トヨタの燃料電池車(FCEV)「MIRAI(ミライ)」は、2026年12月ごろに一部改良が行われると予想されます。トヨタはまだ改良の内容や日程を公式に発表していませんが、現行の2代目MIRAIは2022年12月、2023年12月、2024年12月と、ほぼ毎年12月に一部改良を受けてきました。
今回の改良では、上級オーディオの採用拡大など装備の見直しが中心になるとみられます。一方で、パワートレインの大きな変更は予想されていません。水素で走るセダンという個性を保ったまま、装備を少しずつ磨く「年次改良」になる見込みです。
また、令和7年度補正予算に係るCEV補助金の申請受付は、2026年12月上旬〜下旬ごろに終了する見込みとトヨタの公式サイトで案内されています。補助金を使って購入したい方は、改良を待つか現行モデルを選ぶか、早めに販売店で相談しておくと安心です。
この記事では、新型MIRAIの一部改良の予想、現行モデルの価格、スペック、航続距離、装備の違い、補助金、購入前の注意点まで、わかりやすくまとめました。記事中の写真はすべて現行モデルです。


そもそもトヨタ MIRAIとは?
MIRAIは、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくり、その電気でモーターを回して走る燃料電池車です。走行中に排出するのは水だけで、ガソリンを使わず、充電の待ち時間もありません。水素ステーションでの充填は、ガソリン車の給油に近い感覚で行えます。
初代MIRAIは2014年12月に登場し、量産型のセダンタイプ燃料電池車として話題になりました。現行の2代目は2020年12月9日に発売され、高級車向けの後輪駆動プラットフォーム「GA-L」を採用しています。水素の搭載量を初代の4.6kgから5.6kgへ約20%増やし、Gグレードの航続距離は約850km(参考値)まで伸びました。
デビュー時の価格は710万円〜805万円で、G、G“Aパッケージ”、G“エグゼクティブパッケージ”、Z、Z“エグゼクティブパッケージ”の5タイプがありました。現在はGとZの2グレードに整理されています。
新型MIRAI 一部改良はいつ?これまでの改良の流れ
2代目MIRAIは、発売後ほぼ毎年12月に改良を受けています。トヨタの公式発表をもとに、これまでの主な改良を振り返ります。
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 2020年12月9日 | 2代目MIRAIを発売(710万円〜805万円) |
| 2022年12月 | コネクティッドナビ対応ディスプレイオーディオの使い勝手を改善 |
| 2023年12月18日 | 最新のトヨタセーフティセンス、トヨタチームメイト(アドバンストドライブ・アドバンストパーク)設定、12.3インチメーター拡大、64色イルミネーション、デジタルキーのオプション設定(726万1,000円〜861万円) |
| 2024年12月18日 | Zに「ブラックパッケージ」を設定、19インチアルミホイールのデザイン変更など |
この流れから、2026年も12月ごろに一部改良が行われる可能性が高いと予想されます。ただし、日程・内容・価格はいずれも未発表です。
【変更点の予想】新型MIRAIはここが変わる?
新型MIRAIの一部改良で予想される変更点は、主に以下の3点です(いずれも予想で、トヨタの公式発表ではありません)。
- オーディオ:現在Zに標準のJBLプレミアムサウンドシステムの採用拡大が予想される
- 装備の見直し:オプションの組み合わせや標準装備の整理が予想される
- 価格:装備の充実に合わせた価格の見直しの可能性(金額は未発表)
① JBLプレミアムサウンドシステムの採用拡大(予想)
現行モデルでは、JBLプレミアムサウンドシステム(14スピーカー/JBL専用アンプ)はZだけの標準装備で、Gは10スピーカー/オーディオアンプです。今回の改良では、このJBLシステムがGにも広がるのではないかと予想されています。装備の差が縮まれば、Gの魅力はさらに高まりそうです。

② 装備・オプションの整理(予想)
過去の改良では、安全装備の最新化(2023年)や、外観を引き締めるブラックパッケージの追加(2024年)が行われました。2026年の改良も、こうした「装備の見直し」が中心になるとみられます。パワートレインや外観デザインを大きく変える改良は、今のところ予想されていません。
③ 価格の見直し(予想)
現行モデルの価格は、2023年の改良時(726万1,000円〜861万円)から見直され、現在はG 741万4,000円、Z 821万5,900円です。装備が追加されれば価格が変わる可能性がありますが、新しい価格は未発表です。
現行MIRAIのグレードと価格一覧
現行モデルの価格は以下のとおりです(2025年12月時点のメーカー希望小売価格)。
| グレード | 駆動 | 乗車定員 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| G | 2WD(後輪駆動) | 5人 | 741万4,000円 |
| Z | 2WD(後輪駆動) | 5人 | 821万5,900円 |
主なメーカーオプションは、Z専用の「ブラックパッケージ」(19万8,000円)、パノラマルーフ(13万2,000円、デジタルインナーミラーとセット)、デジタルキー(3万3,000円)、ITS Connect(2万7,500円)、リヤフォグランプ(1万1,000円)などです。ボディカラーは、プレシャスホワイトパール(5万5,000円)やフォースブルーマルティプルレイヤーズ(16万5,000円)が有料色になります。
新型MIRAIのボディサイズ

- 全長:4,975mm
- 全幅:1,885mm
- 全高:1,470mm(パノラマルーフ装着車は1,480mm)
- ホイールベース:2,920mm
- 最低地上高:155mm
- 最小回転半径:5.8m
- 車両重量:G 1,920kg/Z 1,950kg
全長は5m近くあります。3本の高圧水素タンクを床下のセンタートンネルなどに配置しているため、低く長いクーペのようなシルエットを実現しています。一方で全幅が1,885mmあるので、古い立体駐車場や狭い車庫では事前にサイズを確認しておきましょう。
流麗なセダン!現行MIRAIの外装(エクステリア)
フロント

フロントは、大きく横に広がるグリルと細いヘッドランプで低さを強調しています。Zは2眼タイプのBi-Beam LEDヘッドランプとアダプティブハイビームシステム、Gは1眼タイプのBi-Beam LEDヘッドランプです。ブラックパッケージでは、フロントグリルがブラック、グリル下部とヘッドランプまわりが漆黒メッキ加飾になり、精悍な印象に変わります。
ホイール・リア


タイヤ・ホイールは、GとZともに235/55R19タイヤ&19インチアルミホイール(切削光輝+ブラック塗装)が標準です。Zのブラックパッケージでは、245/45ZR20タイヤ&20インチアルミホイール(ブラックスパッタリング塗装)になります。リアには「FCEV」エンブレムが付き、ブラックパッケージでは車名やトヨタのエンブレムもブラックになります。
ボディカラー

深い青のフォースブルーマルティプルレイヤーズは、MIRAIを象徴する有料色です。
上質な空間!現行MIRAIの内装(インテリア)
コックピット・ディスプレイ
運転席まわりには、12.3インチの高精細タッチセンターディスプレイと12.3インチTFTカラーメーター、カラーヘッドアップディスプレイを備えます。ナビはコネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオPlusで、Apple CarPlayとAndroid Autoにも対応しています。メーターには、走行中にきれいにした空気の量を示す「空気清浄メーター」があるのもMIRAIらしい点です。
シート・快適装備
Zは本革シート、Gは合成皮革シートで、快適温熱シートやシートベンチレーションも用意されています。Zは3席独立温度コントロールのエアコン、運転席のポジションを記憶するメモリー機能、電動リヤサンシェード、後席のタッチ式コントロールパネル、スマートフォンのおくだけ充電が加わり、後席に人を乗せる機会が多い方にうれしい内容です。
現行MIRAIのパワートレインとスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| FCスタック | 固体高分子形(330セル)/最高出力128kW(174PS) |
| モーター | 交流同期電動機/最高出力134kW(182PS)/最大トルク300N・m |
| 駆動用バッテリー | リチウムイオン電池 |
| 水素タンク | 高圧タンク3本・合計141L(公称使用圧力70MPa) |
| 駆動方式 | 後輪駆動 |
| サスペンション | 前後マルチリンク式 |
| 最高速度 | 175km/h(推定) |
モーターは発進直後から300N・mのトルクを出すため、重い車体でも加速はなめらかです。
現行MIRAIの燃費(WLTCモード)と航続距離
| グレード | 燃料消費率(WLTCモード) | 一充填走行距離(参考値) |
|---|---|---|
| G | 152km/kg | 約850km |
| Z | 146km/kg | 約810km |
燃費は「水素1kgで何km走れるか」で表します。GのほうがZより車両重量が30kg軽いぶん、航続距離も約40km長くなっています。長距離を走る方や、水素ステーションが少ない地域の方は、Gの航続距離の長さがメリットになります。
現行MIRAIの安全装備「Toyota Safety Sense」
2023年の改良で最新のトヨタセーフティセンスになり、主に次の機能を全車に備えています。
- プリクラッシュセーフティ(歩行者・自転車運転者[昼夜]、自動二輪車[昼])
- 緊急時操舵支援、フロントクロストラフィックアラート
- レーンチェンジアシスト、レーントレーシングアシスト
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
- プロアクティブドライビングアシスト、ドライバー異常時対応システム
- ブラインドスポットモニター+安心降車アシスト
- パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、前後方ドライブレコーダー
運転支援の「トヨタチームメイト」は、渋滞時に手放し走行ができるアドバンストドライブを全車に、スマートフォンから駐車操作ができるアドバンストパーク(リモート機能付)をZに標準装備しています。
新型MIRAIはどのグレードを選ぶべきか?おすすめグレード
おすすめ① 【航続距離・コスパ重視なら】G(5人乗り・2WD)
価格:741万4,000円(現行モデル)
Gは約850kmと航続距離が長く、Zより約80万円安いのが魅力です。最新の安全装備、12.3インチディスプレイ、アドバンストドライブは標準で、装備に大きな不満は出にくいでしょう。改良でJBLシステムが広がれば、さらに選びやすくなると予想されます。
おすすめ② 【快適性・上質さ重視なら】Z(5人乗り・2WD)
価格:821万5,900円(現行モデル)
Zは本革シート、JBLプレミアムサウンド、3席独立エアコン、アドバンストパーク(リモート機能付)など、上級セダンらしい装備がそろっています。後席に家族やお客様を乗せる機会が多い方や、ブラックパッケージで個性を出したい方にはZがおすすめです。
MIRAIの補助金(CEV補助金)はどうなる?
トヨタの公式サイトでは、MIRAI Z(2WD)の場合、エコカー減税(自動車重量税)、グリーン化特例(自動車税)、CEV補助金を合わせた最大の優遇額は約154万8,500円と案内されています。車両価格が高いMIRAIにとって、この補助金は購入費用を大きく左右します。
ただし、令和7年度補正予算に係るCEV補助金の申請受付は、2026年12月上旬〜下旬ごろに終了する見込みです。一部改良後のモデルの補助金額や、次の年度の補助金の内容はまだ分かりません。補助金を確実に使いたい方は、改良を待つ前に販売店で受付状況を確認しておきましょう。
新型MIRAIの発売日はいつ?購入前にチェックしたい3つのポイント
新型MIRAIの一部改良は、これまでの流れから2026年12月ごろと予想されますが、トヨタからの公式発表はまだありません。発表があり次第、この記事でもお伝えします。
1つ目は、近くに水素ステーションがあるかです。MIRAIは水素がないと走れないため、自宅や職場の近く、よく行く方面にステーションがあるか、営業日・営業時間とあわせて確認しておきましょう。
2つ目は、補助金の受付期限です。前述のとおりCEV補助金は2026年12月ごろに受付が終わる見込みです。改良後のモデルを待つと補助金の条件が変わる可能性があるため、改良を待つかどうかは補助金とあわせて考える必要があります。
3つ目は、後から変えられないメーカーオプションです。パノラマルーフやブラックパッケージ、デジタルキーなどは工場で取り付けるため、注文後には追加できません。特にパノラマルーフはデジタルインナーミラーとセットで、全高も10mm高くなるので、駐車場の高さ制限もあわせて確認しておきましょう。
新型MIRAIに関するよくある質問(FAQ)
Q. 新型MIRAIの一部改良はいつですか?
A. トヨタからの公式発表はまだありません。これまでの改良の時期から、2026年12月ごろと予想されます。
Q. 現行MIRAIの価格はいくらですか?
A. Gが741万4,000円、Zが821万5,900円です(2025年12月時点のメーカー希望小売価格)。
Q. MIRAIの航続距離はどのくらいですか?
A. 一充填走行距離(参考値)はGが約850km、Zが約810kmです。
Q. MIRAIは家庭や災害時の電源として使えますか?
A. 車内にAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントを2か所備え、非常時給電システムにも対応しています。また、別売りの外部給電器を使えば、車両側の定格出力DC9kWで外部へ給電できます。
まとめ:新型MIRAIは補助金の期限を見ながら判断を
トヨタMIRAIは、2022年〜2024年にかけて毎年12月に一部改良を受けてきたことから、2026年も12月ごろに改良が行われると予想されます。JBLプレミアムサウンドの採用拡大など、装備の見直しが中心になる見込みですが、内容と価格はまだ公式には発表されていません。
現行モデルでも、Gで約850kmの航続距離、最新のトヨタセーフティセンス、手放し運転ができるアドバンストドライブなど、内容は十分に充実しています。CEV補助金の受付が2026年12月ごろに終わる見込みであることも考えると、改良を待つか現行モデルを選ぶかは、補助金の状況を販売店で確かめてから決めるのがおすすめです。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

