トヨタを代表するスポーツカーブランド「GRスープラ」が、2028年にフルモデルチェンジを迎えることが有力視されています。現行のA90型GRスープラは2019年に登場し、約8年の歴史に幕を閉じる形で「A90 Final Edition」を最終モデルとして2026年3月に販売終了となりました。そしてわずか約1年というスパンで、次世代スープラが再び姿を現すと予想されています。
最大の注目ポイントは、これまでの「BMW共同開発」から「トヨタ単独開発」への全面的な方針転換です。さらにスープラの象徴とも言われた直列6気筒エンジンを廃止し、新世代の直列4気筒2.0Lターボエンジンを搭載するという大胆な転換も予想されており、自動車ファンの間で大きな話題となっています。本記事では、現時点で明らかになっている最新情報を余すことなく解説します。
新型GRスープラ【変更点まとめ】
新型GRスープラの主な変更点は以下のとおりです。
- 開発体制をBMW共同開発からトヨタ単独開発に変更
- 新世代の直列4気筒2.0Lガソリンターボエンジンを新搭載
- 48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせにより400ps超えを実現
- ボディサイズを拡大しつつ、エンジン小型化で低重心化と軽量化を両立
- 空力性能を大幅に向上させた新世代エクステリアデザインを採用
- 最新インフォテインメントシステム・デジタルメーターを搭載
- トヨタセーフティセンスをはじめとした最新予防安全装備を標準装備
トヨタ独自開発への転換|なにが変わるのか
現行A90型GRスープラは、BMW Z4との共同開発モデルとして誕生しました。BMW製の直列6気筒3.0Lターボエンジン「B58型」を搭載し、RZグレードで最高出力387ps/最大トルク500Nmというパフォーマンスを誇っていました。この協業によって短期間での高クオリティな市場投入が実現した一方で、「トヨタ独自の味付けが希薄」という声もファンの間から上がっていたのも事実です。
新型GRスープラでは、この共同開発体制を解消し、トヨタGR部門が独自に開発を担います。GR部門はすでにGRヤリスやGRカローラの開発を通じて、「ドライバーとクルマの対話」を最重視した独自の開発哲学を確立しています。その哲学がそのままスープラに注ぎ込まれることで、より純度の高いトヨタ製スポーツカーとして再定義されると期待されています。
新型GRスープラのエンジン・パワートレイン|直6から直4へ
エンジン概要(予想)
新型GRスープラに搭載されるのは、トヨタが2024年5月に新開発を発表した新世代の直列4気筒2.0Lガソリンターボエンジンです。このエンジンは従来の直列4気筒2.4Lターボエンジンと比較して、体積を約10%、全高を約10%低減しており、よりコンパクトかつ低重心なレイアウトを実現しています。エンジンフード位置を下げることが可能となり、空力性能の向上にも大きく貢献します。

さらに最新情報では、48Vマイルドハイブリッドシステムとの組み合わせにより、システム総合出力で400ps超えが見込まれています。電動モーターとバッテリーパックは2シーターキャビンの後方に搭載され、プロペラシャフトはカーボンファイバー製になる可能性も報告されています。

新型GRスープラのパワートレイン(予想スペック)
- エンジン:直列4気筒2.0Lガソリンターボ
- 最高出力:400ps超え(48Vマイルドハイブリッドシステム込み)
- 最大トルク:56.1kgm
- トランスミッション:6速MT または 8速AT
- 駆動方式:FR(後輪駆動)
なお、欧州では2028年以降に「ユーロ7」と呼ばれる極めて厳しい排ガス規制の導入が予定されていますが、この新世代エンジンは燃焼効率を高めることでその基準にも対応できる環境性能を確保しています。高性能と環境性能を同時に実現するという、まさに次世代エンジンの姿と言えます。
現行モデルとのスペック比較
現行型(前モデル)の参考スペックは以下のとおりです。
- 【SZ】BMW製 直列4気筒2.0Lターボ|197ps/32.7kgm
- 【SZ-R】BMW製 直列4気筒2.0Lターボ|258ps/40.8kgm
- 【RZ】BMW製 直列6気筒3.0Lターボ|387ps/51.0kgm|0-100km/h:4.1秒
- 【A90 Final Edition】BMW製 直列6気筒3.0Lターボ|435ps/58.1kgm
- トランスミッション:ZF製8速AT または 6速MT
- 駆動方式:FR
新型では直列4気筒2.0Lエンジンでありながら、電動化の力を借りて最終モデル「A90 Final Edition」に迫る、またはそれを超えるパフォーマンスを発揮する可能性があります。エンジン排気量のダウンサイジングがパフォーマンスの後退を意味しない時代に突入しています。
新型GRスープラのボディサイズ|拡大しながらも軽量化
新型GRスープラのボディサイズは現行型から拡大される一方で、新世代エンジンの小型・軽量化により車両重量は抑えられる方向です。ロー&ワイドなシルエットが一層強調され、高速走行安定性が大幅に向上すると見られています。
新型GRスープラ(予想ボディサイズ)
- 全長×全幅×全高:4,420mm × 1,885mm × 1,285mm
- ホイールベース:2,500mm
- 車両重量:約1,450kg
現行型GRスープラ(参考)
- 全長×全幅×全高:4,380mm × 1,865mm × 1,295mm(RZは1,290mm)
- ホイールベース:2,470mm
- 車両重量:1,410kg(2Lターボ)/1,530kg(3Lターボ)
全長・全幅・ホイールベースがそれぞれ拡大されながら、全高はわずかに低減されています。これにより重心を下げた安定感のあるスタイリングを実現しつつ、高出力パワートレインに見合った車体剛性と安定性を確保します。現行の2Lターボ車と比較しても大きな重量増がないことは、スポーツカーとして重要なポイントです。
新型GRスープラのエクステリアデザイン|空力と美の両立
新型GRスープラのエクステリアは、スポーツカーの伝統的シルエットである「ロングノーズ&ショートデッキ」のフォルムを継承しながらも、最新の空力技術と新世代のデザイン言語を融合させたスタイリングとなります。

フロント部分は、新世代エンジンの採用によって重心が大幅に低く設計されています。エンジンフードの位置を下げることが可能となったことで、フロントノーズが一層低く、シャープな造形となる見込みです。エアインテークを大型化することで冷却性能と空力性能を両立し、スポーツカーとしての押し出し感あふれるフロントマスクが生まれます。LEDヘッドライトは2段構えのデザインが採用されるとも予想されており、精密さと迫力を兼ね備えた表情となりそうです。
サイドビューは立体感と躍動感あふれるキャラクターラインが配置され、ワイドなフェンダーによって力強いスタンスを演出します。リアはワイドなスタンスを強調することで走行安定性のアップを視覚的にも表現し、車体後端に採用されたスポイラーが高速域での空力性能を確保します。往年のA80型スープラを思わせる迫力と、現代的な洗練さが高い次元で融合したデザインになると期待されます。
新型GRスープラのインテリア|最新デジタルと走りへの集中
新型GRスープラのインテリアは、GRブランドが一貫して追い求める「ドライバー中心設計」を徹底しながら、最新のデジタル技術を全面的に統合したコックピットとなります。
12.3インチのワイド液晶デジタルメーターとワイドインフォテインメントディスプレイが一体化されたスポーティなレイアウトが採用される見込みで、ヘッドアップディスプレイとの連携によって走行中の視線移動を最小限に抑えます。オプションで助手席側にサードディスプレイが設置される可能性も報告されており、同乗者向けの情報表示やナビゲーション機能などへの活用が期待されます。
最新のインフォテインメントシステムでは、車体セッティングの変更や車両状態の確認が可能となるほか、専用スマートフォンアプリによる遠隔操作にも対応します。サーキット走行時にはドライバーの運転操作・車速・加速度などの各種センサー数値や車両の位置・向きといった詳細情報をリアルタイムで確認できる機能も搭載予定です。
クーペモデルながら効率的なパッケージングによってラゲッジスペースも十分確保されており、日常使いやロングドライブにも対応できる実用性を備えます。
新型GRスープラの燃費|高性能と環境性能の両立
新型GRスープラの予想燃費(WLTCモード)
$$\text{新型GRスープラ:約 13.5 km/L(予想)}$$
現行型前モデルの燃費は、3Lエンジン搭載の8速ATモデルで12.1km/L、6速MTモデルで11.0km/Lでした。新型スープラでは2Lエンジン+マイルドハイブリッドシステムの組み合わせにより、前モデルの3Lターボを上回る出力を発揮しながらも、燃費性能を大幅に向上させることが期待されています。
現行型GRスープラの燃費(参考・WLTCモード値)
- SZ(2Lターボ/197ps):14.5km/L
- SZ-R(2Lターボ/258ps):14.0km/L
- RZ(3Lターボ)8速AT:12.1km/L
- RZ(3Lターボ)6速MT:11.0km/L
新型GRスープラの安全装備|最新トヨタセーフティセンスを標準装備
新型GRスープラには、トヨタの最新予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」が標準搭載される見込みです。
搭載が予想される安全装備は次のとおりです。歩行者検出機能付きプリコリジョンシステム、ステアリングアシスト付きレーンデパーチャーアラート、レーントレースアシスト、レーダークルーズコントロール、自動ハイビーム、道路標識アシスト、ブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラート、ヒルスタートアシストコントロールなどが含まれると予想されます。スポーツカーとしての走りを最大限楽しみながら、最新の安全技術によって日常的な安心感も確保されます。
新型GRスープラの価格|予想は680万円〜
新型GRスープラの予想価格
新型GRスープラ 予想価格:680万円〜
現行型前モデルの価格は、2Lエンジンのエントリーグレード「SZ」が約500万円、中間グレード「SZ-R」が約600万円、3Lエンジンの上位グレード「RZ」が700万円台中盤からとなっていました。
新型GRスープラでは、トヨタ単独開発への移行や新世代エンジン・電動化システムの採用により、価格がアップすることが予想されます。一方で、旧モデルの3Lターボエンジンを上回る出力性能を実現しながら680万円台からというスタート価格は、競合するポルシェ718ケイマンなどと比較しても十分な競争力を持つ価格帯であると言えます。
新型GRスープラの発売日|2028年後半が最有力
フルモデルチェンジとなるトヨタ 新型GRスープラの発売時期は、2028年後半が最有力とされています。ワールドプレミアはジャパンモビリティショーでの初公開が想定されており、市販化に先立ってスーパー耐久シリーズなどでの実戦投入が行われる可能性もあります。カーボンニュートラル燃料や電動技術との親和性をレースの場で実証するというシナリオは、GRブランドが一貫して続けてきた「レースで鍛え、市販車に活かす」という開発哲学とも完全に合致します。
現行型A90型スープラは2026年3月をもって販売終了となることから、前モデルの生産終了から約1年という異例の短サイクルでの復活となる見通しです。

トヨタ スープラの歴史|名車の系譜を振り返る
新型スープラをより深く理解するために、スープラのモデル変遷を簡単に振り返っておきましょう。
スープラは海外では「セリカXX」の後継として「スープラ」の名称で販売が始まり、日本では1986年のA70型(3代目)からセリカとは独立した独自モデルとして展開が始まりました。発売当時のキャッチコピーは、1960年代の名車「トヨタ2000GT」を意識した「TOYOTA 3000GT」が採用されたことでも知られています。
続く4代目A80型は1993年から2002年まで販売され、搭載された直列6気筒3.0Lツインターボエンジン「2JZ-GTE」は高出力に耐える驚異的な耐久性でチューニングベースとして世界中で大人気となりました。映画「ワイルド・スピード」への登場で世界的知名度を誇り、今もなお中古車市場で高い人気を維持する伝説的モデルです。しかし、平成12年度排出ガス規制への対応が困難となり生産を終了。その後、約17年もの長い空白期間を経て、5代目として2019年に「GRスープラ(A90型)」として復活を遂げました。
そして2028年、6代目となる新型GRスープラが「トヨタ純血のスポーツカー」として、新たな伝説の一ページを刻もうとしています。
新型GRスープラ|スペック・情報まとめ一覧
| 項目 | 新型GRスープラ(予想) | 現行型RZ(参考) |
|---|---|---|
| エンジン | 直4 2.0Lターボ+48Vマイルドハイブリッド | BMW製 直6 3.0Lターボ |
| 最高出力 | 400ps超え | 387ps(RZ) |
| 最大トルク | 56.1kgm | 51.0kgm |
| 全長 | 4,420mm | 4,380mm |
| 全幅 | 1,885mm | 1,865mm |
| 全高 | 1,285mm | 1,290mm |
| ホイールベース | 2,500mm | 2,470mm |
| 車両重量 | 約1,450kg | 1,530kg |
| 燃費(WLTC) | 約13.5km/L | 12.1km/L |
| 価格 | 680万円〜 | 500万円〜 |
| 発売時期 | 2028年後半(予想) | 2019年5月(発売済) |
まとめ|2028年、スープラが新時代を切り拓く
トヨタ 新型GRスープラのフルモデルチェンジは、単なる世代交代を超えた「スポーツカーの再定義」と言える大きな転換点です。BMW共同開発を離れ、トヨタGR部門が独力で手がける新世代スープラは、直列4気筒2.0Lターボ+48Vマイルドハイブリッドシステムによって400ps超えのパフォーマンスを発揮しながら、厳しい排ガス規制にも対応する環境性能を両立します。ロー&ワイドに進化したボディ、最新デジタルコックピット、そしてトヨタ純血の走りへの哲学が凝縮された一台として、2028年後半の登場が期待されます。
※本記事に記載されているスペック・価格・発売日などはすべて情報収集時点での予想・推定値です。正式な仕様や価格については、トヨタ自動車からの公式発表をお待ちください。最新情報が入り次第、随時更新してまいります。
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