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レクサスのフラッグシップセダン「LS」が、2026年9月10日に一部改良モデルとして日本市場で発売されます。
一時は終売の噂も囁かれていたLSですが、ガソリンモデル「LS500」を廃止しハイブリッドモデル「LS500h」に一本化するという大きな方向転換を経て、ラインナップを刷新した形での継続販売が決定。装備の充実、走行性能の向上、そしてグレード構成の整理という三点セットの改良により、フラッグシップにふさわしい質感と簡潔さを両立した最新仕様が誕生します。
現行LSは2017年に5代目として登場し、2022年・2023年・2025年と年次改良を重ねてきた息の長いモデルです。今回の2026年改良は、そうした積み重ねの集大成ともいえる内容となっており、購入を検討している方はもちろん、既存オーナーにとっても見逃せない情報が盛りだくさんです。本記事では、変更点から価格・スペック・燃費・安全性能まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。

今回の改良を理解するうえで、まずその背景を押さえておく必要があります。レクサスLSにはこれまで、3.5LツインターボV6エンジンを搭載した「LS500」と、同じV6エンジンにハイブリッドシステムを組み合わせた「LS500h」の2本立てラインナップが存在していました。しかし今回の改良により、ガソリン専用モデルであるLS500は廃止され、LS500hのみが継続設定されることになりました。
この背景には、世界的な電動化推進の流れと、欧州を中心とした排気ガス・騒音規制の強化があります。特に騒音規制(フェーズ3対応)は今回の改良でF SPORTのタイヤサイズ変更にも直接関わっており、規制対応と商品力維持の両立を図った結果といえます。また、ラインナップを絞ることで生産効率を高め、利益率を向上させる狙いもあるとみられており、フラッグシップモデルとして「質を高め、量を絞る」という方針が色濃く反映された改良です。
一方でエントリーグレード「I package」の廃止も重要なポイントです。これにより最低価格が大幅に引き上げられ、LSはますます「敷居の高いモデル」へと変貌します。フラッグシップセダンとしての存在感と、ブランドの格式を守るための判断であるといえるでしょう。
2026年改良(最新)の変更点:
今回の改良で施された主な変更は以下の通りです。まずエクステリアでは、リアエンドに採用されていた「L」マークのエンブレムが廃止され、新たに「LEXUS」のレタリングバッジに置き換えられました。これはレクサスブランド全体で進められているアイデンティティ統一の流れに沿った変更で、よりグローバルなブランド認知に向けた取り組みの一環です。
装備面では、これまでメーカーオプション扱いだったムーンルーフ(チルト&アウタースライド式)、デジタルキー、そして寒冷地仕様(LEDリヤフォグランプ・ウインドシールドデアイサーなど)が全グレードに標準装備となりました。さらに、これまでアメリカ市場向けにのみ設定されていたパノラマガラスルーフが、新たにメーカーオプションとして日本市場に初登場します。開放的な室内空間を求めるセダンユーザーにとっては、特に注目度の高いオプションといえるでしょう。
走行性能面ではフロアトンネルの補強と、リアクロスメンバーへの振動吸収剤の塗布が行われ、これにより乗り心地と操舵安定性が向上。F SPORTのタイヤサイズはフロント245/45RF20インチ・リア275/40RF20インチの前後異サイズから、前後共通の245/45R20インチへ変更され、騒音規制フェーズ3への対応が図られています。
グレード構成は、LS500hのみにFR・AWD各設定にて「F SPORT」「version L」「EXECUTIVE」の3グレードに集約されました。
過去の改良履歴(参考):
2026年改良モデルの価格(LS500h):
継続設定される3グレードについては、各種装備の標準化が行われた関係で、従来モデルより約20万円程度の価格アップとなっています。また廃止となるLS500 I packageの最安値が1,111万円(FR)だったことと比較すると、今回の改良後は最安値が約268万円引き上げられたことになり、LSの「高級セダンとしての格式」がより明確に打ち出された価格体系になったといえます。
なお、廃止となったモデルについては参考として、旧LS500 “EXECUTIVE” AWDが16,270,000円、LS500h “I package” AWDが13,050,000円でした。パノラマガラスルーフのオプション価格については現時点では未公表ですが、北米市場での設定実績を踏まえると、数十万円規模になる可能性が高いと予想されます。
新型レクサスLSの外装デザインは、2020年の改良時に採用した現行デザインを基本としつつ、今回の改良ではリアエンブレムの変更という象徴的なアップデートが加えられています。現行デザインはブランドの最上級モデルにふさわしい先進性と高い質感を軸に設計されており、バンパーコーナー部に縦基調のキャラクターラインを配置してスタンスの良さを表現。フロントバンパー下端のメッキモールがサイドまで回り込む造形により、全長5,235mmの堂々たるボディに伸びやかな印象が付与されています。

スピンドルグリルのメッシュカラーはダークメタリックが採用されており、スポーティさと上品さを同時に演出。フォーマルシーンでも違和感のない格調高さが実現されています。ヘッドライトには「ブレードスキャン式AHS」が搭載されており、LEDの光を高速回転するブレードミラーに照射することで配光を細かく制御し、対向車や先行車を眩惑することなく夜間視認性を大幅に向上させる先進技術です。

F SPORTグレードでは、サブラジエーターグリルのガーニッシュをサイドまで回り込ませることでワイドなスタンスを強調し、専用色スピンドルグリルや20インチホイールなど専用アイテムによってスポーティな個性が際立っています。また、サードパーティのカスタムパーツとしてモデリスタ製品も設定されており、オーナーの好みに応じたスタイルのカスタマイズが楽しめます。
インテリアは、2022年以降の年次改良によって大幅にブラッシュアップされた最新仕様が継続されます。2023年改良で追加された12.3インチの大型デジタルメーターは多彩な情報表示に対応し、視認性と先進性を両立。2022年改良で採用された新世代インフォテインメントシステムはクルマと会話するような自然な発話での操作に対応しており、煩雑なタッチ操作から解放されたシームレスなドライブ体験を提供しています。ワイヤレスApple CarPlayとハイレゾオーディオへの対応も、ラグジュアリーセダンとしての音の品質を高めるうえで重要な要素です。

コンソール周りは、タッチパッド「リモートタッチ」廃止にともないスイッチレイアウトが最適化されており、使用頻度の高いシートヒーター・シートベンチレーション・ステアリングヒータースイッチがコンソール上に集約されて操作しやすくなっています。さらにスマートフォンホルダーやUSB Type-Cコネクターが増設されており、現代のドライバーのニーズにきめ細かく対応したレイアウトになっています。

また2025年改良でフロント&リヤシートヒーターが全車標準装備化されており、今回の改良でムーンルーフと寒冷地仕様も全車標準となったことで、季節を問わず高い快適性が保証された室内空間が完成しています。
今回の改良によりLS500(ガソリンモデル)は廃止となり、LS500hのみの継続設定となります。
LS500h(ハイブリッドモデル)のスペック:
$$\text{エンジン:V型6気筒 3.5L 自然吸気 + 新設計軽量モーター×2「マルチステージハイブリッド」}$$
LS500hが搭載するマルチステージハイブリッドシステムは、通常のシリーズ・パラレルハイブリッドに多段変速機の概念を組み合わせた、レクサス独自の高度なシステムです。CVTが持つエンジン回転数との自由な組み合わせという特性を生かしながら、多段変速によってレスポンスのよいドライビングフィールを実現しており、ガソリン専用モデルを廃止してもドライバーが運動性能に不満を感じないよう設計されています。
廃止となったLS500(3.5Lツインターボ)は422ps/最大トルク61.2kgmという強烈なスペックを誇っていましたが、LS500hのシステム出力359psも、フラッグシップセダンとして十分かつ余裕のある動力性能を発揮するものです。またエンジンマウントのオリフィス変更による減衰特性の改善や、AVSソレノイドの新規開発による乗り心地の洗練といった細部のチューニングも加えられており、数値以上に豊かな走りの質感が味わえる仕上がりになっています。
今回の改良でガソリン専用モデルが廃止されたことにより、LSのラインナップ全体でWLTCモード13.6km/Lのハイブリッド燃費が確保されることになります。全長5,235mm・車重2,200kg超という巨大なフラッグシップセダンとしては非常に優秀な数値であり、高速道路走行時には15.2km/Lという実用的な燃費性能を発揮します。ガソリンを満タン(82L)にした場合の航続距離は、WLTCモード値で計算すると約1,115kmに達し、長距離ドライブでも給油の心配が少ない点は実用面での大きなメリットです。
レクサス新型LSには、最新の先進安全システム「Lexus Safety System +」が全車標準装備されています。このシステムはミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせることで昼夜を問わず高精度に危険を検知し、衝突被害軽減ブレーキを含む多彩な衝突回避支援機能を実現しています。
2023年の改良で採用された「プロアクティブ・ドライビングアシスト」は、先行車・対向車・歩行者・カーブなどの情報をもとにドライバーの操作をきめ細かくサポートするシステムです。渋滞時支援機能「Advanced Drive(アドバンストドライブ)」は、高速道路や自動車専用道路での渋滞走行中に、ステアリング・アクセル・ブレーキを高度に自動制御するもので、疲労軽減と安全性向上に大きく貢献します。
さらに「アドバンストパーク」による自動駐車支援機能も搭載されており、スマートフォンアプリを使った遠隔操作での駐車・出庫操作も可能です。大型セダンの駐車が難しいシーンでも、安心して取り扱えるよう配慮されています。ハイブリッドモデルには非常時給電システム(外部給電アタッチメント)も搭載されており、災害時などには非常用電源としての活用も可能です。
全長×全幅×全高:5,235mm×1,900mm×1,450mm、ホイールベース:3,125mm
プラットフォームにはトヨタ・レクサスの最上級プラットフォームである「GA-L」を採用しており、高いねじり剛性と広大な室内空間を両立しています。特にホイールベース3,125mmという数値は、同クラスのライバル車であるメルセデス・ベンツSクラス(標準ボディ:3,106mm)やBMW 7シリーズ(3,215mm)と並ぶ水準で、後席乗員のゆとりあるスペースが確保されています。全幅1,900mmと広い車体は圧倒的な存在感を放ちますが、同時にキャビン幅の広さにも直結しており、車格にふさわしい室内の開放感をもたらしています。
今回の改良で採用されたフロアトンネル補強とリアクロスメンバーへの振動吸収剤塗布は、このGA-Lプラットフォームが本来持つポテンシャルをさらに引き出す措置であり、ボディサイズに見合った上質な乗り心地の実現に貢献します。
レクサスLSが属するFセグメント(フルサイズ高級セダン)では、メルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズが世界的なライバルとして並び立ちます。Sクラスは圧倒的なブランド力と豊富な電動化バリエーション(EQS含む)を誇り、7シリーズは最新世代で大胆なデザイン変革とBEVモデルのi7を投入するなど積極的な攻勢を見せています。
こうした中でレクサスLSがアドバンテージを持つのは、まずリセールバリューの高さです。一般にメルセデスやBMWは3〜4年で価値が大きく下落するのに対し、レクサスLSは下落幅が比較的小さく、長期保有のコスト面で有利な傾向があります。また、HEVシステムの完成度と燃費性能においても、LSはライバルに対して一つの強みを持っています。さらに日本仕様ならではのきめ細かな品質管理と手触り感のある内装品質は、ヨーロッパブランドとは異なる独自の価値として高く評価されています。
ただしインフォテインメントの使い勝手やEVモデルの選択肢という観点では、欧州勢に軍配が上がる面もあるのが現状です。今回の改良でハイブリッド一本化の方向性が明確になったことは、EV化を急ぐライバルとの差別化という点でリスクを孕む部分もありますが、一方でハイブリッドの信頼性と完成度においてトヨタ・レクサスが持つ技術的蓄積は世界随一であり、それがLSというモデルの磨き込まれた走りの質につながっています。
発売日:2026年9月10日(木)
生産開始:2026年9月1日(火)
レクサスは2026年9月10日の発売に向けて準備を進めており、すでに生産開始スケジュールも確定しています。購入を検討されている方は、発売前にレクサス販売店での事前相談や試乗予約を行っておくことをおすすめします。特に人気グレードはすでに商談が始まっている可能性もあるため、早めのアクションが吉といえます。
レクサスLSは1989年、アメリカ市場でレクサスブランドが立ち上げられた際に、エントリーモデルのESと並んで最初からラインナップされた「ブランドの顔」ともいうべきフラッグシップセダンです。モデル名のLSは「Luxury Sedan(ラグジュアリーセダン)」に由来しています。
初代〜3代目は日本国内でトヨタ「セルシオ」として販売されていましたが、2006年にレクサスブランドの日本展開が始まった4代目以降、「レクサスLS」として国内でも販売されるようになりました。現行の5代目は2017年に登場し、発売1か月で月販目標の約15倍にあたる約9,500台もの受注を国内で獲得するという異例のスタートを切りました。それから9年が経過した今もなお、改良を重ねながら販売を継続しているロングセラーモデルです。
レクサス新型LS(2026年9月発売)は、ガソリン車廃止・ハイブリッド一本化・グレード集約という大きな構造変化を伴いつつも、パノラマガラスルーフの新設定や装備の充実・走行性能の向上によってフラッグシップとしての完成度をさらに高めた内容となっています。価格帯は引き上げられますが、それはLSが「真のフラッグシップセダン」としての格式を守るための必然的な選択でもあります。
日本が世界に誇るラグジュアリーセダンの最新形を、2026年9月のデビューに向けてぜひチェックしておきましょう。
レクサス LS
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自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。