2025年6月13日、Tesla(テスラ)がフラッグシップサルーン「モデルS」の一部改良、2026年モデルを発表しました。フラッグシップサルーンとしての地位をさらに強化する内容となっています。今回の改良では外観デザインの刷新から内装の質感向上、走行性能の最適化まで、幅広い改良が施されています。
最新改良のハイライト
Plaidグレード専用フロントバンパーで差別化を強化
最上位グレードのPlaidには新しいデザインのフロントバンパーが採用され、ベースモデルとの明確な差別化が図られています。この変更により、Plaidモデルの高速走行時の安定性も向上しており、スポーツ性能に特化したフラッグシップとしての性格がより際立つ仕上がりとなっています。
空力性能を向上させた新デザインホイール
新設計された19インチおよび21インチ(オプション)ホイールは、空力効率の改善を重視した設計となっており、これによりロングレンジモデルでは約640km、Plaidモデルでは約580kmの航続距離を実現しています。この改良により、日常使いから長距離ドライブまで、より安心して利用できる実用性が向上しています。
先進のアダプティブヘッドライト機能を搭載
フロントバンパーに新型カメラが組み込まれ、ヘッドライトには最新のアダプティブ機能が搭載されました。この技術により、走行状況に応じた最適な照明制御が可能となり、夜間の安全性と快適性が大幅に向上しています。
快適性と静粛性の大幅改善
サスペンション系統の全面見直し
ブッシュの変更とサスペンション全体の見直しにより、乗り心地が大幅に改善されています。従来モデルでも定評のあった走行安定性に加え、より上質な乗り心地を提供することで、プレミアムサルーンとしての完成度を高めています。
アクティブノイズキャンセリングシステムの改良
車内の静粛性向上のため、アクティブノイズキャンセリングシステムが改良されています。これにより、高速走行時や市街地走行時の騒音がさらに抑制され、より静かで快適なキャビン空間を実現しています。
内装の質感向上とアンビエントライト
ダッシュボード、ドアパネル、センターコンソール周辺に新たにダイナミックアンビエントライトが追加され、プレミアム感が大幅に向上しています。起動時の専用アニメーションも搭載され、Model 3やModel Yでは体験できない特別な演出が楽しめます。
新色フォストブルーで個性をアピール
ボディカラーには新色のフォストブルーが追加され、より多様な選択肢を提供しています。$2,500のオプション設定となっており、個性的な外観を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となっています。
価格設定と市場でのポジション
改良されたModel Sは、ロングレンジモデルが$84,990(約1,225万円)、Plaidモデルが$99,990(約1,440万円)からの価格設定となっています。従来モデルから$5,000の価格上昇となっていますが、今回の改良内容を考慮すると、妥当な価格設定と評価できるでしょう。
テスラの年間販売台数におけるModel SとModel Xの占める割合は5%未満となっていますが、ブランドのフラッグシップモデルとしての重要性は変わりません。今回の改良により、プレミアムEVセグメントでの競争力をさらに高める結果となっています。
技術仕様と走行性能
ロングレンジモデルはデュアルモーターAWDにより670hpを発揮し、0-100km/h加速は3.2秒を実現。PlaidモデルはトライモーターAWDにより1,020hpの大出力を誇り、わずか2.1秒で0-100km/hに到達する圧倒的な加速性能を提供しています。
まとめ
今回のModel S改良は、外観から内装、走行性能まで幅広い改良が施された総合的なアップデートとなっています。プレミアムEVセグメントにおけるテスラの技術力と開発力を示す重要な改良であり、電気自動車の可能性をさらに広げる内容となっています。