ホンダは2026年10月22日、ステップワゴン、ヴェゼル、フリード、シビック、ZR-V、N-BOX、N-VAN、オデッセイ、アコードの計1万6254台について、国土交通省にリコールを届け出ました。ボディコントロールモジュールに誤った仕様のコンデンサーが組み付けられており、電源を切ったあとも電気が流れ続けてバッテリーが上がるおそれがあります。
対象は、おもに2024年12月から2025年7月にかけて国内で作られた車と、中国で作られたオデッセイ、タイで作られたアコードです。修理は2026年10月23日から始まっており、ボディコントロールモジュールを良品に交換し、バッテリーも点検して異常があれば新品に交換します。費用は無料です。
対象になる台数は車種ごとにはそれほど多くありませんが、ステップワゴンやヴェゼル、フリードといった人気車が並んでいます。2025年前半に新車で買った方や、その時期に作られた中古車を検討している方は、一度確認しておくと安心です。
この記事では、リコールの対象車種と台数、製作期間、不具合の内容、無料修理の中身、自分の車が対象かどうかの確認方法まで、わかりやすくまとめました。


ホンダ 10車種のリコールとは?:届出の概要
今回の届出は3つに分かれています。国内で作られた8車種(ステップワゴン、ヴェゼル、フリード、シビック、ZR-V、N-BOX、N-BOX CUSTOM、N-VAN)がリコール届出番号5891で1万5191台、中国で作られたオデッセイが外-4248で628台、タイで作られたアコードが外-4249で435台です。3件とも不具合の原因は同じで、合計すると1万6254台になります。
届出日はいずれも2026年10月22日、リコールの開始日(修理の受け付けが始まった日)は10月23日です。ホンダの公式サイトでは、3件それぞれに専用のページが用意されており、対象の型式や車台番号の範囲、製作期間、修理の内容が公開されています。
ボディコントロールモジュール(BCM)とは、ライトやドアロック、ワイパー、室内灯など、車体側の電装品をまとめて制御するコンピューターのことです。エンジンやモーターを動かす部品ではありませんが、車の電気の流れを管理しているため、ここに不具合があると「止めているのに電気を使い続ける」という症状につながります。
【要点まとめ】ホンダのリコールはここをチェック
今回のリコールのポイントは、主に以下の3点です。
- 対象:ステップワゴン、ヴェゼル、フリード、シビック、ZR-V、N-BOX、N-BOX CUSTOM、N-VAN、オデッセイ、アコードの計1万6254台
- 症状:パワースイッチを切ったあとも大きな待機電流が流れ続け、バッテリーが上がってエンジンやパワーシステムが始動できなくなるおそれ
- 修理:ボディコントロールモジュールを良品に交換し、バッテリーを点検。異常があればバッテリーも新品に交換(無料)
① 対象は2025年前半に作られた車が中心
国内生産の8車種は、2024年12月23日から2025年7月2日までに作られた車が対象です。ただし、車種ごとの期間はもっと短く、多くは2025年1月から2月のあいだに作られた車に限られます。オデッセイは2025年2月3日から6月16日、アコードは2025年3月18日から11月19日までです。
② 症状は「止めておいたらバッテリーが上がる」
走行中に車が止まるといった種類の不具合ではなく、駐車中にバッテリーの電気が減っていき、次に乗ろうとしたときに始動できなくなるおそれがある、というものです。ガソリン車では「エンジンが始動できない」、ハイブリッド車や電気自動車では「パワーシステムが起動できない」という形で現れます。
③ 修理は無料、通知はダイレクトメールで届く
対象車の使用者には、ダイレクトメールなどで通知されます。修理はホンダの販売店で受けられ、ボディコントロールモジュールの交換とバッテリーの点検を行います。点検でバッテリーに異常が見つかれば、バッテリーも新品に交換されます。

ホンダ リコールの対象車種と台数一覧
ホンダの公式発表をもとに、車種ごとの対象台数をまとめました。型式の頭が「5BA」「6BA」はガソリン車、「6AA」はハイブリッド車(e:HEV)、「ZAB」は電気自動車です。
| 車種 | 対象の型式 | 対象台数 |
|---|---|---|
| ステップワゴン | 6AA-RP8/5BA-RP6/5BA-RP7 | 4,487台 |
| ヴェゼル | 5BA-RV4/6AA-RV5/6AA-RV6 | 4,116台 |
| フリード | 5BA-GT1〜GT4/6AA-GT5〜GT8 | 2,295台 |
| シビック | 5BA-FL1/6AA-FL4/6BA-FL5 | 1,607台 |
| ZR-V | 5BA-RZ3/5BA-RZ5/6AA-RZ4/6AA-RZ6 | 1,168台 |
| N-BOX/N-BOX CUSTOM | 6BA-JF5/6BA-JF6 | 1,118台 |
| N-VAN | ZAB-JJ3 | 400台 |
| オデッセイ(中国製) | 6AA-RC5 | 628台 |
| アコード(タイ製) | 6AA-CY2 | 435台 |
| 合計 | — | 16,254台 |
台数がもっとも多いのはステップワゴンの4,487台で、ヴェゼルの4,116台が続きます。ヴェゼルはハイブリッドの6AA-RV5だけで3,476台を占めています。シビックの6BA-FL5(1,051台)はガソリンターボのスポーツモデル、N-VANのZAB-JJ3は電気自動車です。
このほか、交換修理用の部品として出荷されたボディコントロールモジュールが120個あり、この部品が組み付けられた車も追跡調査をしたうえで同じ修理を行うとしています。対象の型式や製作期間から外れていても、過去にこの部品を交換した車は対象になる可能性があります。
ホンダ リコール対象車の製作期間
型式ごとに対象の製作期間が決まっています。主な型式の期間は次のとおりです(車台番号の細かい範囲はホンダ公式のリコールページで確認できます)。
| 車種 | 主な製作期間 |
|---|---|
| ステップワゴン | 2025年1月14日〜2025年3月3日 |
| ヴェゼル | 2025年1月10日〜2025年2月21日 |
| フリード | 2024年12月23日〜2025年1月28日 |
| シビック | 2025年1月17日〜2025年7月2日(型式により異なる) |
| ZR-V | 2025年1月8日〜2025年2月25日 |
| N-BOX/N-BOX CUSTOM | 2025年1月28日〜2025年2月17日 |
| N-VAN | 2025年2月7日〜2025年3月18日 |
| オデッセイ | 2025年2月3日〜2025年6月16日 |
| アコード | 2025年3月18日〜2025年11月19日 |
なお、ホンダは「対象の範囲には、対象とならない車両も含まれる場合がある」としています。期間内に作られた車でもすべてが対象とは限らないため、最終的には車台番号で確かめるのが確実です。
不具合の内容:なぜバッテリーが上がるのか?
ホンダの説明では、原因はボディコントロールモジュールの部品選定が適切でなかったことで、誤った仕様のコンデンサーが組み付けられていました。そのため、パワースイッチを切ったあとも、本来より大きな待機電流が流れ続けます。
車は止めているあいだも、時計やセキュリティ、キーレスエントリーの受信などのために、ごくわずかな電気を使っています。この「待機電流」が設計よりも大きいと、数日から数週間止めておくだけでもバッテリーの残りが減っていき、最終的にはエンジンやハイブリッドシステムを起動するだけの電気が残らなくなります。
毎日乗っている車でもバッテリーに負担がかかり続けることになるため、通知が届いたら早めに修理を受けておきたいところです。
改善措置(無料修理)の内容
修理の内容は、3件の届出とも共通です。
- ボディコントロールモジュールを良品に交換する
- バッテリーを点検し、異常がある場合は新品に交換する
すでにバッテリー上がりを経験している車では、バッテリーが傷んでいることもあります。点検で異常が見つかれば新品になるので、過去にバッテリー上がりが起きたことがある方は、入庫の際に販売店へ伝えておくとよいでしょう。修理にかかる時間や部品の準備状況は公式には示されていないため、来店の予約時に販売店へ確認してください。

自分のホンダ車が対象か確認する方法
確認の方法は3つあります。
1つ目は、ホンダ公式サイトのリコール情報ページにある「車台番号検索」です。車検証に書かれている車台番号(RP8-1093010 のような形)を入力すると、その車がリコールの対象かどうかを調べられます。
2つ目は、ホンダの「市場措置専用窓口(四輪車専用)」に電話で問い合わせる方法です。受付時間は9時〜17時(12月31日〜1月3日を除く)で、番号はホンダ公式のリコールページに載っています。
3つ目は、購入した販売店や近くのホンダ販売店に聞く方法です。点検や車検で入庫したときに、あわせて確認してもらうこともできます。中古車で買った場合や、引っ越しなどで車検証の住所が古いままの場合は、ダイレクトメールが届かないこともあるので、自分から確かめておくと安心です。
車種別に見るリコール対象のホンダ車
ステップワゴン(4,487台)
今回もっとも台数が多いのがステップワゴンです。ハイブリッドの6AA-RP8が3,030台、ガソリン車の5BA-RP6が980台、5BA-RP7が477台で、2025年1月中旬から3月初めに作られた車が対象です。2022年5月に登場した現行の6代目は、家族向けミニバンとして人気が高く、2025年前半に納車された方は確認しておきましょう。
ヴェゼル(4,116台)
ヴェゼルはハイブリッドの6AA-RV5が3,476台、6AA-RV6が402台、ガソリン車の5BA-RV4が238台です。製作期間は2025年1月10日から2月21日までと短めですが、人気のハイブリッド車が多く含まれています。
フリード(2,295台)

フリードはガソリン車(5BA-GT1〜GT4)が788台、ハイブリッド車(6AA-GT5〜GT8)が1,507台です。対象は2024年12月23日から2025年1月28日に作られた車で、2024年6月に登場した現行型の、発売から半年ほどたった時期の生産分にあたります。対象の期間は約1か月と短いため、2025年初めごろに納車された方が中心です。
シビック・ZR-V(2,775台)

シビックは、ガソリン車の5BA-FL1が236台、ハイブリッドの6AA-FL4が320台、6BA-FL5が1,051台です。5BA-FL1は2025年3月と6〜7月の2つの期間に作られた車が対象になっています。ZR-Vはガソリン車(5BA-RZ3・RZ5)が72台、ハイブリッド車(6AA-RZ4・RZ6)が1,096台です。

N-BOX・N-VAN(1,518台)
軽自動車では、N-BOXとN-BOX CUSTOM(6BA-JF5・JF6)が合わせて1,118台、電気自動車のN-VAN(ZAB-JJ3)が400台です。N-BOXは2025年2月前半を中心に作られた車で、販売台数の多さからすると対象はごく一部ですが、該当する時期に納車された方は確認しておきましょう。
オデッセイ・アコード(1,063台)

海外の工場で作られて日本に輸入されているモデルも、同じ原因で届出が出ています。中国製のオデッセイ(6AA-RC5)は628台で、製作期間は2025年2月3日から6月16日まで。タイ製のアコード(6AA-CY2)は435台で、2025年3月18日から11月19日までと、ほかの車種より期間が長くなっています。どちらもハイブリッド車です。
修理を受ける前に・中古車を買う前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、通知を待たずに車台番号で確認しておくことです。ダイレクトメールは車検証の住所に届くため、住所変更の手続きをしていない場合や、中古車で買って名義変更の直後といった場合は、通知に気づかないことがあります。車台番号検索なら数分で確かめられます。
2つ目は、修理までのあいだのバッテリー上がりに備えておくことです。長く車を使わない予定があるときは、修理を先に済ませておくと安心です。万が一エンジンがかからなくなった場合は、販売店やロードサービスに連絡しましょう。ハイブリッド車や電気自動車は、補機バッテリーが上がるとシステムが起動できなくなるため、無理に自分で対処せず、取扱説明書の手順に従うことが大切です。
3つ目は、2025年前半に作られた中古車を買うときに、リコールの作業が済んでいるかを販売店に確認することです。リコールは持ち主が変わっても無料で受けられますが、作業済みかどうかは車ごとに違います。購入前に「リコール実施済み」の確認をとっておけば、納車後に入庫する手間が省けます。
ホンダ 10車種リコールに関するよくある質問(FAQ)
Q. リコールの届出日と修理の開始日はいつですか?
A. 届出日は2026年10月22日、修理の開始日は10月23日です。
Q. 修理に費用はかかりますか?
A. かかりません。ボディコントロールモジュールの交換と、点検で異常があった場合のバッテリー交換は無料で行われます。
Q. 対象の車台番号はどこで確認できますか?
A. 車検証に記載されています。ホンダ公式サイトのリコール情報ページで車台番号を入力すると、対象かどうかを調べられます。
Q. 走行中にエンジンが止まるおそれはありますか?
A. ホンダが示している症状は、パワースイッチを切ったあとに待機電流が流れ続けてバッテリーが上がり、エンジンやパワーシステムが始動できなくなるおそれがある、というものです。
Q. 中古車で買った車も修理を受けられますか?
A. 受けられます。リコールは車そのものが対象なので、持ち主が変わっていても無料で修理を受けられます。
Q. いま販売されている新車も対象ですか?
A. 対象は型式ごとに決められた製作期間(国内生産車は2024年12月23日〜2025年7月2日、アコードは2025年11月19日まで)に作られた車です。それ以降に作られた車は今回の届出には含まれていません。
まとめ:対象の時期に作られたホンダ車は車台番号で早めに確認を
ホンダは2026年10月22日、ステップワゴン、ヴェゼル、フリード、シビック、ZR-V、N-BOX、N-VAN、オデッセイ、アコードの計1万6254台のリコールを届け出ました。原因はボディコントロールモジュールに組み付けられた誤った仕様のコンデンサーで、止めているあいだに電気が流れ続け、バッテリーが上がるおそれがあります。
修理はボディコントロールモジュールの交換とバッテリーの点検で、費用は無料です。対象の多くは2025年1〜2月ごろに作られた車なので、その時期に納車された方や、同じ時期の中古車を持っている方は、車台番号検索や販売店で早めに確認しておきましょう。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

