トヨタ自動車は、電気自動車SUV「bZ4X」のマイナーチェンジを行い、2025年11月頃に日本で発売します。欧州仕様は、2025年3月12日に発表されました。この新型bZ4Xは、トヨタが展開する電気自動車シリーズ「bZ」の重要な一モデルであり、スバルとの共同開発によって誕生した「ソルテラ」と共通のプラットフォームを採用しています。今回のマイナーチェンジでは、内外装の刷新、最新技術の導入、性能向上が図られ、電気自動車市場における競争力を一層強化することが企図されています。
bZ4X マイナーチェンジ 内容まとめ
発売時期:
- 2025年11月頃に日本で発売予定。
デザイン:
- エクステリアは、電気自動車としての先進性を強調した新デザイン。
- コの字型ヘッドライトやスポーティなクーペSUVスタイルが特徴。
- インテリアは、14インチの大型インフォテインメントディスプレイを搭載。
車体サイズ:
- 全長4690mm、全幅1860mm、全高1650mm。
- ホイールベースは2850mmに延長し、室内空間を拡大。
パワートレインとバッテリー:
- 新開発のEVパワートレインを搭載。
- 57.7kWhと73.1kWhの2種類のバッテリーを用意。
- AWDモデルは343psの出力を発揮し、0-100km/h加速は5.1秒。
- 73.1kWh仕様で航続距離は欧州値約70km延長。
- バッテリープレコンディショニング機能により急速充電時間を短縮。
- 牽引能力が1500kgに倍増。
安全性能:
- 最新の「Toyota Safety Sense」を搭載。
- 検知範囲の拡大や交差点支援機能の強化。
- プロアクティブドライビングアシストや高度運転支援技術「リモート機能付きアドバンスト パーク」を搭載。
価格:
- 新しいバッテリーの採用により、スタート価格が引き下げられた。
- GグレードとZグレードの2グレード展開。
トヨタ 新型「bZ4X」マイナーチェンジ 先進性を追求したエクステリアデザイン
新型bZ4Xのエクステリアは、電気自動車としての先進性を際立たせるために、新たなデザイン哲学が採用されています。ブランドの象徴とも言えるコの字型ヘッドライトは、エッジを強調することで精悍な印象を深め、スポーティなクーペSUVスタイルと相まって、洗練された外観を創出しています。また、空気抵抗を低減するための設計が随所に見られ、これが航続距離の延長にも貢献しています。足元には新デザインのホイールが装着され、車両全体の印象を引き締める役割を果たしています。
新型「RAV4」「ハリアー」と比較したボディサイズの違い
トヨタ 新型「bZ4X」 は新型「RAV4」「ハリアー」などとボディサイズは同じぐらいのサイズではあるがホイールベースが160mmも長くなっている。ホイールベースが伸びていることにより広い室内空間を実現する。
サイズ | 新型RAV4 | 新型ハリアー | 新型bZ4X |
---|---|---|---|
全長 | 4,600mm | 4,740mm | 4,690mm |
全幅 | 1,855mm | 1,855mm | 1,860mm |
全高 | 1,690mm | 1,660mm | 1,650mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,690mm | 2,850mm |
最小回転 半径 | 5.5m~5.7m | 5.6m〜5.7m | 5.7m |
トヨタ 新型「bZ4X」マイナーチェンジ 広々とした室内空間と最新のインテリアデザイン
ボディサイズは、全長4690mm、全幅1860mm、全高1650mm、ホイールベース2850mmと、トヨタの主力SUVである「RAV4」と「ハリアー」の中間に位置付けられています。特筆すべきは、ホイールベースが大幅に延長されたことで、室内空間が拡大し、乗員に快適な移動体験を提供する点です。室内長1940mm、室内幅1515mmという広々とした空間は、家族連れや多人数での移動にも十分に対応します。また、前後重量配分や慣性モーメントの最適化により、優れた運動性能が実現されています。
インテリアに関しては、最新の装備とデザインが採用され、質感が大幅に向上しています。特に、14インチに大型化されたインフォテインメントディスプレイは、最新のシステムを搭載し、操作性と視認性を高めています。ダッシュボードやセンターコンソールも新設計され、先進的な雰囲気を醸し出しています。ラゲッジスペースも十分に確保されており、日常の使用はもちろん、レジャーや旅行など、多様なシーンでその利便性を発揮するでしょう。
トヨタ 新型「bZ4X」マイナーチェンジ パワートレインとバッテリー性能の進化
新型bZ4Xには、新開発のEVパワートレインが搭載され、出力と航続距離が大幅に向上しています。バッテリーは、57.7kWhと73.1kWhの2種類が用意されており、多様なニーズに応じた選択が可能です。73.1kWhバッテリー搭載モデルでは、FWDモデルで224ps、AWDモデルで343psの出力を発揮し、AWDモデルでは0-100km/h加速5.1秒という優れたパフォーマンスを実現しています。航続距離も、73.1kWh仕様で欧州値約70km延長され、実用性が大きく向上しています。
特に注目すべきは、トヨタ初の「バッテリープレコンディショニング」機能の搭載です。この機能は、急速充電前にバッテリー温度を最適化し、寒冷時でも約30分で急速充電を完了させることが可能です。また、ハイスペックモデルではオンボードAC充電器が22kWに強化され、充電時間の短縮に貢献します。牽引能力も1500kgに倍増し、アウトドアやレジャーでの利用においても、その多用途性が高まっています。
最新の安全技術と運転支援システム「Toyota Safety Sense」
安全性能についても、最新の「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備され、大幅に進化しています。検知範囲が拡大され、二輪車の検知も可能になったことで、より安全な運転環境が提供されます。また、交差点での支援機能も強化され、事故の多い場面での安全性を高めることに貢献しています。
「プロアクティブドライビングアシスト」は、運転状況に応じてリスクを予測し、歩行者や自転車、駐車車両への接近を抑制するステアリング・ブレーキ操作をサポートします。高度運転支援技術「リモート機能付きアドバンスト パーク」も搭載され、駐車時の利便性が向上しています。
価格と市場における位置づけ
新型bZ4Xの価格は、バッテリーの選択肢が増えたことで、スタート価格が引き下げられています。従来モデルは71.4kWhバッテリーのみでしたが、新型では効率を高めた57.7kWhバッテリーも選択可能になり、より幅広いユーザーにアピールすることが可能になりました。グレード構成は、GグレードとZグレードの2種類で、それぞれFWDと4WDが用意されています。
電気自動車市場において、トヨタbZ4Xはテスラ モデルYをはじめとする同クラスの電気SUVと競合します。トヨタは、新型bZ4Xの投入により、電気自動車市場における競争力を強化し、顧客の多様なニーズに応えていくことを目指しています。
トヨタの電動化戦略におけるbZ4Xの重要性
トヨタは、2026年までに次世代バッテリーを搭載した電気自動車の発売を予定するなど、電動化戦略を加速させています。bZ4Xは、その戦略の中核を担うモデルであり、トヨタの電気自動車技術の進化を示す象徴的な存在です。新型bZ4Xに搭載された技術は、今後のトヨタの電動化戦略に大きく貢献すると期待されます。
このように、新型トヨタbZ4Xは、デザイン、性能、安全性能、価格など、多岐にわたる面で進化を遂げています。トヨタは、この新型bZ4Xを通じて、電気自動車市場におけるリーダーシップを確立し、持続可能なモビリティ社会の実現に貢献することを目指しています。
bZ4X