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リーフ 新旧 徹底比較 2025年フルモデルチェンジした新型モデルと現行モデルの違いを詳しく解説

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2026-Nissan-Leaf

2025年10月に発売予定の新型日産リーフが、その姿を現行モデルから劇的に進化させて登場することが発表されました。2010年の初代登場以来、累計70万台以上を世界で販売し、電気自動車(EV)の普及に大きく貢献してきたリーフが、どのような変化を遂げたのか。本記事では、新型リーフと現行モデルの違いを、デザイン、スペック、装備などあらゆる角度から徹底的に比較・検証していきます。

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目次

新型リーフの概要と発表の背景

日産自動車は2025年6月17日、2025年モデルとして全面刷新される新型リーフを世界初公開しました。この新型モデルは、これまでのハッチバック型から大胆にクーペSUVスタイルへと転換し、日産が掲げる「フューチャー・スタンダード」、すなわち未来の当たり前となるEVの姿を具現化したモデルとして位置づけられています。

新型リーフの開発コンセプトは、単なるモデルチェンジを超えた、全く新しい価値観の提案です。従来のリーフが培ってきたEVとしての実用性を継承しつつ、デザイン、性能、快適性のすべてを次世代レベルへと押し上げています。特に注目すべきは、従来のコンパクトカーセグメントを脱却し、より上質で魅力的なクロスオーバーSUVとして生まれ変わったことです。

デザインの革新 - ハッチバックからクーペSUVへの大胆な変革

エクステリアデザインの完全刷新

新型リーフの最も大きな変化は、そのエクステリアデザインです。現行モデルの丸みを帯びた親しみやすいハッチバックスタイルから、シャープで洗練されたクーペSUVへと完全に変貌を遂げています。

2026-Nissan-Leaf 「デジタルVモーション」のフロントマスクが採用
「デジタルVモーション」のフロントマスクが採用

新型リーフのフロントマスクには、日産のフラッグシップEVであるアリアから受け継いだ「デジタルVモーション」が採用されています。従来のVモーショングリルをデジタル化し、よりモダンで先進的な印象を与えます。ヘッドライトは3D形状のLEDを採用し、現行モデルの丸目デザインから一新されています。

特に印象的なのがリアデザインです。新型リーフには「LED3ホログラフィックリアコンビネーションランプ」と呼ばれる革新的なテールライトが採用されており、縦に2つ、横に3つのラインが浮かび上がる仕組みになっています。これは日産の「2(ニ)」と「3(サン)」を表現したもので、往年のスポーツカー「フェアレディZ」の面影を感じさせるデザインとなっています。

現行モデルとのボディサイズ比較

新型リーフと現行モデルのボディサイズを比較すると、以下のような違いがあります。

項目新型リーフ現行モデル差異
全長4,360mm4,480mm-120mm
全幅1,810mm1,790mm+20mm
全高1,550mm1,560mm-10mm
ホイールベース2,690mm2,700mm-10mm

興味深いことに、新型リーフは現行モデルよりもコンパクトになっています。全長は120mm短縮されている一方で、全幅は20mm拡大されており、よりワイド&ローなプロポーションを実現しています。全高も10mm低くなっており、よりスポーティな印象を与えます。

空力性能の大幅向上

新型リーフの美しいクーペSUVスタイルは、見た目だけでなく空力性能も大幅に向上させています。新型リーフのCD値(空気抵抗係数)は0.26(日本仕様)、0.25(欧州仕様)という優秀な数値を達成しており、これは現行モデルの0.28から大幅に改善されています。

この優れた空力性能は、フラッシュドアハンドル(格納式ドアハンドル)の採用、エアロデザインの19インチアルミホイール、ダックテール形状のリアエンドなど、細部にわたる空力最適化の結果です。これらの改良により、航続距離の延長に大きく貢献しています。

インテリア・装備の進化

革新的な室内空間とデザイン

新型リーフのインテリアは、「モノリススタイルデザイン」と呼ばれる新しいデザイン言語を採用しています。最も印象的なのは、合計14.3インチの大型デュアルディスプレイです。これは運転席前方のメーターディスプレイとセンターのインフォテインメントディスプレイを一体化したもので、現行モデルの分離型ディスプレイとは一線を画す先進的なデザインとなっています。

新型リーフ 14.3インチの大型デュアルディスプレイを採用
新型リーフ 14.3インチの大型デュアルディスプレイを採用

現行モデルのインテリアは、比較的従来的なレイアウトを採用していますが、新型リーフでは未来的なコックピットが演出されています。シフト操作も物理的なレバー式から、新型セレナなどで採用されているボタン式に変更されており、より洗練された操作性を実現しています。

先進的なインフォテインメントシステム

新型リーフには、「Googleビルトイン」機能が搭載されます。これにより、常に最新の地図情報が反映されるGoogleマップを標準装備し、Google Play Storeからのアプリインストールも可能になります。もちろん、ワイヤレスApple CarPlayやAndroid Autoにも対応しており、スマートフォンとのシームレスな連携を実現します。

現行モデルのNissanConnectナビゲーションシステムも十分に機能的ですが、新型モデルのGoogleベースのシステムは、より直感的で使いやすいインターフェースを提供することが期待されます。

快適装備の充実

新型リーフには、日産車として初採用となる調光パノラミックガラスルーフが設定されています。電子調光技術により、透明、完全遮光、フロント部分のみ、リア部分のみといった4パターンの調光が可能です。赤外線反射コーティングも施されており、年間を通じて快適な室温を維持します。

音響システムには、BOSE製の10スピーカーシステムが採用されています。特に注目すべきは、アリアでも好評のヘッドレストスピーカーが搭載されていることです。EVの静粛性を活かし、コンサートホールのような高品質なサウンド体験を提供します。

パワートレインと性能の比較

バッテリー容量と航続距離

新型リーフと現行モデルの最も大きな違いの一つが、バッテリー性能です。

新型リーフのバッテリーラインナップ:

  • スタンダードモデル:52.9kWh(最高出力177馬力/最大トルク345Nm)
  • ロングレンジモデル:75.1kWh(最高出力218馬力/最大トルク350Nm)

現行モデルのバッテリーラインナップ:

  • 標準モデル:40kWh(最高出力150馬力/最大トルク320Nm)
  • e+モデル:62kWh(最高出力218馬力/最大トルク340Nm)

新型リーフの75.1kWhモデルの航続距離は、WLTCモードで600km以上を実現しています。これは現行モデルのe+グレード(458km)と比較して、約30%以上の向上を示しています。

充電性能の大幅向上

充電性能においても、新型リーフは大幅な向上を見せています:

新型リーフ:

  • 最大150kWの急速充電対応
  • 10%から80%まで約35分
  • 15分で約250kmの航続距離回復

現行モデル:

  • 40kWhモデル:最大50kW
  • 62kWhモデル:最大100kW
  • 充電時間は出力により40-60分程度

新型リーフの150kW急速充電は、テスラのスーパーチャージャーと同等レベルの性能を提供し、長距離ドライブ時の利便性を大幅に向上させています。

新開発パワートレイン

新型リーフには、新開発の「3-in-1電動パワートレイン」が搭載されています。これは、モーター、インバーター、減速機を一つのモジュールに統合したもので、従来ユニットより10%小型化を実現しつつ、最大トルクを4%向上させています。

特筆すべきは、その静粛性です。ローターの斜め構造配置と高剛性ハウジングの採用により、モーターの振動レベルを従来の1/4にまで低減しています。これにより、EVならではの静かで滑らかな走行フィールをさらに向上させています。

プラットフォームと走行性能

新プラットフォームの採用

新型リーフは、アリアと共通のEV専用「CMFプラットフォーム」を採用しています。これに対し、現行モデルは従来のガソリン車ベースのプラットフォームをEV用に改良したものを使用しています。

CMFプラットフォームの採用により、新型リーフは以下の利点を獲得しています:

  • バッテリーの床下配置による低重心化
  • ボディ剛性の大幅向上(横曲げ剛性66%向上)
  • 重量配分の最適化
  • 走行安定性の向上

サスペンション設計の進化

新型リーフのサスペンションは、フロントにストラット式、リアにマルチリンク式を採用しています。現行モデルもストラット+マルチリンクの組み合わせですが、新型モデルではCMFプラットフォームの恩恵により、より洗練されたセッティングが可能になっています。

最小回転半径は5.3mと取り回しの良さも確保されており、日常使いでの利便性も維持されています。

先進安全・運転支援技術

プロパイロット2.0の搭載

新型リーフの大きな魅力の一つが、「プロパイロット2.0」の搭載です。これは、ナビゲーションでルート設定をした高速道路本線走行中に、一定条件下でハンズオフ(手放し)運転を可能にする先進技術です。

現行モデルにも「プロパイロット」は搭載されていますが、これは車線維持とクルーズコントロールを組み合わせたシステムで、常にハンドルに手を置く必要があります。新型モデルのプロパイロット2.0は、より高度な自動運転支援を提供します。

安全装備の充実

新型リーフには、以下の先進安全装備が搭載されています:

  • インテリジェント エマージェンシーブレーキ
  • インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)
  • インテリジェント アラウンドビューモニター(インビジブルフードビュー機能付き)
  • インテリジェント ディスタンス コントロール
  • BSW(後側方車両検知警報)
  • RCTA(後退時車両検知警報)

これらの装備は現行モデルにも搭載されていますが、新型モデルではより高精度なセンサーとAIによる判断により、安全性能が向上しています。

充電・エネルギーマネジメント

V2L/V2H機能の拡充

新型リーフは、V2L(Vehicle to Load)およびV2H(Vehicle to Home)機能を大幅に拡充しています。

新型リーフのV2L/V2H:

  • 最大1500Wの電力供給(V2L)
  • 専用アダプターによる多様な機器への給電対応
  • V2H対応による家庭の電力システムとの連携

現行モデル:

  • 最大1500Wの電力供給
  • 100V AC電源の利用可能

新型モデルでは、より使いやすい給電システムと、家庭のエネルギーマネジメントシステムとの高度な連携が可能になっています。

インテリジェントなエネルギー管理

新型リーフには、「ナビリンクバッテリーコンディショニング」システムが搭載されています。これは、ナビゲーションで設定した目的地までのルートを解析し、最適なバッテリー温度を維持するシステムです。特に急速充電前にバッテリーを最適温度に調整することで、充電効率を最大化します。

また、車全体の熱管理を統合的に行う「エネマネ」システムにより、充電時の発熱を暖房に活用するなど、エネルギーの無駄を最小限に抑えています。

価格設定と市場ポジション

予想価格帯

新型リーフの価格は、まだ正式に発表されていませんが、約460万円からスタートすると予想されています。これは現行モデルの価格帯と比較すると:

現行モデルの価格(2023年12月現在):

  • X(40kWh):408万1,000円
  • X Vセレクション(40kWh):431万8,600円
  • G(40kWh):444万8,400円
  • e+ X(62kWh):525万3,600円
  • e+ G(62kWh):583万4,400円

新型モデルは、そのプレミアム性を考慮すると、現行モデルよりもやや高価格帯での設定となることが予想されます。

競合車種との比較

新型リーフの競合車種としては、以下が挙げられます:

  • テスラ モデル3
  • BYD ATTO 3
  • ヒョンデ IONIQ 5
  • プジョー e-2008

新型リーフは、これらの競合車種と比較して、日本メーカーならではの信頼性と、充実したディーラーネットワークというアドバンテージを持っています。

購入検討時のポイント

新型リーフのメリット

  1. 大幅に向上した航続距離(600km超)
  2. 高速充電対応による利便性向上
  3. プレミアムなデザインと質感
  4. プロパイロット2.0による先進運転支援
  5. 静粛性と走行性能の向上

検討すべき課題

  1. 充電インフラの対応状況
    • 日本のCHAdeMO充電器の多くは50kW以下
    • 150kWの性能を活かせる充電器は限定的
  2. Googleナビゲーションの使い勝手
    • 日本の高速道路案内表示の対応状況
    • 従来のカーナビとの操作性の違い
  3. 価格上昇への対応
    • 現行モデルよりも高価格帯の設定
    • 補助金制度の活用可能性

現行モデルを選ぶべきケース

新型リーフの魅力は圧倒的ですが、以下のような場合は現行モデルも有力な選択肢となります:

価格を重視する場合

現行モデルは、新型発売に伴い価格面でのメリットが生まれる可能性があります。特に、40kWhモデルは日常の通勤・買い物用途には十分な性能を持っており、コストパフォーマンスに優れています。

従来のデザインを好む場合

新型のクーペSUVスタイルよりも、現行モデルの親しみやすいハッチバックデザインを好むユーザーも存在します。特に、取り回しの良さや実用性を重視する場合、現行モデルの方が適している場合があります。

充電環境が限定的な場合

自宅での普通充電がメインで、たまに50kW程度の急速充電を利用する程度であれば、現行モデルでも十分に実用的です。

新型リーフを選ぶべきケース

長距離ドライブを頻繁に行う場合

600km超の航続距離と150kW急速充電対応は、長距離ドライブの利便性を大幅に向上させます。週末のドライブや旅行を頻繁に楽しむユーザーには、新型モデルの恩恵は計り知れません。

最新技術を体験したい場合

プロパイロット2.0、調光パノラミックガラスルーフ、BOSEプレミアムサウンドシステムなど、新型リーフには最新の技術が満載されています。これらの先進技術を体験したいユーザーには、新型モデルが最適です。

デザイン性を重視する場合

クーペSUVスタイルの洗練されたデザインは、所有する喜びを大いに高めてくれます。デザイン性と個性を重視するユーザーには、新型モデルの魅力は圧倒的です。

今後の展望と市場への影響

EV市場への影響

新型リーフの登場は、日本のEV市場に大きな影響を与えることが予想されます。特に、600km超の航続距離は、EVに対する心理的な障壁を大幅に下げる効果があります。これにより、これまでEVの購入を躊躇していた層の関心を集める可能性があります。

競合車種への影響

新型リーフの高い商品力は、競合するEVメーカーにとって大きな脅威となります。特に、日本市場では日産のブランド力とディーラーネットワークの充実が大きなアドバンテージとなり、輸入EVとの差別化要因となる可能性があります。

充電インフラ整備の促進

新型リーフの150kW急速充電対応は、日本の充電インフラ整備を促進する効果も期待されます。高性能なEVの普及により、充電事業者も高出力充電器の設置を加速させる可能性があります。

編集部から一言

新型日産リーフは、現行モデルから大幅な進化を遂げ、まさに「フューチャー・スタンダード」の名にふさわしい革新的なEVとして生まれ変わりました。デザインの大胆な変革、航続距離の大幅延長、先進技術の充実など、あらゆる面で次世代レベルの性能を実現しています。

特に注目すべきは、単なる性能向上に留まらず、EVとしての新しい価値観を提示していることです。クーペSUVという魅力的なスタイリング、プロパイロット2.0による先進運転支援、BOSEプレミアムオーディオによる上質な音響体験など、所有する喜びを大きく高める要素が満載されています。

一方で、価格上昇や充電インフラの対応状況など、検討すべき課題も存在します。しかし、これらの課題を差し引いても、新型リーフの総合的な商品力は非常に高く、日本のEV市場に新たな基準を示すモデルとなることは間違いありません。

現行モデルも依然として実用的で魅力的な選択肢ですが、長期的な視点で考えると、新型リーフの先進性と将来性は圧倒的です。2025年10月の発売が待ち遠しい、まさに次世代EVの決定版と言えるでしょう。

EVの購入を検討している方にとって、新型リーフは間違いなく最有力候補の一つとなります。試乗の機会があれば、ぜひその革新的な走りと先進技術を体験してみることをお勧めします。

2026-Nissan-Leaf

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この記事を書いた人

KAZUのアバター KAZU 編集長

自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。

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