MENU

【2025年7月度】自動車販売台数ランキング完全分析|軽自動車・普通乗用車市場の最新動向とメーカー別シェア

本ページにはプロモーションや広告が含まれています。
sales-ranking-2025-7

自販連(日本自動車販売協会連合会)と全軽自協(全国軽自動車協会連合会)は2025年8月6日、2025年7月の乗用車車名別販売台数と軽四輪車通称名別新車販売速報を発表しました。全販売台数ではホンダ N-BOXが16,715台で首位となりました。

目次

2025年7月度自動車市場概況

2025年7月度の国内自動車販売市場は、軽自動車セグメントでホンダN-BOXが引き続き首位を維持する一方、普通乗用車ではトヨタブランドの圧倒的な強さが際立つ結果となりました。特に注目すべきは、ダイハツ新型ムーヴの市場投入効果により、軽自動車トップ4の競争が激化していることです。

全国軽自動車協会と一般社団法人日本自動車販売協会連合会の発表データによると、軽自動車市場では前月比でプラス成長を示したのは僅か5車種に留まり、市場全体の調整局面が続いていることが明らかになりました。

軽自動車市場の詳細分析

2025年7月度軽自動車販売台数ランキングトップ15

順位車種名メーカー7月販売台数前月比
1位 N-BOXホンダ16,715台+3.4%
2位スペーシアシリーズスズキ 14,661台+24.8%
3位ムーヴシリーズダイハツ 11,300台-11.5%
4位タントダイハツ 7,782台-30.7%
5位ハスラースズキ 7,215台-13.1%
6位ワゴンRスズキ 6,170台-15.5%
7位ルークス日産 5,860台-3.3%
8位デリカミニ/eKシリーズ三菱 5,338台-11.9%
9位アルトスズキ 5,031台+0.4%
10位ミラダイハツ 4,479台-3.9%

軽自動車市場の特徴と動向

N-BOXの安定した首位維持:ホンダN-BOXは16,715台を記録し、前月比3.4%増と安定した成長を見せています。スーパーハイトワゴンタイプの軽自動車として、ファミリー層からの支持が継続していることが要因です。

スペーシアの大幅な伸び:スズキ スペーシアシリーズは前月比24.8%増と大幅な成長を記録しました。新型モデルの市場投入効果と、マイルドハイブリッドシステムの燃費性能が評価されていると分析されます。

新型ムーヴの市場影響:2025年5月にフルモデルチェンジしたダイハツ ムーヴは3位をキープしているものの、前月比では11.5%の減少となりました。これは新車効果の一服感を示している可能性があります。

軽自動車セグメント別分析

スーパーハイトワゴン

  • N-BOX(16,715台)- 市場リーダー
  • スペーシア(14,661台)- 急成長
  • タント(7,782台)- 苦戦
  • ルークス(5,860台)- 安定

ハイトワゴン・セダン

  • ムーヴ(11,300台)- 新型効果継続
  • ワゴンR(6,170台)- 減少傾向
  • アルト(5,031台)- 微増
  • ミラ(4,479台)- 微減

普通乗用車市場の詳細分析

2025年7月度普通乗用車販売台数ランキングトップ20

順位車種名メーカー販売台数カテゴリー
1位ヤリスシリーズトヨタ13,904台コンパクトカー
2位カローラシリーズトヨタ12,370台セダン/ワゴン
3位ルーミートヨタ10,150台コンパクトミニバン
4位シエンタトヨタ9,289台コンパクトミニバン
5位アルファードトヨタ8,206台ラージミニバン
6位ノート日産7,824台コンパクトカー
7位ヴォクシートヨタ7,803台ミニバン
8位ノアトヨタ7,768台ミニバン
9位ライズトヨタ7,135台コンパクトSUV
10位アクアトヨタ6,831台コンパクトカー

普通乗用車市場のトヨタ一強状態

2025年7月度の普通乗用車市場では、トップ10のうち9車種をトヨタが占める圧倒的な状況となりました。ヤリスシリーズとカローラシリーズの合計26,274台だけで、日産の主要4車種の合計16,376台を大きく上回っています。

特にミニバンカテゴリーでは、アルファード、ヴォクシー、ノア、シエンタがすべてトップ10入りを果たし、トヨタのミニバン戦略の成功を示しています。

メーカー別普通乗用車販売動向

トヨタの主力モデル分析

ヤリス系:13,904台(ハイブリッド比率高)

カローラ系:12,370台(セダン・ワゴン・ツーリング)

ミニバン群:33,006台(4車種合計)

SUV系:17,232台(ライズ・ハリアー・RAV4等)

他メーカーの状況

ホンダ:フリード(6,572台)が最高位

日産:ノート(7,824台)が唯一トップ10

スズキ:ソリオ(4,310台)が主力

スバル:フォレスター(3,737台)が健闘

メーカー別シェア分析

軽自動車メーカーシェア

スズキ:スペーシア、ハスラー、ワゴンR、アルトの主力4車種で33,077台を記録し、軽自動車市場でのリーダーポジションを維持しています。特にスペーシアの好調が全体を牽引している状況です。

ダイハツ:ムーヴ、タント、ミラの3車種で23,561台となりました。新型ムーヴの市場投入により一定の成果を上げているものの、タントの大幅減少が課題となっています。

ホンダ:N-BOXとN-WGNで19,479台を記録。N-BOX一極集中の傾向が強く、ラインナップの多様化が今後の課題といえるでしょう。

普通乗用車メーカーシェア

トヨタの圧倒的優位性:トップ10のうち9車種を占めるトヨタは、ハイブリッド技術を核とした環境対応車の豊富なラインナップが強みとなっています。特にヤリス、カローラ、プリウスのハイブリッドモデルが市場を牽引しています。

日産の苦戦継続:e-POWERを搭載するノートがトップ10に唯一ランクインしているものの、セレナ、エクストレイル等の主力モデルが低迷しており、ブランド力の回復が急務です。

ホンダの中位安定:フリード、ヴェゼル、ステップワゴン、フィットがバランス良く販売されており、特定車種への依存が少ない健全な構造を保っています。

前月比較による市場動向

軽自動車市場の月次変動分析

2025年7月度の軽自動車市場では、前月比でプラス成長を記録したのは15車種中わずか5車種(N-BOX、スペーシア、アルト、N-WGN、エブリイワゴン)に留まりました。これは夏季の自動車販売の季節的な調整局面を示しているとともに、消費者の購買行動の変化を表している可能性があります。

特に注目すべきは、ダイハツ タントの前月比30.7%減という大幅な落ち込みです。スーパーハイトワゴン市場でのN-BOXとスペーシアの競争激化により、相対的なポジションが低下していることが推測されます。

普通乗用車市場のトレンド

普通乗用車市場では、トヨタブランドの一強状態が更に鮮明になっています。特にヤリスシリーズとカローラシリーズの安定した販売が市場全体を支えており、ハイブリッドシステムの優位性が改めて確認される結果となりました。

一方で、日産ブランドの回復には時間がかかる見通しで、ノート以外の主力車種(セレナ、エクストレイル)の販売てこ入れが急務となっています。

市場全体の傾向

  • 環境性能重視:ハイブリッド車の販売比率が継続的に上昇
  • SUV人気継続:コンパクトSUVを中心に安定した需要
  • ミニバン復活:ファミリー層の需要回復でミニバン市場が活性化
  • 軽自動車の高級化:スーパーハイトワゴンの装備充実が進展

将来展望と市場予測

2025年下半期の市場予測

2025年下半期の自動車市場では、いくつかの重要な変化が予想されます。まず、軽自動車市場では10月に予定されている新型ルークス・デリカミニの発売により、スーパーハイトワゴン市場の競争が更に激化する見通しです。

普通乗用車市場では、トヨタの新型クラウンシリーズの本格普及により、プレミアムセダン市場の活性化が期待されます。また、各メーカーの電動化戦略の進展により、BEV(バッテリー電気自動車)の販売台数増加も予想されます。

メーカー別戦略と展望

トヨタの戦略

ハイブリッド技術のさらなる進化と、BEV市場への本格参入が鍵となります。特に次世代バッテリー技術の実用化により、電動化分野でのリーダーシップを維持する戦略です。

日産の巻き返し

e-POWERの全車種展開とBEVラインナップの拡充により、電動化技術を軸とした市場シェア回復を目指しています。新型アリアの市場浸透も重要な要素です。

ホンダの方向性

2030年のBEV専業化に向けた段階的な移行戦略を進行中です。軽自動車分野でもN-VANを活用した商用車市場への注力が予想されます。

軽自動車メーカーの対応

スズキとダイハツは軽自動車の高付加価値化を推進し、安全装備やコネクテッド機能の標準化により差別化を図る戦略を採用しています。

消費者ニーズの変化と対応

自動車購入における消費者ニーズは、燃費性能、安全性能、コネクテッド機能への関心が高まっています。特に若年層では、所有からシェアリングへの意識変化も見られ、各メーカーはサブスクリプションサービスの充実も重要な戦略となっています。

また、高齢化社会の進展により、運転支援技術の充実した車種への需要増加が予想され、自動運転技術の段階的な実用化も市場に大きな影響を与えると考えられます。

2025年通年予測のポイント

  • 軽自動車:N-BOX、スペーシア、新型ムーヴ、新型ルークスの4車種による激戦
  • コンパクトカー:ヤリス、ノート、フィットの三つ巴の競争継続
  • SUV市場:コンパクトSUVを中心とした成長継続
  • 電動化:HEV主体からBEVへの段階的移行加速
  • 市場全体:環境性能と利便性を両立した車種が優勢

データソース:全国軽自動車協会一般社団法人日本自動車販売協会連合会
分析期間:2025年7月度新車販売・登録台数
最終更新:2025年8月

sales-ranking-2025-7

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

KAZUのアバター KAZU 編集長

自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。

目次