スバルの主力SUV「フォレスター」に、SUV好き・アウトドア派が待ち望んでいた一台が加わりました。2026年9月17日、スバル・オブ・アメリカ(SOA)が発表した2027年モデルの目玉は、なんといっても北米専用オフロードブランド「ウィルダネス(Wilderness)」初のハイブリッド仕様、**「フォレスター・ウィルダネス・ハイブリッド」**です。
これまでガソリンモデルのみだったウィルダネスに、燃費と走破性を両立させた電動パワートレインが投入されたことで、フォレスターのラインナップは一気に充実しました。この記事では、新型フォレスターの改良内容、ウィルダネス・ハイブリッドの詳細スペック、そしてグレード別の価格帯までまとめて解説していきます。

2027年モデル・新型フォレスターの改良ポイント
今回の一部改良(マイナーチェンジ)における主な変更点は、以下の3つに整理できます。
第一に、最大のトピックであるウィルダネス・ハイブリッドの新規追加。スバルの「Wilderness」ブランドにハイブリッドが設定されるのは、これが史上初めてのことです。
第二に、ガソリンモデルのウィルダネスとリミテッド(Limited)で装備が充実しました。これまでオプション扱いだった装備が標準化され、その分わずかに価格も上昇しています。
第三に、一部グレードの整理・廃止です。ガソリンモデルの「スポーツ(Sport)」「スポーツ・オニキスエディション」「ツーリング(Touring)」が終売となり、これらの性格はハイブリッド側のグレードへと引き継がれる形になりました。
なお、2027年フォレスターは全グレードで最低地上高8.7インチ(約221mm)以上、スバル伝統のシンメトリカルAWD(全輪駆動)、先進運転支援システム「アイサイト(EyeSight)」を標準装備。基本的な安心・安全パッケージはそのままに、電動化へと歩みを進めています。
フォレスター・ウィルダネス・ハイブリッドのスペック詳細
今回の主役、ウィルダネス・ハイブリッドの中身を詳しく見ていきましょう。
パワートレインは次世代ストロングハイブリッド
搭載されるのは、アトキンソン/ミラーサイクルの2.5リッター水平対向4気筒(BOXER)エンジンに、電気モーターと大容量リチウムイオンバッテリーを組み合わせた次世代シリーズパラレル方式のストロングハイブリッド。日本仕様でいうところの「S:HEV」に相当するシステムです。
システム総合出力は**194馬力(197PS)**を発揮。これはガソリンウィルダネスの180馬力を上回る数値で、パワーとエコを両立しています。トランスミッションはリニアトロニックCVTのみ、駆動方式はもちろん四輪駆動(AWD)のみの設定です。
注目は「約25%向上」した燃費性能
最大の魅力は燃費です。米メディアCarscoopsの報道によれば、ハイブリッド化によってガソリンウィルダネス(市街地28/高速24 MPG)比で最大約25%の燃費改善を実現。オフロード性能を犠牲にすることなく、燃料コストを抑えられる点が大きなアドバンテージとなっています。
オフロード性能はガソリン版と同等をキープ
「電動化=ヤワになった」と思われがちですが、ウィルダネス・ハイブリッドはその心配が一切ありません。**最低地上高9.3インチ(236mm)**を確保し、機械式のシンメトリカルAWD、X-MODEデュアルモードシステム、そしてヨコハマ「ジオランダー(GEOLANDAR)」オールテレーンタイヤを標準装備。強化されたアンダーボディプロテクションや優れたアプローチ・デパーチャーアングルも健在で、悪路走破性は本格派そのものです。
さらに嬉しいのが、ハイブリッドシステムを積んでもラゲッジ容量が犠牲になっていない点。バッテリー搭載車にありがちな荷室の圧迫がなく、通常時27.5 cu-ft(779リッター)、後席を倒せば最大69 cu-ft(1,954リッター)という、ガソリン版と同一の積載スペースを維持しています。アウトドアギアを積み込むユーザーにとっては見逃せないポイントです。
快適装備も大幅アップ
2027年モデルでは、ウィルダネス系にリアシートヒーターとスターテックス(StarTex)巻きヒーテッドステアリングホイールが新たに追加されました。オフロード性能だけでなく、雪山や寒冷地での快適性も向上しています。
インテリアには12.3インチのフルデジタルメーター、11.6インチのマルチメディア(ナビ付き)、ハーマン・カードン製オーディオシステムを装備。汚れや水濡れに強い撥水・防汚素材を多用し、「泥や濡れた道具を積んでも慌てなくていい」実用的な作りとなっています。
2027年モデル・フォレスター グレード別価格一覧
気になる価格帯を整理しました。以下はSOA発表のMSRP(米国メーカー希望小売価格/輸送費別)です。
| グレード | パワートレイン | MSRP(米ドル) |
|---|---|---|
| Forester(ベース) | ガソリン | $29,995 |
| Premium | ガソリン | $31,995 |
| Premium Hybrid | ハイブリッド | $34,730 |
| Sport Hybrid | ハイブリッド | $37,930 |
| Limited | ガソリン | $37,595 |
| Limited Hybrid | ハイブリッド | $38,995 |
| Wilderness | ガソリン | $39,495 |
| Wilderness Hybrid | ハイブリッド | $40,495 |
| Touring Hybrid | ハイブリッド | $41,545 |
エントリーグレードは$29,995からと、前年から据え置き。注目のウィルダネス・ハイブリッドは$40,495で、ガソリンウィルダネス($39,495)に対してわずか$1,000(約15万円)高というプライシングです。約25%の燃費改善と装備の充実を考えれば、非常に戦略的な価格設定といえるでしょう。
なお、輸送費(Destination & Delivery)はフォレスターで$1,475(一部州で変動、アラスカは$1,625)が別途必要です。
カラーラインナップと生産拠点
2027年フォレスターのボディカラーは、オータムグリーンメタリック、クリスタルホワイトパール、クリスタルブラックシリカ、ダークマホガニーパール、アイスシルバーメタリック、マグネタイトグレーメタリック、リバーロックパール、デイブレイクブルーパールの計8色。加えて、**ウィルダネス/ウィルダネス・ハイブリッド専用色として「ガイザーブルー(Geyser Blue)」**が用意されます。
生産は米国インディアナ州ラファイエット工場と、日本の群馬製作所の2拠点で行われます。
まとめ:日本導入への期待も高まる一台
2027年モデルの新型フォレスターは、ウィルダネス・ハイブリッドの追加によって「本格オフロード性能」と「電動化による燃費・環境性能」を高いレベルで融合させました。オフロードハードウェア、AWD、地上高、荷室容量のいずれも犠牲にせず、快適装備まで底上げした完成度の高さは注目に値します。
ウィルダネス・ハイブリッドは2026年後半に北米で販売開始予定。日本市場でも近年ハイブリッド(S:HEV)が普及しつつあることから、将来的な国内導入を期待する声も少なくありません。アウトドアとエコを両立したいユーザーにとって、次世代フォレスターは有力な選択肢となりそうです。
※本記事の価格・スペックは米国発表時点の情報に基づきます。ドル円換算は概算です。
スバル ニュースリリース

