2026年1月13日、本田技研工業は四輪事業における新たなシンボルとして、全く新しいデザインの「Hマーク」を採用すると発表しました。Honda公式発表によると、このHマークは単なるロゴの刷新ではなく、ホンダの「第二の創業期」を象徴する、企業変革への強い決意を表現したものです。
ホンダの「第二の創業期」を象徴する新たなHマークが誕生
60年以上の歴史を持つHマークの進化

Hマークは1963年に初めて採用されて以来、何度かのデザイン変更を経ながら、長年にわたりホンダ四輪車のアイデンティティとして使用されてきました。今回の刷新は、「ホンダのクルマづくりの出発点に立ち返り、ゼロから全く新しいEVを創造する」という決意のもとに行われた、60年以上の歴史の中でも特に意義深い変革と言えるでしょう。
新Hマークのデザインコンセプトと意味
両手を広げたような革新的なデザイン
新たなHマークは、両手を広げたようなデザインが特徴的です。このデザインには、モビリティの可能性を拡張し、ユーザーに真摯に向き合う姿勢が込められています。従来のHマークと比較すると、より開放的で未来志向のフォルムとなっており、ホンダの変革への意思を視覚的に表現しています。
原点を超え、挑戦と進化を追い求める企業姿勢
新Hマークは、原点に立ち返りながらも、それを超えて挑戦と進化を絶えず追い求めるホンダの企業姿勢を表現しています。知能化・電動化など大きく変革する四輪市場において、固定概念や慣習、従来のやり方に捉われることなく、時代を先取る技術と発想により、ユーザーの期待を超える新たな価値を提供するという決意が込められています。
新Hマークが初めて採用される「Honda 0シリーズ」とは

ゼロからの出発を意味する次世代EVシリーズ
新Hマークが最初に採用されるのは、ホンダが開発中の次世代EVシリーズ「Honda 0(ホンダゼロ)」です。このシリーズ名には、ゼロから全く新しいEVを創造するという強い意志が込められています。
CES 2025で世界を驚かせた2つのプロトタイプ
Honda 0公式サイトによると、2025年のCES(Consumer Electronics Show)において、「Honda 0 SALOON」と「Honda 0 SUV」の2つのプロトタイプモデルが発表されました。また、2025年10月に発表された新たなSUVモデル「Honda 0 α」も大きな注目を集めています。
Honda 0 SALOON:洗練されたセダンスタイル

Honda 0 SALOONは、洗練されたセダンスタイルを持つモデルです。シャープで未来的なデザインと、ホンダが長年培ってきた走行性能を融合させた、次世代EVセダンの理想形を体現しています。
Honda 0 SUV:実用性と先進性の融合

Honda 0 SUVは、ファミリー層にも人気の高いSUVカテゴリーにおいて、実用性と先進性を高次元で融合させたモデルです。広々とした室内空間と最新のテクノロジーを兼ね備えています。
Honda 0 α:プロトタイプの最新進化形

2025年10月に「Japan Mobility Show 2025」で世界初公開された「Honda 0 α」は、Honda 0シリーズの新たなSUVモデルのプロトタイプです。実際の市販モデルに近い完成度を持ち、ホンダの電動化戦略の本気度を示すモデルとなっています。

Honda 0シリーズの革新的なインテリアデザイン
LEDを活用した未来的なコックピット

Honda 0シリーズのインテリアは、LEDを効果的に活用した未来的なデザインが特徴です。ドライバーとクルマがシームレスにつながる、直感的で洗練された空間が実現されています。
ユーザー体験を重視した設計思想
Honda 0シリーズでは、単に新しいだけでなく、ユーザー体験を徹底的に重視した設計思想が貫かれています。操作性、快適性、そして未来感を高次元でバランスさせたインテリアは、次世代のモビリティ空間の在り方を提示しています。
AI技術の結晶「ASIMO OS」がもたらす知能化
ASIMOの遺伝子を受け継ぐ次世代OS
Honda 0シリーズには、ホンダが独自に開発した「ASIMO OS」が搭載されます。この名称は、ホンダが世界に誇るヒューマノイドロボット「ASIMO」の遺伝子を受け継いでいることを示しています。
AI企業Helm.aiとの協業による高度な知能化
ASIMO OSの開発には、AI企業のHelm.aiとの協業が活かされています。高度なAI技術と専用SoC(System on a Chip)を組み合わせることで、これまでのクルマにはなかった知能化が実現されています。
3つの柱で構成される先進的なシステム
ASIMO OSは、高度な自動運転機能、直感的なユーザーインターフェース、そして継続的な学習・進化機能という3つの柱で構成されています。クルマがユーザーの好みや運転スタイルを学習し、最適な体験を提供し続けます。
充電インフラとエネルギーマネジメントの革新
IONNA充電ネットワークへの参画
ホンダは、2030年までに北米において3万箇所以上の充電拠点を展開する「IONNA」充電ネットワークに参画しています。Honda 0シリーズのオーナーは、広範な充電インフラを利用できるようになります。
NACSアダプター対応で充電の自由度が向上
Honda 0シリーズは、北米で急速に普及しているNACS(North American Charging Standard)アダプターに対応します。これにより、テスラのスーパーチャージャーネットワークも利用可能となり、充電の自由度が大幅に向上します。
AWSとの協業によるクラウド連携
ホンダはAWS(Amazon Web Services)と協業し、AI機能としてAmazon Bedrockを活用します。クラウド技術により、車両の継続的なアップデートと機能拡張が可能になります。
Emporia社とのHome Energy Management System
Emporia社との協業により、Home Energy Management System(家庭用エネルギー管理システム)を導入します。これにより、家庭のエネルギー消費を最適化し、CO2排出量の削減に貢献します。
Virtual Power Plantの実現
Honda 0シリーズのEVは、Virtual Power Plant(仮想発電所)の一部としても機能します。電力需要のピーク時には、車両のバッテリーから電力を供給することで、電力網の安定化に貢献できます。
新Hマークの適用範囲:四輪事業全体への展開
次世代EVと次世代ハイブリッド車への適用
新Hマークは、Honda 0シリーズをはじめとする次世代EVに加え、2027年以降に投入する次世代ハイブリッド車の主力モデルへの適用が予定されています。これにより、電動化されたホンダ車すべてに新しいアイデンティティが与えられることになります。
販売店やコミュニケーション展開への拡大
新Hマークは、四輪商品だけではなく、お客様とのタッチポイントである販売店の看板やショールーム、さらにはコミュニケーション展開においても使用されます。顧客体験全体を通じて、ホンダの新しいブランドイメージが統一的に表現されます。
四輪モータースポーツへの展開
四輪モータースポーツにおいても、新Hマークが採用される予定です。F1をはじめとするレース活動を通じて、ホンダの技術力と挑戦精神が世界中に発信されます。
Honda 0シリーズの発売時期と市場投入計画
2026年からの市場投入を予定
Honda 0シリーズは、2026年から順次市場への投入が予定されています。まず北米市場を中心に展開し、その後グローバルに拡大していく戦略が取られる見込みです。
世界各地でのプロトタイプ展示
Honda 0シリーズのプロトタイプは、世界各地のモーターショーやイベントで展示されています。2025年のCES、Japan Mobility Show 2025、タイ・バンコクでの展示、東京2025世界陸上での出展など、積極的なプロモーション活動が展開されています。
レーシングドライバー佐藤琢磨氏によるテスト
元F1ドライバーでインディ500優勝者の佐藤琢磨氏が、Honda 0のプロトタイプをテストする様子も公開されています。プロフェッショナルドライバーによる評価は、Honda 0シリーズの走行性能の高さを示すものとなっています。
ホンダの電動化戦略とカーボンニュートラルへの取り組み
2040年カーボンニュートラル達成を目指して
ホンダは、2040年までに自社製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの達成を目指しています。Honda 0シリーズは、この野心的な目標を実現するための重要なマイルストーンとなります。
EVとハイブリッドの二本柱戦略
ホンダの電動化戦略は、純粋なEVと高効率な次世代ハイブリッド車の二本柱で構成されています。市場や顧客のニーズに応じて最適な選択肢を提供することで、より多くのユーザーに電動化の恩恵を届けます。
バッテリー技術への投資
ホンダは、次世代バッテリー技術の開発にも積極的に投資しています。航続距離の延長、充電時間の短縮、コストの低減など、EVの普及に不可欠な技術革新を推進しています。
新Hマークとホンダブランドの未来
伝統と革新の融合
新Hマークは、ホンダが長年培ってきた伝統と、未来への革新を融合させた象徴です。創業者である本田宗一郎氏の「夢」を原点としながらも、時代の変化に対応して進化し続けるホンダの姿勢が表現されています。
グローバル市場での競争力強化
電動化とデジタル化が急速に進む自動車業界において、新Hマークは、ホンダがグローバル市場で競争力を維持・強化するための重要な要素となります。特に、EV市場で先行する欧州や中国のメーカーに対抗するための差別化要因として機能します。
次世代ユーザーへのアピール
新HマークとHonda 0シリーズは、これまでホンダ車に縁のなかった次世代ユーザーに対しても強くアピールするデザインとなっています。テクノロジーに敏感な若い世代や、環境意識の高いユーザー層の獲得が期待されます。
まとめ:ゼロから始まるホンダの新時代
ホンダが発表した新Hマークは、単なるロゴデザインの変更ではありません。それは、「第二の創業期」として、ゼロから新しい価値を創造しようとするホンダの決意の表れです。
Honda 0シリーズとともに誕生したこの新しいシンボルは、電動化、知能化が加速する自動車業界において、ホンダが時代を先取りし、ユーザーの期待を超える新たな価値を提供していくという強いメッセージを発信しています。
2026年の市場投入に向けて開発が進むHonda 0シリーズ、そして2027年以降に展開される次世代ハイブリッド車。新Hマークを掲げて走り出すホンダの新時代に、世界中の自動車ファンが注目しています。
参考情報:
