2025年10月9日、日産自動車は上級電気自動車SUV「アリア」のマイナーチェンジモデルを世界初公開しました。Japan Mobility Show 2025での展示を経て、2026年2月の日本発売が予定されているこの新型アリアは、先進技術の搭載と質感向上により、さらなる進化を遂げています。
新型アリア マイナーチェンジの主要な変更点

外観デザインの刷新
新型アリアは、2025年10月に発表された新世代「リーフ」と同様のデザインコンセプトを採用しています。フロントフェイスがより先進性と上質感を感じる洗練されたデザインに一新され、ワイドで洗練された印象を強化しています。
| 変更項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| フロントデザイン | 新世代デザインコンセプト採用、より洗練された印象 |
| ホイール | 新デザインの20インチホイールを採用 |
| ボディカラー | 新色「翡翠乃光(ヒスイノヒカリ)」を追加 |
| インテリアカラー | 新色「ホワイト/グリーン」を追加 |

革新的なインフォテインメントシステム

最も注目すべき変更点は、Google搭載のNissanConnectシステムの採用です。これにより以下の機能が利用可能になります:
| Google機能 | 具体的な機能 |
|---|---|
| Googleマップ | 充電スポットを予測したルート検索 |
| Googleアシスタント | 音声によるシステム操作 |
| Google Play | アプリケーションの利用 |
| アカウント同期 | お気に入りの場所や保存したルートの表示 |

V2L(Vehicle to Load)機能の追加
新型アリアには、災害時やアウトドアで活躍するV2L機能が新たに搭載されます。この機能により、車両のバッテリー電力を外部機器に供給することが可能となり、まさに「走る蓄電池」として活用できます。
走行性能と乗り心地の向上
日本の道路環境に最適化されたサスペンションの見直しにより、乗り心地が大幅に向上しています。また、新機能「ナビリンクバッテリーコンディショニング」により、ナビと連動して充電速度が最大となるよう制御されます。
パワートレインとスペック詳細
バッテリー容量別ラインナップ
| グレード | バッテリー容量 | システム出力(2WD) | システム出力(4WD) | 0-100km/h加速 |
|---|---|---|---|---|
| B6 | 66kWh | 218ps/30.6kgm | 340ps/57.1kgm | 7.5秒(2WD)/5.4秒(4WD) |
| B9 | 91kWh | 242ps/45.9kgm | 394ps/61.2kgm | 7.6秒(2WD)/5.1秒(4WD) |
| NISMO B6 | 66kWh | - | 367ps/57.1kgm | - |
| NISMO B9 | 91kWh | - | 436ps/61.2kgm | - |
航続距離と充電性能
| バッテリー容量 | 航続距離(2WD) | 航続距離(4WD) | 急速充電時間 |
|---|---|---|---|
| 66kWh(B6) | 470km | 460km | 30分で375km走行分 |
| 91kWh(B9) | 640km | 610km | 30分で375km走行分 |
最大130kWの急速充電に対応し、水冷式温度調節システムにより安定した充電性能を実現しています。
先進安全装備とプロパイロット2.0
インテリジェント ディスタンスコントロール
新型アリアには、加減速を繰り返すシーンでも車間距離を一定に保ち、先行車両に合わせて減速から停止までをサポートする「インテリジェント ディスタンスコントロール」が新たに採用されています。
プロパイロット2.0の進化
| センサー構成 | 機能 |
|---|---|
| カメラ7個 | 白線・標識・周辺車両の検知 |
| レーダー5個 | 高精度な物体認識 |
| ソナー12個 | 近距離物体の検知 |
| 準天頂衛星システム | 高精度な自車位置把握 |
これらのセンサーと3D高精度地図データを活用し、条件下でのハンズオフ走行が可能です。
価格とグレード構成
改良後の価格設定
| グレード | 価格 | 前モデルからの変更 |
|---|---|---|
| B6(2WD) | 6,590,100円 | 約10-20万円アップ |
| B6 e-4ORCE(4WD) | 7,195,100円 | 約10-20万円アップ |
| B9(2WD) | 7,382,100円 | 約10-20万円アップ |
| B9 e-4ORCE(4WD) | 7,987,100円 | 約10-20万円アップ |
| B9 e-4ORCEプレミア(4WD) | 8,603,100円 | 約10-20万円アップ |
| NISMO B6 e-4ORCE | 8,429,300円 | - |
| NISMO B9 e-4ORCE | 9,441,300円 | - |
ボディサイズと空間効率

寸法と重量
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 4,595×1,850×1,655mm |
| ホイールベース | 2,775mm |
| 車重 | 1,920~2,210kg |
| ラゲッジ容量 | 466L(2WD)/408L(4WD) |
EV専用プラットフォームにより、Cセグメントのボディサイズでありながら、Dセグメントレベルの広い室内空間を実現しています。
発売時期と展示情報
マイナーチェンジした新型アリアは、Japan Mobility Show 2025(2025年10月31日~11月9日、東京ビッグサイト)にて参考出品として展示されます。日本での発売は2026年2月が予定されており、事前予約の受付開始時期についても注目が集まっています。
競合他車との比較優位性
新型アリアは、Google搭載システムやV2L機能の追加により、他の高級EVSUVに対する競争力を大幅に向上させています。特に、日本の道路環境に最適化されたサスペンションチューニングは、国産EVならではの強みと言えるでしょう。
まとめ
日産アリアのマイナーチェンジは、単なる装備追加にとどまらず、Google搭載システムやV2L機能といった次世代技術の導入により、EVとしての価値を大幅に向上させる重要な改良となっています。2026年2月の発売に向けて、さらなる詳細情報の発表が期待されます。
参考資料:

