ホンダの軽自動車EVシリーズに、いよいよ"看板モデル"が加わります。ホンダは2027年、日本で最も売れている軽自動車「N-BOX」の電気自動車(EV)版となる**「N-BOX e:(エヌボックス イー)」**の発売を予定しています。
1. N-BOX e: とは?最新情報まとめ
N-BOX e: は、商用軽EVバン「N-VAN e:(2024年10月発売)」、乗用軽EV「N-ONE e:(2025年9月発売)」に続く、ホンダ軽EVシリーズの第3弾かつ最量販モデルへの展開です。
▼N-BOX e: の主要スペック(予定)
| 項目 | スペック |
|---|---|
| パワートレイン | 電気モーター |
| 最高出力 | 64ps |
| 最大トルク | 16.5kgm |
| WLTC航続距離 | 245km |
| 駆動方式 | FF(前輪駆動) |
| 普通充電(6.0kW) | 約4.5時間 |
| 急速充電(50kW) | 約30分(80%まで) |
| ボディサイズ | 全長3,395×全幅1,475×全高1,790mm |
| 価格 | 290万円〜(予定) |
| 発売予定 | 2027年 |
2. N-BOX e:が注目される理由|ホンダ軽EV戦略の集大成
軽自動車EV市場の拡大とホンダの戦略
日本の新車販売において軽自動車は全体の約40%を占める巨大市場です。その中でも電気自動車(EV)の需要は年々高まっており、日産「サクラ」や三菱「eK EV」が先行するこの分野にホンダは後発で参入しながらも、着実に軽EVラインナップを拡充してきました。

ホンダはまず2024年10月にN-VAN e:(商用)を投入し、2025年9月にはN-ONE e:(乗用)を発売。そして2027年には国内軽自動車販売台数ナンバー1を長年維持してきたN-BOXのEV版を投入することで、軽EV市場の本格的な覇権争いに打って出ます。
なぜN-BOX e: は"最重要モデル"なのか
N-BOXは2013年から長年にわたって日本の軽自動車新車販売台数トップを維持し続けてきたモデルです。そのN-BOXのEV版が登場することは、ホンダのEV化戦略における最大の節目ともいえます。ファミリー層・シニア層・子育て世帯など幅広いユーザー層を持つN-BOXのEV化は、日本の軽EV市場全体を大きく変える可能性を秘めています。
3. ホンダN-BOXの歴史とEVへの進化
初代N-BOX(2011年〜2017年)
ホンダN-BOXは2011年12月に初代モデルが登場しました。開発には第2期ホンダF1に携わったエンジニアが参画し、ホンダのコンパクトカー「フィット」で培われたセンタータンクレイアウト(助手席下に燃料タンクを配置することで室内空間を最大化する技術)を軽自動車として初採用。これにより、クラス最高水準の広い室内空間を実現しました。
発売直後から爆発的な人気を獲得し、ホンダ4輪車史上最速となる累計100万台を達成。2014年を除いて軽4輪車部門の年間販売台数首位を連続して獲得するという偉業を成し遂げました。
2代目N-BOX(2017年〜2023年)

2017年にフルモデルチェンジが行われた2代目では、初代の人気を支えた広い室内空間はそのままに、さらなる静粛性・燃費性能・安全性能の向上が図られました。自動ブレーキを標準装備した「ホンダセンシング」も全グレードに展開されるようになり、安全性能の面でも業界をリードする存在となりました。
3代目N-BOX(2023年〜現在)

2023年に登場した現行モデルはGoogle ビルトインをはじめとするコネクテッド技術を採用し、デジタル化が大幅に進化。引き続き軽自動車販売台数の上位をキープしています。マイナーチェンジにより内外装デザインも更新されています。
派生モデルの歴史
- N-BOX+(2012年〜2017年):ユーティリティ性をさらに高めた派生モデル
- N-BOX SLASH(2014年〜2020年):ルーフを低くしたスタイリッシュなロールーフモデル
そして2027年、ついにEVの時代へ——N-BOX e: として新たな歴史が刻まれます。
4. 新型N-BOX e: の外装(エクステリア)デザイン
EV専用デザインで空力性能を向上
ホンダ新型N-BOX e: の外装は、歴代N-BOXが持つ親しみやすい存在感を継承しながら、電動パワートレインの特性を活かした空力性能向上デザインが採用されます。
最大の変化はフロントデザインです。商用軽EV「N-VAN e:」と同様に、電動化によってエンジン冷却が最小限で済むようになることから、フロントグリルの開口部が縮小されます。また、グリル部分には充電ポートが配置される設計となっています。
使い勝手を高めるパワースライドドア
人気装備であるパワースライドドアには、パワースライドドア予約ロック機能が採用されます。これはあらかじめ施錠操作をしておくことで、スライドドアが完全に閉まった後に自動で施錠される機能です。雨天時やお子さんを連れているときなど、ドアが閉まるまで車両近くで待つ必要がなくなり、日常の使い勝手が大きく向上します。
5. 新型N-BOX e: の内装(インテリア)デザイン
視認性・使い勝手を徹底追求したキャビン
新型N-BOX e: の内装は「ノイズレスな視界」をコンセプトに設計されています。インストルメントパネルは水平基調のデザインを採用し、ドライバーが車幅やロール姿勢を直感的に把握しやすいレイアウトとなっています。
デジタルメーターとコネクテッド機能
メーターにはデジタルメーターを標準装備し、バッテリー残量・航続可能距離・電費情報など多彩な情報をわかりやすく表示します。
インフォテインメントシステムには、ホンダのコネクテッドサービス**「Honda CONNECT」**対応ナビゲーションを設定。スマートフォンアプリと連携することで以下の機能が利用できます。
- スマートフォンからのエアコン遠隔操作
- 車両位置のリモート確認
- 充電状況リモート表示
- お出かけ前タイマー設定
- 最大電流量・最大充電量の設定
- 外部給電下限SOC設定
さらに車内Wi-Fiにスマートフォンやゲーム機器を接続し、車内エンターテインメントを楽しむことも可能になります。
収納スペース・ユーティリティ
EVならではのメリットとして、エンジンルームや床下スペースの活用が見直され、大型グローブボックスや後席の大型サイドポケットなど充実した収納スペースが確保されます。
6. 新型N-BOX e: のスペック・航続距離・充電時間
電気モータースペック
| 項目 | N-BOX e:(予定) |
|---|---|
| モーター最高出力 | 64ps |
| モーター最大トルク | 16.5kgm(約162Nm) |
| 駆動方式 | FF(前輪駆動) |
| WLTC航続距離 | 245km |
軽自動車の自主規制に合わせた最高出力64psは、ガソリン仕様のターボ車と同等ですが、最大トルクは1.8Lクラスのエンジンに迫る16.5kgmを発揮します。電気モーターはアクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを発生させることができるため、乗員・荷物が多い場面でも力強く、スムーズな加速が可能です。
充電スペック
| 充電種別 | 時間 |
|---|---|
| 普通充電(6.0kW AC) | 約4.5時間(満充電) |
| 急速充電(50kW DC) | 約30分(80%まで) |
シングルペダルコントロール
アクセルペダル一つで加速・減速・完全停車まで操作できるシングルペダルコントロールを採用。街中での頻繁な発進・停止や駐車時のペダル踏み替えの手間が軽減され、快適なドライブを実現します。
外部給電(V2H/V2L)対応
外部給電にも対応し、非常時・停電時における家庭用電源(V2H)としての活用も可能です。災害大国である日本において、EVとしての移動手段だけでなく非常用電源という新たな価値が加わります。
7. 新型N-BOX e: の安全装備「ホンダセンシング」
全車標準装備の最新安全システム
ホンダ新型N-BOX e: には、最新の総合安全支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」が全グレードに標準装備されます。
主な安全装備は以下の通りです。
Honda SENSING 主要機能:
- 衝突軽減ブレーキ(CMBS)
- 車線維持支援システム(LKAS)
- 渋滞時追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC):0km/h〜対応(渋滞時も追従停車可能)
- 後方パーキングセンサーシステム
- 近距離衝突軽減ブレーキ:約2km/h〜10km/hの低速走行・後退時に障害物を検知
- 急アクセル抑制機能
マルチビューカメラシステム
オプション設定としてマルチビューカメラシステムを用意。車両周囲をカメラで撮影し、ナビゲーション画面に俯瞰映像を表示することでドライバーの死角を大幅に低減します。狭い駐車場や入り組んだ住宅街での取り回しに非常に有効です。
8. 新型N-BOX e: のボディサイズ
軽自動車規格を維持した最大サイズ
| 寸法 | N-BOX e:(予定) |
|---|---|
| 全長 | 3,395mm |
| 全幅 | 1,475mm |
| 全高 | 1,790mm |
| ホイールベース | 2,520mm |
ボディサイズは軽自動車規格の上限である全長3,395mm・全幅1,475mmを維持。電動化によってフロアへのバッテリー搭載が必要になりますが、ホンダは電動アクスルの小型化・高電圧部品の集中配置による省スペース化を徹底し、N-BOX伝統の広い室内空間と実用航続距離を両立させています。
静粛性についても、EVならではのモーター駆動によるエンジン音のない走行と、ボディ各部の遮音強化によって従来のガソリン車を大きく上回る快適な走行環境が実現されます。
9. 新型N-BOX e: の価格と補助金
本体価格(予定)
| グレード | 価格(予定) |
|---|---|
| N-BOX e:(スタートグレード) | 約290万円〜 |
現行ガソリンN-BOXの価格帯が173.9万円〜247.5万円(2025年時点)であることを考えると、EVならではのバッテリーコストにより価格は上昇します。
補助金を活用すれば実質負担を軽減
国のクリーンエネルギー自動車導入補助金(CEV補助金)を活用することで、実質的な購入負担を下げることが可能です。N-ONE e: ではCEV補助金57.4万円が設定されており、N-BOX e: でも同水準の補助金が期待されます。
補助金を差し引くと、ガソリンN-BOXの上位グレードと近い価格帯で購入できる可能性があり、トータルコスト(燃料費・メンテナンス費用など)を考慮するとEVの優位性はさらに高まります。
▼補助金活用後の実質価格イメージ(予定)
| 項目 | 金額(概算) |
|---|---|
| 本体価格 | 約290万円〜 |
| CEV補助金 | △約57万円(期待値) |
| 実質購入価格 | 約233万円〜 |
※補助金額は申請時の国の予算状況により変動します。事前に最新情報を確認してください。
10. ホンダ軽EV ラインナップ比較
ホンダは2024年から2027年にかけて、Nシリーズ軽EVラインナップを順次拡充しています。各モデルの違いを整理すると以下の通りです。
| モデル | 種別 | 発売時期 | 航続距離 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| N-VAN e: | 商用軽EVバン | 2024年10月 | 245km | 243.9万円〜291.9万円 |
| N-ONE e: | 乗用軽EV(コンパクト) | 2025年9月 | 295km | 269.9万円〜319.9万円 |
| Super-ONE(仮称) | スポーツ軽EV | 2026年(予定) | 250km | 未定(350万円超予想) |
| N-BOX e: | 乗用軽EV(スーパーハイト) | 2027年(予定) | 245km | 約290万円〜 |
N-BOX e: と N-ONE e: の違いは?
N-ONE e: とN-BOX e: は同じ軽乗用EVですが、以下の点で大きく異なります。

- 全高:N-ONE e: は1,545mm(ハイト系)に対し、N-BOX e: は1,790mm(スーパーハイト系)
- 室内空間:N-BOX e: の方が天井が高く、後席の居住性・チャイルドシート設置のしやすさが大幅に優れる
- スライドドア:N-BOX e: にはパワースライドドアを採用(N-ONE e: はヒンジドア)
- ターゲット:N-BOX e: はファミリー層・子育て世帯向け、N-ONE e: はコンパクトカー志向ユーザー向け
注目の「Super-ONE」(2026年発売予定)

2025年10月29日に発表されたSuper-ONE(スーパーワン)は、N-ONE e: をベースにしたスポーツ仕様の軽EVです。最高出力110ps・最大トルク20.5kgmというN-ONE e:の約1.7倍の出力を持ち、BOOSTモード(3秒間の瞬間出力向上モード)を搭載。2026年発売予定で、ホンダ軽EVシリーズのスポーツ性を担うモデルとして注目を集めています。
11. 競合モデルとの比較
軽EV市場の主要競合
N-BOX e: が2027年に発売される時点での競合モデルを整理します。
| モデル | メーカー | 種別 | 航続距離 | 参考価格 |
|---|---|---|---|---|
| 日産サクラ | 日産 | 軽EV | 180km | 約254万円〜 |
| 三菱eK EV | 三菱 | 軽EV | 180km | 約254万円〜 |
| スズキ ワゴンR EV(仮) | スズキ | 軽EV | 未定 | 未定(2027年3月予定) |
| N-BOX e: | ホンダ | 軽スーパーハイトEV | 245km | 約290万円〜 |
現時点での軽EV市場は日産サクラ・三菱eK EVが先行していますが、航続距離が180km程度にとどまっています。N-BOX e: が245kmの航続距離を実現すれば、日常的な使用圏内での充電頻度を大幅に減らせるという大きなアドバンテージになります。
また、N-BOXの最大の武器であるスーパーハイトワゴンボディと広大な室内空間は、競合の軽EVが持ち合わせていない独自の価値であり、ファミリー層を中心とした需要獲得において優位に立てると考えられます。
12. 新型N-BOX e: の発売日はいつ?
ホンダ新型N-BOX e: の発売予定は2027年です。
ホンダは以下のロードマップでNシリーズ軽EVを展開しています。
- 2024年10月:N-VAN e: 発売(軽EVバン)
- 2025年9月:N-ONE e: 発売(乗用軽EV)
- 2026年:Super-ONE 発売予定(スポーツ軽EV)
- 2027年:N-BOX e: 発売予定(乗用軽スーパーハイトEV)
N-BOXはホンダの最量販モデルであるため、N-BOX e: の投入はホンダの軽EV戦略における最終的な大本命と位置付けられます。ホンダは国内外のEV化を積極的に推進しており、N-BOX e: の登場は国内の軽自動車EV市場に大きな変革をもたらすことが期待されています。
発売時期・詳細スペックについては、ホンダ公式サイトおよびホンダディーラーへの事前確認をおすすめします。
13. よくある質問(FAQ)
- N-BOX e: の航続距離は何kmですか?
-
WLTC航続距離は245km(予定)です。日産サクラ(180km)などの先行軽EVより長く、日常の買い物・通勤・近距離ドライブであれば頻繁な充電は不要です。
- 急速充電にはどのくらいかかりますか?
-
50kWの急速充電器を使用した場合、バッテリー残量80%まで約30分で充電できます(予定)。
- 価格は?ガソリンN-BOXより高い?
-
本体価格は**290万円〜(予定)**です。現行ガソリンN-BOXより高くなりますが、CEV補助金(約57万円規模が期待される)を活用することで、実質的な負担を軽減できます。また、ガソリン代に比べて電気代の方が安く、ランニングコスト面でのメリットも大きいです。
- N-BOX e: は4WD(AWD)の設定がありますか?
-
現時点の情報ではFF(前輪駆動)のみの設定が予想されています(予定)。4WD設定の可否については今後の公式発表をお待ちください。
- N-BOX e: は外部給電(V2H)に対応していますか?
-
外部給電に対応する予定です。非常時・停電時における家庭向け電力供給源としての活用が可能になります。
- 現在予約・事前申し込みはできますか?
-
2026年3月時点では詳細な予約受付は開始されていません。最新情報はホンダ公式サイトまたは最寄りのホンダディーラーにてご確認ください。
- N-BOX e: と N-ONE e: はどちらを選ぶべきですか?
-
家族での利用・チャイルドシートの使用・荷物の積み下ろしのしやすさを重視するならN-BOX e:、コンパクトで取り回しのよさを優先するなら**N-ONE e:**がおすすめです。
14. まとめ
ホンダ新型**「N-BOX e:」**は、軽自動車の王者がついって電動化される歴史的なモデルです。以下のポイントが注目されます。
- 2027年発売予定:日本の軽EV市場に最大インパクトをもたらすモデル
- WLTC航続距離245km:先行軽EVを上回る実用的な航続距離
- 64ps・16.5kgmの電気モーター:スムーズで力強い加速
- 外部給電対応:EVが「動く電源」としても活躍
- Honda SENSING全車標準:最新安全技術で安心の日常
- Honda CONNECTナビ・車内Wi-Fi:快適なコネクテッド体験
- 価格290万円〜(予定)+補助金活用で実質購入可能
N-VAN e:(2024年)→ N-ONE e:(2025年)→ Super-ONE(2026年予定)と進化してきたホンダの軽EV戦略の集大成として、N-BOX e: は2027年の登場が今から期待されています。ファミリー・子育て世代を中心に、軽自動車ユーザーのEV乗り換えの大きな選択肢となるでしょう。
最新情報は随時更新予定です。公式情報が発表され次第、価格・グレード・詳細スペックも追記します。
参考・関連情報:

