Hondaは2026年4月10日、日常の移動を刺激的で高揚感あふれる走行体験へと進化させる小型EV(電気自動車)「Super-ONE(スーパー ワン)」を2026年5月下旬に発売すると正式に発表しました。発売に先立ち、全国のHonda Carsにて2026年4月16日(木)から先行予約の受付を開始します。また、2026年4月10日から12日まで幕張メッセで開催されているAUTOMOBILE COUNCIL 2026(オートモビル カウンシル)のHondaブースにて実車が展示されており、来場者が直接確認できる機会も設けられています。Super-ONEは、2025年10月29日にコンセプトモデルとして公開されていた注目のモデルであり、ホンダのEVラインアップにおける新たな方向性を示す重要な一台です。
グランドコンセプト「e: Dash BOOSTER」が示す新しいEV体験
Super-ONEのグランドコンセプトは「e: Dash BOOSTER(イー ダッシュ ブースター)」と名付けられています。このコンセプトは、車内での体験を豊かなものにする多彩な仕掛けを採用することで、日常の移動を刺激的で気持ちの高ぶる体験へと進化させることを目指したものです。Super-ONEというネーミングには、これまでのEVの常識や軽自動車規格の枠を超越する存在(Super)として、Hondaならではの唯一無二(One and Only)の価値をお客様にお届けしたいという想いが込められています。

環境性能や日常での使い勝手の良さに加え、HondaならではのFUNを追求したSuper-ONEは、小型EVとしての軽快な走りによる「操る喜び」に、五感を刺激する演出を加えることで、刺激的で高揚感あふれる走行体験を提供します。これまでのEVが環境性能や航続距離を重視する傾向が強かったのに対し、Super-ONEは走る楽しさや感性を刺激する体験を前面に押し出した、新しいアプローチのEVとして注目されています。
N-ONE e:ベースの専用シャシーでクラス最軽量レベルの1,090kgを実現
Super-ONEは、2025年9月に発売されたホンダの軽EV「N-ONE e:」をベースに開発されており、Nシリーズとして進化させてきた軽量なプラットフォームを活用しています。ただし、Super-ONE専用のシャシーが採用されており、トレッドを大幅に拡幅することでN-ONE e:と比較して全幅が75ミリメートル拡大し1,550ミリメートルとなっています。全長は3,500ミリメートル、全高は1,525ミリメートル、ホイールベースは2,520ミリメートルとなっており、N-ONE e:の全長3,395ミリメートル、全幅1,475ミリメートル、全高1,545ミリメートルと比較してロー&ワイドなスタンスが強調されています。

薄型バッテリーを床下中央に配置することで、重量物の集中化と低重心化を図り、国内で販売される乗用EVとしてクラス最軽量レベルとなる車両重量1,090キログラムと、従来の小型ガソリン車を上回る低重心化を実現しています。この軽量かつ低重心の車体設計により、意のままの安心感あるハンドリング性能が提供されます。また、タイヤには15インチの専用タイヤ(185/55R15、YOKOHAMA ADVAN FLEVA V701)が採用されており、N-ONE e:の14インチから1インチアップした大径タイヤがスポーティなスタンスをさらに強調しています。
最高出力110ps、WLTCモード航続距離274kmのパワートレイン
Super-ONEのパワートレインは、最高出力110ps(約81kW)、最大トルク20.5kgmを発揮する電気モーターを搭載しています。これはN-ONE e:の最高出力64ps、最大トルク16.5kgmと比較して、最高出力で約1.7倍、最大トルクでも大幅に向上しています。この大幅な出力向上により、軽自動車クラスとは思えない力強い加速性能が実現されています。

航続距離はWLTCモードで274キロメートルを達成しており、日常での使い勝手を十分に確保しています。N-ONE e:の295キロメートルと比較すると若干短くなっていますが、これはSuper-ONEの車幅拡大やハイパフォーマンス化による重量増加と出力向上のトレードオフであり、日常使いに十分な実用性は維持されています。急速充電は4.5時間、普通充電(80パーセントまで)は30分で対応可能となっており、日常的な充電サイクルでの利便性も高められています。駆動方式はFWD(前輪駆動)となっています。
専用開発の「BOOSTモード」でEVながらエンジン車のような走りを実現
Super-ONEの最大の特徴といえるのが、専用開発のドライブモード「BOOSTモード」です。BOOSTモードでは、最大出力を通常モードの47キロワットから70キロワットへと大幅に拡大し、パワーユニットの性能を最大限に引き出した力強く鋭い加速を可能にします。この出力差は、日常走行とスポーツ走行の明確な差別化を生み出しており、シーンに応じて走りの性格を切り替える楽しさを提供しています。

さらに、BOOSTモードでは7段変速の有段変速機のようなギアチェンジの感覚を再現した「仮想有段シフト制御」と、アクセルなどの操作に応じて迫力ある仮想のエンジンサウンドを車内に響かせる「アクティブサウンドコントロールシステム」が連動することで、EVでありながらスポーティなエンジンを意のままに操るような運転感覚が提供されます。BOOSTモード作動時には、ステアリングのパドル操作による変速も可能であり、より積極的なドライビングを楽しむことができます。
ドライブモードは全部で5種類が用意されており、「BOOSTモード」「SPORTモード」「NORMALモード」「CITYモード」「ECOモード」から走行シーンや好みに応じて選択することができます。通常の街乗りから高速走行、スポーツ走行まで、あらゆるシーンで最適な走行性能を発揮できるよう設計されています。
メーターとイルミネーションによる視覚的な演出でBOOSTモードをさらに魅力的に
BOOSTモードでは、メーターとイルミネーションにも専用の演出が設定されています。「バッテリー温度計」「疑似タコメーター」「出力計」から構成されるデジタルのトリプルメーターは、メカニカルなアナログ計測器を彷彿とさせるデザインが採用されています。疑似タコメーターは仮想のエンジン回転数を表示し、仮想有段シフト制御と連動することで視覚的な高揚感を演出しています。
インストルメントパネルには助手席側にロングイルミネーションが採用されており、通常のドライブモードでは青色に発光しますが、BOOSTモードに切り替えると紫色に変化します。この視覚的な変化がドライバーとモードの切り替わりを感覚的に知らせ、走行体験をさらに高揚させます。視覚・聴覚・加速感・振動といった複数の感覚を通じてドライバーの感性を刺激することで、EVながら感情を揺さぶる走行体験が提供されます。
ホンダ初、小型モデルへのBOSEプレミアムサウンドシステム搭載
Super-ONEには、BOSEと共同開発した8スピーカー搭載の「BOSEプレミアムサウンドシステム」が標準装備されています。BOSEのシステムをHondaの小型モデルに搭載するのは今回が初めてとなります。世界的に名高いオーディオブランドであるBOSEの技術が、コンパクトEVの車内空間に贅沢に注ぎ込まれています。

BOSEの独自技術「Dynamic Speed Compensation(ダイナミック スピード コンペンセーション)」が採用されており、車速に応じて音量と音質を自動調整することで、あらゆる速度域で快適なリスニング体験を提供します。さらに、荷室に設置した13.1リットルという大容量サブウーファーにより、迫力のある重低音からクリアな高音までバランスの取れたサウンドを実現しています。まるでコンサート会場にいるような臨場感を全席で味わえるこのオーディオシステムは、Super-ONEの日常使いでの快適性を大幅に向上させています。
ブリスターフェンダーとエアロパーツが際立つ本格スポーツデザイン
Super-ONEのエクステリアデザインは、本格的な走りを予感させ、高揚感あるスタイルを追求しています。ワイドなタイヤを包み込むブリスターフェンダーは、ロー&ワイドなスタンスを際立たせ、力強さを演出しています。フロントとリアのエアダクトを含む専用エアロパーツは、走行性能を支える実用性と機能美を両立させています。
ボディカラーは全5色が設定されており、Super-ONE専用色となる新色「ブーストバイオレット・パール」が注目を集めています。このカラーは、宇宙に向かって上空を走る雷「ブルージェット」をモチーフとし、視界に映った瞬間に一気に気持ちが高ぶるような印象を目指して紫に深みを持たせた色調に仕上げられています。BOOSTモードのイルミネーションカラーと連動したこの専用色は、Super-ONEの世界観を体現する特別なカラーとなっています。
ドライバーが運転に没頭できるインテリアと専用スポーツシート
インテリアは、ドライバーが運転に没頭できる室内空間を追求したデザインとなっています。水平基調のインストルメントパネルが採用されており、フロントガラス越しの視界を広く確保することで、運転への集中を妨げない設計となっています。
専用のスポーツシートは、高いホールド性で安定したドライビングポジションを確保するとともに、ブルーの表皮をアシンメトリーに配色した遊び心のあるデザインが採用されています。左右非対称のデザインは、Super-ONEの個性的な世界観を室内でも表現しており、スポーツカーに乗り込む高揚感をさらに高めています。インフォテインメントシステムには9インチのHonda CONNECTディスプレイ(Google搭載)が採用されており、スマートフォンとのシームレスな連携が可能です。
Honda SENSINGによる充実した先進安全装備を標準搭載
Super-ONEには、ホンダの先進安全システム「Honda SENSING」が標準装備されています。衝突軽減ブレーキ(CMBS)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)など、現代の自動車に求められる主要な安全機能が網羅されており、日常的な安全運転をサポートします。これらの安全装備は、Super-ONEがスポーツ性能を追求しながらも、日常の足としての安心・安全を犠牲にしていないことを示しています。
V2H対応でスマートホームとの連携も可能
Super-ONEはV2H(Vehicle to Home)にも対応しており、車両に充電した電力を家庭用電源として活用することが可能です。EV普及に伴いV2H対応機器の普及も進んでいる中、Super-ONEがV2H対応であることは、将来的なスマートホームとの連携や、災害時の非常用電源としての活用を見据えた重要な装備となっています。SOC(バッテリー残量)を管理しながら適切な電力供給が可能で、日常のエネルギーマネジメントにも貢献します。
予想価格は350万円前後、CEV補助金活用で実質負担を軽減
Super-ONEの価格は350万円前後が予想されています。N-ONE e:の上位グレードである「e: L」が319万8,800円であることを考慮すると、幅広トレッド、出力向上(64psから110psへ)、BOSEサウンドシステム、BOOSTモードなどの追加装備に対応した価格設定と考えられます。
EV購入時にはCEV補助金(クリーンエネルギー自動車補助金)の活用も可能であり、2026年度の補助金制度を活用することで実質的な購入負担を軽減できます。N-ONE e:には最大57万4,000円の補助金が設定されており、Super-ONEにも同等の補助金が適用される可能性があります。補助金制度の詳細については、購入時点での最新情報を確認することをお勧めします。
HondaのEVラインアップにおける重要な一台
Super-ONEは、HondaのNシリーズEVラインアップの中で重要な役割を担うモデルです。現在ホンダのNシリーズEVには、N-VAN e:(商用EV)、N-ONE e:(軽EV、2025年9月発売)、N-BOX e:(軽EV、近日発売予定)が展開されており、Super-ONEはN-ONE e:をベースにスポーツ性能を大幅に強化したモデルとして、Nシリーズに新たな次元を加えることになります。
ホンダは2030年までに販売台数の30パーセントをEVとする目標を掲げており、Super-ONEはその目標達成に向けた重要な商品の一つとなります。競合のEVスポーツモデルとしては、日産サクラや三菱eKクロスEVといった軽EVに加え、現代自動車IONIQ 5 Nのような輸入EVスポーツモデルも存在しますが、Super-ONEはコンパクトサイズながら独自のBOOSTモードや仮想有段シフト制御による唯一無二の走行体験を武器に、差別化を図ろうとしています。
2026年4月16日(木)から全国のHonda Carsにて先行予約の受付が開始されるSuper-ONEは、2026年5月下旬の発売に向けて大きな注目を集めています。日常の移動を刺激的な体験へと変える新たなコンパクトEVとして、どのような市場反応を呼ぶか、自動車ファンの間でも高い期待が寄せられています。
ホンダ ニュースリリース
https://global.honda/jp/news/2026/4260410.html
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