ホンダ、日産自動車、マツダは23日、助手席のエアバッグに不具合があるとして、25車種計約80万8500台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。同省によると、海外販売分を含めると約292万台が対象になり、各国で同様の措置を取る。
リコール エアバッグ不具合 について
同じ部品を使うトヨタ自動車の車で1月、エアバッグが作動した際に火災が発生。同社がリコールしたことを受け、ホンダなども対応を検討していた。対象車はホンダが「フィット」などと海外法人が製造した約66万8500台。
日産が「エクストレイル」などといすゞ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「コモ」の12万8130台、マツダが「アテンザ」など1万1832台。いずれも自動車部品メーカー「タカタ」のエアバッグを搭載している。国交省によると、エアバッグを膨らませるガス発生剤の製造過程に問題があり、作動した際に設計よりも強いガス圧がかかって装置が壊れ、破片が飛んだり、出火したりすることがある。トヨタなど4社は2013年4\4月、同様の不具合を理由に世界で約419万台をリコール。このときはタカタが作ったリストに基づき問題部品を積んだ車を対象にした。今回は対象外の車で事故が起き、各社は対象を拡大。
この部品に関するリコール対象車は、海外のBMWなどを加え800万台近いという。13年5月には、リコール対象期間に製造されたホンダ「フィット」が岡山県内で事故を起こした際、助手席付近が焼けた。関連は不明だが、国交省は同様の問題が他にもないか各社に注意を呼び掛けた。タカタは事態を真摯(しんし)に受け止め、品質管理体制を強化・徹底し再発防止に取り組む。
時事ドットコム