90年代のRVブームを牽引した軽クロスカントリーSUVの名車「三菱 パジェロミニ」。2012年6月に生産終了して以来、復活を待ち望むファンの声は途絶えることがありませんでした。そして2026年5月29日、三菱自動車工業が発表した新中長期ビジョンにより、ついにパジェロミニが2028年前後にフルモデルチェンジして復活することが事実上明らかとなりました。本記事では、新型パジェロミニ2028年モデルの最新情報、予想スペック、価格、デザイン、そして競合車種との比較までを徹底解説します。

パジェロとは?三菱自動車のアイコニックなクロスカントリーSUV
パジェロは、クロスカントリー4WD車の悪路走破性に乗用車の快適性を融合させた新コンセプトのRV(現在のSUV)として、1982年に初代モデルが発売されました。以降、4世代にわたり世界170以上の国と地域で累計325万台以上を販売した、三菱自動車を象徴するフラッグシップSUVです。
1983年からは世界一過酷といわれる「ダカールラリー」に参戦し、7連覇を含む通算12勝を達成。クロスカントリーSUVとして比類なき悪路走破性、操縦安定性、信頼耐久性を実証してきました。国内では90年代のRVブームを牽引し、アウトドアレジャー文化の普及に大きく貢献。「パジェロミニ」「パジェロジュニア」「パジェロイオ」といったシリーズ展開も行われました。

国内向け生産は2019年に終了。「FINAL EDITION」として有終の美を飾りましたが、ファンの間ではその名跡を継ぐモデルの登場が待望されていました。
三菱パジェロミニとは?軽SUVの先駆けとして歩んだ歴史
パジェロミニ誕生の背景|1994年12月、軽SUVの概念を変えた一台
パジェロミニは、「大は小を兼ねる」の真逆を行くように「小は大を兼ねる」の精神のもと、1994年12月に誕生した軽自動車規格のSUVです。当時人気を誇っていたパジェロの技術と世界観を最大限に凝縮し、軽自動車のボディサイズに詰め込んだ意欲作として登場しました。車名は一般公募によって決定されたことでも大きな話題を呼びました。
ボディ構造は、ラダーフレームのようにプレス加工された部材をフロアパンに溶接したビルドインモノコック構造を採用しています。モノコックボディの軽量性とラダーフレームの剛性を両立した独自の設計思想は、軽自動車の枠を超えたオフロード性能の実現を可能にしました。駆動方式はFR(後輪駆動)と、「イージーセレクト4WD」と名付けられたパートタイム4WDの2種類が用意され、四輪駆動のトランスファーにはHi/Lowの2段副変速機が備わるという本格的な仕様でした。
エンジンは659cc直列4気筒を搭載し、ターボ仕様(VRグレード)はDOHC20バルブ・ICツインスクロールターボを採用して最高出力64ps・最大トルク9.9kg・m(3,000rpm)を発揮しました。1気筒あたり5バルブというレイアウトは当時としては先進的であり、軽自動車の範疇を超えた高回転エンジンの爽快感がファンを惹きつけました。自然吸気仕様(XRグレード)はSOHC16バルブで最高出力52psを発生し、扱いやすい日常使いを好むユーザー層にも広く支持されました。車体寸法は全長3,295mm・全幅1,395mm・全高1,630mm・ホイールベース2,200mmと、いかにも軽自動車らしいコンパクトさでありながら、着座位置の高さと視界の広さはSUVとしての存在感を十分に示していました。
また、当時の安全基準にも積極的に対応しており、40km/h前面衝突時の乗員障害値規制や1994年安全強化規制をクリアした高剛性ボディ、4輪ABS、SRSエアバッグシステムなどを装備し、安全性と悪路走破性を高い次元で両立していたことも大きな特徴です。

初代パジェロミニ(H51/56A型|1994年12月〜1998年)
1994年12月、軽自動車初の本格クロスカントリーSUVとして誕生。FRベースのパートタイム4WD、2速トランスファー(2Hi/Low)、リアコイルリジッドサスペンションなど、ビッグパジェロを彷彿とさせる本格機構を凝縮しました。
- エンジン:659cc 直4 DOHC 20バルブ インタークーラーターボ(64ps/9.9kgm)
- NA仕様(XR):52ps
- 全長3,295mm × 全幅1,395mm × 全高1,630mm/ホイールベース2,200mm
1995年1月には1.1L 直4エンジン搭載の「パジェロジュニア」を派生車として投入。1996年には日本RV協会の初代「RVカーオブザイヤー」を受賞し、1997年には累計販売台数26万台を突破する大ヒットを記録しました。
2代目パジェロミニ(H53/58A型|1998年〜2012年)
1998年10月にフルモデルチェンジ。サイズを拡大し、内外装の質感を大幅にアップ。
- 全長3,395mm × 全幅1,475mm × 全高1,635mm/ホイールベース2,280mm
- 659cc 直4「4A30」DOHC 20バルブ インタークーラーターボ(64ps)
- 2002年9月のマイナーチェンジでSOHC16バルブへ刷新(ターボ64ps/9.0kgm、NA 52ps/6.3kgm)
街乗りからアウトドアまで幅広いユーザーに愛されましたが、軽自動車市場における本格RVニーズの縮小もあり、2012年6月に生産終了。2013年1月までに販売を完了し、最終モデルとして「FINAL EDITION」3,000台限定が用意されました。通算で50万台以上を販売した、軽SUVのパイオニア的存在です。
パジェロミニのスペック早見表(2代目最終型)
| 項目 | ターボ(VR系) | 自然吸気(XR系) |
|---|---|---|
| 全長 | 3,395mm | 3,395mm |
| 全幅 | 1,475mm | 1,475mm |
| 全高 | 1,635mm | 1,635mm |
| ホイールベース | 2,280mm | 2,280mm |
| エンジン | 659cc 直列4気筒 DOHC/SOHCターボ | 659cc 直列4気筒 SOHC NA |
| 最高出力 | 64ps | 52ps |
| 駆動方式 | FR / イージーセレクト4WD | FR / イージーセレクト4WD |
| 変速機 | 4速AT / 5速MT | 4速AT / 5速MT |
新型デリカミニとパジェロミニ|軽SUV系譜の現在地
パジェロミニが2013年に販売を終了した後、三菱の軽SUV市場における存在感は一時的に薄れた。しかし2023年、三菱はデリカのDNAを軽自動車に凝縮した「デリカミニ」を発売。発売から18ヶ月で約3万9,000台という驚異的な受注台数を記録し、軽スーパーハイトワゴンというカテゴリに三菱の存在感を再び示しています。デリカミニはパジェロミニの直接の後継車ではないものの、「三菱の軽4WD」というブランドイメージを継承する存在として高く評価されており、パジェロミニのファン層からも支持を集めています。



【最新情報】2026年5月、三菱が「パジェロシリーズ3モデル展開」を発表
7年ぶりに国内復活する「パジェロ」
2026年5月29日、三菱自動車工業は2030年代を見据えた新中長期ビジョンを発表。その中で、2019年に国内向け生産を終了していた「パジェロ」を、2026年秋に新型車として世界初公開することが明らかになりました。
代表執行役CEOの加藤隆雄氏は説明会で次のようにコメントしています。
「三菱自動車らしさを詰め込んだフラッグシップ商品として、この秋に新型クロスカントリーSUVを投入することといたしました。車名は、もちろん『パジェロ』です。また、三菱自動車らしさのDNAを伝えるクルマとして、今年投入するパジェロに加え、今後『パジェロシリーズ』として、新しい商品を追加投入してまいります」
新型パジェロは、ピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに改良を施し、キャビンや前後サスペンションなどを専用開発。卓越した悪路走破性に加え、上質かつ快適な乗り心地を実現するとしています。生産はタイのMMTh工場で、日本国内では7年ぶりの復活となります。


「パジェロシリーズ」3モデル構想
新中長期ビジョンの資料では、「パジェロ」シリーズとして展開する3モデルのシルエットが公開されました。三菱はパジェロシリーズを、自社のDNAをさらに進化させる新ブランドへ成長させる考えです。
加藤CEOは「パジェロをトップラインに、その下にサイズ的にシリーズで追加投入していく。現時点ではスモールSUVやコンパクトSUVを構想している」と説明しており、
- パジェロ:フラグシップ本格クロカンSUV(2026年秋公開)
- コンパクトSUV:パジェロイオ/ジュニアのポジションを継承
- スモールSUV:軽自動車サイズ=新型パジェロミニの有力候補
という3階層構造になることが濃厚です。三菱は2026年度〜2031年度にかけて全13車種の新型車を投入する計画で、開発リソースは「オフロード商品群(パジェロシリーズ)」と「アセアン商品群」の2つに集

新型パジェロミニ 2028年フルモデルチェンジ|予想スペックを徹底解説
シリーズ最小サイズとなる「スモールSUV」枠が、軽自動車規格の新型パジェロミニとして投入される可能性は極めて高いと見られています。登場時期は2028年前後が最有力です。
予想ボディサイズ|軽自動車枠を死守
| 項目 | 予想値 |
|---|---|
| 全長 | 3,395mm(軽自動車規格) |
| 全幅 | 1,475mm |
| 全高 | 1,645mm前後 |
| ホイールベース | 2,445mm前後 |
| 乗車定員 | 4名 |
| 駆動方式 | FF/本格パートタイム4WD |
予想パワートレイン|660cc直3ターボ+マイルドハイブリッド
エンジンは三菱が日産アライアンスから供給を受けている**660cc 直列3気筒DOHC インタークーラーターボ「BR06型」**がベースになる見込みです。
- ターボ車:最高出力 64ps(47kW)/最大トルク 100Nm(10.2kgm)
- NAエンジン車:最高出力 52ps(38kW)/最大トルク 60Nm(6.1kgm)
- マイルドハイブリッド(モーターアシスト 2.7ps/4.1kgm)の組み合わせも有力
- トランスミッションは**CVT(マニュアルモード付)**を中心に、5MT設定の可能性も
- 駆動方式はFFと本格4WDの2本立て
安全装備|e-Assist/MI-PILOT標準化
兄弟車「デリカミニ」同様に、三菱の先進運転支援システム**「e-Assist」および高速道路同一車線運転支援機能「MI-PILOT(マイパイロット)」**が標準採用される見通しです。
主な搭載機能:
- FCM(衝突被害軽減ブレーキ)
- EAPM(誤発進抑制機能)
- AHB(オートマチックハイビーム)
- TSR(標識検知システム)
- LDW/LDP(車線逸脱警報・防止)
- LDA(車線維持支援)
- PFCW(前方車両衝突予測警報)
- ACC(全車速追従型クルーズコントロール)
加えて、LEDヘッドライト+ALH(アダプティブハイビーム)、360°アラウンドビューモニターなど、最新の軽SUVに求められる装備が標準・オプションで揃うと予想されます。
新型パジェロミニのデザイン予想
デザインキーワードは「初代の継承と現代化」。三菱はパジェロシリーズ全体で、フロントフェイス「DYNAMIC SHIELD(ダイナミックシールド)」の最新進化版を採用する方針です。
- ボクシーで力強いスクエアボディ(初代パジェロミニ譲り)
- LEDシグネチャーランプ+角型ヘッドライト
- オーバーフェンダー&ブラックバンパーでSUVらしい力強さを演出
- 背面スペアタイヤは廃止し、空力性能と荷室容量を両立
- 2トーンカラー&アースカラーのラインアップ拡充
兄弟車となる新型デリカミニのヒットを受け、より「冒険心」を前面に押し出したアウトドア志向のスタイリングが採用されると見られます。
新型パジェロミニ 2028年モデルの予想価格
軽SUV市場の現行相場、競合車種、装備内容を踏まえた予想価格は以下のとおりです。
| グレード | 予想価格(税込) |
|---|---|
| ベーシック(NA・FF) | 約200万円〜 |
| 標準(NA・4WD) | 約210万円〜 |
| ターボ(FF) | 約220万円〜 |
| 本格4WDターボ最上級 | 約230万円〜 |
メインボリュームゾーンは200万〜230万円になると予想されます。

競合車種との比較|軽SUV戦国時代に切り込む
新型パジェロミニが2028年に登場する頃、軽SUV市場はさらに激化していると見込まれます。主な競合車種は以下の通りです。
- スズキ ジムニー(本格クロカンの絶対王者)
- ダイハツ タフト(街乗り重視の軽SUV)
- ホンダ N-VAN/N-BOX系派生SUV
- 三菱 デリカミニ(社内競合・スーパーハイトSUV)
新型パジェロミニの差別化ポイントは、**「ジムニーほどゴツくなく、タフトより本格的」**という絶妙なポジショニング。本格4WD機構を備えつつ、街乗りでも扱いやすいキャラクターで独自の地位を狙うとみられます。ジムニー一強だった本格軽SUV市場に、ついに強力なライバルが登場することになるでしょう。
まとめ|パジェロのDNAを受け継ぐ新型パジェロミニ、2028年復活へ
- 2026年5月29日、三菱が新中長期ビジョンで「パジェロシリーズ3モデル展開」を正式表明
- フラッグシップ「パジェロ」は2026年秋に世界初公開、国内では7年ぶりの復活
- スモールSUV枠として、2028年前後に新型パジェロミニのフルモデルチェンジ復活が有力視
- ボディサイズは軽自動車規格を維持/本格4WDも設定
- 660ccターボ+マイルドハイブリッド/CVTが中心のパワートレイン
- e-Assist・MI-PILOT標準化で安全性能も最新世代へ
- 予想価格は約160万〜220万円
- 競合はジムニー・タフト・デリカミニ
1994年の登場以来、軽自動車に「本格クロカン」という新たな価値観をもたらしたパジェロミニ。通算50万台以上を販売した名車が、最新技術と電動化要素を纏って2028年に帰還することは、軽自動車市場、そしてSUV市場全体にとって大きなインパクトを与える出来事になりそうです。
三菱の冒険心と挑戦心を象徴するパジェロのDNAが、再び軽自動車のフィールドで躍動する日が、いよいよ近づいてきました。続報が入り次第、随時アップデートしていきます。
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