スバル フォレスターは、1997年の初代デビューから現在の第6世代にいたるまで、約30年にわたってスバルのラインアップを支え続けてきた正統派SUVです。国内外で高い人気を誇り、特にアメリカ市場ではスバルのグローバル販売を牽引する中核モデルとして位置づけられています。本記事では、フォレスターの歴代モデルごとの特徴と歴史、そして新車販売台数・生産台数の推移を年度別に詳しく解説します。購入を検討している方にとっても、売れ行き・納期・生産状況を把握するうえで参考になる情報を徹底的にまとめました。
フォレスターの歴史と歴代モデルの変遷
初代 SF系(1997年〜2002年)
1997年2月、スバル フォレスターは「新ジャンル・スポーツユーティリティ」というコンセプトのもとでデビューしました。初代インプレッサをベースに開発され、最大の特徴は「RVがスポーツの走りを手に入れた」というキャッチコピーが示すとおり、SUVの実用性とスバル伝統の走行性能を高次元で融合させた点にあります。2.0リッターターボエンジンと左右対称のシンメトリカルAWDを組み合わせ、悪路走破性と軽快なハンドリングを両立した初代は、発売2週間で月間販売目標台数3,000台を達成するという驚異的な滑り出しを見せました。2001年にはマイナーチェンジを受け、2002年まで販売が続きました。
2代目 SG系(2002年〜2007年)
2002年2月に登場した2代目は、初代のコンセプトを継承しながら走行性能と快適性をさらに磨き上げたモデルです。ボディサイズを若干拡大し、室内空間の余裕を高めたほか、各種安全装備も充実させました。スバルのフラッグシップSUVとして国内外で高い評価を得た時代であり、特に海外での人気が高まった世代でもあります。2005年には世界販売台数が前年比106.2%の119,743台を記録し、累計生産台数100万台を達成するという歴史的なマイルストーンを迎えました。
3代目 SH系(2007年〜2012年)
2007年12月にフルモデルチェンジを果たした3代目は、コンセプトを一新。ボディをさらにワイドかつ低重心化し、より乗用車的な快適性と上質感を追求しました。月間目標販売台数は2,000台に設定され、2007年12月のフルモデルチェンジ後、2008年は23,143台の年間販売台数を記録しています。一方、2009年・2010年は世界的な経済危機の影響もあり販売が落ち込み、それぞれ12,939台・14,098台と低迷した時期もありました。
4代目 SJ系(2012年〜2018年)
2012年11月に登場した4代目は、スバルが誇る先進安全技術「アイサイト」の搭載が大きなトピックとなりました。アイサイトの採用によって安全性が飛躍的に向上し、国内外で高い評価を獲得。2012年末の発売直後から売れ行きが急伸し、2013年の年間販売台数は35,166台と、記録的な水準に達しています。2013年は全国の登録台数ランキングでも19位に入るなど、コンパクトSUVとして圧倒的な存在感を示した時期です。2015年にはマイナーチェンジ(月販目標台数2,000台)、2016年はさらに改良を受けて28,544台を記録するなど、安定した販売実績が続きました。

5代目 SK系(2018年〜2025年)
2018年6月20日にフルモデルチェンジした5代目は、スバルグローバルプラットフォーム(SGP)を採用し、車体剛性・安全性・乗り心地を大幅に向上させた世代です。2018年6月の発売時に月販目標台数2,500台が設定され、同年9月には5,154台を記録するほどの好調なスタートを切りました。2018年の年間販売台数は28,751台となっています。

また、2018年9月にはハイブリッドシステム「e-BOXER」を搭載したモデルが追加設定され、環境性能と走行性能を両立した選択肢として注目を集めました。e-BOXERは2.0L水平対向4気筒エンジン(107kW/145PS)にモーター(10kW/13.6PS)を組み合わせたシステムで、WLTC燃費14.0km/Lを実現しました。
5代目は2019年のフルモデルチェンジ翌年(正確には2019年6月発売のモデル)から数年にわたって販売が続き、2022年は25,096台、2023年は22,141台を記録。半導体不足や部品供給問題の影響を受けながらも、一定の販売ボリュームを維持しました。2023年8月24日には一部改良が行われ、月販目標台数は1,800台に見直されています。2024年は22,977台を記録し、2025年4月の第6世代登場まで販売が継続されました。
6代目 新型フォレスター(2025年4月〜現在)
2025年4月17日、スバルは第6世代となる新型フォレスターを発表しました。コンセプトは「Ready for Adventure ~いつでも冒険に出られる、頼れるGEAR~」。最大のトピックは、フォレスターとして初めてストロングハイブリッド(S:HEV)システムを採用したことです。

パワートレインは2種類設定されており、2.5L水平対向4気筒エンジン+2モーターによるシリーズ・パラレル方式のストロングハイブリッド(最高出力118kW/160PS、駆動用モーター最大出力88kW)と、従来から継続される1.8L直噴ターボエンジン(130kW/177PS、最大トルク300N・m)の2本立てとなっています。ストロングハイブリッドモデルのWLTCモード燃費は18.4〜18.8km/Lと、従来のe-BOXERから大幅に向上しました。
安全面では、歩行者保護エアバッグの展開領域をAピラー後方まで拡大し、自転車乗り(サイクリスト)にも対応した世界初の「サイクリスト対応歩行者保護エアバッグ」を採用。新世代アイサイトは広角単眼カメラや前側方レーダーを追加し、より多くのシチュエーションでプリクラッシュブレーキが作動します。さらに高度運転支援システム「アイサイト X」をフォレスターとして初搭載し、渋滞時ハンズオフアシストやアクティブレーンチェンジアシストなど、次世代の利便性を実現しています。
ボディサイズは全長4,655mm×全幅1,830mm×全高1,730mm(ホイールベース2,670mm)と5代目からわずかに拡大。最低地上高は220mmを確保しており、SUVらしいオフロード走破性は健在です。グレード構成はSPORT / SPORT EX(1.8Lターボ)、X-BREAK S:HEV / X-BREAK S:HEV EX / Premium S:HEV / Premium S:HEV EX(ストロングハイブリッド)の計6グレードとなっており、価格帯は税込4,048,000円〜4,598,000円です。

フォレスターの年別 販売台数推移(国内新車登録台数)
以下の表は、国内における新車販売台数(登録台数)の年次推移です。半導体不足が深刻化した2020年代前半でも一定の台数を維持し、2025年のフルモデルチェンジを機に大きく回復している点が読み取れます。
| 年度 | 年間販売台数 |
|---|---|
| 2007年 | 12,550台 |
| 2008年 | 23,143台 |
| 2009年 | 12,939台 |
| 2010年 | 14,098台 |
| 2011年 | 14,515台 |
| 2012年 | 12,472台 |
| 2013年 | 35,166台 |
| 2014年 | 25,921台 |
| 2015年 | 20,520台 |
| 2016年 | 28,544台 |
| 2017年 | 19,937台 |
| 2018年 | 28,751台 |
| 2019年 | 32,384台 |
| 2020年 | 24,056台 |
| 2021年 | 22,903台 |
| 2022年 | 25,096台 |
| 2023年 | 22,141台 |
| 2024年 | 22,977台 |
| 2025年 | 31,688台 |
2025年はフルモデルチェンジ効果により販売が大きく回復し、31,688台(前年比約38%増)を記録しています。第6世代発売後の2025年4月以降、月販目標台数2,400台に対して月平均2,650台前後と安定して目標を上回るペースで推移しており、2026年RJCテクノロジー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、新型の評価も非常に高い状況です。

2022年〜2026年の月次販売台数詳細
以下は、直近数年間の月次販売台数です。市場動向や一部改良・フルモデルチェンジのタイミングによって台数が大きく変動していることがわかります。
2022年(年間合計:25,096台)
| 月 | 販売台数 |
|---|---|
| 1月 | 1,691台 |
| 2月 | 1,552台 |
| 3月 | 5,089台 |
| 4月 | 1,568台 |
| 5月 | 783台 |
| 6月 | 1,960台 |
| 7月 | 2,605台 |
| 8月 | 1,495台 |
| 9月 | 1,736台 |
| 10月 | 1,745台 |
| 11月 | 2,417台 |
| 12月 | 2,455台 |
2022年8月25日に一部改良・グレード追加が実施され、月販目標台数は1,900台に設定されました。3月の5,089台は決算期の需要増によるものです。
2023年(年間合計:22,141台)
| 月 | 販売台数 |
|---|---|
| 1月 | 2,338台 |
| 2月 | 1,752台 |
| 3月 | 1,950台 |
| 4月 | 1,248台 |
| 5月 | 894台 |
| 6月 | 1,932台 |
| 7月 | 2,797台 |
| 8月 | 1,694台 |
| 9月 | 2,115台 |
| 10月 | 2,065台 |
| 11月 | 1,683台 |
| 12月 | 1,673台 |
2023年8月24日に一部改良が実施され、月販目標台数は1,800台に改定されました。5月の894台は半導体・部品供給不足の影響が顕著に出た時期で、全体的にも前年を下回る結果となりました。
2024年(年間合計:22,977台)
| 月 | 販売台数 |
|---|---|
| 1月 | 1,311台 |
| 2月 | 1,581台 |
| 3月 | 1,980台 |
| 4月 | 1,580台 |
| 5月 | 1,513台 |
| 6月 | 1,400台 |
| 7月 | 2,190台 |
| 8月 | 2,157台 |
| 9月 | 2,606台 |
| 10月 | 2,166台 |
| 11月 | 2,545台 |
| 12月 | 1,948台 |
2024年は2023年からの部品供給状況の改善とともに後半から販売が回復傾向に転じ、9月には2,606台を記録しました。新型モデルへの切り替えが迫った時期にも関わらず、年間22,977台を達成しました。
2025年(年間合計:31,688台)
| 月 | 販売台数 |
|---|---|
| 1月 | 1,744台 |
| 2月 | 2,611台 |
| 3月 | 3,732台 |
| 4月 | 1,564台(4月17日 フルモデルチェンジ) |
| 5月 | 1,869台 |
| 6月 | 2,278台 |
| 7月 | 3,737台 |
| 8月 | 2,632台 |
| 9月 | 4,976台 |
| 10月 | 2,030台 |
| 11月 | 2,119台 |
| 12月 | 2,396台 |
2025年4月17日のフルモデルチェンジ以降、月販目標台数2,400台に対して概ね目標を上回るペースを維持。特に9月は4,976台と突出しており、新型モデルへの関心の高さを示しています。
2026年(1月〜3月)
| 月 | 販売台数 |
|---|---|
| 1月 | 1,546台 |
| 2月 | 2,754台 |
| 3月 | 2,203台 |
2026年に入っても月販目標台数2,400台前後での推移が続いており、フルモデルチェンジ効果が継続していることが確認できます。

フォレスターの月販目標台数の変遷
スバルが発表してきた月間販売目標台数の変遷を振り返ると、モデルの商品力や市場環境が如実に反映されていることがわかります。
| 時期 | 月販目標台数 | 備考 |
|---|---|---|
| 2010年10月 | 1,100台 | 3代目一部改良 |
| 2012年11月 | 2,000台 | 4代目フルモデルチェンジ |
| 2015年10月 | 2,000台 | 4代目マイナーチェンジ |
| 2018年6月 | 2,500台 | 5代目フルモデルチェンジ |
| 2020年10月 | 2,250台 | 5代目マイナーチェンジ |
| 2021年8月 | 2,200台 | 5代目マイナーチェンジ |
| 2022年8月 | 1,900台 | 一部改良 |
| 2023年8月 | 1,800台 | 一部改良 |
| 2025年4月 | 2,400台 | 6代目フルモデルチェンジ |
第6世代の発売に合わせて月販目標台数が2,400台に引き上げられ、実際の販売台数も概ねこの水準を上回って推移していることから、新型フォレスターの市場投入は成功と評価できます。なお、月販目標台数を下回る傾向が続く場合は、販売店での値引き拡大につながる可能性もあるため、購入タイミングを見極める際の参考指標にもなります。

フォレスターの生産工場
フォレスターは群馬県太田市に所在するスバル群馬製作所・矢島工場(〒373-0822 群馬県太田市庄屋町1-1)で一貫して生産されています。矢島工場ではフォレスターをはじめ、クロストレック、レガシィアウトバック、インプレッサといったスバルの主要モデルが製造されており、スバルの国内生産拠点の中核を担う工場です。工場見学も実施されており、フォレスターが組み立てられる製造ラインを間近で見学できることでも知られています。国内生産にこだわったものづくりが品質の高さを支えており、スバルファンからも高い信頼を得ています。
フォレスター 6代目の主要スペック(2025年モデル)
ストロングハイブリッドモデル(S:HEV系)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 4,655mm × 1,830mm × 1,730mm |
| ホイールベース | 2,670mm |
| 最低地上高 | 220mm |
| エンジン | 2.5L 水平対向4気筒 DOHC 直噴 |
| エンジン最高出力 | 118kW(160PS)/ 5,600rpm |
| エンジン最大トルク | 209N・m / 4,000〜4,400rpm |
| 駆動用モーター最大出力 | 88kW(119.6PS) |
| WLTCモード燃費 | 18.4〜18.8km/L |
| 駆動方式 | AWD(クラッチ開放制御) |
| 燃料タンク容量 | 63L |
1.8L 直噴ターボモデル(SPORT系)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| エンジン | 1.8L 水平対向4気筒 DOHC 直噴ターボ “DIT” |
| 最高出力 | 130kW(177PS)/ 5,200〜5,600rpm |
| 最大トルク | 300N・m(30.6kgf・m)/ 1,600〜3,600rpm |
| WLTCモード燃費 | 13.6km/L |
| 駆動方式 | AWD(常時全輪駆動) |
2025年新型フォレスターのグレードと価格
| グレード | パワートレイン | 価格(税込) |
|---|---|---|
| SPORT | 1.8L DIT ターボ | 4,048,000円 |
| SPORT EX | 1.8L DIT ターボ | 4,191,000円 |
| X-BREAK S:HEV | 2.5L ストロングハイブリッド | 4,202,000円 |
| X-BREAK S:HEV EX | 2.5L ストロングハイブリッド | 4,477,000円 |
| Premium S:HEV | 2.5L ストロングハイブリッド | 4,488,000円 |
| Premium S:HEV EX | 2.5L ストロングハイブリッド | 4,598,000円 |
※ボディカラーによって別途追加費用が発生します(パール系:+33,000円、2トーン:+55,000〜88,000円)。
フォレスターの売れ行き・生産状況のまとめと今後の展望
スバル フォレスターは、1997年の初代登場から一貫して「走りを楽しめるSUV」として進化を続けてきました。販売台数の推移を俯瞰すると、4代目のアイサイト搭載によって2013年に35,166台という歴史的ピークを記録した後、半導体・部品不足が深刻化した2022〜2024年にかけては22,000台前後まで落ち込んでいます。しかし2025年4月の第6世代フルモデルチェンジによって販売が大きく回復し、年間31,688台を達成。月販目標台数2,400台に対して実績が上回るペースを維持しており、市場からの評価は非常に高い状況です。
第6世代の最大の進化ポイントであるストロングハイブリッドシステムの採用は、燃費性能を大幅に向上させると同時に、EV的な滑らかな走りと力強い加速感をもたらすものとして高評価を受けています。また、世界初の「サイクリスト対応歩行者保護エアバッグ」や新世代アイサイト、アイサイト X の採用による安全性能の飛躍的向上も、ファミリー層・アウトドア愛好者を中心に広く支持されています。
2026年以降も、SUV市場の拡大と電動化ニーズの高まりを背景に、フォレスターの安定した販売が期待されます。フォレスターの購入を検討している方は、月販目標台数との比較や、モデルチェンジサイクルを踏まえながら最適な購入タイミングを検討することをおすすめします。スターもその傾向にあります。そのため、生産台数は国内販売台数を大きく上回ると考えられます。
フォレスター

