レクサスは、ミドルクラススポーツセダン「IS」の限定車となる「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション(Climax Edition)」の2025年6月19日に日本発売を予定しています。「IS」が、その歴史において特筆すべき節目を迎えようとしています。特に、パワフルなV型8気筒自然吸気エンジンを搭載する「IS500 F SPORT Performance」は、多くの自動車愛好家から熱い視線を浴びてきました。その集大成とも言える限定モデルが、日本市場とアメリカ市場それぞれで発表され、大きな注目を集めているのです。日本国内においては、2025年6月19日に「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション」が500台限定で発売される予定です。一方、アメリカ市場では、これに先駆けて2025年5月20日に「IS500 F SPORT Performance Ultimate Edition」が同じく500台限定で発表され、2026年内に発売が予定されています。これらの特別仕様車は、単なる限定モデルというだけでなく、大排気量自然吸気エンジンの魅力が再認識される現代において、その存在意義を改めて問いかける一台となるでしょう。本稿では、レクサスISの魅力、これまでの変遷、そして日米で登場する2つの特別なIS500について、詳細に掘り下げていきます。
レクサスISおよびIS500限定車に関するまとめ
レクサスISおよびIS500限定車の概要
- レクサスISはFR(後輪駆動)を基本とするミドルクラススポーツセダン。
- IS500 F SPORT PerformanceはV型8気筒自然吸気エンジンを搭載するハイパフォーマンスモデル。
- 日本市場向け限定車「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション」:
- 2025年6月19日発売予定、500台限定。
- V8エンジン搭載IS500の日本における最終モデルと位置づけられる。
- アメリカ市場向け限定車「IS500 F SPORT Performance Ultimate Edition」:
- 2025年5月20日発表、2026年内発売予定、500台限定。
- 市場に残る数少ない自然吸気V8ラグジュアリーセダンを称えるモデル。
レクサスISの基本情報と変遷
- 1999年に初代登場。現行は2013年登場の3代目で、2020年11月に大幅改良。
- 2022年8月にV8エンジン搭載「IS500 F SPORT Performance」を日本市場導入。
- エクステリア:
- シャープな「スピンドルグリル」、薄型LEDヘッドランプを採用。
- 最新プレス技術「寄絞り型構造」による立体的造形。
- リアは一文字キャラクターラインとL字型リアコンビランプ。
- 「F SPORT」は専用グリル、19インチホイール、リアスポイラー等でスポーティさを強調。
- ボディサイズ・剛性:
- 2020年改良で全長4710mm、全幅1840mmに拡大(ホイールベース2800mmは不変)。
- サイドラジエーターサポート補強等でボディ剛性を向上。
- ホイール締結をハブボルト方式に変更し、剛性向上と軽量化。
- インテリア:
- 2トーン配色やエンボス加工で質感を向上。
- 10.3インチタッチ対応ディスプレイ、スマートフォン連携強化(Apple CarPlay, Android Auto対応)。
- 電動パーキングブレーキ採用。
- ボディ剛性向上により静粛性も向上。
パワートレインと走行性能
- IS300: 2.0L直列4気筒ターボ(245ps/35.7kgm)、8速AT。
- IS300h: 2.5L直列4気筒ハイブリッドシステム(システム出力226ps)。
- IS500 F SPORT Performance: 5.0L V型8気筒自然吸気エンジン(481ps/54.5kgm)、8速AT。0-96km/h加速4.5秒。
- 全モデルFR駆動が基本(IS300hのAWDは2025年1月廃止)。
- 「スウィングバルブショックアブソーバー」採用で上質な乗り心地とハンドリングを両立(一部グレード除く)。
レクサスISの変遷と今後の展望
- 2020年11月の大幅改良以降も、特別仕様車設定や装備向上など細やかな改良を継続。
- グローバルでレクサスの走りのイメージを牽引する役割。
- 電動化が進む中、大排気量自然吸気V8エンジン搭載モデルは希少な存在。
- 限定車はV8エンジンの魅力とレクサスのクラフトマンシップを凝縮した特別なモデル。
【日本市場・500台限定】IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション ― V8最終章を飾る至高の装備
さて、いよいよ日本市場における限定車「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション」に焦点を当ててみましょう。2025年6月19日に500台限定で発売が予定されているこのモデルは、その名の通り、V型8気筒エンジンを搭載するIS500の日本における最終章を飾るにふさわしい特別な一台です。
専用BBSホイールとブレンボブレーキ:究極の走りを支える足回り
エクステリアでは、BBS製の19インチ鍛造アルミホイールがマットブラック塗装で仕上げられ、精悍な足元を演出します。このホイールは軽量かつ高剛性で、運動性能の向上にも貢献します。ブレーキシステムも強化されており、フロントにはブレンボ製の対向6ポッドアルミ製キャリパーと、標準モデルの356mmから380mmへと大径化されたベンチレーテッドディスクブレーキが採用されます。これにより、強力なストッピングパワーと優れた耐フェード性を確保し、IS500のハイパフォーマンスを安心して楽しむことができます。
特別な内装とシリアルナンバー:所有する歓びを最大化
インテリアに目を移すと、フレアレッド&ブラックのL-tex合成皮革とウルトラスエードを組み合わせた専用スポーツシートが採用され、スポーティさと上質感を両立させています。また、専用オープニング画面が表示される8インチTFT液晶メーター、レッドカラーの専用シートベルト、レッドレーザーエッチング加工が施された専用アナログクロック、専用スカッフプレート、そして限定車であることを示す専用シリアルナンバープレートなど、随所に特別な装備が奢られ、所有する喜びを満たしてくれるでしょう。このクライマックスエディションは、IS500が持つポテンシャルを最大限に引き出し、その魅力を凝縮した、まさに最終進化形と言える存在です。
【アメリカ市場・500台限定】IS500 F SPORT Performance Ultimate Edition ― もうひとつのV8フィナーレ
一方、アメリカ市場では、日本に先駆けて「IS500 F SPORT Performance Ultimate Edition」が2025年5月20日に発表されました。こちらも500台の限定販売となり、2026年内に発売が予定されています。このUltimate Editionは、市場に残る数少ない自然吸気V8ラグジュアリーセダンのひとつを称えるモデルとして位置づけられています。パワートレインは日本仕様のIS500 F SPORT Performanceと同様に、最高出力472hp(約479ps)、最大トルク536Nm(約54.7kgm)を発揮する5.0L V型8気筒自然吸気エンジンと8速ATの組み合わせです。
ブレーキ強化と専用色「Wind」:アメリカ市場のニーズに応える仕様
Ultimate Editionの特筆すべき点は、ブレーキシステムの大幅な強化です。フロントにはブレンボ製対向6ピストンアルミキャリパーと高摩擦ブレーキパッドが採用されるだけでなく、ブレーキディスクのサイズが標準の356mmから380mmへと拡大されています。このサイズは、レクサスのハイパフォーマンスモデル「RC F」などと同等であり、まさに「IS Fの再来」とも言える本格的なスポーツ性能を追求した仕様となっています。ブレーキキャリパーは、F SPORT専用のオレンジではなく、専用のレッドカラーで仕上げられ、よりアグレッシブな印象を与えます。足元には、BBS製の19インチ鍛造アルミホイールが装備されますが、こちらはマットブラック仕上げとなっており、軽量化と剛性向上を追求しつつ、シャープで自信に満ちたスタンスを強調します。ボディカラーには、Ultimate Edition専用の新色として「Wind(ウィンド)」が設定されます。これはメタリックライトグレー仕上げで、俊敏性と躍動感を表現するカラーとのことです。
日本仕様「クライマックスエディション」との比較、それぞれの個性
インテリアについては、サーキットレッド(日本名:フレアレッド)とブラックを基調としたカラーリングで彩られ、シート素材にはNuLuxeと呼ばれる合成皮革とウルトラスエードのコンビネーションが採用されます。LFAにインスパイアされたステアリングホイールとシフトノブにはディンプル加工された本革があしらわれ、質感が向上しています。レッドのシートベルトやシリアルナンバー入り専用プレートはもちろんのこと、精密なレッドカラーのレーザーエッチングが施された多層構造の文字盤を持つアナログクロックも標準装備されるなど、細部に至るまでクラフトマンシップが光ります。さらに、Ultimate Edition専用のオープニングアニメーションも採用されるとのことです。日本仕様のクライマックスエディションとアメリカ仕様のアルティメットエディションは、それぞれ細部の仕様に違いが見られ、各市場の嗜好に合わせた魅力的な限定車として仕上げられています。アメリカ市場では、このUltimate EditionがIS500の最終モデルとなるかどうかは明確にされていませんが、電動化へのシフトが進む中で、大排気量V8エンジン搭載モデルが徐々に姿を消していく流れは避けられないのかもしれません。
レクサスISとは:FRスポーツセダンのDNAと進化の軌跡
レクサスISは、ブランドのエントリーモデルとして1999年に初代が登場して以来、FR(後輪駆動)レイアウトを基本とするスポーティな走りと、レクサスならではの上質な内外装を兼ね備えたミドルクラスセダンとして、確固たる地位を築いてきました。現行モデルは2013年に登場した3代目にあたり、2020年11月には大幅な改良が施され、エクステリアデザインの刷新や走行性能の向上が図られました。この改良は、単なるマイナーチェンジの域を超え、ISの新たな章の始まりを告げるものでした。その後も細かなアップデートが重ねられ、2022年8月には待望のV型8気筒5.0Lエンジンを搭載した「IS500 F SPORT Performance」が日本市場にも導入され、その圧倒的なパフォーマンスでスポーツセダン市場に強烈なインパクトを与えました。
研ぎ澄まされたエクステリア:スピンドルグリルと躍動する造形美
エクステリアデザインは、レクサスISの大きな魅力の一つです。2020年の大幅改良では、ブランドの象徴である「スピンドルグリル」がよりシャープでアグレッシブな造形へと進化しました。グリル両脇には薄型のLEDヘッドランプが配置され、低く構えたワイド&ローなスタンスを強調しています。ボディパネルの造形においては、「寄絞り(よせしぼり)型構造」と呼ばれる最新のプレス技術が採用され、従来では難しかった緻密で立体的なキャラクターラインを実現しました。これにより、光の当たり方によって表情を変える、彫りの深いダイナミックなフォルムが生み出されています。サイドビューは、伸びやかで流麗なルーフラインと、筋肉質なフェンダーラインが特徴的です。リアセクションでは、左右のテールランプを一直線に繋ぐキャラクターラインと、L字型のシグネチャーを持つリアコンビネーションランプが採用され、ワイド感と安定感を表現しています。
「F SPORT」が纏う、さらなるスポーティネス
特に「F SPORT」グレードでは、専用のFメッシュパターンのスピンドルグリル、グリルロア部のエアインテーク、専用デザインの19インチアルミホイール、リアスポイラーなどが装備され、標準モデルよりも一層スポーティで精悍な印象を強めています。足元を引き締める19インチホイールは、デザイン性だけでなく、コーナリングフォースの向上にも寄与しています。
存在感を増したボディサイズと、走りを支える高剛性プラットフォーム
ボディサイズに関しては、2020年の改良時に全長が4710mm、全幅が1840mm、全高が1435mmへと、前モデルから全長と全幅がそれぞれ30mm、全高が5mm拡大されました。ホイールベースは2800mmで変更ありませんが、ボディサイズの拡大は、視覚的な安定感と存在感を高めるだけでなく、走行性能の向上にも貢献しています。レクサスは、この改良においてボディ剛性の強化にも注力しました。サイドラジエーターサポートの補強、フロントサイドメンバーのスポット打点追加、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化など、細部にわたる見直しが行われ、ドライバーの意のままに操れるリニアな応答性と、優れた操縦安定性を実現しています。また、ホイールの締結には従来のスタッドボルトとナット方式からハブボルト方式に変更され、締結力の強化と質量の低減を両立し、ハンドリング性能とブレーキング性能の向上に貢献しています。
ドライバーを包み込む上質なインテリア:機能性とクラフトマンシップの融合
インテリアに目を向けると、レクサスISはドライバー中心のスポーティな空間と、乗員をもてなす上質感を巧みに融合させています。インストルメントパネル上部やドアパネルには2トーン配色が採用され、視覚的な広がりを演出。ドアトリムの一部には、複数のエンボスラインを交差させたグラフィックパターンが施されるなど、細部の質感にもこだわりが見られます。オーナメントパネルには、アッシュ(オープンフィニッシュ/墨ブラック)やブラックジオメトリーフィルム、F SPORT専用のサテンクロムなどが用意され、素材本来の質感を活かしたスポーティかつ洗練された空間を創り出しています。インフォテインメントシステムは、2020年の改良で10.3インチのタッチ対応ディスプレイが搭載され、SmartDeviceLink、Apple CarPlay、Android Autoに対応することで、スマートフォンとの連携機能が大幅に強化されました。これにより、ナビゲーションや音楽再生、通話などを直感的に操作できます。また、従来のリモートタッチ(タッチパッド式)も継続採用しつつ、電動パーキングブレーキの採用によりセンターコンソール周りの利便性も向上しています。ボディ剛性の向上は、静粛性の向上にも繋がっており、走行中のノイズや振動が徹底的に抑制され、快適な移動空間を提供します。
多彩なパワートレインとFRならではのドライビングプレジャー
パワートレインのラインナップは、多様なニーズに応える構成となっています。「IS300」には、最高出力245ps、最大トルク35.7kgmを発揮する2.0L直列4気筒ターボエンジンが搭載されます。このエンジンには、ドライバーのアクセル操作や走行状況に応じて最適なギア段を選択するアダプティブ制御を備えた8速ATが組み合わされ、ダイレクトで小気味よい加速フィールを実現しています。「IS300h」は、2.5L直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。エンジン単体で178ps/22.5kgm、モーターは143ps/30.6kgmを発生し、システム全体では226psの出力を誇ります。アクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御が見直され、よりリニアで応答性の高い走りを実現するとともに、WLTCモードで18.0km/Lという優れた燃費性能も両立しています。
心臓部に宿るV8魂:「IS500 F SPORT Performance」の圧倒的パフォーマンス
そして、ISラインナップの頂点に君臨するのが「IS500 F SPORT Performance」です。このモデルには、レクサスRC Fなどにも搭載される5.0L V型8気筒自然吸気エンジン「2UR-GSE」が搭載されます。最高出力は481ps、最大トルクは54.5kgmという圧倒的なスペックを誇り、0-96km/h加速はわずか4.5秒という俊足ぶりを発揮します。この大排気量自然吸気エンジンならではの、回転数の上昇とともに湧き上がるようなパワーフィールと、官能的なエキゾーストサウンドは、他では味わえない魅力と言えるでしょう。トランスミッションは、IS300と同様に8速ATが組み合わされますが、IS500専用のチューニングが施され、ダイレクトな加速とスムーズな変速を実現しています。駆動方式は全モデルFR(後輪駆動)が基本となります(過去にはIS300hにAWDの設定がありましたが、2025年1月の改良で廃止されました)。サスペンションには、微小な動きに対しても減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」が採用され(一部グレード除く)、フラットで上質な乗り心地と、正確なハンドリング性能を高次元でバランスさせています。
先進の予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」:安心と信頼のドライビングサポート
安全装備に目を向けると、レクサスISは先進の「Lexus Safety System +」を搭載しています。このシステムは、単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応範囲を拡大。交差点右折時に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者の検知にも対応しています。さらに、ドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援や、低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制などの機能も追加されています。高速道路などでの運転支援機能も充実しており、設定した車速内で前走車との車間距離を一定に保つ「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」や、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」は、AI技術を活用することで車線認識性能が向上。カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するなど、よりスムーズで自然な運転支援を実現しています。その他にも、自動でヘッドライトのハイビームとロービームを切り替える「オートマチックハイビーム(AHB)」、カメラで道路標識を読み取りディスプレイに表示する「ロードサインアシスト(RSA)」、ドライバーに異常が発生した際に車両を緩やかに減速・停止させる「ドライバー異常時対応システム(LTA連動型)」、駐車時や後退時の衝突被害軽減をサポートする「パーキングサポートブレーキ」、車両周辺の状況を映像で確認できる「パノラミックビューモニター」などが採用され(一部グレードや仕様により異なります)、ドライバーの安全運転を多角的にサポートします。ただし、2つ目の記事で言及されているアメリカ仕様のIS500 F SPORT Performance Ultimate Editionに関しては、予防安全装備が最新世代の「Lexus Safety System + 2.5」であり、プロアクティブドライビングアシスト[PDA]や安心降車アシスト[SEA]といった最新機能は搭載されていない点が指摘されています。この点は、ベースとなるインフォテイメントシステムが旧世代であることが影響している可能性が考えられます。
パフォーマンスと効率の両立:レクサスISの燃費性能
燃費性能については、WLTCモード値で、2.0Lターボエンジン搭載の「IS300」が12.2km/L、2.5Lハイブリッドシステム搭載の「IS300h」が18.0km/Lとなっています。そして、5.0L V8エンジンを搭載する「IS500 F SPORT Performance」は9.0km/Lです。プレミアムミドルクラスのスポーツセダンとして、特にIS300hの燃費性能は際立っており、日常的な使い勝手と経済性を両立させています。IS500はハイパフォーマンスモデルであるため燃費では譲りますが、その圧倒的な動力性能を考慮すれば十分に納得できる数値と言えるでしょう。
新型 IS300h IS300 スペックについて
スペック | IS300 | IS300h |
---|---|---|
全長 | 4,710mm | 4,710mm |
全幅 | 1,840mm | 1,840mm |
全高 | 1,435mm | 1,435mm |
ホイールベース | 2,800mm | 2,800mm |
エンジン | 2.0L 直列4気筒 ターボエンジン | 2.5L 直列4気筒 エンジン +モーター |
最高出力 | 180kW (245ps) / 5,800kgm | 131kW (178ps) / 6,000rpm |
最大トルク | 350Nm (35.7kgm) / 1,650~4,400rpm | 21Nm (22.5kgm) / 4,200~4,800rpm |
モーター 最高出力 | – | 105 kW(143ps) |
モーター 最大トルク | – | 300 Nm(30.6kgm) |
トランス ミッション | 8速AT | 電気式 無段階変速機 |
駆動方式 | FR | FR |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
新型 IS500 F SPORT Performance スペックについて
スペック | IS500 “F SPORT Performance” |
---|---|
全長 | 4,757mm |
全幅 | 1,840mm |
全高 | 1.435mm |
ホイールベース | 2,800mm |
エンジン | 5.0L V8エンジン |
最高出力 | 352kW(479ps)/7,100rpm |
最大トルク | 535Nm(54.6kgm)/4,800rpm |
トランスミッション | 8速AT |
駆動方式 | FR |
0-100km/h加速 | 4.5秒 |
WLTCモード 燃費 | -km/L |
レクサスISの価格戦略:各グレードと限定車のポジショニング
価格帯に目を向けると、2025年1月の改良時点でのレクサス新型ISの日本国内価格は、「IS300」が481万円から、「IS300h」が527万円から、「IS500 F SPORT Performance」が850万円からとなっています。特別仕様車「IS300 F SPORT Mode Black 4」は590万円、「IS300h F SPORT Mode Black 4」は635万円です。限定車「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション」の価格については、発表時点では未定ですが、ベースモデルのIS500 F SPORT Performanceに特別な装備が多数追加されることを考えると、900万円を超える価格設定となる可能性も十分に考えられます。近年のレクサスISのラインナップとしては、2025年1月の改良でハイブリッド車「IS300h」に設定されていたAWD(四輪駆動)モデルが廃止され、全車FR(後輪駆動)モデルに集約されました。また、3.5L V型6気筒エンジンを搭載していた「IS350」もラインナップから姿を消し、現在は2.0Lターボの「IS300」、2.5Lハイブリッドの「IS300h」、そして5.0L V8の「IS500」という3つのパワートレインで構成されています。
絶え間ない進化の歴史:レクサスISが歩んできた道
レクサスISは、その歴史を通じて常に進化を続けてきました。特に2020年11月の大幅改良は、エクステリアデザインの大胆な刷新、ボディ剛性の向上、インフォテインメントシステムの進化、そして安全装備の機能強化など、多岐にわたるものでした。その後も、2021年9月には特別仕様車「IS F SPORT "Mode Black S”」と「IS F SPORT "Mode Glitter”」が設定され、IS300hにはアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)がオプション設定されるなど、細やかな改良が加えられました。2022年8月には、待望の「IS500 F SPORT Performance」が日本市場に導入され、同時にエンブレムデザインの統一、「F SPORT」グレードのアルミホイールデザイン変更や新ボディカラーの追加、オーバーヘッドコンソールのカップホルダー照明追加など、商品力向上が図られています。そして2025年1月には、前述の通りAWDモデルとIS350の廃止、特別仕様車「F SPORT Mode Black 4」の設定、「IS500 F SPORT Performance」への本革シート設定拡大などが行われました。
電動化時代におけるV8スポーツセダンの存在意義とISの未来
このように、レクサスISは市場のニーズや技術の進化に合わせて、常に最新の魅力と価値を提供し続けています。グローバル市場におけるISの役割は、レクサスブランドの走りのイメージを牽引し、若い世代や運転を楽しみたい層へのアピールを担う重要なものです。電動化が急速に進む現代において、純粋な内燃機関、特に大排気量の自然吸気V8エンジンを搭載するスポーツセダンの存在はますます希少になっています。だからこそ、IS500のようなモデルが持つ官能的な魅力と運転する楽しさは、時代を超えて多くの人々の心を捉え続けるのではないでしょうか。
レクサスIS500とV8限定車が刻む、スポーツセダンの新たなる伝説
今回、日本とアメリカでそれぞれ発表された「IS500 F SPORT Performance クライマックスエディション」と「IS500 F SPORT Performance Ultimate Edition」は、単なる限定車という枠を超え、V型8気筒自然吸気エンジンという一つの時代の終わりと、その輝かしい記憶を刻むモニュメントのような存在と言えるかもしれません。これらのモデルは、パフォーマンス、デザイン、希少性、そしてレクサスが長年培ってきたクラフトマンシップが見事に融合した、まさに特別な一台です。スポーツセダンを愛し、内燃機関の鼓動を感じたいと願う人々にとって、これらの限定車は垂涎の的となることは間違いありません。レクサスIS、そしてIS500が織りなす物語は、自動車史において忘れられない一章として語り継がれていくことでしょう。その最終章を飾るにふさわしいこれらの限定モデルの登場は、私たちに改めて「クルマを所有する喜び」とは何かを問いかけているのかもしれません。時代がどのように変わろうとも、人の心を揺さぶるクルマへの情熱は、決して消えることはないのです。
レクサス IS