自動車メーカーによる電気自動車等のゼロエミッション車の開発・販売が急がれている。トヨタは新EVシリーズとなる新型BEV(バッテリー電気自動車)「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」を2022年5月12日に発売。SUVモデルのEVモデルとして注目される。日本では2021年1月18日の通常国会での施政方針演説で菅首相は国内販売車の電動化について「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」と表明。
2022年に発売されるEVは?
2021年現在までは日本国内では日産のリーフが電気自動車の大半を占めている。しかし、理由として選択肢がさほどなかったことも大きな理由であった、2022年頃からは各社EV車にかなり力を入れており2021年現在までに多くの車種を販売、更に世界的に人気の高いクロスオーバーSUVの電気自動車を各社販売しだしている。
トヨタ bZ4X
トヨタ、SUBARUで共同開発したe-TNGA BEV専用プラットフォームを採用。BEV (バッテリー電気自動車) ならではの要件を盛り込み、低重心・高剛性化したプラットフォームにより、BEVだからという以前に、一台のクルマとして魅力のある、滑らかで意のままになる走行性能と、本格SUVとしての走破性を追求しました。
従来車から乗り換えても、他のトヨタ車同様、安心して安全にお乗りいただける性能に拘り抜きました。実用上、特に冬場の航続距離の確保や、世界トップレベルの電池容量維持率(10年後90%)を目標とし、安心して長く使えるBEVを目指した。主要骨格部位にホットスタンプ材、高張力鋼板を用いた軽量・高剛性なボディ構造を採用。モーター、トランスアクスル、インバーターを一体化したe-Axleを採用(トヨタ初)。充電機能と電力分配機能を集約したElectricity Supply Unit(ESU)を採用(トヨタ初)。SUBARUのAWD技術、X-MODE「トヨタ名:Grip-Control」を採用(AWD車、トヨタ初)。
トヨタ 新型 bZ4X エクステリア
「Hi-Tech and Emotion」というデザインテーマのもと、BEVの先進感とクルマ本来の美しさを融合した造形にチャレンジし、先進的なスリークさと、SUVらしい力強さを両立したスタイリングを目指しまた。ボディサイズは、全長4,690mm、全幅1,860mm、全高1,650mm、ホイールベースは2690mm。薄型大容量電池パックを床下・平置きで配置。
実際に実写をみた感想としてはトヨタのRAV4が車格・骨格・雰囲気が似ていると感じた。日本では今までSUVタイプの「電気自動車」を見ることはほとんどなかったのでこの「bZ4X」が多く街で走ることになりそうだ。
新型「RAV4」「ハリアー」と比較したボディサイズの違い
トヨタ 新型「bZ4X」 は新型「RAV4」「ハリアー」などとボディサイズは同じぐらいのサイズではあるがホイールベースが160mmも長くなっている。ホイールベースが伸びていることにより広い室内空間を実現する。
サイズ | 新型RAV4 | 新型ハリアー | 新型bZ4X |
---|---|---|---|
全長 | 4,600mm | 4,740mm | 4,690mm |
全幅 | 1,855mm | 1,855mm | 1,860mm |
全高 | 1,690mm | 1,660mm | 1,650mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,690mm | 2,850mm |
最小回転 半径 | 5.5m~5.7m | 5.6m〜5.7m | 5.7m |
最新のインフォテインメントシステム
マルチメディアシステムはクラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。通常のナビゲーション機能に加え、移動支援、充電施設表示、航続可能エリア表示等、BEV専用の機能にも対応。音声認識機能によりワイパーやエアコンなども動作可能。直感的で簡便な操作を実現した「ダイヤル式シフト」をトヨタ初採用した。ミッションやプロペラシャフトがないため後部座席の床はほぼフルフラットな状態となる。そのため後部座席はより広い室内空間が確保できている。スマートフォンを携帯していれば画面操作なしでロック、アンロック、システムスタートが可能な「デジタルキー」を採用。
最新の予防安全性能 最新のToyota Safety Senseを採用
bZ4Xでは、進化したToyota Safety Senseを採用。ミリ波レーダーおよび単眼カメラの検知範囲拡大により、各機能の性能向上や一般道での支援を行う新機能を追加。高度運転支援技術アドバンスト パーク[Toyota Teammate Advanced Park](リモート機能付き)を採用。並列駐車時の支援を拡大。従来のバック駐車に加え前向き駐車に対応し、前向き/バック出庫が可能。
日産 アリア
日産は新型電気自動車(EV)クロスオーバー「アリア」を2020年7月15日発表した。日本では2021年中頃に発売予定である。新型「アリア」のエクステリアは、日産の新しいデザインランゲージと「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を体現したモデル。シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」をデザインに反映した。日産のデザインシグネチャー「Vモーション」は白い光で表現、ウインカー点灯時には「シーケンシャルウインカー」としても機能する。日産を象徴する新たなブランドロゴがLEDによって光り輝く。
日産 新型 アリア 電気自動車 SUV 2020年7月15日発表 2021年発売
レクサス 新型 RZ450e
レクサスは、初のバッテリEV(BEV)専用モデルとなる新型「RZ450e」を2022年4月20日世界初公開。電動化技術がもたらすLEXUSらしいクルマをデザイン、走行性能で体現し、BEVを軸とするブランドへの変革の起点となるモデル。BEV専用プラットフォーム(e-TNGA)採用、バッテリーやモーターの最適配置による理想的な慣性諸元や、軽量かつ高剛性なボディの実現により、車両の基本性能を大幅に進化。フロント出力150kW、リア出力80kWのモーターを搭載した4WDシステムを採用。電動化技術を活用した四輪駆動力システム「DIRECT4」や、ドライバーの意図に忠実な車両コントロールを可能にしたステアリング制御とステアバイワイヤシステム採用。直感的で簡便な操作を実現した「ダイヤル式シフト」をレクサス初採用した。
レクサス 新型 RZ450e エクステリアについて
エクステリアはフロントデザインは次世代のレクサスデザインを採用し、スピンドルグリルは新型「ISシリーズ」や「NXシリーズ」同様のヘッドライト内に入ったデザインを採用、内燃機関の冷却などの必要がないBEVの機能的な進化や更なる空力性能向上を目指し、「スピンドルボディ」という塊感のあるボディと一体となった造形とした。ボディサイズは全長4,805mm、全幅1,895mm、全高1,635mm、ホイールベース2,850mmとした。
レクサス 新型 RZ450e インテリアについて
インテリアでは新型NXに採用される「インストルメントクラスター」や14インチ大型「ディスプレイオーディオ」とほぼ同じモノが採用され、走りの楽しさを最大化させるコックピットや居心地の良い室内を彩るドアパネルに派手なパターンのアンビエントイルミネーションとインテリアカラーを採用。更に、通常のステアリングホイールに加えヨーク型ステアリングホイールを採用している。LEXUSのDNAである静粛性の高い空間と音作りの両立させた。開放的な空間づくりに寄与するパノラマルーフや、LEXUS初採用の輻射熱ヒーターを含めた空調の協調制御による高効率な暖房システムが、快適な室内空間を提供。
レクサス UX300e
レクサスは新型モデルのUXモデルをベースにした電気自動車「LEXUS UX300e」を2020年10月22日に発売開始。2020年度限定販売135台が販売される。電動化ビジョン「Lexus Electrified」から市販化される第1弾にも位置付けられるモデル。ハイブリッドで培ったモーター制御技術を軸とに、「パワートレーン・ステアリング・サスペンション・ブレーキ」などを統合的に制御。
レクサス 新型 UX300e 電気自動車 2020年限定販売135台 日本2020年10月22日発売
マツダ MX-30
マツダは初の新型量産EVモデル「MX-30」日本モデルは2021年1月28日に発売。マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」のもと、「Car as Art」として、さらに芸術性を高めるとともに、表現に拡がりを持たせることに挑戦。人の手が生み出す美しい造形とこだわりのつくり込みを基礎としながら、将来に向けた価値観の変化や、新しいライフスタイルに寄り添うことを目指し、「Human Modern(ヒューマン モダン)」をコンセプトに、そのデザインをつくり上げた。
次世代車両構造技術「SKYACTIV-Vehicle Architecture(スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャー)」を採用。後部座席のドアはRX-8を思い出させる様な観音開きの「フリースタイルドア」を採用。安全システム「i-ACTIVSENSE」は最新モデルを導入。電気モーター「Electric Technology Prove-Out Vehicle(e-TPV)」を採用し最高出力:145PS(107kW)/4,500~11,000rpmと最大トルク270Nm/0~3,243rpmに35.5 kWhのリチウムイオン電池に専用プラットフォームを採用する。
マツダ 新型 MX-30 EV MODEL「e-SKYACTIV」搭載 日本2021年1月28日発売
フォルクスワーゲン ID.4
フォルクスワーゲンは新型電気自動車(EV)「ID.4」の概要など2020年9月23日発表した。欧州モデルは2020年11月頃から販売を開始する。日本では2021年に発売する。「ID.4」の意味は「ID」はフォルクスワーゲンの電気自動車 EVシリーズに付けられた名前である。CROZZの概念はID.4と呼ばれている。フロントエンドには、完全に密閉されたグリル、LEDヘッドライト、空気取り入れ口も備わっている。2022年からテネシー州チャタヌーガの工場で ID.4が建設される。MEBプラットフォームを搭載。
フォルクスワーゲン 新型 ID.4 クロスオーバーEV 2020年9月23日発表
EVモデルで大事なことは?
EVモデルで大事なことは1充電あたりの航続距離がどの程度なのかが重要となるがバッテリーサイズや価格にかなり依存しているのが現状であり1充電あたりの航続距離と価格をよく見る必要がある。そこでEVモデルを航続距離と価格をメインに比較してみた。
メーカー | 車種 | 全長 | 全幅 | 全高 | ホイール ベース | WLTC モード 航続距離 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
日産 | リーフ | 4,480mm | 1,790mm | 1,540mm | 2,700mm | 322km〜 458km | 3,243,240円〜 4,729,320円 |
日産 | アリア | 4,595mm | 1,850mm | 1,655mm | 2,775mm | 430km〜 610km | 5,390,000円~ |
トヨタ | bZ4X | 4,690mm | 1,860mm | 1,650mm | 2,850mm | 487km~ 559km | 6,000,000円~ 6,500,000円 |
マツダ | MX-30 | 4,395mm | 1,795mm | 1,565mm | 2,655mm | 256km | 4,510,000円~ 4,950,000円 |
ホンダ | Honda e | 3,895mm | 1,750mm | 1,495mm | 2,660mm | 259km〜 283km | 4,510,000円〜 4,950,000円 |
スバル | ソルテラ | 4,690mm | 1,860mm | 1,650mm | 2,850mm | 487km~ 567km | 5,940,000円~ 6,820,000円 |
レクサス | UX300e | 4,495mm | 1,840mm | 1,520mm | 2,640mm | 367km | 5,800,000円〜 6,350,000円 |
レクサス | RZ450e | 4,805mm | 1,895mm | 1,635mm | 2,850mm | 約450km | - |
プジョー | e-2008 | 4,305mm | 1,770mm | 1,550mm | 2,610mm | 310km | 4,299,000円〜 4,680,000円 |
ジャガー | I-PACE | 4,682mm | 2,011mm | 1,565mm | 2,990mm | 470km | 9,590,000円〜 13,120,000円 |
アウディ | e-tron | 4,900mm | 1,935mm | 1,630mm | 2,930mm | 316km | 9,330,000円〜 11,430,000円 |
テスラ | Model 3 | 4,690mm | 1,850mm | 1,440mm | 2,880mm | 409km〜 560km | 5,210,000円〜 7,273,000円 |
比較して
比較してわかるが、リーフはWLTCモード航続距離が価格に対していい。平均すると約300kmは一充電あたりに走行可能な設計をしている、東京から名古屋は約300kmほどなので1回の充電でそれだけ走行が可能ということになれば十分かもしれない。しかし、電池の特性として携帯電話と同じで使用回数を重ねていけば電池の消耗により電力を保持できなくなるため経年劣化により走行距離が落ちていくはずだ。初めから航続距離が短いと年数を重ねていくことで走行する距離が短くなり遠出をしたさいに困る可能性もあるかもしれない。しかし、基本街乗りベースで考えるならどの車種も十分問題ないはずなのでこれから車の購入を考える方は電気自動車も選択肢に入れていただくのもありかもしれません。