「軽自動車より広くて、それでも安い普通車がほしい」。そう考える人は多いと思います。ただ、2026年の新車市場は2025年と比べてかなり状況が変わっています。

2026年は「普通車の最低価格ライン」が大きく上がった年
大きな変化は3つあります。1つ目は値上げが続いていることです。原材料費の高騰や安全装備の標準化、法規制への対応が重なり、主要なコンパクトカーは一部改良のたびに数万円から十数万円高くなりました。2つ目は安い車種が次々と販売を終えたことです。2025年版で上位に入っていたMAZDA2は2026年8月末で国内向けの生産を終え、カローラアクシオも2025年10月に生産を終了しました。3つ目はグレードの整理です。フィットは2026年7月のマイナーチェンジで最安グレードだった「BASIC」がなくなり、ソリオもガソリン車の「G」がラインナップから消えています。
その結果、2025年版では150万円台から買えた普通車が、2026年は最安でも約170万円からになりました。この記事では各メーカーの公式サイトや最新の改良情報をもとに価格を調べ直し、2025年版のトップ10をトップ20に広げて全面的に書き直しています。

ランキングの条件
このランキングは次の条件でまとめています。
対象は2026年9月27日時点で新車の注文ができる(または受注再開が予定されている)国産の普通車(登録車)です。価格は各車種でいちばん安いグレード・2WD(設定がない場合は4WD)のメーカー希望小売価格(消費税10%込み)で、北海道・沖縄向けの価格は含めていません。実際に支払う総額は、この金額に税金、保険料、登録費用、オプションなどの諸費用(目安は15万〜30万円前後)が加わります。
また、兄弟車(OEM車)は別の車種として数えています。価格は予告なく変わることがあるため、購入前には必ず販売店で最新の見積もりを取ってください。
【2026年版】安く買える普通車ランキング トップ20 一覧表
| 順位 | メーカー | 車種 | 最安グレード | 車両本体価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | トヨタ | ヤリス | X(1.0L・2WD) | 1,697,300円 |
| 2 | スズキ | スイフト | XG(2WD・CVT) | 1,727,000円 |
| 3 | ダイハツ | ロッキー | L(1.2L・2WD) | 1,761,100円 |
| 4 | トヨタ | ライズ | X(1.2L・2WD)※ | 1,800,700円 |
| 5 | ホンダ | フィット | X(ガソリン・FF) | 1,806,200円 |
| 6 | トヨタ | ルーミー | X(2WD) | 1,830,400円 |
| 7 | ダイハツ | トール | X(2WD) | 1,830,400円 |
| 8 | スズキ | ソリオ | HYBRID MG(2WD) | 1,926,100円 |
| 9 | 三菱 | デリカD:2 | HYBRID MX(2WD) | 2,101,000円 |
| 10 | トヨタ | ヤリスクロス | X(ガソリン・2WD) | 2,126,300円 |
| 11 | トヨタ | シエンタ | X(ガソリン・2WD・5人乗り) | 2,146,100円 |
| 12 | ホンダ | WR-V | X(FF) | 2,149,400円 |
| 13 | スズキ | クロスビー | HYBRID MX(2WD) | 2,157,100円 |
| 14 | スバル | ジャスティ | モノグレード(2WD) | 2,170,300円 |
| 15 | スズキ | ジムニーシエラ | JL(4WD) | 2,271,500円 |
| 16 | トヨタ | カローラ | X(ハイブリッド・2WD) | 2,380,400円 |
| 17 | 日産 | ノート | X(2WD) | 2,399,100円 |
| 18 | トヨタ | カローラツーリング | X(ハイブリッド・2WD) | 2,447,500円 |
| 19 | トヨタ | アクア | X(2WD) | 2,497,000円 |
| 20 | スズキ | フロンクス | ベースグレード(2WD) | 2,541,000円 |
※ライズは2026年3月9日から新規受注が止まっており、2026年秋に一部改良が行われる見込みです。表の価格は改良前のもので、改良後は値上げされる可能性が高いと言われています。
200万円以下で買える普通車は8車種だけになりました。上位の多くがトヨタ・ダイハツ・スズキで占められているのも2026年の特徴です。
2025年版からの主な価格の変化
2025年版のトップ10と比べると、値上げ幅の大きさがよくわかります。
ルーミーXは1,566,500円から1,830,400円になり、約26万円上がりました。2024年12月の改良と、2026年8月31日の一部改良(Xの値上げ幅は88,000円)が重なったためです。ヤリスクロスXは1,907,000円から2,126,300円に上がり、200万円を超えました。ロッキーLは1,677,000円から1,761,100円に、ライズXは1,717,000円から1,800,700円になっています。
ソリオは最安グレードがガソリンの「G」(1,647,800円)からマイルドハイブリッドの「HYBRID MG」(1,926,100円)に変わり、入口の価格が約28万円上がりました。クロスビーもフルモデルチェンジ級の刷新を受けて、HYBRID MX(2,157,100円)スタートになっています。フィットはBASIC(1,655,500円)がなくなり、新しい最安グレードのX(1,806,200円)に切り替わりました。
一方で、スイフトXGは1,727,000円のまま据え置かれていて、2026年の中で価格の安定感が目立つ一台です。
1位〜10位の詳しい解説
1位 トヨタ ヤリス|1,697,300円〜
2026年も「いちばん安く買える普通車」の座を守ったのがヤリスです。最安グレードは1.0Lガソリンの「X」(2WD)で、ただ一台だけ170万円を切っています。

2026年2月20日の一部改良では、ハイブリッド車全グレードに電動パーキングブレーキとブレーキホールドが付き、ガソリンのXにはスマートエントリー&スタートが標準装備になりました。1.5Lガソリンの「X」(CVT)は1,848,000円、6速MTの「X」は1,771,000円です。予防安全パッケージの「Toyota Safety Sense」は全車に付いています。ただし1.0L車ではレーントレーシングアシストとレーダークルーズコントロールが選べないので、高速道路をよく走る人は1.5L車も検討すると安心です。
燃費を重視するならハイブリッドのX(2,249,500円、WLTCモード36.0km/L)が有力です。価格差は約55万円あるので、年間の走行距離と相談して選ぶのがおすすめです。
2位 スズキ スイフト|1,727,000円〜
現行の5代目スイフトの最安グレード「XG」(CVT・2WD)は、2025年版と同じ価格に据え置かれています。値上げが続く中で価格を維持しているのは大きな魅力です。

1.2Lの3気筒エンジンは軽快に走り、ハンドリングにも定評があります。スズキらしく車体が軽いので、街乗りでも山道でも運転を楽しめる一台です。マイルドハイブリッドの「HYBRID MX」(1,922,800円〜)には5速MTも用意されていて、MTで乗れる安い普通車を探している人にとっては貴重な存在です。
3位 ダイハツ ロッキー|1,761,100円〜
5ナンバーサイズのコンパクトSUVで、いちばん安いのがロッキーの「L」(1.2L・2WD)です。全長3,995mmの扱いやすいボディに、ダイハツの新世代プラットフォーム「DNGA」を採用しています。

SUVらしい見た目で荷室も369Lと実用的です。燃費を重視するならシリーズハイブリッド「e-SMART HYBRID」を積んだ「X HEV」(2,216,500円、WLTCモード28.0km/L)という選択肢もあります。兄弟車のライズが改良待ちで受注を止めている今、コンパクトSUVをすぐに注文したい人にはロッキーが現実的な選択肢になっています。
4位 トヨタ ライズ|1,800,700円〜(受注停止中)
ロッキーの兄弟車で、トヨタ版のコンパクトSUVです。最安の「X」(1.2L・2WD)は1,800,700円ですが、2026年3月9日から新規受注が止まっています。販売店の情報では、2026年秋(10〜11月ごろ)にスマートアシストの強化などを含む一部改良が行われ、価格は5万円前後上がると予想されています。
ただし、これはメーカーの正式発表ではありません。改良後の価格が出た時点で、この順位は変わる可能性があります。

5位 ホンダ フィット|1,806,200円〜
2026年7月10日のマイナーチェンジで、グレード構成が「X」「Z」「RS」「CROSSTAR」に整理されました。以前の最安グレード「BASIC」はなくなり、ガソリンの「X」(FF)が新しい入口になっています。

フィットの強みは、センタータンクレイアウトによる広い室内と、多彩なシートアレンジです。後席の座面を跳ね上げる「チップアップ」を使えば、背の高い荷物も積めます。ハイブリッドのe:HEV Xは2,238,500円からです。
6位 トヨタ ルーミー|1,830,400円〜
両側スライドドアのコンパクトトールワゴンで、子育て世代から高い人気を集めています。2026年8月31日の一部改良で、交差点での右折時や右左折時の歩行者検知に対応したスマートアシストが全車標準装備になりました。SRSサイドエアバッグとカーテンシールドエアバッグも全車に標準で付きます。
エントリーグレードの「X」には運転席アームレスト、シート上下アジャスター、2眼のオプティトロンメーターが追加されて装備が大きく充実しました。そのぶん値上げ幅は88,000円と大きめです。9インチのディスプレイオーディオが標準装備からオプション(86,900円)に変わった点は、見積もりのときに必ず確認してください。

7位 ダイハツ トール|1,830,400円〜
ルーミーの製造元であるダイハツのモデルで、2026年8月31日に同じ内容の一部改良を受けています。価格もXの2WDで1,830,400円と、ルーミーとまったく同じです。
中身は同じなので、どちらを選ぶかは近くの販売店や値引き条件、下取り価格で決めて問題ありません。ダイハツの販売店で軽自動車と見比べながら選べるのもトールの利点です。

8位 スズキ ソリオ|1,926,100円〜
ルーミー・トールのライバルで、全車にマイルドハイブリッドを積んでいるのがソリオです。ガソリン車の「G」がなくなったため、最安グレードは「HYBRID MG」(2WD)になりました。
1.2Lの4気筒エンジンにモーターを組み合わせていて、ルーミーの1.0L・3気筒と比べると静かでなめらかに走ります。燃費もソリオのほうが有利です。価格差は約10万円ありますが、長く乗るならこの差は燃料代と快適性で取り戻せる可能性があります。

9位 三菱 デリカD:2|2,101,000円〜
ソリオをベースにした三菱版のコンパクトミニバンです。最安グレードの「HYBRID MX」(2WD)は2,101,000円で、200万円を少し超えます。
中身はソリオと同じですが、三菱の販売店で買える点と、フロントデザインが異なる点が違いです。三菱車からの乗り換えや、三菱の販売店での下取りを考えている人には選ぶ理由があります。

10位 トヨタ ヤリスクロス|2,126,300円〜
2026年2月20日の一部改良で、ガソリンの「X」(2WD)は2,046,000円から2,126,300円になりました。とうとう200万円を超えましたが、1.5LエンジンのSUVとしては今でも手が届きやすい価格です。
ロッキー・ライズより一回り大きく、高速道路での余裕や荷室の広さでは上回ります。リセールバリュー(売るときの価格)が高いことでも知られているので、数年で乗り換える予定の人にとっては実質的な負担が小さくなりやすい車です。

11位〜20位の詳しい解説
11位 トヨタ シエンタ|2,146,100円〜
コンパクトミニバンのシエンタには、2列シート・5人乗りのガソリン車「X」が2,146,100円で用意されています。7人乗りのXは2,185,700円です。助手席側にパワースライドドアが付き、荷室が広いので、3列目を使わない人なら5人乗りを選ぶとお得です。ディスプレイオーディオはオプションなので注意してください。
12位 ホンダ WR-V|2,149,400円〜
インド生産のコンパクトSUVで、1.5Lガソリン+CVT、FFだけというシンプルな構成です。最安の「X」でも、ヤリスクロスより大きな室内と458Lの荷室を持っています。「大きめのSUVを200万円台前半で」という人にとって、コスパの高い選択肢です。
13位 スズキ クロスビー|2,157,100円〜
2025年秋に大幅に改良されたクロスオーバーワゴンです。新しいマイルドハイブリッドでWLTCモード22.8km/Lを達成しました。最安の「HYBRID MX」でも、個性的なデザインとSUV風の使い勝手を楽しめます。
14位 スバル ジャスティ|2,170,300円〜
トール・ルーミーの兄弟車で、スバルの販売店で買えるモデルです。2026年9月10日に改良モデルが発表され、スマートアシストの検知対象が広がり、リヤコーナーセンサーも2個から4個に増えました。値上げ幅はわずか1,100円です。グレードは1つだけで、カスタム系の外観と14インチのアルミホイールが標準で付くため、ルーミーの上位グレードと比べると割安に感じられる面もあります。
15位 スズキ ジムニーシエラ|2,271,500円〜
本格的なオフロード性能を持つ小型クロカンです。全車4WDなので、4WD車の中では最安クラスと言えます。ACC(アダプティブクルーズコントロール)の搭載などで価格は上がりましたが、リセールバリューの高さは今でも健在です。
16位 トヨタ カローラ(セダン)|2,380,400円〜
ガソリン車がなくなり、全車ハイブリッドになったカローラセダンです。最安の「X」でも1.8Lハイブリッドとトヨタセーフティセンスが付きます。カローラアクシオが生産を終えた今、トヨタで買えるいちばん身近なセダンです。
17位 日産 ノート|2,399,100円〜
全車にシリーズハイブリッド「e-POWER」を積んだコンパクトカーです。2026年8月24日の改良で、「X」(2WD)は2,399,100円になりました。モーターだけで走るので加速が力強く、静かな乗り味が特徴です。日産で買える普通車の中ではいちばん安いモデルです。
18位 トヨタ カローラツーリング|2,447,500円〜
ステーションワゴンのカローラツーリングは、「X」(ハイブリッド・2WD)が2,447,500円からです。荷室が広く、ワゴンとして使える実用性を考えると割安な一台です。
19位 トヨタ アクア|2,497,000円〜
2026年7月6日の一部改良で新グレード「GR SPORT」が加わりました。最安の「X」(2WD)にも上級ファブリックシートやリヤセンターアームレストが標準で付くようになっています。WLTCモード燃費は30km/L台で、燃料代を抑えたい人にぴったりです。
20位 スズキ フロンクス|2,541,000円〜
インド生産のクーペ風SUVです。グレードは実質1つだけですが、全方位モニター、ACC、ヘッドアップディスプレイ、シートヒーターなどが標準で付いています。オプションを付けなくても装備が充実しているので、支払総額で比べると上位の車種に負けないコスパを持っています。
2026年に新車で買えなくなった「安い普通車」
2025年版に載っていた車種の中には、すでに新車で買えないものがあります。
MAZDA2は2026年8月末で国内向けの生産を終え、デミオ時代から続いた歴史に幕を下ろしました。生産終了が発表されてからは、特に6速MT車に注文が集中しました。カローラアクシオとカローラフィールダーは2025年10月31日に生産を終了し、2026年1月には在庫も完売しています。マツダのCX-3も2026年2月末で国内向けの生産を終えました。また、フィットの「BASIC」とソリオの「G」は、車種は残っているもののグレードとして廃止されています。
これらの車種がほしい場合は、中古車や未使用車(登録済未使用車)を探すことになります。MAZDA2の場合、走行距離5万km以下のガソリン車なら100万円前後から見つかります。
安い普通車を選ぶときの3つのポイント
車両本体価格だけでなく「支払総額」で比べる
たとえばルーミーXは、ディスプレイオーディオがオプションになったため、ナビやバックモニターを付けると20万円前後高くなります。反対に、フロンクスやジャスティのように装備が最初から充実している車は、支払総額で比べると差が縮まることがあります。必ずオプション込みの見積もりで比べましょう。
排気量による自動車税の違いを押さえる
自動車税(種別割、2019年10月以降に登録した自家用乗用車)は、1.0L以下が年25,000円、1.0L超〜1.5L以下が年30,500円、1.5L超〜2.0L以下が年36,000円です。1.0Lのヤリス(1.0L車)、ルーミー、トール、ジャスティは、いちばん安い区分に入ります。10年乗れば、1.5L車との差は55,000円になります。
ハイブリッドかガソリンかは「年間走行距離」で決める
ヤリスでは、ガソリン1.5L車とハイブリッド車の価格差が約40万円あります。年間の走行距離が1万km未満なら、燃料代の差で元を取るのは難しく、ガソリン車のほうがトータルで安くなりやすいです。通勤などで長い距離を走る人ならハイブリッドを選ぶ価値があります。エコカー減税やリセールバリューも含めて比べるのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q. 2026年にいちばん安く買える普通車は何ですか?
A. トヨタ ヤリスの「X(1.0L・2WD)」で、メーカー希望小売価格は1,697,300円(税込)です。2026年9月時点で、170万円を切る唯一の普通車です。
Q. 200万円以下で買える普通車はどれですか?
A. ヤリス、スイフト、ロッキー、ライズ(受注停止中)、フィット、ルーミー、トール、ソリオの8車種です。いずれも車両本体価格の話で、諸費用を含めると200万円を超える場合があります。
Q. 安いSUVのおすすめは?
A. 5ナンバーサイズならロッキー(1,761,100円〜)、1.5Lで余裕を求めるならヤリスクロス(2,126,300円〜)やWR-V(2,149,400円〜)が候補になります。ライズは改良後の価格が発表されてから比べるのがおすすめです。
Q. スライドドア付きでいちばん安い普通車は?
A. ルーミーとトールのX(どちらも1,830,400円)です。燃費と静かさを重視するならソリオ(1,926,100円〜)も候補になります。
Q. これからも値上げは続きますか?
A. 一部改良のたびに値上げされる流れは2026年も続いています。フリードは2026年11月に概ね10万円前後の価格改定が予定されていると報じられており、ライズも改良にあわせて値上げが予想されています。欲しい車が決まっているなら、改良の前後で価格と装備を比べて判断するのが賢い方法です。
まとめ:2026年の「安い普通車」はヤリス・スイフト・ロッキーが中心
2026年は値上げと販売終了が続き、安い普通車の選択肢は2025年より確実に少なくなりました。それでも、ヤリス、スイフト、ロッキーの3車種は180万円以下で買える貴重な存在です。スライドドアならルーミー・トール、燃費と快適さならソリオ、SUVならロッキーやヤリスクロスというように、用途ごとに候補を絞れば予算内で満足できる一台が見つかるはずです。
価格は改良のたびに変わるので、この記事の情報は2026年9月27日時点のものとして参考にし、最終的には販売店で最新の見積もりを取ってください。

