2025年9月25日、レクサスが日本のラグジュアリーセダン市場に向けて投入した改良版「新型LS」。フラッグシップセダンとしての地位を確固たるものにするこの最新モデルは、価格11,110,000円から17,730,000円という幅広いラインナップで展開されています。本記事では、新型LSの全貌を詳しく解説し、購入を検討される方に有益な情報をお届けします。
2025年改良モデルの主要変更点
新設定エクステリアカラー
今回の改良で最も注目すべきは、全車種に新設定された2つの特別カラーです:
- ホワイトノーヴァガラスフレーク:濁りのない純白の輝きを追求した、プレミアムホワイト
- ディープブルーマイカ:鮮やかさと艶やかな深みを両立した、エレガントなブルー
これらのカラーは、レクサスLSがターゲットとする高級車市場のニーズに応える、より洗練された選択肢として位置づけられています。
快適性向上装備の標準化
フロント・リヤシートヒーターが全車種に標準装備となりました。これまでグレードによって選択制だったこの装備の標準化により、どのグレードを選択しても快適な車内環境を享受できるようになりました。
F SPORTモデルの外観変更
スポーティグレードの「F SPORT」では、ブレーキキャリパーのデザインが一新されました:
- キャリパー本体:スポーティなレッド塗装
- ロゴ部分:スタイリッシュで上品なシルバー
この変更により、F SPORTモデルの視覚的アピールが大幅に向上しています。
詳細価格設定とグレード構成
LS500h(ハイブリッドモデル)価格表
グレード | 駆動方式 | 価格(税込) |
---|---|---|
EXECUTIVE | 2WD(FR) | 17,250,000円 |
EXECUTIVE | AWD | 17,730,000円 |
version L | 2WD(FR) | 15,570,000円 |
version L | AWD | 16,050,000円 |
F SPORT | 2WD(FR) | 13,790,000円 |
F SPORT | AWD | 14,270,000円 |
I package | 2WD(FR) | 12,570,000円 |
I package | AWD | 13,050,000円 |
LS500(ガソリンモデル)価格表
グレード | 駆動方式 | 価格(税込) |
---|---|---|
EXECUTIVE | 2WD(FR) | 15,790,000円 |
EXECUTIVE | AWD | 16,270,000円 |
version L | 2WD(FR) | 14,110,000円 |
version L | AWD | 14,590,000円 |
F SPORT | 2WD(FR) | 12,330,000円 |
F SPORT | AWD | 12,810,000円 |
I package | 2WD(FR) | 11,110,000円 |
I package | AWD | 11,590,000円 |
価格分析と購入指針
ハイブリッドモデル(LS500h)は、対応するガソリンモデル(LS500)から約146万円のプレミアムが設定されています。年間走行距離や燃費性能を考慮した際のコストパフォーマンスを検討することが重要です。
外装デザインの進化
フロントデザインの特徴
新型LSは2020年の大幅改良で採用されたデザイン言語を継承しつつ、さらなる洗練を遂げています:
- スピンドルグリル:ダークメタリック仕上げによるフォーマルシーンにも適した上品さ
- ヘッドライト:小型3眼ランプユニット搭載の「ブレードスキャンAHS」
- バンパーデザイン:縦基調のキャラクターラインでスタンスの良さを表現
革新的なブレードスキャン式AHS
レクサスLSに搭載される「ブレードスキャン式AHS(アダプティブハイビームシステム)」は、業界最先端の照明技術です:
技術的特徴:
- 高速回転するブレードミラーによる光の制御
- LEDとブレードミラーの同期による精密な配光制御
- 従来システムより広範囲なハイビーム照射エリア
- 対向車・先行車への眩惑防止機能
この技術により、夜間運転時の安全性が大幅に向上しています。
リアデザインの改良点
- コンビネーションランプ:内部メッキモールにピアノブラック採用
- ランプ形状:厚みを感じる立体的なデザイン
- ヘッドランプとの調和:フロント・リア一体感のある存在感
内装と最新テクノロジー
インフォテインメントシステムの進化
2022年改良で導入された新世代システムの特徴:
主要機能:
- 自然な発話による音声操作
- ワイヤレスApple CarPlay対応
- ハイレゾオーディオシステム
- タッチパッド「リモートタッチ」廃止による操作性向上
デジタルメーター(2023年採用)
12.3インチの大型デジタルメーターにより、以下の情報が視覚的に確認できます:
- 車両運行情報
- ナビゲーション情報
- 安全システム作動状況
- エネルギーフロー(ハイブリッドモデル)
利便性向上のための変更点
レイアウト最適化:
- 使用頻度の高いシートヒーター/ベンチレーション/ステアリングヒータースイッチをコンソール上に配置
- スマートフォンホルダー新設
- USB Type-Cコネクター増設
パワートレインとパフォーマンス
LS500(ガソリンエンジン仕様)
エンジンスペック:
- 型式:V35A-FTS
- 排気量:3.5L V型6気筒ツインターボ
- 最高出力:422ps/5,200-6,000rpm
- 最大トルク:61.2kgm/1,600-4,800rpm
- トランスミッション:Direct Shift-10AT(10速AT)
性能向上ポイント:
- 使用頻度の多い走行領域でのトルク立ち上がり向上
- 加速レスポンス改善
- シフトスケジュール最適化による変速頻度削減
LS500h(ハイブリッド仕様)
システム構成:
- エンジン:8GR-FXS(3.5L V型6気筒)
- システム最高出力:359ps
- エンジン単体出力:299ps/6,600rpm、36.3kgm/5,100rpm
- モーター出力:180ps
- トランスミッション:Multi Stage Hybrid System
ハイブリッドシステムの特徴:
- マルチステージハイブリッドによる自然な加速感
- バッテリーアシスト量増加による余裕ある加速
- 発進時エンジン最高回転数低下による静粛性向上
燃費性能と環境性能
公式燃費値
- LS500(ガソリン):10.1km/L(WLTCモード)
- LS500h(ハイブリッド):13.6km/L(WLTCモード)
実用燃費の考察
フラッグシップセダンクラスにおいて、LS500hの13.6km/Lという燃費性能は競合他車と比較して優秀な数値です。特に、この性能クラスの車両で年間15,000km走行した場合の燃料費差額を考慮すると、ハイブリッドモデルの経済性は長期的に見て魅力的です。
先進安全技術
Lexus Safety System +
新型LSに標準装備される包括的安全システム:
主要機能:
- プリクラッシュセーフティ
- レーダークルーズコントロール
- レーントレーシングアシスト
- ロードサインアシスト
- 先行車発進告知機能
Advanced Drive(渋滞時支援機能)
2023年改良で追加された先進運転支援機能:
- 渋滞時の自動運転支援
- ステアリング・アクセル・ブレーキの協調制御
- ドライバー監視システム連動
アドバンストパーク
駐車支援システムの進化版:
- 自動駐車機能
- リモート駐車機能(スマートフォンアプリ連動)
- 出庫支援機能
ボディサイズと居住性
基本諸元
- 全長×全幅×全高:5,235×1,900×1,450mm
- ホイールベース:3,125mm
- 車両重量:約2,200kg(グレード・駆動方式により異なる)
室内空間の特徴
GA-Lプラットフォーム採用により実現された特徴:
- 高いねじり剛性による安定した乗り心地
- 最大限拡大された室内空間
- 後席居住性の向上
- 静粛性の大幅改善
競合車比較と市場ポジション
主要競合車種
車種 | 価格帯 | 主要特徴 |
---|---|---|
メルセデス・ベンツ Sクラス | 約1,200万円~ | ドイツ製プレミアムセダンの代表格 |
BMW 7シリーズ | 約1,100万円~ | スポーティな走行性能重視 |
アウディ A8 | 約1,000万円~ | 先進技術とデザインバランス |
レクサスLSの差別化ポイント
- 日本ブランドとしての信頼性
- きめ細かいアフターサービス
- 独自のおもてなし哲学
- 国内メンテナンス網の充実
購入前に知っておくべきポイント
グレード選択の指針
I package(エントリーグレード):
- 基本装備充実でコストパフォーマンス重視
- 初回レクサス購入者にお勧め
F SPORT:
- スポーティな外観と走行性能
- 比較的若いユーザー層に人気
version L:
- バランスの取れた装備内容
- 最も売れ筋のグレード
EXECUTIVE(最上位):
- 全装備搭載の完全仕様
- 接待・公用車用途に最適
オプション選択のポイント
推奨オプション:
- プレミアムオーディオシステム
- サンルーフ
- セミアニリン本革シート
- リヤエンターテインメントシステム
納期と購入時期
2025年10月現在、新型LSの納期は約4-6ヶ月程度と予想されます。年末年始や決算期を避けた購入スケジュールを検討することをお勧めします。
まとめ
レクサス新型LS 2025年改良モデルは、日本の最高級セダン市場において、真の「おもてなし」の精神を体現した完成度の高い一台です。新設定されたエクステリアカラー、標準装備化されたシートヒーター、そしてF SPORTモデルの外観変更など、細部に至るまでの改良が施されています。
価格は11,110,000円からと高額ですが、この価格帯に求められる品質、性能、サービスのすべてを高次元で満たしているのが新型LSの魅力です。特に、ハイブリッドシステムの燃費性能13.6km/Lは、このクラスの車両としては非常に優秀で、環境性能と快適性を両立しています。
購入を検討される方は、まずレクサス店での試乗を通じて、このフラッグシップセダンが提供する上質な走行フィールを体験されることをお勧めします。レクサスLSは単なる移動手段ではなく、所有する喜びと誇りを感じられる特別な存在となることでしょう。
レクサス ニュースリリース