2025年から2026年にかけて、日本の主要自動車メーカーがこぞって世界戦略SUVのフルモデルチェンジを実施します。トヨタRAV4、マツダCX-5、スバルフォレスター、ホンダCR-Vという4つの人気SUVが新世代へと進化を遂げ、最新のハイブリッド技術、先進安全装備、魅力的なデザインを搭載して市場に投入されます。本記事では、各モデルの特徴や価格、技術的な進歩を詳細に比較し、SUV購入を検討されている方々に最適な選択肢をご提案いたします。
発売時期・スケジュール比較
メーカー・モデル | 発表時期 | 発売時期 | 世代 |
---|---|---|---|
トヨタ RAV4 | 2025年5月21日 | 2025年度内 (2026年3月予定) | 6代目 |
マツダ CX-5 | 2025年7月10日 | 2026年中 (日本市場) | 3代目 |
スバル フォレスター | 2025年4月3日 | 2025年4月17日 | 6代目 |
ホンダ CR-V | - | 2025年10月 (ハイブリッド) | 6代目 |
主な内容
- トヨタ RAV4(2025年)
- 6代目へのフルモデルチェンジ
- 3つのスタイル:CORE、ADVENTURE、GR SPORT
- 新型PHEVとHEVの性能・価格
- AreneオペレーティングシステムとOTA更新
- マツダ CX-5(2026年)
- 3代目として9年ぶりのフルモデルチェンジ
- 魂動デザインの進化
- 新型e-SKYACTIV G 2.5エンジン
- 2027年SKYACTIV-Z投入予定
- スバル フォレスター(2025年)
- 6代目としてストロングハイブリッド初搭載
- THSベースのS:HEVシステム
- DYNAMIC x SOLIDデザイン
- 新型EyeSight X搭載
- ホンダ CR-V(2025年)
- 待望のe:HEVハイブリッド追加
- 燃料電池車e:FCEVも展開
- 最新のHonda SENSING
- 日本市場への本格復帰
各モデル詳細分析
トヨタ RAV4(6代目)
基本情報
2025年5月21日に世界初公開された6代目RAV4は、3つのスタイル(CORE、ADVENTURE、GR SPORT)を展開し、従来の概念を覆す革新的なデザインと機能を採用しています。新世代のTNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォームを採用し、軽量化と高剛性を実現しています。
デザイン・外観
新型RAV4は、よりアグレッシブで力強いデザインが特徴です。LEDヘッドライトを標準装備し、グレードによって異なるフロントグリルデザインを採用しています。ADVENTUREとGR SPORTは全幅1,880mmの迫力あるボディサイズを実現し、COREは1,855mmとやや控えめなサイズとなっています。
パワートレイン
- HEV(ハイブリッド):FF 229ps、E-Four 239ps、0-100km/h 8.1秒
- PHEV(プラグインハイブリッド):システム出力324ps、EV走行距離150km(WLTC)、0-100km/h 5.8秒
先進技術
新しいArene OSとUIシステムを採用し、OTA(Over-The-Air)アップデートに対応しています。Toyota Safety Senseの最新バージョンを搭載し、PVM(パノラミックビューモニター)も標準装備されています。
価格
- RAV4 CORE HEV E-Four:420万円
- RAV4 GR SPORT PHEV E-Four:670万円
マツダ CX-5(3代目)
基本情報
2025年7月10日に発表された3代目CX-5は、約9年ぶりのフルモデルチェンジとなります。新世代の「魂動デザイン」を採用し、よりエレガントで洗練された外観に進化しています。
デザイン・外観
新型CX-5は、全長4,690mm、全幅1,860mm、全高1,695mmと、先代比で大幅にサイズアップしています。LEDヘッドライトとテールライトを標準装備し、より存在感のあるデザインを実現しています。
パワートレイン
- SKYACTIV-G 2.5L:187ps/139kW、251Nm、FF/AWD対応
- e-SKYACTIV G 2.5L(マイルドハイブリッド):24Vシステム搭載
- 2027年追加予定:SKYACTIV-Z(新世代エンジン)270ps、50.0kgm、22.0km/L
内装・装備
10.25インチディスプレイを標準装備し、Google Automotive Services、15.6インチまたは12.9インチのタッチスクリーンを搭載しています。MyMazdaアプリとの連携機能も充実しています。
価格予想
- ベースグレード:320万円~380万円
- 上級グレード:450万円~500万円
スバル フォレスター(6代目)
基本情報
2025年4月17日に発売された6代目フォレスターは、新開発のS:HEV(ストロングハイブリッド)システムを搭載し、従来の1.8Lターボエンジンに加えて、よりパワフルで燃費効率の良いハイブリッドモデルを展開しています。
デザイン・外観
「DYNAMIC x SOLID」をテーマとした新デザインを採用し、全長4,655mm、全幅1,830mm、全高1,730mmのサイズで、先代比で30mm長く、15mm幅広くなっています。より力強く、アウトドアライフスタイルにマッチするデザインです。
パワートレイン
- S:HEV(ストロングハイブリッド):2.5L DOHC + THSシステム、システム出力160ps、WLTC燃費18.4km/L
- 1.8L DOHC DIT:177ps/130kW、300Nm、WLTC燃費13.6km/L
先進技術
新世代EyeSight(アイサイトX)を搭載し、11.6インチHDセンターディスプレイ、12.3インチフル液晶メーター、SUBARU STARLINKを標準装備しています。
価格
- SPORT(1.8L):404.8万円
- X-BREAK S:HEV:420.2万円
- Premium S:HEV EX:459.8万円
ホンダ CR-V
基本情報
2024年7月にFCEV(燃料電池車)として日本市場に復活したCR-Vは、2025年10月にハイブリッドモデル「CR-V e:HEV RS」の追加が予定されています。より購入しやすい価格帯でのラインナップ拡充が期待されます。
デザイン・外観
6代目CR-Vは、力強いSUVらしさを表現したデザインを採用し、全長4,694mm、全幅1,864mm、全高1,681mmのサイズで、LEDヘッドライトと専用のRSエンブレムが特徴です。
パワートレイン
- e:HEV(ハイブリッド):2.0L DOHC i-VTEC + 2モーター、システム出力184ps
- e:FCEV(燃料電池):水素満タンで621km走行、EV走行距離61km
先進技術
Honda SENSINGを全車標準装備し、Honda CONNECTによる車両状態監視やリモート操作機能を搭載しています。
価格
- CR-V e:HEV RS:約500万円(予想)
- CR-V e:FCEV:809.49万円
総合比較分析
サイズ・パッケージング比較
モデル | 全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース |
---|---|---|---|---|
RAV4 CORE | 4,600mm | 1,855mm | 1,680mm | 2,690mm |
RAV4 GR SPORT | 4,645mm | 1,880mm | 1,685mm | 2,690mm |
CX-5 | 4,690mm | 1,860mm | 1,695mm | 2,775mm |
フォレスター | 4,655mm | 1,830mm | 1,730mm | 2,670mm |
CR-V | 4,694mm | 1,864mm | 1,681mm | 2,700mm |
パワートレイン比較
モデル | パワートレイン | 最大出力 | 燃費(WLTC) | 駆動方式 |
---|---|---|---|---|
RAV4 HEV | 2.5L + モーター | 239ps(E-Four) | 22.5km/L | FF/AWD |
RAV4 PHEV | 2.5L + モーター | 324ps | 23.5km/L | AWD |
CX-5 | 2.5L SKYACTIV-G | 187ps | - | FF/AWD |
フォレスター S:HEV | 2.5L + THS | 160ps | 18.4km/L | AWD |
CR-V e:HEV | 2.0L + 2モーター | 184ps | - | FF/AWD |
価格帯比較
モデル | エントリー価格 | 上級グレード価格 | 特徴 |
---|---|---|---|
RAV4 | 420万円 | 670万円 | PHEV最高出力324ps |
CX-5 | 320万円(予想) | 500万円(予想) | 2027年に SKYACTIV-Z追加 |
フォレスター | 404.8万円 | 459.8万円 | S:HEV標準AWD |
CR-V | 500万円(予想) | 809.49万円(FCEV) | FCEV技術搭載 |
購入推奨とまとめ
用途別推奨モデル
パワー重視・スポーツ走行
最高出力324psを誇るRAV4 PHEV GR SPORTが最適です。0-100km/h加速5.8秒の圧倒的パフォーマンスと150kmのEV走行距離を両立しています。
燃費重視・コストパフォーマンス
RAV4 HEV(22.5km/L)またはマツダ CX-5(価格320万円~)がおすすめです。特にCX-5は2027年にSKYACTIV-Z追加でさらなる燃費向上が期待されます。
オフロード・アウトドア
標準AWDで最低地上高220mmを誇るスバル フォレスターが最適です。新世代EyeSightとX-MODEにより、悪路走破性能が大幅に向上しています。
最新技術・環境性能
水素燃料電池技術を搭載したホンダ CR-V e:FCEVは、航続距離621kmと環境性能を両立した最先端SUVです。
編集部から一言
2025-2026年のSUV市場は、各メーカーの技術力が結集した激戦区となります。トヨタRAV4は圧倒的なパワートレイン選択肢と完成度の高さ、マツダCX-5は魅力的なデザインと将来性、スバルフォレスターは実用性とAWD性能、ホンダCR-Vは先進環境技術という、それぞれ異なる魅力を持っています。
購入検討者の皆様には、ご自身の用途や予算、重視する性能に応じて最適なモデルを選択していただくことをお勧めします。いずれのモデルも世界市場で戦える高い競争力を持っており、SUV市場の新たな時代を切り開く革新的な製品となることは間違いありません。
※価格は税込み、燃費はWLTCモード、仕様は発表時点の情報です。最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。