トヨタが人気ミドルクラスSUV「ハリアー(HARRIER)」の一部改良モデルを、2026年8月3日に発売する予定であることが明らかになりました。今回の改良(マイナーチェンジ)では外内装デザインの大幅変更こそないものの、ガソリン車の廃止・グレード整理・全車へのアクセサリーコンセント標準装備など、購入を検討しているユーザーにとって見逃せない変更が多数実施されます。先行受注受付けは2026年6月下旬よりスタートする予定です。
現行ハリアーは2020年6月にフルモデルチェンジして以来、根強い人気を誇る国産プレミアムSUVの代名詞的存在です。本記事では、2026年マイナーチェンジ版・新型ハリアーについて、変更点・価格・グレード・スペック・安全装備・発売日まで最新情報を網羅的に解説します。
2026年 新型ハリアー マイナーチェンジの主な変更点まとめ
今回の一部改良で最も注目すべきポイントは、ガソリン車の完全廃止とグレード整理です。これまでのハリアーはガソリン車・ハイブリッド(HEV)・プラグインハイブリッド(PHEV)の3本立てでラインナップされていましたが、カローラやノア・ヴォクシーと同じく、環境性能を重視してガソリン車を廃止。今後はHEVとPHEVの2つに集約されます。
さらに、PHEVに設定されていた「PHEV G」グレードも廃止となり、PHEVは上位グレードの「Z」のみに一本化。これにより、ラインナップはよりシンプルで明確な構成となります。
変更点を整理すると以下の通りです。
- ガソリン車(2.0L)を廃止し、HEV・PHEVの2本立てに集約
- PHEV Gグレードを廃止し、PHEVはZグレードのみに
- アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W)を全車標準装備
- 新色ボディカラー「ニュートラルブラック」を新設定
- PHEVモデルにブラックアクセント(ナイトシェード専用アクセント相当)を採用
ガソリン車廃止の背景と電動化シフトの流れ
今回のガソリン車廃止は、トヨタが推し進める電動化戦略の一環です。すでにノア・ヴォクシーや、2026年秋頃発売予定のシエンタ改良版でも同様の動きが見られており、ハリアーもその波に続く形となりました。利益率の高いHEVモデルへの集中と、環境規制への対応という2つの狙いが背景にあります。
ガソリン車の廃止により、エントリー価格は従来の3,710,300円(ガソリンFF)から、ハイブリッドFFの4,301,000円へと引き上げられます。一方で、ハイブリッド車にはアクセサリーコンセントが標準装備となるため、装備面での充実度も向上しており、実質的な価値向上と見ることもできるでしょう。
2026年型ハリアーのグレード構成と価格
今回の改良後のグレード構成は以下の通りです。
【ハイブリッド(HEV)モデル】
- HEV G(FF / E-Four)
- HEV Z(FF / E-Four)
- HEV Z Leather Package(FF / E-Four)
- 特別仕様車 HEV Z Night Shade(FF / E-Four)
- 特別仕様車 HEV Z Leather Package Night Shade(FF / E-Four)
【プラグインハイブリッド(PHEV)モデル】
- PHEV Z(E-Four のみ)
【廃止となるグレード】
- ガソリン G・Z・Z Leather Package(2WD / 4WD)
- PHEV G(E-Four)
価格帯については、継続設定されるハイブリッド車はアクセサリーコンセントの標準装備化により従来比で約5万円ほど値上げとなる見込みです。参考として現行の価格帯を示すと以下のようになります。
- HEV G FF:4,301,000円 / 4WD:4,521,000円
- HEV Z FF:4,770,700円 / 4WD:4,990,700円
- HEV Z Leather Package FF:5,090,800円 / 4WD:5,310,800円
- PHEV Z 4WD:6,260,100円
注目の新装備① アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W)全車標準装備
今回の改良で実用面において最も大きなトピックスが、アクセサリーコンセント(AC100V・1,500W)の全車標準装備化です。これまでPHEVモデルのみに搭載されていたこの機能が、ハイブリッド車にも標準装備されることになります。アウトドアシーンでの家電使用はもちろん、災害時の非常用電源としても大きな役割を果たします。普段使いからもしもの時まで対応できる実用性の高さは、現代のSUVユーザーのニーズに的確に応えるものといえるでしょう。
なお、PHEVモデルでは大容量バッテリーに蓄えた電力を最大1,500Wの出力で家電などへ供給できる外部給電機能も引き続き採用されており、「EV給電モード」と「HV給電モード」の2つを備えています。ガソリン満タン状態であれば最大出力で約3日分の電力供給に対応できるため、防災面での安心感も抜群です。
注目の新装備② PHEVモデル専用ブラックアクセント
今回の改良でもう一つ目を引くのが、PHEVモデル限定のブラックアクセント採用です。具体的には、特別仕様車「ナイトシェード」に設定されるような「フロントアッパーグリル(ブラックメタリック塗装)」「フロントロアグリル(艶有りブラック塗装)」「フロントバンパーロア(艶有りブラック塗装)」が設定され、引き締まった精悍な顔つきへとアップデートされます。
元来PHEVモデルはフロントグリルがメッシュタイプとなっており、HEVモデルと十分差別化されていましたが、今回のブラックアクセントの追加によってさらなる個性と存在感が強調されます。新色「ニュートラルブラック」や「プレシャスブラックパール」との組み合わせにより、全体的に黒で統一した凄みのあるスタイリングが楽しめるでしょう。
注目の新色③ ニュートラルブラック採用
ボディカラーには、他モデルでも順次導入が進んでいる新色「ニュートラルブラック」が追加されます。従来の「202ブラック」の後継カラーとして位置づけられており、より深みと上質感を持つブラックトーンが特徴です。2026年型ハリアーのカラーラインナップは、プラチナホワイトパールマイカ、プレシャスブラックパール、グレーメタリック(PHEV専用)、そしてニュートラルブラックの4色構成となる見込みです。
2026年型ハリアーのパワートレインとスペック
ガソリン車廃止後のパワートレインは以下の2種類に整理されます。
【ハリアー ハイブリッド(HEV)】
直列4気筒2.5L「Dynamic Force Engine」+電気モーターを搭載。エンジン出力は178ps / 22.5kgm、フロントモーター出力は120ps / 20.6kgm、リアモーター出力(E-Four)は54ps / 12.3kgm、システム最高出力はE-Four仕様で222ps、FF仕様で218psを発揮します。
【ハリアー PHEV(プラグインハイブリッド)】
直列4気筒2.5L「Dynamic Force Engine」+前後2基の電気モーターを搭載し、システム出力は306psを誇ります。EV走行可能距離は93kmで、日常的な通勤・買い物程度であれば充電した電力だけで賄えることが多く、ガソリン代の大幅な節約も期待できます。
搭載されるダイナミックフォースエンジンはTNGAに基づいて開発された最新エンジンで、吸気ポート形状の工夫などにより世界トップレベルの最大熱効率41%を達成しています。ハイブリッド車には後輪を電気モーターで駆動する「新型E-Four」が組み合わせられ、高レスポンスと低燃費を高次元で両立しています。
燃費性能
2026年型ハリアーの燃費(WLTCモード値)は以下の通りです。
- ハリアー HEV FF:22.4km/L
- ハリアー HEV 4WD(E-Four):21.7km/L
- ハリアー PHEV 4WD:20.5km/L(ハイブリッドモード時)
ガソリン車のFF仕様が15.4km/Lだったことと比較すると、ハイブリッド車は約45%もの燃費向上を達成していることになります。ガソリン車廃止によって全グレードがハイブリッド以上の燃費性能を持つことになるため、ランニングコストの面でも大きなメリットが生まれます。
外装(エクステリア)デザイン
今回の一部改良では外内装デザインの大幅変更はなく、現行モデルのスタイリングが継続されます。現行ハリアーの外装は、都市部の景観とマッチするスポーティなクーペSUVスタイルが特徴です。フロントはアッパーグリルからヘッドランプへと流れるような連続性により精悍かつシャープな印象を演出し、シグネチャーランプは遠くからでもハリアーと識別できる高い個性と先進性を誇ります。

サイドはシンプルな構成でありながらもダイナミックにボディ断面が変化し、豊かな表情と強い動感が表現されています。リアウィンドウは大きく傾斜したクーペライクなスタイルとなっており、空力性能の向上・風切り音の低減・燃費向上に貢献しています。リアランプは細く鋭く横一文字に光るデザインで、後方からの存在感も際立ちます。

足元には「多軸スポーク構成」の高輝度19インチホイールが採用され、エレガントかつスポーティな足回りを演出しています。上位グレード「Z」にはトヨタ初となる「調光ガラスムーンルーフ」も採用されており、透過・調光・シェードの3段階で快適性をコントロールできます。
内装(インテリア)デザイン
インテリアは、馬の鞍をイメージした幅広く堂々としたセンターコンソールとインストルメントパネルの組み合わせにより、「大らかな逞しさ」が演出されています。シックで落ち着いた大人の室内空間が特徴であり、上質なSUVとしての高級感を余すことなく味わえます。

メーターには12.3インチの大型TFTディスプレイを採用し、視認性が向上。ディスプレイオーディオは通信で取得した最新情報で目的地検索やルート設定ができる「コネクティッドナビ」対応モデルで、車内Wi-Fiも設定されています。また、車両リアカメラの映像をミラー内に表示する「ドライブレコーダー搭載デジタルインナーミラー」を装備しており、荷物満載時や夜間でも高い後方視認性を確保しています。
安全装備:Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)
新型ハリアーの安全装備には、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」が全車標準装備されています。2025年の改良で大幅に強化された内容が引き続き継続・搭載されます。主な安全装備は以下の通りです。
- プリクラッシュセーフティ(検知範囲を拡張:自転車運転者(夜)・自動二輪車(昼)・交差点横断自転車・交差点進入車両等に対応)
- レーダークルーズコントロール
- レーントレーシングアシスト(LTA)
- レーンディパーチャーアラート(LDA)/車線逸脱抑制機能付き
- プロアクティブドライビングアシスト(危険に近づきすぎないよう先読みサポート)
- ブラインドスポットモニター(BSM)+安心降車アシスト+後方車両への接近警報
- リヤクロストラフィックアラート(RCTA)
- ロードサインアシスト(RSA)
プリクラッシュセーフティの検知範囲が大幅に拡張されており、都市部や交差点での安全性が飛躍的に高まっています。プロアクティブドライビングアシストは運転状況に応じてリスクを先読みし、ドライバーの操作をさりげなくサポートする先進機能で、長距離ドライブや日常の運転でも安心感を高めます。
また、停車中にクルマや自転車が接近しているときにインジケーターで通知する「安心降車アシスト」は、ドアを開ける際の接触事故防止に役立つ実用的な機能です。
ボディサイズとスペック
- 全長 × 全幅 × 全高:4,740mm × 1,855mm × 1,660mm
- ホイールベース:2,690mm
- 車重:HEV 1,710kg / PHEV 1,950kg
- 最低地上高:195mm
- 最小回転半径:5.5m
- タイヤサイズ:225/55R19
TNGAプラットフォームの採用により、前世代より全長・全幅が拡大されながらも全高を抑えたワイド&ローのスポーティなフォルムを実現。広い室内空間と5人乗りの快適なシートレイアウトが両立されています。サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式、リヤにダブルウィッシュボーン式を採用し、極微低速域でもスムーズなストロークを確保したショックアブソーバーにより、接地感あるフラットな乗り心地が実現されています。
ABH(オートブレーキホールド)メモリー化の可能性
一部メディアでは、オートブレーキホールド(ABH)機能のメモリー化(自己復帰式)が今回の改良で採用される可能性についても注目されています。メモリー化とは、エンジン再始動やシートベルト再装着時にABH機能が自動的に復帰する機能で、現行アクア・シエンタ・2026年型アルファード/ヴェルファイア・プリウスにて採用済みです。ハリアーへの搭載については正式な発表はまだなく、正式発売後の取扱説明書などで確認が必要です。



ハリアーの歴史:SUVの先駆者として
ハリアーは1997年に初代が登場した、日本が誇る高級クロスオーバーSUVの先駆者です。車名はタカ科の鳥「チュウヒ」の英名「HARRIER」に由来しており、「高級サルーンの乗り心地と快適性を兼ね備えたクロスオーバー」という設計コンセプトのもと誕生しました。初代・2代目は国外では「レクサスRX」として販売され、プレミアムSUV市場の礎を築いた存在です。現行の4代目(2020年〜)ではTNGAプラットフォームを採用し、さらなる進化を遂げています。
まとめ:2026年型ハリアー マイナーチェンジは買いか?
2026年8月3日発売予定の新型ハリアー(一部改良)は、外内装の大きなデザイン変更こそないものの、ガソリン車廃止・グレードシンプル化・アクセサリーコンセント全車標準装備・PHEVブラックアクセント追加・新色ニュートラルブラック採用といった実用的かつ魅力的な変更が盛りだくさんです。
特にアウトドア志向や災害時の備えを重視するユーザー、そして環境性能を意識してガソリン車からの乗り換えを検討している方にとって、今回のマイナーチェンジは非常に購入タイミングとして魅力的です。先行受注は2026年6月下旬よりスタートする予定ですので、興味のある方はトヨタ販売店への早めの問い合わせをおすすめします。


