2025年9月19日に予定されている日産ルークスのフルモデルチェンジは、軽自動車市場に大きなインパクトを与えそうです。当初7月の発売予定から延期されたものの、その分より完成度の高い新世代モデルが期待されます。現行ルークスの購入を検討中の方は、新型を待つべきなのでしょうか?
新型ルークス発売延期の経緯
日産は当初2025年7月に新型ルークスの発売を予定していましたが、2025年9月19日に延期することを発表しました。この延期により、より完成度の高い新世代軽自動車として登場することが期待されています。
重要な日程一覧
- 先行予約開始: 2025年8月22日
- 正式発表: 2025年9月19日
- 発売開始: 2025年10月29日
- 先行予約特典終了: 2025年10月28日
現行モデルの生産は2025年9月末で終了予定のため、新型への移行がスムーズに行われます。
新型ルークスは三菱自動車との共同開発により進められており、三菱の新型デリカミニと同時期にフルモデルチェンジが実施される予定です。水島製造所での生産が継続され、技術面での協業効果も期待されています。
フルモデルチェンジの主な変更点
新型ルークスでは以下の大幅な改良が実施されます:
デザイン面の刷新
- 四角形を組み合わせた特徴的なヘッドライト採用
- ワイドなVモーショングリルでより存在感のあるフロントマスク
- 2トーンカラーをボンネットまで拡張した17色のカラーバリエーション
先進技術の導入
- 12.3インチ大型インフォテインメントシステム
- Googleマップ・Googleアシスタント搭載
- 7インチデジタルメーターの新採用
- 軽自動車初のブラインドスポットモニター
パワートレインの見直し
- マイルドハイブリッド廃止
- 車両軽量化による燃費性能向上
- 新開発BR06エンジンの継続採用
外装デザイン:キューブライクな四角形デザインに進化
フロントマスクの大幅刷新
新型ルークスの最も注目すべき変更点はフロントデザインの刷新です。
- 四角形パターンが縦に並ぶデザイン
- ヘッドランプ内部に2つのスクウェアパターン
- ブラック基調のグリルでスポーティな印象
- N-BOXカスタムに類似したデザインとの指摘も
デザイン革新:「かどまる四角」モチーフの採用
新型ルークスの最大の特徴は、「かどまる四角」という独創的なデザインモチーフです。このモチーフは以下の箇所に採用されています:
- ヘッドライト
- リアコンビネーションランプ
- ドアハンドル
- ホイール
- ヘッドレスト
- スピードメーター
この「かどまる四角」は、広さ・大きさを象徴する四角の角を丸くすることで、新型ルークスのぬくもり感と遊び心を表現しています。
ハイウェイスターの進化
上位グレードのハイウェイスターでは、より迫力のあるエアロパーツとワイドなグリルを採用。リアには「ROOX」ロゴを新設し、プレミアム感を演出します。
カラーバリエーション
ボディカラーには、日本の伝統的な建築様式「唐破風(からはふ)」からインスピレーションを受けた新しい2トーンカラーを設定。フードを含むベルトライン下から塗り分けられた、日産初のユニークなカラーコーディネーションを実現しています。
新型では全17色のボディカラーを設定予定。特に注目は:
- ホワイトパール×セトブルーの新色2トーン
- バブルガムピンクなどの個性的なカラー
- グレード専用カラーの設定継
新色として以下が追加されました:
これにより、ハイウェイスターシリーズで6通りの2トーンと7色のモノトーン、スタンダードシリーズで7色のモノトーンを含む、全17通りの豊富なバリエーションを用意しています。
- セラドングリーン
- シナモンラテ
- セトブルー
内装:12.3インチ大型ディスプレイとGoogleシステム搭載
インテリア:リビングルームのような快適空間
インテリアは「Breeze(そよかぜ)」をデザインコンセプトとして採用。「縁側」や「ハンモック」といったキーワードを用い、実際の空間以上の開放感を目指しています。
注目すべきは、軽自動車初となる12.3インチの大型統合型インターフェースディスプレイの搭載です。これにより、クラスを超えた先進性と上質感を実現しています。
ゼログラビティシートの採用
前後席ともにゼログラビティシートを採用し、以下の改良を実施:
- メランジ生地による柔らかな肌触り
- 体圧分散シート形状
- 後席座面の23mm延長
- 高密度ウレタンによる振動吸収性向上
インフォテインメントシステムの大幅進化
新型ルークスの内装で最も注目すべきは12.3インチ大型ディスプレイの採用です:
- Googleマップ・Googleアシスタント標準搭載
- 各種アプリの使用が可能
- デジタルメーターとの連携で情報表示を最適化
快適装備の充実
- タッチパネル式エアコンで操作性向上
- リヤサーキュレーターで後席の快適性確保
- ゼログラビティシートの設定(上級グレード)
- 防水シートの継続採用
大幅に拡大した室内空間
新型ルークスは、軽自動車規格内で最大限の空間効率を追求:
- 室内長:2315mm(先代比+115mm、クラストップ)
- 後席ニールーム:795mm(クラストップ)
- 荷室最大長:675mm(クラストップ)
- アイポイント:1370mm(クラストップ)
室内空間の最適化
軽自動車規格内で室内空間の最大化を実現:
- 室内高139cmを維持
- フラットフロアの継続
- スライドドアの利便性向上
実用性抜群の収納・利便装備
後席スライドドアは先代に続きクラストップの650mmの開口幅を確保。大型乗降用グリップを装備し、乗り降りを無理なくスムーズに行えます。
後席は最大320mmのスライドが可能で、運転席に座ったまま後席の子供をケアすることが可能です。
収納面では以下が新たに装備されました:
- インストセンタースライドボックス
- インスト運転席アッパーボックス(蓋付き)
- 角型紙パック対応カップホルダー
- ティッシュボックス収納引き出し
マイルドハイブリッド廃止でも燃費向上を実現
マイルドハイブリッド廃止の背景
新型ルークスでは意外にもマイルドハイブリッドシステムを廃止することが判明しています。この決断の背景には:
- 車両軽量化による燃費向上効果
- コストダウンによる価格競争力の確保
- システム簡素化による信頼性向上
燃費性能の向上
マイルドハイブリッド廃止にも関わらず、燃費性能は向上が期待されています:
予想燃費(WLTCモード)
- 自然吸気エンジン FF: 22.0km/L(現行20.9km/L)
- 自然吸気エンジン 4WD: 20.0km/L(現行19.0km/L)
- ターボエンジン FF: 20.5km/L(現行19.2km/L)
- ターボエンジン 4WD: 18.5km/L(現行17.5km/L)
エンジン性能の最適化
新開発BR06エンジンの継続採用により:
- 最高出力の向上
- ロングストロークタイプによるトルク特性改善
- CVT制御の最適化
プロパイロット進化と軽初のブラインドスポット機能
インテリジェント アラウンドビューモニターの新機能
新型ルークスでは、以下の3つの革新的な表示機能を新搭載:
- インビジブルフードビュー(軽自動車初)
- 車体下の映像を生成し、死角を「見える化」
- 3Dビュー(日産軽自動車初)
- 車両周辺状況を3D映像で直感的に確認可能
- フロントワイドビュー
- 交差点等で運転席から死角になる前方左右をサポート
充実の運転支援システム
- プロパイロット(継続搭載)
- インテリジェント エマージェンシーブレーキ(交差点対応機能追加)
- インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)【軽自動車初】
- BSW(後側方車両検知警報)【軽スーパーハイトワゴン初】
- RCTA(後退時車両検知警報)
プロパイロットの性能向上
新型ルークスではプロパイロットの検知性能が大幅に向上します:
- ミリ波レーダーによる遠距離検知
- 追い越し支援機能の向上
- ワイパー連動機能の進化
- エンジンオフ後の設定保持
軽自動車初の安全装備
新型ルークスには軽自動車初となる先進安全装備が搭載されます:
- ブラインドスポットモニター
- リアクロストラフィックアラート
- 近接時ドアアンロック・オートドアロック
アラウンドビューモニターの3D対応
従来のアラウンドビューモニターが進化:
- 3D表示による視認性向上
- ボンネット透過表示機能
- 移動物検知の精度向上
快適性と走行性能の向上
酔いにくいクルマを目指した改良
- カヤバ製高応答ショックアブソーバーの採用
- リアサスペンションのゴムブッシュ硬度を前後方向に20%ダウン
- エンジンとトランスミッション制御の最適化
静粛性の大幅向上
- フロントウィンドウに遮音ガラスを採用
- ドアへの遮音シート配置
- タイヤ周りの高機能吸音材採用
これらにより、軽自動車トップレベルの遮音性能を実現しています。
AUTECH LINE
新型ルークスでは、「クール&アグレッシブ」をコンセプトとした「AUTECH LINE」も同時発表。以下の専用装備を採用:
- 専用デザインフォグランプフィニッシャー
- 15インチ専用アルミホイール
- シルバー色ドアミラー
- ブラック基調専用インテリア
- 防水機能付き専用合皮シート
ライフケアビークル(福祉車両)
「助手席スライドアップシート」も設定され、助手席が車外に電動で回転・昇降し、乗り降りをサポートします。
価格帯と発売時期の最新情報
発売スケジュール
- 発表: 2025年7月末予定
- 発売: 2025年10月予定
- ジャパンモビリティショー: 2025年秋に展示予定
グレード構成
基本的なグレード構成は現行モデルを踏襲:
- Sグレード: エントリーモデル
- Xグレード: 標準装備充実
- ハイウェイスターシリーズ: 上級仕様
- プロパイロットエディション: 最上級仕様
価格
現行モデルから若干の価格上昇します:
モデル | エンジン | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|
S | 直列3気筒DOHC 0.66リッター | 2WD | 1,672,000円 |
X | 1,739,100円 | ||
ハイウェイスター X | 1,919,500円 | ||
ハイウェイスター X プロパイロットエディション | 2,105,400円 | ||
ハイウェイスター G ターボ | 直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ | 2,159,300円 | |
ハイウェイスター G ターボ プロパイロットエディション | 2,249,500円 | ||
S | 直列3気筒DOHC 0.66リッター | 4WD | 1,822,700円 |
X | 1,889,800円 | ||
ハイウェイスター X | 2,033,900円 | ||
ハイウェイスター X プロパイロットエディション | 2,219,800円 | ||
ハイウェイスター G ターボ | 直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ | 2,273,700円 | |
ハイウェイスター G ターボ プロパイロットエディション | 2,363,900円 |
新型を待つべき?現行モデルを買うべき?
新型を待つべき人
以下に該当する方は新型を待つことをおすすめします:
最新技術を重視する方
- 12.3インチ大型ディスプレイ
- Googleシステムの利用
- 軽初のブラインドスポット機能
デザインにこだわる方
- 新世代のエクステリアデザイン
- 豊富な2トーンカラー
- より精悍なフロントマスク
燃費性能を重視する方
- 向上した燃費性能
- 軽量化による走行性能向上
現行モデルを購入すべき人
以下の方は現行モデルの購入も検討に値します:
すぐに車が必要な方
- 新型発売まで約4ヶ月の待機期間
- 納期の不確定要素
コストを重視する方
- 現行モデルの値引き拡大
- 新型の価格上昇予想
実績ある技術を好む方
- マイルドハイブリッドの採用
- 熟成された技術
まとめ:購入判断のポイント
新型ルークスは大幅な進化を遂げる魅力的なモデルです。特に:
積極的に待つべき理由
- 12.3インチディスプレイ + Google機能
- 軽自動車初のブラインドスポット機能
- 新デザインによる高い商品力
- 燃費性能の向上
現行モデルでも満足できる理由
- 基本性能は十分に高水準
- プロパイロット搭載
- 実績ある信頼性
- お得な価格での購入機会
最終的な判断は個々のニーズによりますが、最新技術や新デザインに魅力を感じる方は新型を待つ価値があります。一方で、すぐに車が必要な方や実績ある現行技術を好む方は、現行モデルでも十分な満足が得られるでしょう。
2025年10月の新型ルークス登場は、軽自動車市場における新たなスタンダードの誕生を予感させます。日産の軽自動車戦略の集大成として、注目が集まる1台となりそうです。