ホンダは、米国オハイオ州で生産する「ACURA INTEGRA Type S(アキュラ インテグラ タイプS)」を日本市場に導入し、2026年後半から発売します。2.0リッターVTECターボ(320hp)と6速MTを組み合わせた高性能モデルで、左ハンドルを含む米国仕様のまま日本に上陸します。
この導入は2026年3月5日にホンダと米国アキュラの双方から発表されたもので、国土交通省が新しく設けた米国製乗用車の認定制度を使います。インテグラの名前が日本の新車ラインアップに戻ってくるのは、2006年ごろに国内販売を終えた4代目以来、およそ20年ぶり。しかも「アキュラ」ブランドの車が日本で正規に売られるのは、ブランド誕生40年目にして初めてです。
2026年も11月に入り、「2026年後半」という発売時期はいよいよ目前です。日本仕様の価格や販売方法はまだ公式に発表されていないため、気になる方はホンダの販売店で最新の案内を確認しておくと安心です。
この記事では、新型インテグラ タイプSの日本導入の概要、スペック、装備、米国での価格、シビック タイプRとの違い、発売日の見通し、購入前の注意点まで、わかりやすくまとめました。なお、記事中の写真はすべて米国仕様です。


そもそも新型インテグラ タイプSとは?日本導入の背景
インテグラは、ホンダが1985年に「クイント インテグラ」として送り出したスポーティーなモデルが始まりです。日本ではとくに高回転型エンジンを積んだ「タイプR」の印象が強く、走り好きのあいだで今も根強い人気があります。日本での販売は2000年代半ばに終わりましたが、北米ではホンダの高級ブランド「アキュラ」の車名として2022年に復活しました。
現行のアキュラ インテグラは、5ドアのリフトバック(ハッチバック)ボディを持つプレミアム・スポーツコンパクトです。米国では同じクラスの小売販売の約35〜40%を占める人気車で、アキュラの中でもっとも若い購入層を引きつけているモデルとされています。その最上位の高性能グレードが今回日本に入る「タイプS」で、インテグラの中で歴代もっともパワフルなモデルと位置づけられています。
ホンダは2026年1月の東京オートサロン、2月の大阪オートメッセにインテグラ タイプSを参考出品し、来場者から日本での販売を望む声が多く寄せられたといいます。こうした反応を受けて、3月5日に日本導入が正式に発表されました。同時に、ホンダブランドの大型SUV「パスポート トレイルスポーツ エリート」の日本導入も発表されています。
新型インテグラ タイプSの日本導入 主なポイントまとめ
公式発表から分かっている日本導入のポイントは、主に以下の通りです。
- 発売時期:2026年後半から日本で発売(日本の正式な発売日は未発表)
- 仕様:左ハンドルを含め、米国市場と同じ仕様のまま導入
- パワートレイン:2.0L直4 VTECターボ(320hp)+6速MT、FF、リミテッド・スリップ・デフ標準
- 生産:米国オハイオ州のメアリズビル工場で生産。エンジンは同州のアンナ工場製
- 制度:国土交通省が新設した米国製乗用車の認定制度を活用
- ブランド:日本で初めて正規販売されるアキュラブランドの車
① 米国仕様のまま、左ハンドルで上陸
最大の特徴は、日本向けに右ハンドル化などの作り直しをせず、米国仕様のまま販売されることです。ハンドル位置は左で、トランスミッションは6速MTのみ。日本の道路では料金所や駐車券の受け取りなどで慣れが必要ですが、そのぶん米国で評価の高い走りや装備を、ほぼそのままの形で味わえます。

② 米国製乗用車の新しい認定制度を活用
今回の導入は、国土交通省が新しく設けた米国製乗用車に関する認定制度を使って行われます。ホンダは1988年に、米国オハイオ州で作ったアコード クーペなどを日本へ輸入した最初の日本メーカーで、これまでに日本へ輸出した米国生産車は30万台近くにのぼります。インテグラ タイプSは、その流れを受け継ぐ「逆輸入車」です。
③ シビック タイプRと同じ工場のエンジンを搭載
搭載される2.0リッターターボエンジン「K20C」は、米国オハイオ州のアンナ・エンジン工場だけで作られています。この工場は、日本にも輸出されているシビック タイプRのエンジンも生産しており、2台は心臓部の出どころを同じくする「兄弟」といえます。
新型インテグラ タイプSの価格は?日本価格は未発表
日本仕様の価格は、2026年11月3日時点で公式に発表されていません。参考として、米国での2026年モデルのメーカー希望小売価格(MSRP)は次の通りです。
| モデル(米国) | トランスミッション | 米国価格(MSRP) |
|---|---|---|
| Integra | CVT | 3万3,400ドル |
| Integra A-Spec with Technology Package | CVT/6MT | 3万9,200ドル |
| Integra Type S 【日本導入】 | 6MT | 5万3,400ドル |
米国価格は税金や登録費用、配送料(1,195ドル)を含まない金額です。日本では輸送費や認証の費用、消費税などが加わるため、米国価格をそのまま円に換算した金額にはなりません。日本の価格は正式発表を待つ必要があります。
新型インテグラ タイプSのボディサイズ
ホンダが公表した米国仕様の参考値は以下の通りです。
| 項目 | インテグラ タイプS(米国仕様) |
|---|---|
| 全長 | 4,725mm |
| 全幅 | 1,900mm |
| 全高 | 1,407mm |
| 最低地上高 | 102mm |
| 車両重量 | 1,460kg |
| 乗車定員 | 4名 |
全長4.7メートル超、全幅1.9メートルと、日本の感覚では大きめのボディです。全幅1,900mmは、立体駐車場の「全幅1,850mmまで」といった制限を超えるため、自宅や職場の駐車場のサイズは先に確認しておきましょう。最低地上高は102mmと低いので、段差の大きいコインパーキングや急なスロープでは、フロント下部を擦らないよう注意が必要です。乗車定員は5名ではなく4名で、後席は2人掛けになります。
迫力のワイドボディ!新型インテグラ タイプSの外装(エクステリア)
フロント
タイプSは、標準のインテグラよりも張り出したワイドボディを採用しています。フロントには大きなエアインテークを設け、ボンネットにはエアアウトレットを配置。アキュラ独自の五角形グリルと組み合わせて、ひと目で高性能モデルだと分かる顔つきに仕上げています。

リア
リアの見どころは、バンパー中央に3本並んだエキゾーストフィニッシャーとリアディフューザーです。テールゲートには小ぶりなスポイラーを備え、5ドアのリフトバックらしい伸びやかなシルエットを保ちながら、スポーツモデルらしい力強さを強調しています。

足まわりとボディカラー
足元は軽量な19インチホイールに、265/30ZR19サイズのミシュラン パイロットスポーツ4Sを組み合わせます。フロントにはブレンボ製ブレーキキャリパーを装備。米国の2026年モデルでは、新色「ダブルエイペックスブルー・パール」がA-SpecとタイプSに設定されました。日本仕様のボディカラーの設定は、まだ発表されていません。
上質なスポーツ空間!新型インテグラ タイプSの内装(インテリア)
コックピット
運転席まわりには、10.2インチのフル液晶メーター「Acura Precision Cockpit」とヘッドアップディスプレイを標準装備しています。シフトは短いストロークの6速MTで、シフトダウン時に自動で回転数を合わせるレブマッチシステムも備えます。
ディスプレイ・装備
ワイヤレス対応のApple CarPlay・Android Autoと、スマートフォンのワイヤレス充電を標準装備。オーディオは16スピーカーの「ELS STUDIO 3D」プレミアムオーディオが標準です。米国の2026年モデルではセンターの画面が9インチに拡大されました。
シート・荷室
前席はシートヒーター付きのスポーツシートです。5ドアのリフトバックなので、テールゲートを大きく開けて荷物を出し入れでき、セダン型のライバルより荷室を使いやすいのも魅力。スポーツカーでありながら、日常の買い物や旅行にも使える実用性を持っています。
新型インテグラ タイプSのパワートレインとスペック
| 項目 | インテグラ タイプS(米国仕様) |
|---|---|
| エンジン | 直列4気筒 2.0L VTECターボ(K20C) |
| 最高出力(SAE net) | 320hp/6,500rpm |
| 最大トルク(SAE net) | 310lb-ft/2,600〜4,000rpm |
| トランスミッション | 6速MT(レブマッチシステム付き) |
| 駆動方式 | FF(リミテッド・スリップ・デフ付き) |
| サスペンション | デュアルアクシス・ストラット式フロントサスペンション、アダプティブ・ダンパー・システム |
| タイヤ | 265/30ZR19(ミシュラン パイロットスポーツ4S) |
最高出力320hpは、単純に換算するとおよそ324PS、最大トルク310lb-ftはおよそ420N·mです。標準のインテグラ(1.5Lターボ・200hp)と比べると、120hpも力強くなっています。日本仕様の出力はPS・kWで改めて発表される見込みで、数値は正式発表で確認してください。
フロントには、ハンドルを切ったときの外乱を抑えるデュアルアクシス式のストラットサスペンションを採用。前輪駆動のハイパワー車で起こりがちなトルクステアを抑え、コーナーでも狙ったラインをとりやすくしています。状況に合わせて減衰力を変えるアダプティブ・ダンパー・システムも標準です。
新型インテグラ タイプSの燃費
日本のWLTCモード燃費は、まだ公表されていません。米国仕様の燃費は日本と測定方法が違うため、日本で使える数値は正式発表を待つ必要があります。指定燃料は、米国ではプレミアムガソリンが推奨されており、日本でもハイオク仕様になると考えておくのが無難です。
新型インテグラ タイプSの安全装備「AcuraWatch」
米国のインテグラには、アキュラの安全運転支援システム「AcuraWatch」が全車に標準装備されています。米国の2026年モデルでは、主に次のような装備がそろっています。
- AcuraWatch(衝突軽減ブレーキなどの運転支援機能)
- ブラインドスポットインフォメーション(後方からの車両接近の表示)
- リアクロストラフィックモニター(後退時の左右からの接近を知らせる)
- ACEボディ構造、後席サイドエアバッグ
日本仕様にどの機能が付くかは、正式発表で確認してください。
新型インテグラ タイプSとシビック タイプRの違いは?
同じホンダのK20C型2.0Lターボと6速MTを積むことから、シビック タイプRと比較する方は多いはずです。日本のシビック タイプRは最高出力243kW(330PS)・最大トルク420N·mの右ハンドル車で、サーキットでのタイムを突き詰めた「走りの頂点」という性格です。
一方のインテグラ タイプSは、パワーをやや抑えたぶん、プレミアムブランドらしい装備と乗り心地を重視しています。ELS STUDIO 3Dオーディオやヘッドアップディスプレイを標準で備え、5ドアのリフトバックで荷物も積みやすいのが特徴です。「毎日乗れる上質なMTスポーツ」を求める方にはインテグラ タイプS、「速さをとことん追求したい」方にはシビック タイプR、という選び方が分かりやすいでしょう。
新型インテグラ タイプSの日本発売日はいつ?
公式に発表されているのは「2026年後半から順次発売」という時期だけで、具体的な発表日・発売日・受注開始日は、2026年11月3日時点では公表されていません。2026年も残り2か月を切っていることから、正式発表は11月下旬ごろ、発売は年末にかけてになる見込みです(あくまで予想です)。販売台数や販売方法についても、公式な発表はまだありません。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、左ハンドル・MTに慣れられるかです。米国仕様のまま導入されるため、右ハンドルやAT(2ペダル)の設定はありません。ETCゲートやドライブスルー、駐車場の発券機などでは左ハンドルならではの不便さがあるので、家族と共有する車なら運転する人全員で確認しておきましょう。
2つ目は、駐車場のサイズと最低地上高です。全幅1,900mm・最低地上高102mmというサイズは、機械式駐車場や段差のある場所で問題になることがあります。購入前に、普段使う駐車場の制限と入口の段差をチェックしておくと安心です。
3つ目は、販売方法と台数の確認です。米国生産の輸入モデルで、日本向けの台数は多くないと考えられます。正式発表の前から販売店に問い合わせ、発表後の注文方法や受付期間の案内を受け取れるようにしておくと、買い逃しを防げます。
新型インテグラ タイプSに関するよくある質問(FAQ)
Q. インテグラ タイプSの日本発売日はいつですか?
A. ホンダは「2026年後半から順次発売」と発表しています。具体的な発売日は2026年11月3日時点で未発表です。
Q. 日本での価格はいくらですか?
A. 日本価格は未発表です。参考として、米国の2026年モデルの価格は5万3,400ドル(配送料などを除く)です。
Q. 右ハンドルやAT(オートマ)はありますか?
A. 日本には左ハンドルを含む米国仕様のまま導入されると発表されています。米国のタイプSは6速MTのみです。
Q. どこで買えますか?
A. ホンダの日本での販売ルートや販売方法は、まだ公式に発表されていません。最新の案内はホンダの販売店で確認してください。
Q. 何人乗りですか?
A. 米国仕様の乗車定員は4名です。
まとめ:新型インテグラ タイプSは「上質な6MTスポーツ」を求める人の本命
アキュラ インテグラ タイプSは、320hpの2.0Lターボと6速MTを積む高性能ハッチバックです。左ハンドルの米国仕様のまま、2026年後半から日本で発売されます。インテグラの名前が日本に戻るのは約20年ぶりで、アキュラブランド初の日本導入という意味でも注目のモデルです。
日本価格・発売日・販売方法はまだ未発表ですが、2026年後半という発売時期は目前に迫っています。左ハンドルとボディサイズさえ問題なければ、シビック タイプRとは違う「装備充実のMTスポーツ」として、ほかにない選択肢になるでしょう。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

