | 軽自動車規格のEV(EMTA第一弾モデル) |
| 世界初公開 | 2027年1月15日〜17日 東京オートサロン2027 |
| 発売時期 | 2027年予定 |
| 価格 | 未発表 |
| 一充電走行距離 | 未発表 |
| 車名 | 未発表 |
EMTは、日本の新車販売の約3台に1台が軽自動車であることや、平均の月間走行距離が約400kmであることを、軽EVから始める理由に挙げています。日常の足として使う人が手に取りやすい価格になるかどうかが、最大の注目点といえそうです。
新型EMTA 軽EVのボディサイズ
ボディサイズは未発表ですが、軽自動車規格のEVと発表されているため、全長3,400mm以下・全幅1,480mm以下・全高2,000mm以下の枠に収まります。ティザー画像を見る限り、背の高い箱型のシルエットで、室内の広さを重視したスーパーハイトワゴン系に近い印象です。この形であれば、N-BOXやスペーシアなど、国内で最も売れているクラスと同じ土俵に立つことになります。
四角い顔に横長ライト!新型EMTA 軽EVの外装(エクステリア)

公開されているのは、暗い背景の中にフロントを浮かび上がらせたティザー画像だけです。シルバーのボディに、左右に大きく離した四角いヘッドランプを置き、その間の中央にEMTAの「e」をかたどったエンブレムを配置しています。ランプには角の丸い四角形の光るリングと横一文字のラインが入り、シンプルながら一目で見分けがつく顔つきです。
フロントガラスは立ち気味で、ボンネットは短く、ボディの角を大きく残したデザインです。EVはエンジンの冷却用の大きなグリルが不要なため、グリル部分をすっきりとまとめているのも特徴といえます。ボディカラーやサイド・リアのデザインは、オートサロンでの公開を待つ必要があります。
新型EMTA 軽EVの内装(インテリア)
内装はまだ公開されていません。ただし、Magic Syncで乗る人ごとにシートやミラー、空調を自動で調整する機能や、OTAによるアップデートが発表されていることから、大きめの画面を使ったソフトウェア中心の操作系になると予想されます。オートサロンでは「毎日の暮らしを便利に楽しくする工夫」が紹介される予定で、収納や使い勝手の提案にも期待が集まります。
新型EMTA 軽EVのパワートレインと航続距離
モーターの出力、バッテリーの容量、一充電走行距離、充電時間はいずれも未発表です。現時点で公表されているのは、軽EV専用プラットフォームにeアクスルと床下の大容量バッテリーを組み合わせること、V2H・V2Lに対応することです。航続距離はOTAで更新できるとされているため、発売後にソフトウェアの改良で伸びる可能性もあります。
新型EMTA 軽EVと国産軽EVを比較
EMTAの第一弾が登場する2027年には、軽EVの選択肢がさらに増えていると考えられます。現在販売されている主な軽EVと、公式に発表されている内容を比べると以下の通りです。
| 車種 | 一充電走行距離(WLTC) | 価格(税込) |
|---|---|---|
| EMTA 第一弾 軽EV | 未発表 | 未発表 |
| スズキ e SKY | 310km | 212万円〜279万円 |
| ホンダ N-ONE e: | 295km | 269万9,400円〜319万8,800円 |
2026年11月16日に発売されるスズキのe SKYは310km、ホンダのN-ONE e:は295kmと、軽EVでも300km前後を走れるのが当たり前になりつつあります。日産サクラ・三菱eK X EVを含め、国内大手の軽EVは販売店網とアフターサービスの手厚さも強みです。後発のEMTAが選ばれるには、航続距離と価格のバランスに加えて、OTAやスマホ連携といったソフトウェアの使いやすさで、どれだけ違いを出せるかがカギになりそうです。
新型EMTA 軽EVの安全装備と運転支援
安全装備の詳しい内容は未発表です。公式に明かされているのは、エンドツーエンド方式のレベル2運転支援システム「Magic Drive」を搭載する計画であることです。エンドツーエンド方式とは、カメラなどで得た情報からハンドルやブレーキの操作までを、AIがひとまとまりで判断する考え方です。どの速度域で、どんな場面に対応するのかは、今後の発表で確認する必要があります。
新型EMTA 軽EVはどこで買える?販売とサービスの仕組み
大型店舗に頼らない「Magic Spot」
EMTAは、従来のような大きな販売店を全国に建てる方法をとらず、ショッピングモールの中の小さな拠点や体験型のスペース、移動型の出張店舗などを「Magic Spot」として展開するとしています。買い物のついでに立ち寄れる場所で、気軽に実車に触れられる形を目指しているようです。
相談履歴を引き継ぐ「Magic Connect」
店舗、アプリ、コールセンター、サービス拠点の間で、お客さんの情報や相談の履歴を引き継ぐ「One ID構想」も掲げています。どこに問い合わせても同じ説明を繰り返さずに済む、一貫した対応を目指すものです。点検や修理などのサービスは、多様な販売・サービスパートナーとの共創で整えるとしていますが、具体的な提携先や拠点数はまだ発表されていません。
2026年9月から国内で実証実験
EMT R&Dセンターの開所時には、2026年9月から第一弾の軽EVの国内実証実験を行う予定と発表されていました。CTOの山本氏は、日本で売るだけのクルマではなく、日本のお客さんとともに育てるクルマを目指すという考えを示しています。
新型EMTA 軽EVの日本発売日はいつ?
公式に発表されているのは「2027年発売予定」という点だけで、具体的な発売日や受注開始日は未発表です。まずは2027年1月15日の東京オートサロン2027で実車と詳しい情報が公開され、その後に価格や発売日が発表される流れになると見られます。オートサロンの1月15日はビジネスデイで、一般の人は同日14時からの特別公開と、16日・17日の一般公開日に見ることができます。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、価格と補助金です。軽EVは国のCEV補助金を使えるかどうかで実際の支払額が大きく変わります。価格の発表後は、補助金の対象になるか、金額がいくらかを必ず確認しましょう。
2つ目は、点検・修理を受けられる場所です。EMTAは新しいブランドで、大型の販売店網を持たない方針です。自宅の近くで点検や修理、事故のときの対応を受けられるかは、購入前に確認しておきたいポイントです。
3つ目は、航続距離と充電環境です。航続距離はまだ未発表です。自宅で普通充電ができるか、急速充電に対応するかなど、自分の使い方に合うかどうかを発表後にチェックしましょう。
新型EMTA 軽EVに関するよくある質問(FAQ)
Q. EMTAの軽EVはいつ公開されますか?
A. 2027年1月15日〜17日に幕張メッセで開かれる東京オートサロン2027で世界初公開されます。
Q. 発売日と価格は?
A. 2027年発売予定と発表されています。具体的な発売日と価格は未発表です。
Q. 航続距離はどのくらいですか?
A. 未発表です。OTAによって納車後も航続距離を更新できるとされています。
Q. 家に電気を送ることはできますか?
A. V2H・V2Lに対応すると発表されています。
Q. EMTAはどこの会社ですか?
A. 横浜市に本社を置く株式会社EMTのブランドです。2025年1月30日に設立され、2029年までに4車種を展開する計画です。
まとめ:新型EMTA 軽EVはソフトで差をつける新顔、まずは1月の初公開に注目
新ブランドEMTAの第一弾となる軽EVは、2027年1月15日に始まる東京オートサロン2027で世界初公開され、2027年に発売される予定です。軽EV専用のプラットフォームにV2H・V2L対応、OTAによるアップデート、スマホ連携、レベル2運転支援と、ソフトウェアを中心にした使いやすさを前面に打ち出しています。
一方で、価格や航続距離、ボディサイズ、販売拠点などの大事な情報はまだ明らかになっていません。e SKYやN-ONE e:など国内メーカーの軽EVと比べてどんな魅力を出してくるのか、オートサロンでの発表に注目です。最新情報が入り次第、随時更新していきます。

