トヨタのFRスポーツカー「GR86」は、次の3代目で新しい2.0Lの直列4気筒エンジンを積むと予想されます。2026年10月のスーパー耐久・岡山大会では、次期型につながるとみられる試作車が走りました。
現行の2代目GR86は2021年10月に発売され、2.4Lの水平対向4気筒エンジンをSUBARU BRZと共有しています。トヨタはスーパー耐久で「GR86 Future FR concept」という開発車両を走らせ、レースの現場で次世代のFRスポーツを鍛えてきました。発売時期や価格はまだ発表されていません。
いまGR86を買おうか迷っている方にとっては、「現行型を買うか、次期型を待つか」が気になるところです。水平対向エンジンを積むGR86は、現行型が最後になる可能性もあります。
この記事では、次期GR86の予想される中身、発売時期の見込み、現行GR86の価格・スペック・燃費、歴代モデル、購入前の注意点まで、わかりやすくまとめました。記事中の写真はすべて現行モデルです。


そもそもGR86とは?現行2代目の位置づけ
GR86は、トヨタとSUBARUが共同で開発した2ドアのFRスポーツカーです。生産はSUBARUが担当し、兄弟車のBRZとエンジンや骨格を共有しています。4人乗りのクーペで、手の届く価格で本格的な走りを楽しめるのが最大の魅力です。
トヨタのスポーツカーの中では、GRヤリスやGRスープラより価格を抑えた「入門用のFRスポーツ」という役どころです。6速マニュアルを選べること、後輪駆動であることから、運転の練習やサーキット走行のベース車としても人気があります。
現行型の登場から5年がたち、そろそろ次の世代の話題が出てくる時期です。トヨタはモータースポーツの現場で開発車両を走らせながら、次世代のFRスポーツの姿を探っています。
【予想まとめ】次期型GR86はここが変わる?
次期GR86で予想される主な変更点は、以下の4つです。いずれもトヨタの公式発表ではなく、予想です。
- エンジン:2.4Lの水平対向4気筒から、新しい2.0L直列4気筒へ変わると予想
- 骨格:プラットフォームを見直し、軽量化を進めると予想
- 開発:スーパー耐久の「GR86 Future FR concept」で得た知見を反映
- トランスミッション:マニュアル車の設定が続くかが注目点
① 新しい2.0L直列4気筒エンジンを積むと予想
トヨタは2024年5月、SUBARU・マツダと合同の説明会で、電動化の時代に合わせた新しいエンジンの開発を公式に発表しました。トヨタが示したのは、排気量1.5L(自然吸気・ターボ)と2.0L(ターボ)の直列4気筒エンジンです。従来より小さく、低いボンネットの車にも積みやすいことが特徴とされています。
次期GR86は、この新世代の2.0L直列4気筒を積むと予想されます。2026年10月の岡山大会を走った試作車には、2.0Lの自然吸気の直列4気筒が積まれているとみられます。もし実現すれば、86シリーズで初めて水平対向エンジンを手放すことになります。

② 骨格から見直して軽量化
スポーツカーにとって、軽さは走りの楽しさに直結します。現行GR86の車両重量は1,270〜1,300kgです。新しいエンジンは現行の2.4Lより小さく、骨格の見直しと合わせて軽量化が進むと期待されます。現行型もルーフやボンネット、フロントフェンダーにアルミを使うなど軽さにこだわっていますが、エンジンそのものが小さく軽くなれば、車の前側が軽くなり、曲がりやすさの向上にもつながると考えられます。
③ スーパー耐久での「公開開発」
トヨタは「GR86 Future FR concept」をスーパー耐久のST-Qクラス(開発車両の参戦枠)で走らせてきました。2025年の富士24時間レースでは、低炭素ガソリン(E20)を使って参戦しています。レースで速さと耐久性を試し、その結果を市販車に生かす「公開開発」は、GRヤリスなどでも取られてきた進め方です。
④ マニュアル車は残るのか
現行GR86は、全グレードに6速マニュアルを設定しています(RZ・SZは6速ATも選択可)。マニュアル車を求める声は根強く、次期型でもマニュアルの設定が続くかどうかが大きな注目点です。正式な発表を待ちましょう。

新型GR86の価格はいくらになる?現行GR86のグレードと価格一覧
次期型の価格は未発表です。参考として、現行GR86の価格(2026年8月現在)は次のとおりです。
| グレード | トランスミッション | 乗車定員 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| RC | 6速MT | 4人 | 293万6,000円 |
| SZ | 6速MT | 4人 | 319万5,000円 |
| SZ | 6速AT | 4人 | 329万3,000円 |
| RZ | 6速MT | 4人 | 351万8,000円 |
| RZ | 6速AT | 4人 | 361万6,000円 |
RCはスチールホイールや2スピーカーなど装備を絞った、走りのベース車向けのグレードです。SZは17インチアルミホイール、RZは18インチアルミホイールとウルトラスエード×本革のシートを備えます。
現行GR86のボディサイズ
| 項目 | 現行GR86 |
|---|---|
| 全長 | 4,265mm |
| 全幅 | 1,775mm |
| 全高 | 1,310mm(アンテナ含む。ルーフ高は1,280mm) |
| ホイールベース | 2,575mm |
| 最低地上高 | 130mm |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 車両重量 | 1,270〜1,300kg |
全長4.3mを切るコンパクトなサイズで、日本の道でも扱いやすいのが現行GR86の長所です。次期型もこのサイズ感を大きく変えないことが期待されます。
低く構えたFRスタイル!現行GR86の外装(エクステリア)
フロント・サイド
フロントはGRのロゴを入れた「Gメッシュ」パターンのグリルが目印です。フロントフェンダーの後ろには、空気の流れを整えるアウトレットを設けています。

ボディカラー
ボディカラーはスパークレッド、クリスタルブラックシリカ、クリスタルホワイトパール、ソリッドグレー、アイスシルバーメタリック、マグネタイトグレーメタリック、サファイアブルーの全7色です(スパークレッドとクリスタルホワイトパールは有料色)。

走りに集中できる!現行GR86の内装(インテリア)
メーターは7インチのカラー液晶を使った「BOXERメーター」で、走行モードに合わせて表示が切り替わります。RZのシートはウルトラスエード×本革で、シートヒーターも付きます。後席は一体で倒せるので、タイヤ4本を積んでサーキットへ向かうこともできます。

現行GR86のパワートレインとスペック・燃費
| 項目 | 現行GR86 |
|---|---|
| エンジン | FA24 水平対向4気筒 2.387L |
| 最高出力 | 173kW(235PS)/7,000rpm |
| 最大トルク | 250N・m(25.5kgf・m)/3,700rpm |
| 駆動方式 | FR(後輪駆動) |
| トランスミッション | 6速MT/6速AT |
| WLTCモード燃費 | 11.7〜12.0km/L |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
燃費はMT車が11.9〜12.0km/L、AT車が11.7〜11.8km/Lです。次期型で排気量が小さくなれば、燃費の向上も期待できます。全車にトルセンLSDを標準装備しているのも、走りを重視するGR86らしい点です。
現行GR86の安全装備「アイサイトコアテクノロジー」
- プリクラッシュブレーキ・前側方プリクラッシュブレーキ(全車標準)
- 全車速追従機能付クルーズコントロール(AT車。MT車は追従機能付)
- 車線逸脱警報・ふらつき警報・先行車発進お知らせ機能(全車標準)
- AT誤発進抑制制御・AT誤後進抑制制御、後退時ブレーキアシスト(AT車)
- 後側方警戒支援システム(RZは標準、SZはメーカーオプション)
- SRSエアバッグ(運転席・助手席・運転席ニー・サイド・カーテンシールド)
現行GR86はどのグレードを選ぶべきか?おすすめグレード
おすすめ① 【サーキットのベース車なら】RC(6速MT)
価格:293万6,000円
装備を絞った分、最も安く手に入るグレードです。自分でホイールやシートを交換して仕上げたい人、競技に使いたい人に向いています。プリクラッシュブレーキなど主な予防安全装備は付いています。
おすすめ② 【バランス重視なら】SZ(6速MT/6速AT)
価格:319万5,000円(MT)/329万3,000円(AT)
17インチアルミホイールや6スピーカーを備え、普段使いの満足度が高いグレードです。RZとの差額は約32万円で、街乗りとワインディングを両方楽しみたい人におすすめです。
おすすめ③ 【長く乗るなら】RZ(6速MT/6速AT)
価格:351万8,000円(MT)/361万6,000円(AT)
18インチホイール、シートヒーター、後側方警戒支援システムが標準です。水平対向エンジンのGR86を最後の世代として長く楽しみたいなら、装備の充実したRZが満足度の高い選択です。
86シリーズの歴史をおさらい
初代 86(ZN6型・2012年〜)
2012年4月に発売された初代「86」は、トヨタとSUBARUの共同開発で生まれたFRスポーツです。2.0Lの水平対向4気筒エンジンを積み、手ごろな価格で後輪駆動の楽しさを味わえる車として、若い世代からベテランまで幅広く支持されました。
2代目 GR86(ZN8型・2021年〜)
2021年10月に、GRブランドの車として2代目「GR86」が登場しました。エンジンは2.4Lに拡大され、ボディ剛性も高められています。2026年8月の時点でも、RC・SZ・RZの3グレードで販売が続いています。
3代目 次期GR86(予想)
3代目は、新世代の直列4気筒エンジンへの切り替えが予想されます。水平対向エンジンからの転換は、86シリーズにとって大きな節目になりそうです。

新型GR86の発売日はいつ?購入前にチェックしたい3つのポイント
次期GR86の発売時期は、トヨタから発表されていません。開発車両がまだレースで鍛えられている段階のため、市販までには一定の時間がかかると予想されます。
1つ目は、水平対向エンジンにこだわるかどうかです。次期型が直列4気筒になると予想される以上、水平対向ならではのフィーリングを味わいたい人は、現行型を選ぶのが確実です。
2つ目は、マニュアルかATかです。現行型はRZ・SZで6速MTと6速ATを選べ、AT車には全車速追従機能付クルーズコントロールや誤発進抑制制御が付きます。高速道路を走る機会が多い人はATも検討しましょう。
3つ目は、メーカーオプションの選び方です。brembo製ブレーキやSACHSアブソーバーは注文時にしか付けられません。サーキットを走る予定があるなら、注文前によく検討しておきましょう。
新型GR86に関するよくある質問(FAQ)
Q. 次期GR86の発売日は決まっていますか?
A. 決まっていません。トヨタから正式な発表はなく、発売時期は未発表です。
Q. 次期GR86のエンジンは何になりますか?
A. 未発表です。トヨタが開発を公表した新世代の2.0L直列4気筒を積むと予想されます。
Q. 現行GR86の価格はいくらですか?
A. RC(6速MT)の293万6,000円から、RZ(6速AT)の361万6,000円までです(税込)。
Q. 兄弟車のBRZも同じように変わりますか?
A. 未発表です。現行型はSUBARUが生産し、GR86とエンジンを共有していますが、次期型で両車の関係がどうなるかは、トヨタ・SUBARUのどちらからも発表されていません。
Q. 現行GR86はレギュラーガソリンで走れますか?
A. 指定燃料はプレミアムガソリンです。レギュラーも使えますが、その場合はエンジンの性能を十分に発揮できないとされています。
まとめ:次期GR86は新エンジンで生まれ変わる見込み
次期GR86は、トヨタが開発を公表した新世代の直列4気筒エンジンを積み、骨格から見直されると予想されます。スーパー耐久での公開開発は今も続いていて、市販化の時期や価格はまだ見えていません。
水平対向エンジンのGR86を楽しみたいなら、現行型を選ぶのが確実です。新しい世代を待つか、今のGR86を選ぶか、この記事を判断の参考にしてください。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

