商用バン・ワゴン市場で長年しのぎを削ってきたトヨタ ハイエースと日産 キャラバン。2026年、ハイエースが大幅なマイナーチェンジを実施し、9型へと進化しました。一方、キャラバンも2025年に一部改良を実施し、競争力を高めています。本記事では、両車の最新情報を徹底比較し、あなたのビジネスやライフスタイルに最適な一台を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
1. 2026年最新モデルの概要
トヨタ ハイエース(9型)の主な変更点

2026年1月13日に正式発表、2月2日に生産開始となるハイエース9型は、以下の大幅な進化を遂げています。
主要アップデート内容:
- Toyota Safety Sense 3.0へアップデート:自転車運転者(夜間)、自動二輪車(昼間)、交差点右左折時の横断自転車運転者などの検知に対応
- 全車速対応アダプティブクルーズコントロール(ACC)を採用:長距離運転時の疲労を大幅に軽減
- 新デザインBi-Beam式LEDヘッドライト:より先進的なイメージへ
- 7インチTFTメーター標準装備:視認性が大幅に向上
- 8インチディスプレイオーディオ全車標準装備:1DINラジオを廃止
- パノラミックビューモニター標準装備:フロントアンダーミラー(ガッツミラー)を廃止し、空力性能を向上
- フリーストップバックドア採用:任意の角度で保持可能に
- スーパーGLに2段階調整式シートヒーター標準装備:快適性を向上
- ロードサインアシスト(RSA):標識の見逃し防止をサポート
- 発進遅れ告知機能(TMN):先行車と信号を検知
廃止された仕様:
- 特別仕様車「ダークプライムS」(200系誕生20周年記念モデル)
- リフト付きバン4ドア仕様
日産 キャラバン(2025年モデル)の主な変更点

2025年8月末に一部改良されたキャラバンは、ハイエースに先駆けて以下の装備を採用しました。
主要アップデート内容:
- インテリジェントクルーズコントロール採用(ガソリンモデル):商用バンクラスでいち早く全車速対応ACCを実現
- 先行車発進お知らせ機能:信号待ちでの出遅れを防止
- コンフォートフラッシャー:車線変更時の利便性向上
- タイヤ空気圧警報システム:安全性を強化
- スパイナルサポート機能付きシート改良:低反発クッション材採用で乗り心地向上
- 9インチナビ対応ナビフィニッシャー:視認性の高い大画面に対応
- 新グレード「プレミアムGX Outdoor Black Edition」追加:各部をブラック化した引き締まったデザイン
2. 価格比較:コストパフォーマンスはどっちが上?
トヨタ ハイエース 9型の価格(2026年モデル)
バン:280万円~440万円
人気グレード別価格(10%税込):
2.8Lディーゼルターボ(4WD)
- スーパーGL:448万9,100円(8型比+41万2,400円)
- スーパーGL ダークプライム2:468万3,800円(8型比+47万3,200円)
2.7Lガソリン(4WD)
- スーパーGL:411万4,000円(8型比+41万2,100円)
- スーパーGL ダークプライム2:430万8,700円(8型比+47万2,900円)
価格上昇幅:39.4万円~47.3万円
9型への移行により、最新の安全装備や快適装備の標準化に伴い、大幅な値上げとなりました。特に人気の特別仕様車「ダークプライム2」では約47万円のアップとなっています。
日産 キャラバン(2025年モデル)の価格
バン・ロングボディ:
- 2WD:270万8,200円~428万1,200円
- 4WD:381万2,600円~458万3,700円
人気グレード(ディーゼルターボ・プレミアムGX)
- 2WD:411万2,900円
- 4WD:458万3,700円
ワゴン:
- 2WD:308万円~409万7,500円
- 4WD:339万1,300円~440万8,800円
AUTECH LINE:
- 2WD:344万9,600円~421万7,400円
- 4WD:451万9,900円
価格比較まとめ
同等スペックの人気グレード(ディーゼルターボ・4WD)で比較すると:
- ハイエース スーパーGL ダークプライム2(4WD):468万3,800円
- キャラバン プレミアムGX(4WD):458万3,700円
価格差:約10万円(キャラバンが安価)
2WDモデルでは約27万円の価格差があり、初期購入費用ではキャラバンに軍配が上がります。ただし、リセールバリューを考慮すると、ハイエースの方がトータルコストで有利になる可能性があります。
3. エクステリア・デザイン比較
トヨタ ハイエース 9型

デザインの特徴:
- 新デザインのBi-Beam式LEDヘッドライトを採用し、より先進的な印象に
- パノラミックビューモニター標準装備により、フロントアンダーミラー(ガッツミラー)を廃止
- 空力性能が向上し、風切音を低減
- プラチナホワイトパールマイカを新設定(ホワイトパールクリスタルシャインに代わる)
- 力強く堂々としたフロントマスクは健在
ボディカラー:
- プラチナホワイトパールマイカ(新色)
- ミッドナイトブラック
- ダークブルーマイカメタリック(廃止)
- ラグジュアリーパールトーニング2(新設定)
日産 キャラバン(2025年モデル)

デザインの特徴:
- ダイナミックで力強いフロントフェイス
- スクラッチシールド塗装により、洗車時の小傷がつきにくい
- 「Outdoor Black Edition」ではフロントグリル、バンパー、ドアミラーなどをブラック化
- クラス最長の荷室(10尺モノが入る)を実現したプロポーション
- プロフェッショナルな風格を持つデザイン
ボディカラー:
- ディープフォレスト(特別塗装色・人気No.1)
- ディープオーシャンブルー(特別塗装色)
- ミッドナイトブラック(特別塗装色)
デザイン比較まとめ
- ハイエース:よりモダンで先進的なイメージ。LEDヘッドライトの刷新により精悍さがアップ
- キャラバン:力強く堂々とした商用車らしい風格。スクラッチシールド塗装で実用性も高い
デザインは好みが分かれるポイントですが、ハイエースはより洗練された都会的な印象、キャラバンはタフで頼れるプロフェッショナルな印象と言えるでしょう。
4. ボディサイズ・室内空間比較
外寸比較(標準ボディ・ロング)


| ハイエース(スーパーGL) | キャラバン(プレミアムGX) | |
|---|---|---|
| 全長 | 4,695mm | 4,695mm |
| 全幅 | 1,695mm | 1,695mm |
| 全高 | 1,980mm | 1,990mm |
| ホイールベース | 2,570mm | 2,555mm |
| 車両重量 | 1,930kg | 2,000kg |
| 最小回転半径 | 5.0m | 5.2m |
室内寸法比較

| ハイエース | キャラバン | |
|---|---|---|
| 室内長 | 3,000mm | 3,050mm |
| 荷室長(2名乗車時) | 1,855mm | 1,860mm |
| 室内幅 | 1,520mm | 1,520mm |
| 室内高 | 1,320mm | 1,325mm |
ボディバリエーション
ハイエース:
- ロング / スーパーロング
- 標準ルーフ / ミドルルーフ / ハイルーフ
- 標準幅 / ワイド
- 多彩な組み合わせが可能
キャラバン:
- ロング / スーパーロング
- 標準ルーフ / ハイルーフ
- 標準幅 / ワイド
- バン / ワゴン / マイクロバス
サイズ比較まとめ
- 室内長はキャラバンが50mm長い(約5cm):10尺モノ(約3m)を積載する際に有利
- 最小回転半径はハイエースが0.2m小さい:狭い路地や駐車場での取り回しはハイエースが有利
- 室内幅・室内高はほぼ同等:実用上の差はほとんどない
積載性重視ならキャラバン、取り回し重視ならハイエースという選択になります。
5. エンジン性能・パワートレイン比較
トヨタ ハイエース 9型
エンジンラインナップ:
2.8L 直列4気筒ディーゼルターボ「1GD-FTV」
- 最高出力:151ps(111kW)/ 3,600rpm
- 最大トルク:30.6kgm(300Nm)/ 1,000-3,400rpm
- 特徴:次世代高断熱ディーゼル燃焼、高効率ターボチャージャー、尿素SCRシステム採用
2.7L 直列4気筒ガソリンエンジン
- 最高出力:160ps(118kW)
- 最大トルク:24.8kgm(243Nm)
2.0L 直列4気筒ガソリンエンジン
- 最高出力:136ps(100kW)
- 最大トルク:18.6kgm(182Nm)
**トランスミッション:**6速AT(全車)
**駆動方式:**FR / 4WD
日産 キャラバン(2025年モデル)
エンジンラインナップ:
2.5L 直列4気筒ディーゼルターボ「YD25DDTi」
- 最高出力:147ps(108kW)
- 最大トルク:37.7kgm(370Nm)
- 特徴:最大トルクがハイエースより7.1kgm大きい
2.5L 直列4気筒ガソリンエンジン
- 最高出力:147ps
- 最大トルク:21.7kgm
2.0L 直列4気筒ガソリンエンジン
- 最高出力:130ps(96kW)
- 最大トルク:18.1kgm(178Nm)
**トランスミッション:**7速AT(ディーゼル)/ 5速AT(ガソリン)
**駆動方式:**FR / 4WD
エンジン性能比較まとめ
ディーゼルエンジン:
- 最高出力:ハイエース 151ps vs キャラバン 147ps(ハイエースが4ps上)
- 最大トルク:ハイエース 30.6kgm vs キャラバン 37.7kgm(キャラバンが7.1kgm上)
重要ポイント:
- キャラバンのディーゼルは最大トルクが約23%大きい:重量物を積載した状態での加速や坂道での走行性能に優れる
- ハイエースのディーゼルは出力型:軽負荷時のレスポンスや高速走行性能に優れる
- キャラバンは7速ATを採用:より細かなギア比設定で燃費と走行性能を両立
積載重視ならキャラバン、レスポンス重視ならハイエースという選択になります。
6. 燃費性能比較
トヨタ ハイエース 9型(WLTC モード)
2.8Lディーゼルターボ:
- 12.5km/L(8型から最大1.2km/L改善)
2.7Lガソリン:
- 8.8~9.2km/L
2.0Lガソリン:
- 9.3km/L
日産 キャラバン(2025年モデル・WLTC モード)
2.5Lディーゼルターボ:
- 11.3~12.0km/L
2.5Lガソリン:
- 8.4~8.5km/L
2.0Lガソリン:
- 8.8~8.9km/L
燃費比較まとめ
ディーゼルモデル:
- ハイエース:12.5km/L
- キャラバン:11.3~12.0km/L
- 差:0.5~1.2km/L(ハイエースが僅かに優位)
ガソリンモデル:
- ほぼ同等の燃費性能
実燃費での考察:
- ハイエースは2022年の改良でディーゼル車の制御を見直し、燃費を改善
- キャラバンは7速AT採用により、実用燃費が向上
- 年間走行距離が長い場合、ハイエースの燃費優位性がコストメリットとして現れる
例:年間2万km走行、軽油170円/Lの場合
- ハイエース(12.5km/L):年間燃料費 約27.2万円
- キャラバン(11.5km/L):年間燃料費 約29.6万円
- 年間約2.4万円の差(5年で約12万円)
7. 安全装備・先進技術比較
トヨタ ハイエース 9型
Toyota Safety Sense 3.0(全車標準装備)
- プリクラッシュセーフティ(PCS):
- 自転車運転者(夜間)検知
- 自動二輪車(昼間)検知
- 交差点右左折時の横断自転車運転者検知
- 交差点進入時の車両・自動二輪車検知
- 全車速対応アダプティブクルーズコントロール(ACC):
- 停止保持機能付き
- 空荷からフル積載まで安定した加減速制御
- レーンディパーチャーアラート(LDA):車線逸脱警報
- ロードサインアシスト(RSA):標識認識機能
- 発進遅れ告知機能(TMN):先行車・信号発進遅れ通知
- オートマチックハイビーム(AHB)
- パーキングサポートブレーキ(前後方静止物):全車標準装備
その他安全装備:
- パノラミックビューモニター:全車標準装備(レスオプション有)
- 7インチTFT液晶メーター:視認性向上
- デジタルインナーミラー:メーカーオプション
- インテリジェントクリアランスソナー:メーカーオプション
日産 キャラバン(2025年モデル)
インテリジェントセーフティ(Safety Shield)
- インテリジェント エマージェンシーブレーキ:
- 前方車両・歩行者検知
- 自動ブレーキ機能
- インテリジェントクルーズコントロール(ガソリンモデル):
- 商用バンクラスでいち早く採用
- 空荷からフル積載まで安定した加減速制御
- ドライバーの疲労を大幅に軽減
- 先行車発進お知らせ機能
- コンフォートフラッシャー:車線変更サポート
- タイヤ空気圧警報システム(TPMS)
- LDW(車線逸脱警報)
- インテリジェント アラウンドビューモニター:オプション
その他安全装備:
- 9インチナビ対応:視認性の高い大画面
- スパイナルサポート機能付きシート:低反発クッション材採用で疲労軽減
安全装備比較まとめ
ハイエース 9型の優位点:
- Toyota Safety Sense 3.0:検知範囲が広く、より多くのシーンで安全をサポート
- パノラミックビューモニター標準装備:全車に標準で装備
- ロードサインアシスト(RSA):標識見逃し防止
キャラバンの優位点:
- インテリジェントクルーズコントロール:2025年モデルでいち早く採用(ハイエースは2026年から)
- タイヤ空気圧警報システム(TPMS):標準装備でタイヤトラブルを未然に防止
- コンフォートフラッシャー:車線変更時の利便性向上
総合評価:
- 先進安全装備の充実度ではハイエース 9型がリード
- キャラバンは2025年時点で既にACCを採用しており、実用面で先行
- どちらも商用バンとしては高いレベルの安全性を確保
8. インテリア・快適装備比較
トヨタ ハイエース 9型
主要インテリア装備:
- 7インチTFT液晶センターメーター:全車標準装備(プティトロンメーターから刷新)
- 8インチディスプレイオーディオ:全車標準装備
- T-Connect対応
- HDMI入力端子標準装備
- スマートフォン連携
- フロントシートヒーター:スーパーGLに標準装備(Hi-Lo切替機能付き)
- フリーストップバックドア:標準ルーフ車に標準装備(任意の角度で保持可能)
- HDMIケーブル:新設定
- TZ製マルチファンクションフィルム:ディーラーオプション
シート構成:
- 2人乗り / 5人乗り / 3人乗り / 6人乗り / 10人乗り / 14人乗り
- 多彩なレイアウトで用途に応じた選択が可能
特別仕様車「ダークプライム2」専用装備:
- 合成皮革巻きステアリングホイール
- ダークメッキ加飾
- 専用シート表皮
- LEDルームランプ
日産 キャラバン(2025年モデル)
主要インテリア装備:
- 9インチナビ対応ナビフィニッシャー:大型画面で視認性向上
- インテリジェント アラウンドビューモニター対応
- スパイナルサポート機能付きシート(運転席・助手席):
- 低反発クッション材採用
- 振動吸収性に優れ、長時間運転でも疲れにくい
- インテリジェントクルーズコントロール:ドライバー疲労を大幅に軽減
- 先行車発進お知らせ機能
- コンフォートフラッシャー
シート構成:
- 3人乗り / 5人乗り / 10人乗り / 14人乗り
- ビジネス送迎車「ファインテックツアラー」仕様も用意
プレミアムGX専用装備:
- 上質な内装仕上げ
- LEDフォグランプ
- クロームメッキ加飾
AUTECH / AUTECH LINE:
- 専用エクステリア・インテリア
- 上質なレザーシート(AUTECH)
- 専用ステアリングホイール
インテリア比較まとめ
ハイエースの優位点:
- 8インチディスプレイオーディオ全車標準装備
- フロントシートヒーター(スーパーGLに標準):寒冷地での快適性向上
- フリーストップバックドア:利便性の高い機能
- 7インチTFT液晶メーター:視認性と情報量で優位
キャラバンの優位点:
- 9インチナビ対応:より大画面で視認性が高い
- スパイナルサポート機能付きシート:低反発クッション材で長距離運転での疲労軽減
- タイヤ空気圧警報システム(TPMS):メンテナンス性向上
総合評価:
- 先進性と装備充実度ではハイエースがリード
- 快適性と実用性ではキャラバンが優れた面も
- どちらも商用バンとしては高い快適性を実現
9. 積載性・機能性比較
トヨタ ハイエース
荷室寸法(スーパーGL・ロング標準ルーフ):
- 荷室長(2名乗車時):1,855mm
- 荷室幅:1,520mm
- 荷室高:1,320mm
- 荷室容量:約3.7㎥
積載性の特徴:
- 多彩なボディバリエーション:ロング/スーパーロング、標準/ミドル/ハイルーフ、標準幅/ワイド
- フラットな荷室フロア:積み降ろしがスムーズ
- 大開口バックドア:大型荷物の積み込みが容易
- フリーストップバックドア:狭い場所でも開け閉めしやすい
- MRT(マルチロールトランスポーター):
- ベッドキット用サイドテーブル新設定
- 分割可能なベッドキット構造
- LEDカーゴライト
- 補助バッテリー対応
最大積載量:
- バン:500kg~1,250kg(グレードにより異なる)
日産 キャラバン
荷室寸法(プレミアムGX・ロング標準ルーフ):
- 荷室長(2名乗車時):1,860mm(ハイエースより5mm長い)
- 荷室幅:1,520mm
- 荷室高:1,325mm
- クラス最長:3,050mm(室内長)で10尺モノ(約3m)が積載可能
積載性の特徴:
- クラス最長の荷室:10尺の建材や長尺物を積載可能
- 大開口スライドドア:横からの積み降ろしも容易
- フラットフロア:積載効率が高い
- マルチベッド:
- 車中泊やキャンプに対応
- フルフラットシート
- オプションで快適装備を追加可能
- トランスポーター仕様:
- バイクやレジャー用品の積載に最適
- 固定用フックやレールを装備
最大積載量:
- バン:500kg~1,200kg(グレードにより異なる)
積載性比較まとめ
ハイエースの優位点:
- 多彩なボディバリエーション:用途に応じた細かな選択が可能
- フリーストップバックドア:狭い場所での作業性向上
- MRTシリーズ:キャンピングやトランポに最適化された仕様
キャラバンの優位点:
- クラス最長の荷室:室内長3,050mm(50mm長い)
- 10尺モノが積載可能:建築業や運送業に有利
- 荷室高が5mm高い:縦方向の積載に余裕
総合評価:
- 長尺物の積載ならキャラバン
- 多彩な用途と拡張性ならハイエース
- 最大積載量は同等
10. リセールバリュー・維持費比較
リセールバリュー
トヨタ ハイエース:
- 圧倒的なリセールバリューの高さ
- 中古車市場での需要が非常に高い
- 海外輸出需要も旺盛
- 3年後残価率:約60~70%(グレード・仕様により異なる)
- ディーゼルモデルの人気が特に高い
- 特別仕様車「ダークプライム2」は高値安定
日産 キャラバン:
- ハイエースに次ぐリセールバリュー
- 商用車としての信頼性は高い
- 3年後残価率:約50~60%(グレード・仕様により異なる)
- AUTECHなどの特別仕様車は比較的高値
- ディーゼルモデルは需要が安定
リセールバリュー差の例(新車購入価格450万円の場合):
- ハイエース(残価率65%):3年後約292.5万円
- キャラバン(残価率55%):3年後約247.5万円
- 差額:約45万円
維持費比較
燃料費(年間2万km走行・ディーゼル・軽油170円/Lの場合):
- ハイエース(12.5km/L):約27.2万円/年
- キャラバン(11.5km/L):約29.6万円/年
- 差額:約2.4万円/年(5年で約12万円)
自動車税(1ナンバー):
- 両車とも同等:16,000円/年
車検費用:
- 商用車(1ナンバー)は毎年車検
- 基本費用は両車ともほぼ同等
- ディーゼル車は尿素水(AdBlue)の補充が必要
- ハイエース:AdBlueタンク容量拡大(2022年改良)で利便性向上
- キャラバン:標準的な容量
メンテナンス費用:
- 両車とも商用車として高い信頼性
- トヨタディーラーネットワークの方が広範囲
- 日産ディーラーも全国に展開
- 部品供給はどちらも安定
総所有コスト(TCO)比較例
5年間・10万km走行の場合(ディーゼル・4WD):
ハイエース スーパーGL ダークプライム2(468万円):
- 購入価格:468万円
- 5年後下取り:約304万円(残価率65%)
- 燃料費(5年):約136万円
- 車検・税金・保険等:約80万円
- 実質負担(5年):約380万円
キャラバン プレミアムGX(458万円):
- 購入価格:458万円
- 5年後下取り:約252万円(残価率55%)
- 燃料費(5年):約148万円
- 車検・税金・保険等:約80万円
- 実質負担(5年):約434万円
差額:約54万円(ハイエースの方が有利)
リセールバリュー・維持費まとめ
- 初期購入費用ではキャラバンが約10万円安い
- リセールバリューではハイエースが約45万円有利(3年後)
- 燃料費ではハイエースが年間約2.4万円有利
- 総所有コスト(5年)ではハイエースが約54万円有利
結論:長期保有ならハイエースが経済的。短期・初期費用重視ならキャラバン。
11. 用途別おすすめポイント
ビジネス・商用利用
配送・運送業におすすめ:
- キャラバン:
- クラス最長の荷室(10尺モノ対応)
- 最大トルク370Nmで重量物積載時も力強い
- 初期費用が抑えられる
- ハイエース:
- 多彩なボディバリエーション
- 高いリセールバリュー
- 全国のディーラーネットワーク
建築・工事関係におすすめ:
- キャラバン:
- 長尺の建材が積載可能(10尺対応)
- 最大トルクが大きく、重量物に強い
- ハイエース:
- 工具や機材の整理に便利なMRT仕様
- フリーストップバックドアで狭い現場でも作業しやすい
送迎・旅客におすすめ:
- ハイエース:
- 乗り心地と静粛性に優れる
- 10人乗り「グランドキャビン」、14人乗り「コミューター」を用意
- デジタルインナーミラーなど快適装備が充実
- キャラバン:
- スパイナルサポート機能付きシートで快適性向上
- インテリジェントクルーズコントロールで長距離運転が楽
- 14人乗り「マイクロバス」仕様あり
レジャー・プライベート利用
キャンピングカーベースにおすすめ:
- ハイエース:
- MRTシリーズで本格的なキャンピング仕様に
- ベッドキット、補助バッテリーなど拡張性が高い
- カスタムパーツが豊富
- リセールバリューが高い
- キャラバン:
- 「MYROOM」シリーズで車中泊に最適
- 室内長が長く、ゆったり過ごせる
- 100V電源(オプション)で家電が使える
トランスポーター(バイク・自転車)におすすめ:
- ハイエース:
- MRTトランスポーター仕様
- モデリスタパーツで本格カスタム可能
- 固定用アンカーポイントが豊富
- キャラバン:
- トランスポーター専用仕様あり
- 長い荷室で大型バイクも余裕
- 固定用フックやレールを装備
ファミリーユースにおすすめ:
- ハイエース:
- ワゴン「GL」で快適な移動空間
- 多彩なシートアレンジ
- Toyota Safety Sense 3.0で高い安全性
- キャラバン:
- ワゴン「GX」で広々とした室内
- スパイナルサポートシートで長時間快適
- 9インチナビで娯楽性も高い
アウトドア・趣味におすすめ
サーフィン・マリンスポーツ:
- ハイエース:
- MRTシリーズで濡れた荷物も安心
- 防水フロアマット対応
- シャワー設備も後付け可能
- キャラバン:
- Outdoor Black Editionでスタイリッシュに
- 長い荷室でロングボードも余裕
キャンプ・アウトドア:
- ハイエース:
- MRTベッドキットで快適車中泊
- 補助バッテリーで電化製品が使える
- LEDカーゴライトで夜間も明るい
- キャラバン:
- MYROOMシリーズで「部屋ごと出かける」体験
- 100V電源(オプション)で家電が使える
- フルフラットシートで就寝も快適
12. まとめ:結局どっちを選ぶべき?
トヨタ ハイエース 9型を選ぶべき人
こんな人におすすめ:
✅ 長期保有・リセールバリュー重視
- 5年以上の長期保有を考えている
- 売却時の下取り価格を重視する
- 総所有コストを抑えたい
✅ 先進安全装備・快適装備重視
- Toyota Safety Sense 3.0の充実した安全機能が欲しい
- パノラミックビューモニター標準装備が魅力
- フリーストップバックドアなど便利機能を重視
✅ カスタム・拡張性重視
- キャンピングカーやトランスポーターに本格カスタムしたい
- MRTシリーズで快適な車中泊環境を構築したい
- 豊富なアフターパーツから選びたい
✅ 燃費・ランニングコスト重視
- 年間走行距離が長い(2万km以上)
- ディーゼル燃費12.5km/Lの経済性を重視
- 長期的なランニングコストを抑えたい
✅ 取り回し・運転しやすさ重視
- 最小回転半径5.0mで狭い路地や駐車場での取り回しを重視
- 都市部での使用が多い
- 運転のしやすさを優先
ハイエースの決定的な強み:
- 圧倒的なリセールバリュー
- Toyota Safety Sense 3.0の先進性
- 豊富なカスタムパーツとMRTシリーズ
- 優れた燃費性能
- 全国的なディーラーネットワーク
日産 キャラバンを選ぶべき人
こんな人におすすめ:
✅ 初期費用・価格重視
- 初期購入費用を抑えたい
- 同等スペックで約10万円安く購入できる
- 短期での買い替えを考えている
✅ 積載性・荷室長重視
- 10尺モノ(約3m)の長尺物を頻繁に積載する
- クラス最長の荷室長3,050mmが必要
- 建築業・運送業で長尺材を扱う
✅ パワー・トルク重視
- 最大トルク370Nmの力強さが必要
- 重量物を頻繁に積載する
- 坂道や悪路での走破性を重視
✅ 快適性・シート重視
- スパイナルサポート機能付きシートの快適性が魅力
- 長距離運転での疲労軽減を重視
- 低反発クッション材の乗り心地を優先
✅ いち早く先進装備を体験したい
- 2025年時点で既にインテリジェントクルーズコントロールが装備されている
- タイヤ空気圧警報システム(TPMS)が標準装備
- 9インチナビの大画面が魅力
キャラバンの決定的な強み:
- クラス最長の荷室(10尺対応)
- 最大トルク370Nmのパワフルな走り
- 初期費用が約10万円安い
- スパイナルサポートシートの快適性
- 既にACCを2025年から装備
最終結論:あなたに最適な選択は?
【長期保有・総合力重視】なら → トヨタ ハイエース 9型
理由:
- リセールバリューの高さで5年後に約45万円の差
- 燃費の良さで5年間で約12万円の節約
- 総所有コストで約54万円有利
- Toyota Safety Sense 3.0の先進安全装備
- 豊富なカスタムパーツとMRTシリーズの拡張性
ベストグレード:
- スーパーGL ダークプライム2(2.8Lディーゼル・4WD):468万3,800円
- 充実した装備、高いリセールバリュー、優れた燃費のバランスが最良
【初期費用・積載性重視】なら → 日産 キャラバン
理由:
- 初期購入費用が約10万円安い
- クラス最長の荷室で10尺モノが積載可能
- 最大トルク370Nmで重量物に強い
- スパイナルサポートシートで快適性が高い
- 既にインテリジェントクルーズコントロール装備
ベストグレード:
- プレミアムGX(2.5Lディーゼル・4WD):458万3,700円
- 快適装備と積載性のバランスが最良、初期費用も抑えられる
購入前のチェックポイント
両車を選ぶ前に確認すべきこと
1. 使用用途の明確化
- 主に何を積載するか?(長尺物の有無)
- 年間走行距離は?(2万km以上なら燃費が重要)
- 保有期間は?(長期ならリセールバリュー重視)
2. 試乗で確認
- 実際の乗り心地とシートの快適性
- 運転のしやすさと視界
- 荷室への積み込みやすさ
- パワー感とハンドリング
3. 実車での積載シミュレーション
- 実際に積載する荷物がちゃんと入るか確認
- 10尺モノの積載が必要ならキャラバン有利
- 荷室高や幅も確認
4. 総所有コストの計算
- 購入価格だけでなく、5年後の下取り価格も考慮
- 年間走行距離から燃料費を試算
- 車検費用やメンテナンス費用も含めた計算
5. カスタム計画
- キャンピングカーやトランスポーターにする予定なら、カスタムパーツの豊富さを確認
- MRTシリーズやMYROOMシリーズの仕様も検討
まとめ
2026年最新版のトヨタ ハイエース vs 日産 キャラバンの比較、いかがでしたでしょうか。
両車ともに素晴らしい商用バンであり、どちらを選んでも間違いはありません。しかし、使用用途や保有期間、予算によって最適な選択は変わってきます。
長期保有・総合力重視ならハイエース、初期費用・積載性重視ならキャラバンという選択が基本となりますが、ぜひ実際にディーラーで試乗して、ご自身の用途に最適な一台を見つけてください。
どちらを選んでも、ビジネスでもプライベートでも、あなたの強力なパートナーとなってくれることでしょう。
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