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メルセデス・ベンツは2026年4月1日、フラッグシップSUV「GLSクラス」の大規模マイナーチェンジを世界同時発表しました。約3,000点もの新規・改良パーツを投入し、エクステリアデザイン、パワートレイン、インフォテインメント、サスペンション、先進安全装備に至るまで、ほぼすべての領域にわたる包括的なアップデートが施されています。"SUVのSクラス"と称されるGLSクラスは、この改良によってラグジュアリーSUVの頂点をさらに押し上げる存在となりました。2027年モデルイヤーとして、2026年後半からの販売開始が予定されています。
今回のマイナーチェンジは単なる小改良にとどまらず、次世代モデルに匹敵する規模のアップデートとなっています。主な変更点は以下の通りです。
デザイン面:
テクノロジー面:
パワートレイン面:
足回り・快適性:
新型GLSクラスのエクステリアは、メルセデス・ベンツ最新のデザイン言語を纏いながらも、フルサイズSUVとしての力強いキャラクターを維持しています。

フロントフェイスには、各ヘッドランプ内に2つのスターモチーフを配した「ツインスター」デザインが採用され、GLSクラスの新たなビジュアルアイデンティティを確立。大型化されたラジエーターグリルの中央には、オプションでイルミネーション機能を持つクロームフレームに囲まれたスリーポインテッドスターが鎮座し、その周囲にはメルセデス・ベンツ伝統のスターパターンが施されています。ブラックパネルがヘッドランプとグリルをシームレスにつなぎ、ワイドかつ上質な印象を強調しています。

また、Sクラスと同様にボンネット上に直立するスリーポインテッドスターがGLSにも採用され(市場により異なる)、フラッグシップSUVとしての威厳をさらに高めています。サイドエアインレットグリルにもスターパターンが施され、新世代のハイグロスブラック仕上げのエクステリアミラーが装着されています。
リアデザインでは、各テールランプに3D仕上げのスターエンブレムがペアで配置され、クロームで縁取り。トリムエレメントがテールランプ間を視覚的に結び、GLSの堂々たる横幅を強調しています。
オプション設定される新世代DIGITAL LIGHTは、マイクロLED(ピクセルLED)技術と高性能チップを搭載。高解像度の照射フィールドは大幅に拡大され、ハイビームおよびロードプロジェクションの輝度が向上しています。一方で、ライトモジュールの消費電力は従来比最大50%削減、重量もコンパクトなマイクロLED設計と制御ユニットの統合により25%軽量化を実現しました。

GLSとして米国初となるパーシャルハイビーム機能も搭載。暗い場所にいる歩行者や自転車を高い視認性で検出しつつ、対向車への眩惑を防止します。
新ボディカラー:
新型GLSの室内は、最新テクノロジーと上質な素材が融合した"デジタルラグジュアリー"空間に生まれ変わりました。

インパネ全幅を覆うシームレスガラスパネルの下に、3面の12.3インチディスプレイを配置した「MBUX スーパースクリーン」を全車標準装備。ドライバーディスプレイ、センターディスプレイ、助手席ディスプレイの3画面が調和した、現行メルセデス最新のディスプレイコンセプトです。

助手席ディスプレイは走行中もエンターテインメント利用が可能で、ドライバーの視線が前方を向いている限り、Disney+、YouTube、Sony RIDEVUなどの動画ストリーミングに対応。助手席が空席の場合は、スターパターンやカスタム装飾画像を表示するスクリーンセーバーモードに自動切替されます。
オプションの3Dインストルメントクラスターは、ボタン一つでドライバーディスプレイに立体的な奥行き感を追加。さらに、GLS初となるMBUX ARヘッドアップディスプレイは、18インチの表示エリアにルートガイダンスや関連情報をカラー映像で投影します。
MBUX スーパースクリーンは、メルセデス・ベンツのUIデザイナーが手掛けた高解像度のアンビエントスタイルをバックグラウンドモチーフとして表示可能。穏やかなものからエネルギッシュなものまで、多彩なムードから選択でき、アンビエントライティングと連動して車内空間を"Welcome home."の世界観で彩ります。
新インテリアカラー・素材:
ユーザーフィードバックに基づき、ステアリングにはロッカースイッチ(ディストロニック用)とメタルローラースイッチ(ボリューム調整用)を採用。デジタル時代にあえてアナログ感覚を重視した操作系で、高い操作性と上質な触感を両立しています。
新型GLSクラスのパワートレインは、全モデルで刷新。将来の排出ガス規制にも対応する先進的なエンジン技術と、48Vマイルドハイブリッド(ISG 2.0)の組み合わせにより、パフォーマンスと効率性を高次元で両立しています。

トップモデル「GLS 580 4MATIC」に搭載されるのは、**フラットプレーンクランクシャフトを新採用した4.0L V8ツインターボ「M177 Evo」**です。
従来のクロスプレーン方式から一転、フェラーリやマクラーレンといったスーパーカーに多用されるフラットプレーン方式を採用した背景には、将来の排ガス規制への適合という技術的理由があります。左右バンクが交互に点火するシーケンスにより、排気系の効率が大幅に向上。改良されたターボチャージャーハウジング、燃料噴射システム、吸排気ポート、パティキュレートフィルターに加え、2本のランチェスターバランスシャフトにより、フラットプレーン特有の振動を抑制し、メルセデスらしい静粛性と滑らかさを実現しています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| エンジン型式 | V型8気筒 4.0L ツインターボ |
| クランクシャフト | フラットプレーン |
| 最高出力 | 395kW(537ps) |
| 最大トルク | 750Nm(76.5kgm)/ 2,500-4,500rpm |
| ISG出力 | 17kW(23ps)/ 150Nm |
| 0-100km/h加速(推定) | 4.4秒 |
前モデル(517ps/74.4kgm)から**+20ps/+2.1kgm**の出力向上を果たし、特に部分負荷域でのレスポンスが格段に改善されています。
ミドルレンジの「GLS 450 4MATIC」は、改良型3.0L 直列6気筒ターボを搭載。新開発のより強力な電動コンプレッサー、最適化された吸排気ポートを持つシリンダーヘッド、改良型インテークカムシャフトにより、部分負荷域のトルクが大幅に向上しています。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| エンジン型式 | 直列6気筒 3.0L ターボ |
| 最高出力 | 375ps |
| 最大トルク | 560Nm(57.1kgm)/ 2,000-4,500rpm |
| ISG出力 | 23ps / 150Nm |
| 0-100km/h加速(推定) | 5.0秒 |
前モデルの最大トルク51.0kgmから57.1kgmへ約12%の大幅向上を達成。日常域での力強い加速感がさらに磨かれています。
ヨーロッパなど一部市場では、直列6気筒3.0Lディーゼルターボを搭載する「GLS 450d 4MATIC」も設定。WLTP複合燃費7.8-8.5 L/100kmという優れた燃費効率で、長距離クルージングに最適なパワートレインです。
全エンジンに装備される**ISG 2.0(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)**は、低回転域でインテリジェントにエンジンをアシスト。ターボチャージャーとの協調により、出足のパワーデリバリーを最適化します。48V電気システムによるコースティング(惰行走行)、ブースト、回生機能に対応し、アイドリングストップからの再始動やエンジンオフ状態からのパワフルな加速への移行は、乗員にほとんど気付かれないレベルの滑らかさを実現しています。
全車に9速オートマチックトランスミッションと4MATIC全輪駆動を組み合わせ。トランスミッションはトルクオンデマンド方式で、前後軸のトルク配分を0:100から100:0まで無段階に制御します。
新型GLSクラスの走りを語る上で欠かせないのが、革新的なサスペンション技術です。
標準装備のAIRMATICエアサスペンションに搭載される「インテリジェント・ダンパーコントロール」は、メルセデス・ベンツが開発し特許出願中のクラウドベース予測型制御技術を採用しています。
この仕組みは驚くほど先進的です:
いわば車両が「路面を記憶し、共有する」ことで、後続車や次回走行時にはさらにスムーズな乗り心地を提供。特にリアシートの乗員に対する快適性の向上が顕著で、3列シートSUVとしての本質的な価値を飛躍的に高めています。
メルセデス・ベンツが40年以上にわたり研究を続けてきたアクティブサスペンションの最新形が「E-ACTIVE BODY CONTROL」です。
5つのマルチコアプロセッサーと20以上のセンサーにより、走行状況を毎秒1,000回分析し、4輪それぞれのスプリングとダンパーの力を個別に制御。ロール、ピッチ、リフトの動きを打ち消し、ブレーキング時のノーズダイブやアクセル時のスクワットをほぼ完全に抑制します。
特筆すべき機能:
新型GLSに初搭載される**MB.OS(メルセデス・ベンツ・オペレーティングシステム)**は、車両をインテリジェントなパートナーへと進化させる次世代プラットフォームです。

MB.OSはAI(人工知能)と高性能チップを活用したスーパーコンピュータで、車両のあらゆる機能を統合的に制御。メルセデス・ベンツ・インテリジェント・クラウドに常時接続し、車両ソフトウェア全体のOTA(Over-The-Air)アップデートに対応します。これにより、購入後もソフトウェアの改善や新機能の追加がリモートで行われ、GLSは常に最新の状態を維持します。
新世代のバーチャルアシスタントは、Microsoft、Google、ChatGPTの各AIを統合するマルチエージェントアプローチを採用。インターネット上の集合知にアクセスし、複雑な多段階の会話にも対応します。
ゼロレイヤー上に常時表示される「生きた」アバターは3種類から選択可能:
ナビゲーションにはGoogle Maps技術を採用しつつ、メルセデス・ベンツ独自の洗練されたユーザーインターフェースと融合。オプションのMBUX ARナビゲーションは、前方カメラの実写映像にグラフィカルな3Dアロー案内を重ね合わせ、複雑な都市部の交差点や高速道路の分岐でも直感的な経路誘導を実現します。
購入後もメルセデス・ベンツストアからデジタルエクストラ(オンデマンド機能、エンタメアプリ、先進安全機能など)を追加購入可能。車内でのビデオ会議にも対応し、走行中でも車載カメラを使って「Meetings for Teams」アプリ等でミーティングに参加できます(ドライバーの注意散漫防止のため、ミーティング映像は自動OFF)。
新型GLSには、新しい水冷式スーパーコンピュータプロセッサーが搭載され、将来の機能拡張にも対応する十分な処理能力を確保しています。
| センサー種別 | 搭載数 |
|---|---|
| 外部カメラ | 10基 |
| レーダーセンサー | 最大5基 |
| 超音波センサー | 12基 |
これらのセンサー群がMB.OS上の強力な制御ユニットと連携し、AIが走行状況をリアルタイムに分析・判断します。
標準装備:
オプション:
MBUXの「オフロードモード」では、360度カメラの映像を合成して車両前方下部を透視する「トランスペアレントフード(透明ボンネット)」機能を搭載。大きな岩や深い穴、急な傾斜路でのアプローチ時に、ドライバーの死角を補完します。
"ファーストクラスSUV"を標榜するGLSクラスは、その巨大なボディを活かした居住空間が最大の魅力です。


2列目にはMBUX ハイエンド・リアエンターテインメントシステムをオプション設定。2つの11.6インチHDディスプレイとHDカメラを内蔵し、映画鑑賞、音楽ストリーミング、さらにはビデオ会議への参加も可能です。

全車標準となったパノラマスライディングルーフは、ガラス面積約1.0㎡超を誇るクラス最大級のサイズ。ルーフ全幅・全長にわたるガラスパネルが、3列目の乗員まで開放的な空を提供します。フロント部分は電動でチルト&スライドし、全長にわたる電動ロールブラインドで日差しを調整できます。
最大**牽引容量3,500kg(約7,700ポンド)**を確保。ボートやホーストレーラー、大型キャラバンの牽引にも対応します。ESP®トレーラースタビライゼーションが標準装備され、トレーラースウェイを検知すると自動的にブレーキ介入で揺れを抑制。AIRMATIC/E-ACTIVE BODY CONTROLは接続されたトレーラーに自動適応し、車高とダンピングを最適化します。
オプションのENERGIZING AIR CONTROLは、先進的な多段階フィルトレーションコンセプトを採用した新型電動フィルターを搭載。車内の空気を約90秒ごとに完全に入れ替え、常に清浄な空気環境を維持します。
フィルトレーションプロセス:
車内外の空気質センサーがPM2.5(直径2.5マイクロメートル以下の微細粒子)、NOx(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)をモニタリング。センサー値に応じて外気導入モードと内気循環モードを自動切替します。
オプションのBurmester® 3Dサラウンドサウンドシステム with Dolby Atmosは、没入型オーディオ体験を提供します。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| スピーカー数 | 15基(新設計の3Dスピーカー2基をルーフに内蔵) |
| アンプ出力 | 710W(従来比120W向上) |
| 対応フォーマット | Dolby Atmos |
「パーソナライズドサウンド」機能では、6つの簡単な質問に答えるだけでAIが個人の聴覚プリファレンスを分析し、最適なサウンドプロファイルを自動生成。ヴァイオリンやドラムセットなどの直感的なアイコンにより、音楽知識がなくても理想の音響環境を作り出せます。
新型GLSクラスは、メルセデス・ベンツ最新のMHA(モジュラー・ハイ・アーキテクチャ)プラットフォームを採用し、ボディサイズが拡大されています。
| 項目 | 新型GLS | 前世代GLS | 差分 |
|---|---|---|---|
| 全長 | 5,207mm | 5,130mm | +77mm |
| 全幅 | 1,956mm | 1,935mm | +21mm |
| 全高 | 1,850mm | 1,850mm | ±0 |
| ホイールベース | 3,135mm | 3,075mm | +60mm |
ホイールベースの60mm延長は、特に2列目・3列目の居住空間の拡大に直結しています。
フルサイズ・ラグジュアリー3列SUVセグメントにおいて、新型GLSクラスの主なライバルはBMW X7とレンジローバーです。
| 比較項目 | 新型GLS 580 | BMW X7 xDrive40i |
|---|---|---|
| エンジン | V8 4.0Lツインターボ | 直6 3.0Lターボ |
| 最高出力 | 537ps | 375ps |
| 最大トルク | 750Nm | 540Nm |
| ディスプレイ | MBUX スーパースクリーン(3面12.3インチ) | BMWカーブドディスプレイ |
| サスペンション | クラウドベースAIRMATIC(標準) | アダプティブサスペンション |
| 3列目シート | 全席電動調整 | 電動調整 |
| 最大牽引能力 | 3,500kg | 3,500kg |
GLSの強みは、フラットプレーンV8の圧倒的なパワーと、クラウドベースの予測型サスペンション技術、そしてMB.OSによる包括的なAI統合にあります。一方、BMW X7は走行ダイナミクスとスポーティな操縦性に優れる傾向があり、好みが分かれるポイントです。
新型GLSクラスの日本価格は、改良に伴い約50万円の価格アップが予想されています。
| グレード | 価格(税込) |
|---|---|
| GLS 450 d 4MATIC Night Edition | 14,980,000円 |
| GLS 580 4MATIC Sports | 20,510,000円 |
| GLS 63 4MATIC+ | 28,080,000円 |
新型では現行ラインナップに加え、ガソリン直6モデル「GLS 450 4MATIC」の設定も期待されます。AMG GLS 63については現時点で未発表ですが、今後の追加設定が見込まれます。
| モデル | エンジン | 最高出力 | 最大トルク | 燃費(WLTP複合) |
|---|---|---|---|---|
| GLS 450 4MATIC | 直6ガソリン | — | 560Nm | 9.9-10.9 L/100km |
| GLS 450d 4MATIC | 直6ディーゼル | — | — | 7.8-8.5 L/100km |
| GLS 580 4MATIC | V8ガソリン | 395kW | 750Nm | 13.1-13.7 L/100km |
なお、メルセデス・ベンツは2026年に22車種、2026〜2027年の2年間で合計36車種もの新モデルを投入する過去最大規模のプロダクトローンチプログラムを進行中。GLSクラスはその中核モデルの一つとして位置づけられています。
2027年型メルセデス・ベンツGLSクラスは、フラットプレーンV8という大胆な技術革新、クラウドベースの予測型サスペンション、AI搭載MB.OSによるシームレスなデジタル体験、そして3列7人乗りの圧倒的な居住空間を兼ね備えた、フルサイズ・ラグジュアリーSUVの決定版です。
カール・ベンツが世界初の自動車の特許を取得してから140年。メルセデス・ベンツはその革新の伝統を、このGLSクラスに凝縮しています。"ファーストクラスSUV"にふさわしい圧倒的な存在感と最先端テクノロジーの融合——新型GLSクラスは、プレミアムSUVの基準を再び塗り替える一台と言えるでしょう。
メルセデスニュースリリース
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自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。